第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、海外情勢・経済の影響による景気の下押しリスクや資源価格の変動が見られたものの、個人消費の持ち直しや雇用・所得環境の改善が続くなど、緩やかな回復基調が続きました。

住宅関連機器業界においては、新設住宅着工戸数は政府の住宅取得支援策や日本銀行のマイナス金利政策による住宅ローン金利の低下などを下支えに持ち直しの動きが続きました。

このような状況のもと、当社グループは今年度からスタートした第7次中期経営計画「Vアッププラン」に基づき、厳しい経営環境下においても、持続的な成長・発展を着実に進められるよう、成長戦略の推進と経営基盤の強化に取り組みました。

成長戦略の推進では、「アクアエア事業の領域拡大と推進強化による育成・拡大」「環境・エネルギー変化に対応した住設事業の戦略強化と拡大」「営業体制と販売戦略の構築による成長事業の強化」を重点方針として掲げ、市場の変化やお客様の声に迅速に対応した「オンリーワン・ファーストワン」の商品開発並びに販売・サービスの充実と向上に努めました。

アクアエア事業では重点商品である多機能加湿装置を医療・介護施設などの販売チャネルに加え、教育業界、オフィス向け等に提案するなど、新たな販売チャネルの拡大に取り組み、住設事業においても電力小売自由化など市場環境の変化に対応した商品開発を推進したほか、成長事業の強化に向けた営業体制と販売戦略の構築を進めました。

経営基盤の強化では、「品質保証体系の強化による品質保証・信頼性確保」「原価つくり込み体制の構築によるコスト競争力の強化」「ものづくり機能の変革による生産性の最大化」「コロナイズム(経営理念)を基盤とした人財育成力の強化」を重点方針として掲げ、品質トラブル防止に向けた開発初期からの取り組みや品質保証体制強化、設備合理化や作業ライン効率化による生産性向上、原価低減活動などについて当社グループ全体で取り組んだほか、それらの活動を支える人財の育成も進めました。

これらの取り組みにより、製品の種類別売上高の概況は、以下のとおりとなりました。

 

<暖房機器>

暖房機器の売上高は、275億64百万円(前期比7.1%増)となりました。

石油ファンヒーターと寒冷地向け石油暖房機に扱いやすい操作パネルを採用した商品を投入したほか、電気暖房機についても主に脱衣所などに設置して「ヒートショック」対策につなげる壁掛型遠赤外線暖房機「ウォールヒート」を新たに発売するなど、商品力及び品揃えを強化し、販売活動を進めた結果、暖房機器全体は前期を上回りました。

 

<空調・家電機器>

空調・家電機器の売上高は、177億72百万円(前期比21.4%増)となりました。

ルームエアコンは年間を通した需要に対応し、積極的な提案活動と柔軟な商品供給に取り組みました。除湿機もデザインと衣類乾燥機能を向上させた新商品などを拡販し、空調・家電機器全体は前期を上回りました。

 

<住宅設備機器>

住宅設備機器の売上高は、276億86百万円(前期比2.3%増)となりました。

主力商品のエコキュートは業界トップの省エネ性能と多様化する電力料金メニューへの対応を訴求するとともに、他商品との複合提案など独自性のある営業活動に取り組み、前期を上回りました。石油給湯機では灯油価格の安定が好材料となり、販売は堅調に推移し、住宅設備機器全体は前期を上回りました。

 

以上の結果、当期の連結売上高は805億98百万円(前期比8.9%増)となりました。利益面については、売上拡大や積極的な生産対応により工場操業度が向上したほか、原価低減活動や経費削減に全社で取り組んだことにより、経常利益は24億93百万円(前期比163.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は18億10百万円(前期比224.7%増)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における「現金及び現金同等物」(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ12億37百万円(9.4%)増加し、144億6百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、43億16百万円(前期比7億95百万円増加)となりました。

これは、主に税金等調整前当期純利益25億54百万円、減価償却費16億40百万円、空調・家電機器等の仕入債務の増加額15億35百万円、未払金等のその他の負債の増加額4億70百万円により資金が増加した一方、退職給付に係る資産の増加額4億45百万円、完成工事及び暖房機器、空調・家電機器等の売上債権の増加額15億7百万円により資金が減少したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、22億41百万円(前期比54億37百万円減少)となりました。

これは、主に定期預金の減少12億50百万円、有価証券の売却及び償還による収入32億86百万円により資金が増加した一方、有価証券の取得による支出21億円、有形固定資産の取得による支出13億円、投資有価証券の取得による支出33億15百万円によりそれぞれ資金が減少したことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、8億19百万円(前期比3百万円減少)となりました。

これは、主に配当金の支払いによるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

 

当社グループは、住宅関連機器事業のみの単一セグメントとなるため、生産、受注及び販売の状況については、セグメント情報ではなく、製品の種類別区分ごとに記載しております。

 

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。

 

製品の種類別区分

生産高(百万円)

前期比(%)

 暖房機器

26,464

△5.1

 空調・家電機器

20,071

40.7

 住宅設備機器

25,308

2.7

 その他

1,128

8.2

合計

72,973

7.6

 

(注) 1.金額は平均販売価格によって表示しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当社グループは、概ね見込生産方式を採っていますので、受注の状況については記載を省略しております。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。

 

製品の種類別区分

販売高(百万円)

前期比(%)

 暖房機器

27,564

7.1

 空調・家電機器

17,772

21.4

 住宅設備機器

27,686

2.3

 その他

7,576

14.7

合計

80,598

8.9

 

