文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、工業用機械刃物の総合メーカーとして、「世界の兼房」を目指し、グローバル市場で顧客に満足される付加価値の高い製品づくりを徹底していくことを経営方針としております。研究開発、技術開発を経営基盤とし、常に新しい技術・製品を開発しながら会社の発展に努めております。また、株主、取引先、従業員などすべての利害関係者に対して、信頼と期待に応えるとともに、共存共栄を図ることを行動指針として業務に取り組んでおります。
(2)目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略等
当社グループは、2017年度よりスタートした中期経営計画に基づき、「世界ダントツ刃物メーカーへの躍進」を経営ビジョンとして、品質・スピード・人財において、業界ダントツ№1のレベルを確立してまいります。
目標とする経営指標としましては、連結売上高200億円以上、連結売上高営業利益率10%以上としております。
(3)経営環境及び対処すべき課題
今後の経済見通しにつきましては、世界経済は、中国や欧州から始まった減速局面が新興国などにも波及し、わが国経済へも輸出減少といった下押し圧力が強まってくると見込まれます。米中貿易摩擦や英国のEU離脱といった不確定要因が長期化する様相を呈しており、財政政策に支えられ堅調な米国経済も下振れリスクには留意する必要があります。
このような状況の中で、当社グループはさらなるグローバル展開を積極的に推進し、海外生産・売上の拡大を図るとともに、グループ全体での製造原価低減などによる収益体質の改善を継続的に進め、次のような課題に積極的に取り組んでまいります。
① 事業部、営業部及びマーケティング室との協業体制のもと、自動車、住宅関連、鋼管、製紙関連などを重点推進分野として、グローバル市場での販売を拡大する。
② IT基盤を整備し、社内のIT人材の地道な育成を図るとともに、収益力向上を進める。
③ 基礎技術開発により中長期的な利益貢献を目指すとともに、既存コア技術活用により新規成長産業における新製品の事業化を図る。
④ 製造部門改革により、生産性向上や製造リードタイム短縮を進め、コストダウンと業務のスピードアップを図る。
⑤ 次世代リーダー、グローバル人材、海外ローカルスタッフなど、当社グループの核となるべき人材育成を図り、企業活力の向上により持続的な成長を目指す。
有価証券報告書に記載しました事業活動その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものでありますが、本記載は将来発生しうるすべてのリスクを必ずしも網羅したものではありません。
(1) 為替相場の変動によるリスク
当社グループは、販売・生産などの活動をグローバルに推進しており、海外取引は今後も拡大が見込まれますが、海外取引及び外貨建資産・負債については、米ドル・ユーロなど各通貨と日本円との為替相場変動の影響を受けております。また、当社グループは海外に8社の連結子会社を有しており、当社連結財務諸表において、海外連結子会社の外貨建財務諸表金額は換算時の為替レートにより円換算されるため、同様に為替相場変動の影響を受けております。
当社グループでは、為替予約等を実施することで為替相場変動によるリスクの軽減を図っておりますが、これにより当該リスクを回避できるものではなく、為替相場が異常な変動をした場合は、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 原材料価格の変動による影響について
当社グループの製品は、鋼材や超硬合金等を原材料として使用しておりますが、これら原材料の価格は、需給バランスや市況の変化等により変動する可能性があります。原材料価格が異常な変動をした場合は、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 経済環境の変化による影響について
当社グループの製品は、木材加工、金属加工、製紙・紙工等の広範囲な産業分野で使用されております。売上構成では、日本国内の木材加工を中心とした住宅関連業界に対するウエイトが高い状況にありますが、金属加工における自動車関連業界に対するウエイトも高くなってきております。このため、日本国内における新設住宅着工戸数の変動やグローバル市場における自動車生産量の変動は、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 海外活動に潜在するリスクについて
当社グループの事業は、インドネシア、中国、インド、ブラジル、メキシコ及びベトナムにも展開しており、これらの海外各国では次のようなリスクがあり、そのため、これらの事象が発生した場合は、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
① 社会的共通資本(インフラ)が未整備なことによる当社グループ活動への影響
② 不利な政治的又は経済的要因の発生
③ 人材の採用・確保及び労務管理の難しさ
④ 戦争、暴動、その他の要因による社会的混乱
(5) 法的規制等について
当社グループは、国内及び事業展開している各国の法的規制、例えば、事業・投資の許認可、関税・輸出入規制等の適用を受けております。また、将来において、現在予期し得ない法的規制、租税制度の変更等の可能性があります。これらの法的規制等により、当社グループの事業活動が制限されると予測される場合には、業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 環境保護について
