文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは1933年に「加藤発條製作所」として創業し、自動車産業及び電機通信産業向けの精密金属ばねの生産からスタートしました。1969年には合成樹脂を素材としたファスナー類の開発及び製造にも事業拡大、1990年代には医療機器分野に進出し、産業・社会の発展に貢献してまいりました。
当社グループは、「弾性を創造するパイオニア(Pioneer)」をコーポレート・アイデンティティとして、金属や樹脂をはじめあらゆる素材の「弾性(Elasticity)」を科学することにより、自動車産業や医療関連など広く産業・社会に貢献することを経営の基本方針としております。
今後も当社のコア事業である自動車産業で培った高度な弾性技術を用いて、適切で戦略的な多角化を図りつつ、広く産業・社会に貢献してまいります。
(2) 経営戦略等
当社グループは、自動車産業向け部品供給を事業の中核とし、グローバルな展開を急速に進める同業界のニーズを先取りしつつ、多様かつ高度なご要請に積極的にお応えしていくことを中長期的な経営戦略として位置付けております。
当社グループは、上記の中長期的な経営戦略を明確化するために3年先までの中期経営計画を毎年ローリング方式で策定しております。
〈中期経営計画 2022年度~2024年度〉
当社グループの中期経営計画では、「弾性を創造するパイオニアとして、広く産業や社会に貢献する」をビジョンに掲げ、5つの基本方針に基づき、5つの経営戦略を立てております。
経営指標としては2025年3月期までに連結売上高720億円、連結営業利益100億円、ROE8%以上、連結配当性向100%(2022~2024年度の3年間)の達成を目標としております。
<基本方針>
1.既存事業の変革
2.新規/次世代事業への挑戦
3.経営基盤強化
4.将来に向けた積極投資
5.ESG経営の推進
<経営戦略>
1.商品・顧客戦略
2.事業戦略
3.地域別戦略
4.成長投資戦略
5.経営資本戦略
(3) 経営環境
当社の主要な取引先である自動車業界においては、CASE(コネクティッド、自動化、シェアリング、電動化)対応の加速、部品メーカー同士のコラボレーション、異業種の自動車業界への参入など、100年に一度の大変革期と言われております。世界経済は2022年度も引き続き新型コロナウイルスの影響及びロシアのウクライナ侵攻による世界情勢への影響が懸念され、当社を取り巻く環境でも、これらに加えて半導体供給課題等による自動車メーカー各社の減産、原材料の高騰と供給量不足、物流の混乱及び労務費上昇などから不透明感が継続しております。
このような経営環境において、当社グループでは、既存事業の変革、新規及び次世代事業への挑戦、経営基盤強化、将来に向けた積極投資、ESG経営の推進を方針に掲げて取り組んでおります。今後も、DXやIoTなど新しい技術を積極的に導入し、高い生産性を追求するほか、総コスト削減の徹底による収益基盤の強化にも取り組んでまいります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
①競争力の強化
自動車メーカーのグローバル展開が進み、部品会社間の競争が国内外を問わず激化している中で、当社グループがサプライヤーとして成長、発展していくためには、お客様に満足いただけるトップクラスの品質、価格、納期及び新製品開発を含めた競争力の強化が不可欠と認識しております。
品質面では、各事業部の品質保証機能を品質保証部に集約し、品質マネジメントシステムに沿った一元的な保証体制を構築しています。
価格面では、開発から製造、販売までの一貫した合理化を積極的に推進することで、競争力確保を図ってまいります。また、今後の競争力強化の基盤となるインフラ整備にも積極的に取り組んでおり、日本国内では新真岡工場(栃木県)建設、横浜地区リニューアル計画を進めてまいります。
②事業戦略の強化
当社は市場の変化に迅速に対応し、事業分野ごとに開発・製造・販売に至るまで一体運営を進めるために、SBU(戦略的ビジネスユニット)制を導入しております。精密ばね、工業用ファスナーから樹脂・金属を組み合わせたユニット部品へのシフトを進めながら、より付加価値の高い製品の比重をグローバルに高めてまいります。
また、急速に変化する事業環境に対応するため、2022年2月にはCASE対応が進む欧州市場でのビジネスの拡大を狙い、ドイツに駐在員事務所を開設しました。さらに、2022年4月には2つの部署を新設いたしました。1つはCASE対応の中でも、特に電動化に対応する製品の受注拡大を加速させるための「e商品開発部」、もう1つは、既存の事業領域にとらわれず、医療機器事業に続く第3の柱となる新たな事業の発掘を目指した「MIRAI事業部」になります。いずれも当社グループの持続的な成長をけん引してまいります。
③ESG経営の推進
当社は、気候変動への対応や人権尊重など、ESGに関する課題への対応が重要な経営課題の1つであると考えております。今後、さらにこれらの課題への対応を加速させるため、2021年12月にサステナビリティ委員会を設置し、サステナビリティ方針を制定いたしました。ESGに関する取り組みについては、毎年CSRレポートにて報告しております。利益を追求するだけでなく、当社のステークホルダーの方々と協力し、持続可能な社会の実現に貢献できる企業を目指してまいります。
〈環境 Environment〉
環境対応については、ISO14001:2015の認証を取得し、全てのお客様及び環境法規制の要請に応える体制を築いております。また、2022年3月に「気候関連財務情報開示タスクフォース (TCFD)」による提言への賛同を表明し、TCFDに基づく情報を開示いたしました。今後も気候変動に関連する事業リスクやビジネス機会についての情報開示を拡充してまいります。TCFDの開示と併せて2050年カーボンニュートラルを目指したロードマップも公表しており、CO2排出量削減や資源の有効活用など、脱炭素社会と循環型社会を目指した積極的な活動を今後も展開してまいります。
