文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、企業体質の強化、改善をはかり、企業の社会的責任をより明確にし、「良い製品を早く、安く、お客様にサービスしていく」との基本方針のもとに、ねじ分野のほか特殊形状圧造部品等、新分野への挑戦に努め、品質第一でお客様の満足度を向上させることを経営の最重要課題と認識し、全社員の幸せと生活の向上をはかり永続的な生き残りを目指しております。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、昨今の世界経済の急激な変化に対応できる企業を目指し、中期経営計画を推し進め安定した収益を確保し、自己資本比率、株主資本利益率(ROE)のアップによる財務体質の強化をはかります。
(3)経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループの主力である建設機械業界は、建設機械の新排ガス規制前の国内需要増の影響を受けました。一方、海外では米国の底堅い成長や欧州経済の回復、資源価格の上昇で新興国経済の回復も見られ、海外需要は大幅に増加いたしました。特に中国では、政府系の固定資産投資やインフラ投資の公共投資により建設機械の需要は大幅に拡大いたしました。
このような事業環境の中で、当連結会計年度における当社グループの業績は増収増益となりましたが、貿易摩擦問題やシリア・北朝鮮等の地政学リスクなど、先行き不透明な状況が続いています。
そこで経営計画を見直し、平成30年5月より平成33年4月までの3年間を対象に、中期経営計画をスタートさせました。
新年度は、需要拡大に伴い新たに100t転造盤の導入を予定しており、今まで以上の太径ボルトにも挑戦いたします。また、出荷点数の増加に伴い新たに出荷業務の省力化・省人化のために設備投資を行ってまいります。スピード感を持って対応するため、新たに専任者を選び設備導入や工場内レイアウトの変更を行ってまいります。
次に、当社グループの強みである品質、多品種小ロット対応に磨きを加え、コストダウンによる価格競争力を高めてまいります。また、固定費削減により、低成長下においても安定した収益を確保できる企業体質の構築に努めてまいります。
今後も大型の熱間・冷間鍛造の設備と技術を活かし、難加工に対処し営業活動を強力に展開して、建設機械向けや自動車・建設部品の分野で新規需要開拓を進めて売上拡大に努めてまいります。また、生産性の向上、新製品開発と高技術力の蓄積、人的資源の教育強化を図り、技術の優位性と収益性による「事業の選択と集中」を推進し、経営資源を有効活用して競争力の基盤強化を図ってまいります。
以下の文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1)建設機械業界に対する依存度が高いことについて
当社グループは従来から、建設機械向け製品の売上比率が高く、内外の建設機械需要の動向に影響を受けやすく、今後もその影響により業績が大きく変動することが考えられます。
このような状況において、業績の安定化をはかるため、引き続き建設機械部門以外の需要分野開拓により収益基盤の拡大をはかります。近年、建設機械向け製品の需要が高く、平成30年4月期の非建設機械部門は10.5%となっておりますが、今後も大型の熱間・冷間の設備と技術を活かし、営業活動を強力に展開していきます。
事業部門別販売実績の推移
|
事業部門 |
第55期 平成26年4月期 |
第56期 平成27年4月期 |
第57期 平成28年4月期 |
第58期 平成29年4月期 |
第59期 平成30年4月期 |
|||||
|
金額 (百万円) |
割合 (%) |
金額 (百万円) |
割合 (%) |
金額 (百万円) |
割合 (%) |
金額 (百万円) |
割合 (%) |
金額 (百万円) |
割合 (%) |
|
|
建設機械 |
6,887 |
85.1 |
6,620 |
85.5 |
5,178 |
84.9 |
6,421 |
87.3 |
8,567 |
89.5 |
|
自動車関連 |
790 |
9.8 |
779 |
10.1 |
629 |
10.3 |
591 |
8.0 |
606 |
6.3 |
|
産業機械 |
118 |
1.5 |
137 |
1.8 |
127 |
2.1 |
113 |
1.5 |
138 |
1.4 |
|
その他 |
295 |
3.6 |
205 |
2.6 |
163 |
2.7 |
231 |
3.2 |
260 |
2.8 |
|
合計 |
8,092 |
100.0 |
7,741 |
100.0 |
6,098 |
100.0 |
7,357 |
100.0 |
9,573 |
100.0 |
(2)材料価格の変動について
当社グループの主要材料である鋼材は、国内景気、為替、原油価格等の影響により価格が変動します。材料費の当期総製造費用及び売上高に対する比率は、平成30年4月期でそれぞれ56.9%、43.9%と高く、当社グループの業績は鋼材価格の変動により影響を受けます。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度末は、総資産は133億97百万円(前期比17億63百万円増)となりました。