当社グループは、大気汚染、水質汚濁、有害物質、廃棄物処理、製品リサイクル、地球温暖化防止、エネルギー等に関する様々な環境関連法令の適用を受けております。また、将来環境に関する規制や社会的要求がより厳しくなり、有害物質の除去や温室効果ガス排出削減等の責任が追加される可能性があります。当社では、ISO14001の認証を取得するなどして環境に配慮した事業活動を展開しておりますが、過去、現在及び将来の当社グループの事業活動に関して、環境に関する法的、社会的責任を負う事態が発生した場合には、業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 自然災害によるリスクについて
当社グループの生産拠点のうち、国内は当社の本社工場(愛知県丹羽郡大口町)1ヵ所に生産設備が集中しており、将来発生が予想されている東海及び東南海地震等の災害により大きな被害を受ける可能性があります。当社グループは、インドネシア及び中国に生産拠点を置き、一部の製品については現地生産によりリスク分散を行っていますが、大規模な災害が発生した場合は、生産活動が一時的に滞り、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、積極的な財政政策により好調な米国経済が牽引役となり、概ね堅調に推移しましたが、年度後半は、米中貿易摩擦激化とデレバレッジ政策の影響などで中国経済が減速し、欧州もドイツ自動車生産の落ち込みやEU域内の政治的混乱などから減速基調となりました。さらに新興国でも、IT・半導体需要の鈍化などから輸出が減少傾向となり、米国利上げによる通貨下落の影響も加わって、景気減速基調が強まりました。設備投資や個人消費など内需中心に緩やかな回復を続けてきた日本経済も、足元では中国向けの輸出減少など世界経済下振れの影響を受け、先行きの不透明感を深めています。
このような状況の下、当社グループは、海外生産の増強、グローバル市場での販売拡大、国内住宅関連市場の占有率拡大や非住宅関連市場の開拓などを目指し、戦略的な製品開発、生産、営業活動を展開いたしました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末における流動資産は147億5千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億1千9百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が5億2千3百万円減少し、受取手形及び売掛金が4億3千万円減少したことなどによるものであります。固定資産は138億1千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ9億円増加いたしました。これは主に有形固定資産が7億1千6百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は、285億7千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億8千1百万円増加いたしました。
(負債合計)
当連結会計年度末における流動負債は43億6千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億6千2百万円増加いたしました。これは主に未払金が2億6千2百万円増加したことによるものであります。固定負債は6億6千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ2千7百万円減少いたしました。これは主に繰延税金負債が6千9百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、50億2千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億3千4百万円増加いたしました。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産合計は235億4千2百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億4千6百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が10億6千8百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は82.4%(前連結会計年度末は82.8%)となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、国内における売上は、住宅関連刃物が前年同期とほぼ横這いでしたが、非住宅関連刃物は増加となりました。一方、海外での売上は、中国市場が前年同期から減少しましたが、東南アジア、米州、欧州市場などは増加し、当連結会計年度の売上高は202億7百万円(前年同期比3.4%増)となりました。
利益面につきましては、主に国内の売上原価率改善などから、営業利益は19億3千万円(前年同期比10.8%増)となりました。営業外損益では、前年度1億6千8百万円計上した為替差損が当連結会計期間では為替差益1百万円となり、経常利益は19億3千9百万円(前年同期比21.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は13億8千1百万円(前年同期比32.1%増)となりました。