〈社会 Social〉
当社グループは、従業員の個性や多様性を尊重し、安全で働き易く一人ひとりが能力を発揮できる職場環境づくりを目指しています。「ダイバーシティの推進」に向けた取り組みの一つとして、2021年1月に女性活躍推進法に基づく優良企業認定「えるぼし」最高位(3段階)を取得いたしました。また、2022年3月には、社員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組む法人として、「健康経営優良法人2022」(大規模法人部門)に認定されました。当社は、引き続き誰もが働き易く活躍できる職場環境の整備を進めてまいります。
また、事業活動において、安全かつ高品質な製品を提供することで社会への貢献を目指してまいります。
〈ガバナンス Governance〉
当社グループは、中長期的な企業価値の向上を目指すため、コーポレート・ガバナンス体制の構築に努めております。2016年の監査等委員会設置会社への移行後、取締役への株式報酬制度の導入(2017年)、取締役の3分の1を独立社外取締役体制化(2018年)、指名・報酬諮問委員会の設置(2019年)、女性取締役就任(2020年)とガバナンス体制の強化を進めてまいりました。2021年にはプライム市場移行の要件に適合した、より高度なコーポレート・ガバナンスコードへの対応に取り組むなど、ガバナンス強化を順次推進してまいりました。今後も当社グループは株主、顧客、従業員、取引先など様々なステークホルダーとの関係において、透明性を確保した企業経営の基本的枠組みのあり方を発展させてまいります。
(ご参考)パイオラックスグループ サステナビリティ方針
私たちパイオラックスグループは、「弾性を創造するパイオニアとして、広く産業や社会に貢献する」との基本理念を通じて、しなやかな発想のものづくりで、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
1)開発型企業として、事業を通じて気候変動問題をはじめとする社会的な課題の解決に取り組みます。
2)グローバル企業として、国際ルール、法令を遵守すると共に、公正且つ透明性の高い経営を実現します。
3)従業員の個性や多様性を尊重し、安全に安心して働ける職場環境づくりを目指します。
4)ステークホルダーとの関係を大切にし、責任ある対話を行い、信頼関係を構築します。
5)経営トップは本方針の精神の実現に向け、実効性のあるガバナンス体制を構築し、グループ各社への周知徹底に努めます。
(1)サステナビリティ委員会の役割
当社グループのサステナビリティ及び ESG経営に関する方針やマテリアリティの策定、目標設定と進捗状況のモニタリング、TCFDに基づくリスクと機会の特定などを実施いたします。
本委員会における審議については、経営会議及び取締役会に報告いたします。
(2)委員会の構成
本委員会は、代表取締役を委員長とし、委員は取締役を中心に構成いたします。
④医療機器事業の展開
子会社の㈱パイオラックス メディカル デバイス(PMD)では、IVR(血管内治療)からスタートしましたが、消化器に使用する内視鏡治療、脳外科用の整形分野へと業容を拡大し、血管や管腔を利用し身体になるべく傷をつけずに治療する「低侵襲治療」に取り組んでおります。大学病院等との共同研究により、商品企画力・営業力の強化を図りつつ、高齢化社会のニーズを捉え、「人に優しい弾性材料」で作られた医療用具の開発・製造・販売を推進してまいります。
⑤資本政策の見直し
当社グループでは、近年の当社株価の低迷の対策を検討してまいりました。株価低迷の要因が、ROICとWACCの差額である「EVAスプレッド」のマイナス状態が続いていることにあると認識し、それと共に資本効率性を上げていくことが当社にとって重要であるとの結論に達しました。EVAスプレッドのプラス化に向け、①株主還元策を強化し、資本効率を追求、②バランスシート経営の導入、③グループキャッシュマネジメントの徹底の3つに取り組んでまいります。具体的な資本政策としては、2023年3月期から2025年3月期までの3年間において、自己資本の積み増しの抑制、配当性向100%、機動的な自社株の購入と消却を掲げております。
以下において、当社グループの事業その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業展開上のリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。
当社は、これらのリスクの存在を認識した上で、その回避及び顕在化した場合の対応に努める所存であります。
なお、本項において将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において、当社グループ及び当社経営者が判断したものであります。
1.自動車産業の動向
当社グループの売上は、その90%超が自動車産業向けのものであり、なかでも日系自動車メーカーを主要な取引先としていることから、当社グループの業績は日系自動車メーカーの生産販売動向に影響を受けます。この動向に関係する事象として2021年以降続いている半導体部品の供給問題による客先生産台数の減産があります。また、自動車業界の競争激化を背景に取引先からの製品価格引下げの強い要請を受けており、当社グループといたしましては、合理化による原価低減ならびに製品構成の高付加価値化により、製品価格引下げが収益性低下につながらないよう努力いたしております。しかし、サプライヤー間の競争上、収益性を低下させる製品価格の引下げを実施せざるを得ない可能性があり、その場合には当社の収益にも影響することが考えられます。当社としては、今後も取引先との連携を強化し、リスク管理を実施してまいります。