資産の部では、流動資産は87億94百万円(前期比10億15百万円増)となりました。その主な内訳は、現金及び預金が32億27百万円(前期比2億71百万円増)、受取手形及び売掛金が21億76百万円(前期比3億24百万円増)、有価証券が17億円であります。固定資産合計は46億3百万円(前期比7億47百万円増)となりました。その主な内訳は、有形固定資産が22億97百万円(前期比2億30百万円増)、無形固定資産が2百万円(前期比1百万円増)、投資その他の資産が23億3百万円(前期比5億16百万円増)であります。
負債の部では、流動負債は17億9百万円(前期比4億23百万円増)となりました。その主な内訳は、買掛金が5億97百万円(前期比1億62百万円増)、未払金が4億41百万円(前期比1億21百万円増)、賞与引当金が2億59百万円(前期比83百万円増)であります。固定負債は8億75百万円(前期比2億62百万円増)となりました。その主な内訳は長期借入金が1億52百万円(前期比1億52百万円増)、役員退職慰労引当金2億30百万円(前期比7百万円増)、退職給付に係る負債1億95百万円(前期比7百万円増)であります。
純資産は108億12百万円(前期比10億77百万円増)となりました。その主な内訳は資本金5億92百万円、資本剰余金4億64百万円、利益剰余金が84億47百万円(前期比8億36百万円増)であります。自己資本比率は80.7%となりました。
当連結会計年度における我が国経済は、企業業績の拡大による設備投資の増加や雇用・所得環境の改善により緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、海外ではシリア・北朝鮮等の地政学リスクも高まりましたが、米国の景気は底堅く、欧州においても景気が拡大し、資源価格の上昇に伴い新興国でも持ち直しの動きが見られました。
建設機械需要につきましては、国内では主にレンタル業界向けを中心に、新排出ガス規制実施前の需要増を受け増加いたしました。海外におきましても、北米ではインフラおよびエネルギー関連向けを中心に需要が増加し、中国では固定資産投資やインフラ投資など公共投資の景気下支えにより大幅に回復いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は95億73百万円(前期比30.1%増、22億15百万円増)、営業利益10億93百万円(前期比63.2%増、4億23百万円増)、経常利益11億51百万円(前期比60.8%増、4億35百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益9億38百万円(前期比74.0%増、3億99百万円増)となりました。
主要な事業部門別の概況は以下のとおりであります。なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメントごとに記載しておらず、事業部門別に区分して記載しております。
「建設機械部門」
建設機械部門の売上高は、国内向け売上68億41百万円(前期比29.1%増、15億43百万円増)、海外向け売上17億26百万円(前期比53.7%増、6億3百万円増)となりました。
なお、海外向けの売上に関しましては、海外子会社及び商社を通じて販売しております。
「自動車関連部門」
自動車関連部門の売上高は、6億6百万円(前期比2.4%増、14百万円増)となりました。
「産業機械部門」
産業機械部門の売上高は、1億38百万円(前期比22.4%増、25百万円増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、売上債権及びたな卸資産の増加、有形固定資産の取得による支出等の要因により一部相殺されたものの、税金等調整前当期純利益が12億17百万円(前年同期比70.1%増)と増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ2億71百万円増加し、当連結会計年度末には31億42百万円となりました
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は8億13百万円(前期比2億39百万円増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益は12億17百万円、減価償却費2億31百万円、仕入債務の増加1億61百万円、売上債権の増加4億8百万円、法人税等の支払額2億45百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は6億6百万円となりました(前期は57百万円の獲得)。これは主に、有価証券の償還による収入23億円がありましたが、有価証券の取得による支出23億円、有形固定資産の取得による支出4億12百万円、投資有価証券の取得による支出2億16百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は58百万円となりました(前期は1億88百万円の支出)。これは主に、長期借入による収入2億50百万円がありましたが、長期借入金の返済による支出89百万円、配当金の支払いによる支出1億1百万円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループは単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の実績については、セグメント情報に代えて事業部門ごとに記載しております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