セグメントごとの経営成績の概要は、次のとおりであります。
(日本)
国内向け、海外向けともに自動車関連刃物などが増加したことから、売上高は164億7千9百万円(前年同期比3.7%増)となり、生産性向上など売上原価が改善したことなどにより、営業利益は12億1千4百万円(前年同期比33.3%増)となりました。
(インドネシア)
木工関連刃物及び自動車関連刃物などが増加したことから、売上高は30億9千5百万円(前年同期比11.2%増)、営業利益は3億円(前年同期比24.8%増)となりました。
(米国)
自動車関連刃物および鋼管関連刃物などが増加したことから、売上高は16億6千6百万円(前年同期比10.7%増)となりましたが、営業利益は9千6百万円(前年同期比7.5%減)となりました。
(欧州)
木工関連刃物および自動車関連刃物などが増加しましたが、円高ユーロ安が進み、売上高は21億7千2百万円(前年同期比0.8%増)と微増となり、営業利益は1億6千5百万円(前年同期比16.8%減)となりました。
(中国)
自動車関連刃物などが輸出向けを中心に堅調でしたが、中国国内向け鋼管関連刃物などが減少し、現地通貨元建て売上高は前年同期比でほぼ横這いでした。円換算額では、円高元安が進み、売上高は21億6千3百万円(前年同期比6.4%減)となり、営業利益は8千9百万円(前年同期比51.7%減)となりました。
なお、セグメントごとの売上高は、セグメント間の内部売上高を含めて記載しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ5億2千3百万円減少し、当連結会計年度末には43億6千8百万円(前年同期比10.7%減)となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は22億7千9百万円(前年同期比20.6%減)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益20億8百万円、減価償却費15億3千5百万円、売上債権の減少8千2百万円であります。支出の主な内訳は、たな卸資産の増加6億4百万円、法人税等の支払額6億4千3百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は24億1千3百万円(前年同期比86.0%増)となりました。これは、主として有形固定資産の取得による支出20億4千8百万円、無形固定資産の取得による支出4億6千8百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は3億1千3百万円(前年同期比12.4%増)となりました。これは、主として配当金の支払額3億1千2百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
日本(千円) |
13,349,959 |
104.5 |
|
インドネシア(千円) |
2,797,184 |
113.7 |
|
米国(千円) |
20,715 |
109.9 |
|
欧州(千円) |
- |
- |
|
中国(千円) |
1,545,819 |
93.3 |
|
報告セグメント計(千円) |
17,713,678 |
104.7 |
|
その他(千円) |
20,921 |
103.1 |
|
合計(千円) |
17,734,599 |
104.7 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
日本(千円) |
12,712,132 |
105.9 |
1,804,155 |
139.7 |
|
インドネシア(千円) |
2,305,167 |
104.0 |
349,697 |
121.0 |
|
米国(千円) |
1,735,035 |
113.5 |
132,629 |
209.0 |
|
欧州(千円) |
2,598,479 |
108.5 |
1,154,819 |
158.5 |
|
中国(千円) |
1,095,103 |
86.9 |
194,334 |
97.8 |
|
報告セグメント計(千円) |
20,445,918 |
105.4 |
3,635,635 |
141.4 |
|
その他(千円) |
1,059,074 |
122.4 |
424,009 |
222.0 |
|
合計(千円) |
21,504,993 |
106.1 |
4,059,644 |
147.0 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
日本(千円) |
12,199,394 |
103.6 |
|
インドネシア(千円) |
2,244,482 |
104.0 |
|
米国(千円) |
1,665,862 |
110.6 |
|
欧州(千円) |
2,172,042 |
100.8 |
|
中国(千円) |
1,099,571 |
91.0 |
|
報告セグメント計(千円) |
19,381,353 |
103.1 |
|
その他(千円) |
826,063 |
110.6 |
|
合計(千円) |
20,207,417 |