また今後、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みが急速に進む自動車産業において、CASEに対応した商品の開発、特に電動化対応商品の需要が高まる反面、燃料系部品、駆動系部品などの一部の商品で需要が減退する可能性があります。当社グループはこの受注減のリスクを打ち返すべく、当社の強みである金属と樹脂の両方の弾性技術を駆使し、自動車の電動化に対応する新商品の開発、拡販強化のため、2022年4月に新規部門「e商品開発部」を設立いたしました。高付加価値商品の技術開発を推進し、急成長が見込めるCASE新分野での活動を具体化し、当社グループが掲げる2030年CASE対応商品売上100億円達成の実現を目指してまいります。
2.特定取引先への依存
当社グループは、日産自動車、そのグループ会社及びこれらに対する部品サプライヤー向け販売の売上に占める比率が高く、当社業績は日産自動車グループの生産販売動向に影響を受けます。そのため、主要客先以外への取引先への拡販活動に注力しており、今後も取引先の拡大に努めてまいります。
また、自動車業界における電動化へのシフト、カーボンニュートラル、環境規制対応などの新たな潮流により、従来型の新車開発による事業を拡大するだけでは利益の拡大が見込めなくなる可能性があります。そのため、自動車部品、医療機器に続く第3の事業の柱を確立させるべく、2022年4月に、新たな事業発掘に対応する新規部門「MIRAI事業部」を設立いたしました。
3.品質関連
当社グループは世界的に認められている品質管理基準に従って各種の製品を製造しております。しかしながら全ての製品について欠陥がなく、不良品の発生に伴う製品回収費用ならびに取引先に対する費用の補填などのコストが発生しないという保証はありません。特に販売先である自動車メーカーのリコールにつながる製品の欠陥は多額のコスト負担が発生する可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼすことがあります。そのため、品質を向上させ、リコールを発生させないような体制作りを推進するため、2022年4月に各品質部門を「品質保証部」として集約し、品質保証機能を強化することといたしました。
4.海外事業に潜在するリスク
当社グループは、北米・欧州ならびにアジア地域で事業展開をしており、これらの海外市場の事業展開において以下に挙げるいくつかのリスクが内在しております。また、ロシアのウクライナ侵攻による世界情勢及び事業影響についても今後注視していく必要があります。
① 予期しない法律または規制の変更
② 不利な政治または経済要因
③ 潜在的に不利な税影響
④ 地政学リスクによる社会的混乱
⑤ 諸外国同士による貿易摩擦
これらの事項が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、海外事業に係る現地通貨建ての会計項目は、連結財務諸表作成のために円換算されていますので、為替相場の変動が業績及び財務状況に影響を及ぼします。そのため、海外拠点からの情報を集約する部門を設置しリスクの未然防止を図る体制を整えています。
5.知的財産保護の限界
当社グループは、知的財産に関する法律及び契約上の規制に基づき一定の固有財産権を確立し、保護するための措置を講じております。しかしながら、知的財産を保護するための措置は技術の不正流用の防止、第三者による類似技術の開発、もしくは取得の抑止等の防止には十分でないことが、判明する可能性があります。
結果として、当社グループの技術の不正流用、第三者による類似技術開発及び権利侵害のクレームへの関与が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、知的財産権に知見を有する部門を設置しリスクの未然防止を図る体制を整えています。
6.原材料の価格高騰・調達難
当社グループの製品は、原材料の大部分と一部の部品を外部より調達しておりますが、価格高騰や需給逼迫、調達先の不慮の事故等により、原材料・部品不足が生じ、その結果、当社グループの業績に影響を及ぼすリスクが存在します。そのため、調達先との安定的な取引関係維持に努めております。
7.物流の混乱
新型コロナウイルス感染拡大後の経済の急速な回復やロシアのウクライナ侵攻による世界情勢の混乱等により、物流コンテナ不足や世界の港湾における流通の混乱が発生しており、その結果、物流費が高騰しております。この状況が長く続きますと、北米・欧州ならびにアジア地域で事業展開している当社グループの業績に影響を及ぼすリスクが存在します。物流費高騰への対策として、当社グループは物流合理化をさらに強化してまいります。
8.新型コロナウイルスに関するリスク
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対して、今後も事態が収束せず、更なる感染拡大やパンデミックにあたる状況が進行すれば、世界的な景気の悪化による自動車の販売減少及び資材価格の高騰、または資材確保の困難等が生じ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、従業員及び従業員家族、取引先を含む利害関係者の安全を第一に考え、社内で組織された新型コロナウイルス対策委員会を通じて、WHOならびに世界各国保健行政の指示に従った感染拡大防止の取り組みを継続し、リスクの低減に努めております。
9.環境規制
自動車部品業界は、広範囲な環境その他の法的規制の適用を受けております。燃費、安全性及び生産工場からの汚染物質レベル等規制が広範囲に渡っております。その規制の変更等により、規制を遵守するための費用が発生する可能性があることから、常に情報収集及び法規対応に取り組んでおります。
10.企業体質の変化によるリスク
従業員の平均年齢が高齢化することやダイバーシティ対応への遅れにより企業の発展性が阻害されるリスクがあります。
①労務費高騰のリスク
②高齢化による職場内の活性化の低下
③多様性への対応遅れによる組織の画一化
当社グループでは、毎年多数の新入社員・中途社員を受け入れ新たな発想力による企業発展を目指しております。
11.自然災害等
国内のみならず全世界的に予期せぬ大規模な自然災害が発生した場合、原材料の調達を含む製品の製造や物流、販売活動に被害を受けることにより、当社の業績に影響を与えるリスクがあります。そのため、全世界でBCP(Business Continuity Planning)を策定し、リスクの未然防止を図る体制を整えています。