|
事業部門の名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年5月1日 至 平成30年4月30日) |
前年同期比(%) |
|
建設機械(千円) |
8,234,548 |
136.7 |
|
自動車関連(千円) |
604,648 |
109.0 |
|
産業機械(千円) |
115,676 |
117.3 |
|
その他(千円) |
204,191 |
83.0 |
|
合計(千円) |
9,159,066 |
132.3 |
(注)1.金額は販売価格によります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
|
事業部門の名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年5月1日 至 平成30年4月30日) |
|||
|
受注高 |
前年同期比(%) |
受注残高 |
前年同期比(%) |
|
|
建設機械(千円) |
8,553,834 |
132.8 |
5,113 |
26.6 |
|
自動車関連(千円) |
604,913 |
101.9 |
286 |
17.3 |
|
産業機械(千円) |
138,320 |
122.3 |
57 |
160.5 |
|
その他(千円) |
257,454 |
108.9 |
1,310 |
28.4 |
|
合計(千円) |
9,554,521 |
129.4 |
6,768 |
26.5 |
(注)1.金額は販売価格によります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
|
事業部門の名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年5月1日 至 平成30年4月30日) |
前年同期比(%) |
|
建設機械(千円) |
8,567,946 |
133.4 |
|
自動車関連(千円) |
606,283 |
102.4 |
|
産業機械(千円) |
138,298 |
122.4 |
|
その他(千円) |
260,764 |
112.5 |
|
合計(千円) |
9,573,293 |
130.1 |
(注)1.金額は販売価格によります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成28年5月1日 至 平成29年4月30日) |
当連結会計年度 (自 平成29年5月1日 至 平成30年4月30日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
㈱小松製作所 |
1,451,193 |
19.7 |
1,800,685 |
18.8 |
|
コマツ物流㈱ |
916,721 |
12.5 |
1,153,888 |
12.1 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループは連結財務諸表を作成するにあたって、重要な見積りや仮定を行う必要があります。重要な会計方針において、これらの重要な見積りや仮定により業績に影響を与える項目は次のとおりであります。
貸倒引当金
売掛債権等の貸倒れに備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。相手先の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合には、引当金を積み増すことにより、損益にマイナスの影響を与える可能性があります。
繰延税金資産
将来の収益力に基づく課税所得による回収可能性を十分に検討した上で、繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性が見込めないと判断した場合には、回収不能と見込まれる金額を見積り、評価性引当額を計上します。この計上により、損益に影響を与える可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の売上高は95億73百万円となりました。これは米国において一般建設機械の需要が引き続き堅調に推移し、また、中国において公共投資の景気下支えにより建設機械需要が大幅に回復したためであります。
また営業利益は10億93百万円となりました。これは上記売上高の増加による影響を受けたものです。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動は、塑性加工(冷間鍛造、熱間鍛造)を主体とした、自社工程の合理化、省力化を狙いとした専用機の開発を継続的改善活動業務の中で行っております。したがって、研究開発費として記載すべき重要な金額はありません。
上記の活動は、現在、当社の技術部技術課生産技術係員及び金型技術係員7名が主体となって携わっております。