103.4 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.主要な販売先については、総販売実績に対する割合が10%以上に該当するものがないため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり当連結会計年度末における資産、負債の金額並びに当連結会計年度における収益、費用の適正な計上を行うため、会計上の見積りが必要となりますが、当社グループは、過去の実績等を勘案し合理的に判断しております。ただし、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果は見積りと異なる場合があります。
当社グループが採用している会計方針のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等
1) 財政状態
当連結会計年度の財政状態は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
2) 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、国内における売上は、住宅関連刃物が前年同期とほぼ横這いでしたが、非住宅関連刃物は増加となりました。一方、海外での売上は、中国市場が前年同期から減少しましたが、東南アジア、米州、欧州市場などは増加し、これらの結果、当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べ6億6千3百万円増加の202億7百万円となり、海外売上高比率は前連結会計年度の46.7%から当連結会計年度46.8%となりました。
製品区分別売上高においては、平刃類ではチッパーナイフやベニヤナイフが増加したことなどにより、売上高は61億6千万円(前年同期比2.5%増)となりました。精密刃具類では金属用刃具やダイヤ製品が増加したことなどにより、売上高は42億2千9百万円(前年同期比2.5%増)となり、丸鋸類ではチップソーおよびコールドソーともに増加し、売上高は95億5千6百万円(前年同期比4.6%増)となりました。また、商品の売上高は2億6千万円(前年同期比1.8%減)となりました。
売上原価は、生産性向上などが寄与したことから、売上原価率は前連結会計年度の66.4%から当連結会計年度66.3%と改善しました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ5千8百万円増加の48億8千7百万円となりました。人件費が前連結会計年度に比べ7千5百万円増加、経費が1千6百万円減少しております。
以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ1億8千8百万円増加の19億3千万円となり、売上高営業利益率は前連結会計年度の8.9%から当連結会計年度9.6%と改善しました。
営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は8百万円の収益計上となりました。
以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ3億4千6百万円増加の19億3千9百万円となりました。
特別利益から特別損失を差し引いた純額は6千8百万円の収益計上となりましたが、これは投資有価証券売却益8千1百万円を計上したことなどによります。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ4億7千万円増加の20億8百万円となり、法人税等は前連結会計年度に比べ1億3千4百万円増加しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ3億3千5百万円増加の13億8千1百万円となりました。
なお、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度75円22銭から当連結会計年度99円35銭となりました。
3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b. 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に重要な影響を与える大きな要因としては、為替相場の変動、原材料価格の変動、経済環境の変化、海外活動に潜在するリスク、自然災害によるリスク等があります。
為替相場の変動としては、当社グループは、販売・生産などの活動をグローバルに展開・推進しており、海外取引は主に外貨建てで行っていることから、海外取引、外貨建資産・負債及び海外連結子会社の外貨建財務諸表金額の円換算時には、為替相場の変動による影響を受けております。このため、中長期的には海外生産や海外調達の拡大、地産地消などを推進し、為替変動リスクの低減に取り組む必要があります。
原材料価格の変動としては、当社グループの製品は、鋼材や超硬合金等を原材料として使用しており、これら原材料の価格は、需給バランスや市況の変化等により上昇する可能性があります。このため、適正在庫を確保しつつ、購買取引先とのさらなる情報交換、関係強化を行いながら、継続してコスト削減に取り組む必要があります。
経済環境の変化としては、当社グループの売上構成は、日本国内の木材加工を中心とした住宅関連業界に対するウエイトが高い状況にありますが、日本の新設住宅着工戸数は人口減少と少子高齢化から今後減少していくことが予測されております。このため、中長期的には非住宅関連市場の開拓やグローバル市場での販売拡大を進めていく必要があります。