12.情報セキュリティ関連
当社グループは、情報システムに様々なセキュリティ対策を講じていますが、外部からのサイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウィルスの侵入などによる情報システム等に障害が生じた場合や、企業情報及び個人情報等が社外に流失した場合は、事業活動の停滞や社会的信用の低下等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、年々多様化、巧妙化するサイバーセキュリティ上の脅威への対策として、情報システム部門が中心となり、情報セキュリティレベルを向上するための取り組みを進めております。サイバーセキュリティの脅威に対する技術的な対策に加え、定期的な教育・訓練を通じ、従業員の情報セキュリティに対する意識レベルの向上に努めております。
13.為替レートの変動
当社グループの海外売上高比率は6割を超えており、想定を超える急激な為替変動により当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。将来における為替相場の変動に伴うリスクの軽減を図るため、為替予約を行っております。
14.気候変動等による影響
気候変動が事業に与える影響について、シナリオ分析を通じてリスクと機会を特定し、対策を実施しておりますが、対応の不足や遅れにより以下のリスクが顕在化する可能性があります。
①気候変動によるリスク
(移行リスク)
短中期においては、製造工程の脱炭素化に向けた設備投資・改良、熱源見直しや電力グリーン化に係るコスト増加、環境関連規制の強化による排水・廃棄物処理コストの増加リスクがあります。
中長期においては、炭素規制等の導入による調達コストの増加、自動車業界におけるCASE動向、特に電動化の加速など市場や製品需要の変化への対応遅れによる機会逸失、売上減少等のリスクがあります。
(物理リスク)
中長期においては、異常気象によるサプライチェーンの寸断、エネルギー供給の不安定化及び工場・倉庫の操業停止、修復費用増加のリスクがあります。
②リスクへの対応策
(移行リスク)
短中期におけるリスクへの対応策として、生産性向上を目的とした真岡工場リニューアルや徹底した省エネ施策に取り組んでおります。
中長期においては、環境対応材料の採用・置換、調達の地産地消化による調達コストの低減、CASE対応の新製品開発及び拡販を実施しております。
(物理リスク)
地産地消化の推進による在庫コストの圧縮、サプライチェーンの多極化や原材料の標準化による安定調達、工場や倉庫のレジリエンス強化に向けたインフラ整備を実施しております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う経済活動の自粛、停滞が昨年10月の緊急事態宣言解除後において徐々に緩和されてきたものの、今年1月にはオミクロン株の爆発的な感染増加により再びまん延防止等重点措置が発令されたことで個人消費は依然として低迷を続け、年度末に発生したロシア・ウクライナ問題に端を発した急激な円安、原油高等を背景に、景気は極めて厳しい状況で推移しております。海外につきましても、米国や欧州など日本よりも早くオミクロン株の感染拡大が進み、また今年に入り中国における爆発的なコロナウイルス感染者の増加により、全世界で生産、物流に支障を来す等、経済の先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループの主要なお取引先である自動車業界につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響に加え、世界的な半導体需要の逼迫を受けて自動車メーカー各社の減産が継続し、材料の供給問題・価格高騰、経済活性化に伴う輸送コストの増加の影響を継続的に受けるなど依然として厳しい状況下となったことから、国内生産台数は前年と比較して減少となりました。
このような需要環境のもと当社グループといたしましては、お取引先からのニーズを確実に捕捉し、日系のお取引先に加え非日系のお取引先にもグローバルに拡販活動を継続的に推進いたしました。この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して3,622百万円増加し、109,674百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較して964百万円減少し、11,341百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比較して4,586百万円増加し、98,332百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度における売上高は55,144百万円(前期比10.0%増)、営業利益は5,216百万円(前期比29.8%増)、経常利益は5,776百万円(前期比6.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,224百万円(前期比6.6%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(自動車関連等)
米国をはじめ新興国市場や非日系のお取引先等にグローバル拡販を積極的に推進いたしました結果、売上高は50,608百万円と前期比4,731百万円(10.3%)の増収となりました。一方利益面においては、増収による限界利益の増加に加え、材料価格高騰や輸送費の圧縮、またより一層の合理化活動等を推進いたしました結果、営業利益は5,780百万円と前期比1,239百万円(27.3%)の増益となりました。
(医療機器)
拡販を積極的に推進いたしました結果、売上高は4,535百万円と前期比259百万円(6.1%)の増収となりました。一方利益面においては、一部の製品において不具合が発生したことにより当該費用を計上いたしましたが、増収効果に加え合理化活動を継続的に推進したこと等により、営業利益は278百万円と前期比6百万円(2.2%)の増益となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益5,594百万円及び減価償却費3,291百万円等の収入要因があり、有形固定資産の取得による支出2,551百万円及び法人税等の支払額1,850百万円等の支出要因がありましたが、前連結会計年度末と比較して1,236百万円(前期末比4.0%減)減少し、当連結会計年度末には29,925百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は6,441百万円(前期比12.3%減)となりました。前連結会計年度と比較して減少した主な要因は、法人税等の支払額の増加等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は3,861百万円(前期比49.7%増)となりました。前連結会計年度と比較して減少した主な要因は、投資有価証券の取得による支出の増加等によるものであります。
なお、営業活動により得られたキャッシュ・フローと投資活動により使用したキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは2,579百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は4,686百万円(前期は300百万円の収入)となりました。前連結会計年度と比較して増加した主な要因は、短期借入金の返済による支出及び自己株式の取得による支出の増加等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
(単位:百万円) |
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比 |
|
自動車関連等 |
51,612 |
114.1% |
|
医療機器 |
4,565 |
107.7% |
|
合計 |
56,177 |
113.5% |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
(2)受注実績
当社グループは受注より出荷までの期間が極めて短いため、原則として一部の確定受注や過去の販売実績等を参考とした見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
(単位:百万円) |
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比 |
|
自動車関連等 |
50,608 |
110.3% |
|
医療機器 |
4,535 |
106.1% |
|
合計 |
55,143 |
109.9% |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.売上高の10%を超える主な相手先が存在しないため、「最近2連結会計年度の10%を超える主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合」の記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、期末時点での状況を基礎に連結貸借対照表及び連結損益計算書に影響を与えるような項目・事象について見積りを行ないますが、これらの見積りについては、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる基準を設定して継続的に実施しております。なお、当連結会計年度末におきましては、国内外における新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響及び世界的な半導体需要の逼迫や材料の供給問題・価格高騰、経済活性化に伴う輸送コストの増加等による影響について、当連結会計年度の下期以降徐々に回復しているものの翌連結会計年度以降も一定の影響が継続するという前提に基づいて、足元の実績をもとに当初の事業計画値に反映し会計上の見積りとしております。しかし実際の結果は、見積りには不確実性が伴うため、これらの見積りとは異なる場合があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは原則として、事業用資産については管理会計上の区分を基にグルーピングを実施し、遊休資産については個別資産ごとにグルーピングを行って、減損兆候の判定に基づき、必要に応じて帳簿価額を回収可能価額まで減損しております。なお、詳細につきましては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載の通りであります。
(投資有価証券の減損処理)
当社グループは、保有する有価証券について、時価のあるものについては、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合に時価まで減損処理を行い、30%以上50%未満下落した株式等の減損にあっては、個別銘柄毎にその回復可能性を総合的に検討し実施しております。将来、株式の市況又は投資先の業績が悪化した場合には、さらなる評価損の計上が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積っております。なお、詳細につきましては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載の通りであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は64,135百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,535百万円増加しました。前連結会計年度末と比較して増加した主な要因は、棚卸資産の増加等によるものであります。固定資産は45,538百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,087百万円増加いたしました。前連結会計年度末と比較して増加した主な要因は、関係会社株式及び投資有価証券の増加等によるものであります。