海外活動に潜在するリスク、自然災害によるリスク等については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c. 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金及び設備資金につきましては、全て自己資金であり、特段の資金調達は実施しておりません。
当連結会計年度では総額で28億1百万円の設備投資を実施したことなどから、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ5億2千3百万円減少の43億6千8百万円の状況であります。
当連結会計年度末現在における重要な設備の新設等に係る今後の設備投資では、主に生産設備の更新・合理化などで総額26億6千万円の設備投資を計画しておりますが、その所要資金は全額自己資金で充当する予定であります。
d. 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「連結売上高」「連結売上高営業利益率」を重要な指標として位置付けており、グローバル展開の積極的推進及び収益体質の継続的改善を進め、中期経営計画では連結売上高200億円以上、連結売上高営業利益率10%以上を経営目標としております。
当連結会計年度では、連結売上高は202億7百万円(前連結会計年度に比べ6億6千3百万円増加)を計上し目標を達成したものの、連結売上高営業利益率は9.6%(前年同期比0.7ポイント改善)の目標未達成となったため、引き続き目標達成・改善に取り組んでまいります。
e. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(日本)
売上高は、国内向け、海外向けともに自動車関連刃物などが増加したことから、前年同期比3.7%増の164億7千9百万円となりました。
セグメント利益(営業利益ベース、以下同じ。)は、前年同期比33.3%増の12億1千4百万円となりました。
セグメント資産は、現金及び預金や売掛金などが増加したことにより、前連結会計年度末に比べ11億3千9百万円増加の253億1千7百万円となりました。
(インドネシア)
売上高は、木工関連刃物および自動車関連刃物などが増加したことから、前年同期比11.2%増の30億9千5百万円となりました。
セグメント利益は、前年同期比24.8%増の3億円となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ8千7百万円減少の37億9千万円となりました。
(米国)
売上高は、自動車関連刃物および鋼管関連刃物などが増加し、前年同期比10.7%増の16億6千6百万円となりました。
セグメント利益は、前年同期比7.5%減の9千6百万円となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ4千3百万円増加の10億2千3百万円となりました。
(欧州)
売上高は、木工関連刃物および自動車関連刃物などが増加しましたが、円高ユーロ安が進み、前年同期比0.8%増の21億7千2百万円となりました。
セグメント利益は、前年同期比16.8%減の1億6千5百万円となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ8千4百万円減少の9億4千2百万円となりました。
(中国)
売上高は、自動車関連刃物などが輸出向けを中心に堅調でしたが、中国国内向け鋼管関連刃物などが減少し、現地通貨元建て売上高は前年同期比でほぼ横這いでした。円換算額では、円高元安が進み、前年同期比6.4%減の21億6千3百万円となりました。
セグメント利益は、前年同期比51.7%減の8千9百万円となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ2億6千7百万円減少の24億1千6百万円となりました。
(その他)
報告セグメントに含まれないその他の地域・事業を「その他」として区分しており、売上高は前年同期比10.8%増の8億2千7百万円、セグメント利益は前年同期比24.8%減の5千3百万円、セグメント資産は前連結会計年度末に比べ4億6千8百万円増加の12億4千3百万円となりました。
なお、セグメントごとの売上高は、セグメント間の内部売上高を含めて記載しております。
該当する事項はありません。
当社グループはグローバルな市場で高度なものづくりに対応するため、切削加工における「長寿命化」「高精度化」「低騒音化」などの市場ニーズを解決する高付加価値工具及び周辺技術の研究開発を行っております。主な活動は、当社テクニカルセンター内の研究開発部において実施しており、主要課題として地球環境に優しい環境配慮型新製品を重点に「各種表面処理技術の研究」「工具材料として希少金属の有効利用」「差別化新製品の開発と製品群の拡充」「新規市場分野向け高精度工具開発及び製造技術の研究」などを中心に研究開発し、グローバルに製品販売しております。
当連結会計年度の主な成果としましては、耐摩耗性と耐食性を兼ね備えた、新たな古紙離解用刃物を開発いたしました。離解用刃物とは、回収した古紙から古紙パルプを製造する設備で使用される特殊な刃物で、温水と薬品を混ぜた液中で、古紙を撹拌・溶解しながら、異物の除去もおこなうものです。液中は、粘性の高い状態であり、非常に過酷な環境で使用されております。刃物の寿命要因となる欠損・摩耗・腐食に対してバランスよく耐性を持つ再研磨タイプの刃物を開発することで、近年、当社が新規開拓として取り組んでいる製紙関連業界での売上拡大を図ります。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は