この結果、総資産は109,674百万円となり、前連結会計年度末と比較して3,622百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は8,821百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,042百万円減少いたしました。前連結会計年度末と比較して増加した主な要因は、短期借入金の減少等によるものであります。固定負債は2,519百万円となり、前連結会計年度末と比較して78百万円増加いたしました。前連結会計年度末と比較して増加した主な要因は、リース債務の増加等によるものであります。
この結果、負債合計は11,341百万円となり、前連結会計年度末と比較して964百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は98,332百万円となり、前連結会計年度末と比較して4,586百万円増加となりました。前連結会計年度末と比較して増加した主な要因は、為替換算調整勘定及び利益剰余金の増加等によるものであります。
この結果、自己資本比率は88.4%(前連結会計年度末は87.1%)となりました。
2)経営成績
当連結会計年度における売上高は55,144百万円(前年同期は50,152百万円、10.0%増)となりました。年度前半はコロナウイルス変異株の猛威により再び緊急事態宣言が発出されましたが昨年のようなロックダウン等は発生せず大幅な上昇となりました。然しながら年度後半からは緊急事態宣言は解除されたものの再びオミクロン株の爆発的な感染増加に加え、年度末に発生したロシア・ウクライナ問題、また中国内のコロナウイルス再拡大に伴うロックダウン影響等により厳しい状況となりました。セグメント別では、自動車関連等事業は米国をはじめ新興国市場や非日系のお取引先等にグローバル拡販を積極的に推進いたしました結果、売上高は50,608百万円(前年同期は45,876百万円、10.3%増)となり、医療機器事業は、拡販を積極的に推進いたしました結果、売上高は4,535百万円(前年同期は4,275百万円、6.1%増)となりました。
一方利益面におきましては、コロナウイルス感染症に端を発した材料の供給問題・価格高騰、また経済活性化に伴う輸送コストの増加を継続的に受けるなどの厳しい環境下ではありましたが、売上復調による限界利益の増加に加え当社グループ一丸となってより一層の合理化を実施したことにより連結営業利益は5,216百万円(前年同期は4,018百万円、29.8%増)となりました。セグメント別では自動車関連等事業は5,780百万円(前年同期は4,541百万円、27.3%増)となり、医療機器事業は278百万円(前年同期は272百万円、2.2%増)となりました。
また経常利益は、昨年発生した為替差益や投資有価証券売却益、雇用調整助成金等の発生が減少したこと等により、5,776百万円(前年同期は5,446百万円、6.1%増)に留まり、親会社株主に帰属する当期純利益は4,224百万円(前年同期は3,962百万円、6.6%増)となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、当社グループの資金につきましては、単体及びグループ全体でも月商売上高の6ヶ月以上の現金同等物を有しており、主として換金が容易であるため充分な流動性をもって事業活動を行っておりますが、当連結会計年度より流行しております新型コロナウイルスの感染拡大による影響が継続した場合には、コミットメントライン15億円の実行と併せ、固定費の圧縮等に努め、挽回策を講じていく所存であります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、自動車業界動向、原材料費動向、物流費動向、労務費動向、為替の変動等があります。当社の主要なお取引先である自動車業界の動向については、CASE対応の加速、部品メーカー間の提携、異業種の自動車業界への参入などが起こっており、100年に一度の大変革期と言われております。自動車関連事業をコア事業とする当社グループとしましては、多角化推進、非日系自動車メーカー売上シェア向上、CASEに対応する次世代商品の開発・受注に対する取り組みを速やかに推進していく必要があります。また、コア技術である弾性技術の開発に注力し、メーカーの原点である「良い製品を安く造る」ことについては、DXやIoTを積極的に導入し、高い生産性を追求するほか、総コスト削減の徹底により収益基盤の強化にも取り組んでまいります。
原材料費動向については、金属材料・樹脂材料共に価格上昇への対応や、世界的な樹脂材料の供給問題がある中でも安定供給を受けるべく資材取引先との関係を強化すると共に更なるコスト削減を行なってまいります。
物流費動向については、物流費の高騰、コンテナの確保が困難な状況が継続しており、グループ全体で地産地消を目的としたグローバル生産体制の見直し、物流方法の改善の取り組みを行ってまいります。
労務費動向については、当社グループ全体で労務費の高騰と共に人材確保が年々難しくなっております。そのような状況の中、設備の自動化・業務の効率化による労務費の抑制や、IoTの活用とDXへのIT投資を積極的に行うことにより、少ない人員で生産性を高める取り組みを行ってまいります。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う主要客先の減産、自動車の電動化による当社既存製品の受注減が想定されますが、それを補うべく第2の柱である医療セグメントの子会社を通じて拡販及び新商品の上市を積極的に実施し、製造固定費の圧縮にも努めてまいります。
また、近年の弊社株価低迷への対策として資本政策の見直しを検討してまいりました。中期経営計画(2022~2024年度)の中で、EVAスプレッドのプラス化、そのための施策として、①株主還元策の強化と資本効率の追求、②バランスシート経営の導入、③グループキャッシュマネジメントの徹底の3つを掲げております。具体的には2023年3月期から2025年3月期までの3年間において、自己資本の積増しの抑制、配当性向100%、機動的な自社株の購入と消却を資本政策として掲げております。
c.資本の財源及び資金の流動性
資金需要の主な内容
当社グループの資金需要は、営業活動については、生産活動に必要な運転資金(材料・外注費及び人件費等)、受注獲得のための費用等の販管費が主な内容であります。
投資活動については、新規対応・自動化及び生産性向上等を目的とした設備投資と金型投資及び国内リニューアル投資が主な内容となります。
財務政策
当社グループは現在、運転資金・設備資金とも内部資金で充当しております。
また、不足が生じた場合に備えて、15億円のコミットメントラインを設定しております。
d.経営上の目標の達成・進捗状況
2021年度は、連結売上高551億円、連結営業利益52億円となり、2021年度目標としておりました連結売上高550億円、連結営業利益47億円と比較して、主に材料価格高騰の抑制や費用圧縮等、より一層の合理化活動等の影響を受けて目標過達となりました。
2022年度につきましては、2021年度に引き続き半導体や原材料の供給問題・価格高騰、物流費の高騰は継続するものと予測され、新興国市場では現地地場メーカーの台頭による競争激化により、状況は一層に厳しくなるものと思われます。このような環境下の中で業績予想といたしましては、地政学リスク等もあるなかで不透明な状況ではありますが、内外カーメーカーに対するグローバル拡販の推進を図る一方で、全社一丸となって合理化活動を推進することにより、連結売上高627億円、連結営業利益58億円を見込んでおります。
今後は電動化が進んできますと当社製品群の一部である燃料系部品等の売上が減少することが想定されますが、それを補うべく2022年度より社内で新商品開発に特化した部署を設立し、CASE対応製品等の新商品開発を進め、業容拡大に向けて努力する所存です。
(1)当社が現在締結している主要な技術供与契約は次のとおりであります。
技術供与契約
|
相手方の |
国籍 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
|
三加産業股份 |
台湾 |
金属・樹脂ファスナー |
金属・樹脂ファスナーの製造技術援助契約 |
1987年10月6日から 以後5年毎の自動契約更新 |
|
パイオラックス |
米国 |
自動車、電子工業などに使う各種プラスチック精密クリップ、各種精密スプリング、関連組み立て部品等 |
契約品目のライセンス技術、エンジニアリング、及びマーケティング・サービス契約 |
1993年4月1日から |
|
パイオラックス |
英国 |
自動車、電子工業などに使う各種プラスチック精密クリップ、各種精密スプリング、関連組み立て部品等 |
契約品目のライセンス技術、エンジニアリング、及びマーケティング・サービス契約 |
1995年8月8日から |
|
パイオラックス |
韓国 |
自動車、電子工業などに使う各種プラスチック精密クリップ、各種精密スプリング、関連組み立て部品等 |
契約品目のライセンス技術、エンジニアリング、及びマーケティング・サービス契約 |
1996年6月20日から 以後1年毎の契約更新 |
|
パイオラックス |
タイ国 |
自動車、電子工業などに使う各種プラスチック精密クリップ、各種精密スプリング、関連組み立て部品等 |
契約品目のライセンス技術、エンジニアリング、及びマーケティング・サービス契約 |
2000年8月10日から |
|
東莞百楽仕 |
中国 |
自動車、電子工業などに使う各種プラスチック精密クリップ、各種精密スプリング、関連組み立て部品等 |
契約品目のライセンス技術、エンジニアリング、及びマーケティング・サービス契約 |
2014年7月1日から
|
|
パイオラックスメキシカーナ |
メキシコ国 |
自動車、電子工業などに使う各種プラスチック精密クリップ、各種精密スプリング、関連組み立て部品等 |
契約品目のライセンス技術、エンジニアリング、及びマーケティング・サービス契約 |
2011年1月1日から無期限 |
|
パイオラックス インディア プライベート リミテッド |
インド国 |
自動車、電子工業などに使う各種プラスチック精密クリップ、各種精密スプリング、関連組み立て部品等 |
契約品目のライセンス技術、エンジニアリング、及びマーケティング・サービス契約 |
2010年1月1日から 無期限 |
|
ピーティー パイオラックス インドネシア |
インドネシア共和国 |
自動車、電子工業などに使う各種プラスチック精密クリップ、各種精密スプリング、関連組み立て部品等 |
契約品目のライセンス技術、エンジニアリング、及びマーケティング・サービス契約 |
2012年12月1日から 無期限 |
|
武漢百楽仕 |
中国 |
自動車、電子工業などに使う各種プラスチック精密クリップ、各種精密スプリング、関連組み立て部品等 |
契約品目のライセンス技術、エンジニアリング、及びマーケティング・サービス契約 |
2014年1月1日から 2023年12月31日まで |
(注) 上記については技術指導料として売上高の一定率を受けとることになっております。
(2)当社が現在締結している主要な業務提携は次のとおりであります。
業務提携
|
相手方の名称 |
国籍 |
提携内容 |
契約期間 |
|
株式会社佐賀鉄工所 |
日本 |
資本関係を含む包括的業務協力 |
2001年3月23日から2006年3月22日まで 6ヶ月前の予告がない限り毎年自動延長 |
(3)当社が現在締結している主要な技術援助・生産及び販売契約は次のとおりであります。
技術援助・生産及び販売契約
|
相手方の |
国籍 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
|
A.RAYMOND et Cie SCS |
フランス |
ファスニング商品 |
1.営業協力 2.技術支援協力 3.生産及び販売協力 |
2017年10月16日から |
(注) 両社間の資本提携は行わず、両社の独立性及び販売方針は維持致します。
当社グループは、常に開発提案型企業を第一の経営理念として、固体、液体、気体を問わずその弾性を活用した製品の研究開発を行っており、「弾性を創造するパイオニア」をスローガンに、自動車産業をはじめ生活関連、メディカルなど様々な分野で「弾性」の可能性の追求に積極的に取り組んでおります。
現在、研究開発は、設計部、生産技術部、各SBUの開発グループ(海外拠点含む)、及び子会社の株式会社パイオラックス メディカル デバイスの開発部門により推進しております。
なかでも、自動車産業では100年に一度ともいわれる大変革期にあり、当社も次世代車両の新たなニーズに対応すべく新商品の開発に取り組んでおり、これらは環境に配慮した設計、製品になるよう心掛けています。生産技術部門では新しい製造方法として、省スペースで少量多品種の生産対応や生産性向上、生産コスト低減に繋がる生産設備の開発にも取り組んでおります。また、DX関連(IoT、AI、IT)の取り組みにも力を入れ、生産性の更なる向上に努めてまいります。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、
自動車関連等では、
(1)精密ばね関連
従来から取り組んできた変速機、エンジン補器等に用いられるコイルばね等の廉価材材料開発及び採用、変速機ユニットの小型化・軽量化・低コスト化に寄与する製品の量産化、変速機ユニットへの組付け作業を容易にした複合ばねの開発拡大に継続して力を注ぎ、金属ばねと樹脂部品の複合品も量産化しました。更に、これらの取り組みで培ってきた応力や挙動等の解析技術を駆使し、プラグインハイブリッドの機構に使用される極小の複合ばねを始め、環境対応車用の製品拡大にも取り組んでおります。また、従来の国内カーメーカー等との開発拡大、生産場所拡大と共に、新興国を始めとした海外カーメーカーとの新たな開発・量産化も更に拡大しております。
(2)工業用ファスナー・EV関連
原価低減、作業性改善、品質向上等の課題を解決する為、薄板から厚板まで使用出来る製品、取付け力の低減等による車体への組付作業を容易にした製品、高強度な締結機能を有する製品、廃車後の車体解体作業の作業性向上を考慮した製品などが標準タイプとして、新型車よりグローバルで横展開しております。
また、近年は環境問題へ対応した燃費改善のための軽量化にも積極的に取り組んでおり、CO2削減を目的とした材料変更も行っております。
利便性を向上させた内装部品のネットフック等の開発も行っており、お客様の使い勝手を考慮、追求した製品の開発を行っております。
低価格で高品質な製品をグローバルに提供できるよう、海外子会社との情報交換を行い、製品開発に反映しております。
また、EV(電気自動車)やHEV(ハイブリッド車)向け部品について、バッテリーやモーター関連及び静粛性を狙った製品開発を行っております。
(3)小型ユニット関連
車室内の開閉する物入れ等に、その機構部品であるラッチシステム、ダンパー、ヒンジ等を供給しています。なかでも代表的物入れであるグローブボックスにおいて長年供給をしているラッチシステムは、改良を重ねながらお客様の要求に応え続けております。また、ソフトオープンさせるためのダンパーや、最近ではグローブボックスの閉じフィーリング向上ならびに走行中の雑音低減に繋がるスプリング内蔵クッションの開発も行ってきました。この結果、上記主要3商品は国内全乗用車メーカー、国内トラックメーカーの一部、ならびに海外でも北米、中国、アセアン、欧州と主要な地域にて多くのカーメーカーに採用されております。環境も意識したより良い品質と採用車種の拡大を目指し、継続した開発活動を実施しております。
(4)燃料系関連
樹脂タンク用バルブとしてロールオーバーバルブ、インレットチェックバルブ、フィルリミットベントバルブなど性能向上、コスト低減を狙った開発を継続しており、乗用車(軽を含む)を中心に国内外の新規客先・新規車種への採用も拡大を続けております。それに伴い中国・インド・インドネシアなど海外子会社での生産も拡大しております。
金属タンク用バルブとしては、性能向上、コスト低減を狙った標準部品や複合機能部品の開発を進めております。
環境問題に対しては、2K部品や高機能チェックバルブ、プラグインハイブリッド車向けの製品など各国の法規対応に向けた新規開発を積極的に進めております。
(5)その他
環境対応としては、SDGs、循環型経済、CSRといった新たな視点で、環境経営への取り組みの重要な要素の一つである化学物質管理をサプライチェーン含めて行っています。年々厳しくなる各国環境法規により規制物質も増加傾向にある中、それらの法規及び顧客要求への適合を管理しています。
また、環境に配慮し地産地消を念頭に海外地場材の採用拡大に向け、金属材料及び樹脂材料の機械的性質や性能評価を行い、製品への適用を増やす研究を続けています。更には当社製品の高機能化に向けた、当社独自材料の機能改良研究も積極的に進めています。
以上、自動車関連に関わる研究開発費は、
医療機器関連では、
消化器内視鏡用ガイドワイヤを基幹技術に育成し、競争力を高めるため、新しい材料や製造装置を導入し、技術の蓄積を進めています。これらの技術の一部を導入し、内視鏡用ガイドワイヤ(商品名:シークマスター035H)1品種を上市しました。
基礎技術開発として、医療機器の性能を大きく左右する表面状態をコントロールする研究を継続しております。恒久的な品質の安定化のため、外部技術コンサルタントの指導を受けながら新しい処方、工程の確立の取り組みを開始しました。
海外展開を視野に入れた新しい開発システムの下、グローバル市場で競争力のある製品を開発し、患者さんに笑顔を届けられる特長のある商品開発を進めていきます。
以上、医療機器関連に関わる研究開発費は、