(注) 1.当連結会計年度には、販売実績が総販売実績の10%以上を占める相手先はありません。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針 

当社グループは、創業精神「誠実と努力」のもと、企業理念である「あなたと共に夢・・・新たなライフシーン・・・を実現し、お客様に喜んでいただけるコロナ」を商品・サービスを通じて提供することによって、企業価値の最大化を図り、当社を取り巻く社会と全てのステークホルダーにとって、快適・健康で環境にやさしい心豊かな生活になくてはならない存在であり続けることを目指し、企業活動を進めております。 

 

(2) 目標とする経営指標と中長期的な会社の経営戦略  

当社グループは、成熟した社会においてさらに激しい競争が進むという大変厳しい経営環境の下、諸課題を足枷と考えるのではなく、新たな成長・発展への契機と捉えて新たな発想のもとに創造性を発揮し、着実に挑戦してまいります。そこで「新たな発展への構造改革 ~創造と協創~」をミッションとし、平成29年3月期(2016年度)から平成31年3月期(2018年度)までの第7次中期経営計画「Vアッププラン」について、以下のように目標を定めて取り組んでまいります。 

 

 

[平成31年3月期(2018年度)達成数値目標]

連結売上高

820億円

連結経常利益

28億円

経常利益率

3.4%

 

 

[成長戦略]

①アクアエア事業の領域拡大と推進強化による育成・拡大 

②環境・エネルギー変化に対応した住設事業の戦略強化と拡大

③空調・家電事業の付加価値向上と市場競争優位性の確立

④市場環境の変化に対応した“創造営業”による売上拡大

 

[経営基盤]

⑤品質保証体系の強化による品質保証・信頼性確保

⑥原価つくり込み体制の構築によるコスト競争力の強化

⑦需給体制最適化による製品供給のスピード化

⑧コロナイズム(経営理念)を基盤とした人財育成力の強化

⑨事務・管理業務の変革による生産性の向上

 

「Vアッププラン」では、コロナブランドをより一層高めるための成長戦略とそれを支える経営基盤からなる重点方針を掲げ、活動を進めてまいります。

成長戦略では、市場の変化やお客様の声に迅速に対応し、独自の「オンリーワン・ファーストワン」をコンセプトとした商品開発に努めるほか、販売・サービスの充実と向上、新たな市場開拓を図るための創造的な営業活動に取り組んでまいります。また、環境・省エネ意識が高まるなか、ヒートポンプ技術のさらなる強化や環境配慮型商品の普及に努めることで、快適・健康な暮らしの提供を目指してまいります。

経営基盤では、成長戦略を支える組織能力を引き上げるため、「品質・コスト・スピード」に対する競争優位性を追求する取り組みを組織一体となって加速させ、生産性の向上に努めるほか、販売状況と生産・物流面の連動性をより高めるべく、需給体制の最適化に重点的に取り組んでまいります。また、持続的成長・発展を支えるために重要な人財育成においては、「コロナイズム」に基づく従業員の自主性と自発性を尊重した教育制度とインフラの整備に重点的に取り組むほか、事務・管理業務の体制改善や効率化に努めてまいります。

 

(3) 会社の対処すべき課題  

経済、社会環境等の変化に伴い、当社グループが顧客や社会に提供すべき価値にも変革が求められております。このような状況のもと、当社グループは今後の厳しい経営環境下において持続的な成長・発展を着実に成し遂げるために、第7次中期経営計画「Vアッププラン」に基づき、成長戦略の推進と経営基盤の強化を引き続き進めてまいります。

成長戦略の推進では、市場環境の変化やお客様の声に迅速に対応し、独自の「オンリーワン・ファーストワン」をコンセプトとした商品開発に努めるほか、販売・サービスの充実と向上、新たな市場開拓を図るための創造的な営業活動に取り組んでまいります。また、環境・省エネ意識が高まるなか、ヒートポンプ技術のさらなる強化や環境配慮型商品の普及に努めることで、快適・健康な暮らしの提供を目指してまいります。

経営基盤の強化では、成長戦略を支える組織能力を引き上げるため、「品質・コスト・スピード」に対する競争優位性を追求する取り組みを組織一体となって加速させ、生産性の向上に努めるほか、販売状況と生産・物流面の連動性をより高めるべく、需給体制の最適化に重点的に取り組んでまいります。また、持続的成長・発展を支えるために重要な人財育成において、「コロナイズム」に基づく従業員の自主性と自発性を尊重した教育制度とインフラの整備に重点的に取り組むほか、事務・管理業務の体制改善や効率化に努めてまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項は下記のとおりです。ただし、これらは当社グループに関するリスクを網羅したものではなく、記載した事項以外に予見しがたいリスクも存在します。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 業績の季節変動について

当社グループの平成29年3月期の製品の種類別の連結売上高構成比は、暖房機器34.2%、空調・家電機器22.0%、住宅設備機器34.4%、その他9.4%でした。暖房機器は秋から冬にかけての第3四半期に売上が集中する傾向にあります。結果、下の表のとおり当社グループの売上高及び利益が第3四半期に集中する傾向にあります。

また、暖房機器及び空調・家電機器の売上高は気候や気温の影響を受ける可能性があります。当社グループでは住宅設備機器の売上高構成比を高めることで、気候による業績の変動を少なくするよう努めております。

なお、当連結会計年度における四半期ごとの売上高、経常利益は以下のとおりであります。

 

期 別

売上高(百万円)

 

経常利益(百万円)

構成比(%)

第1四半期

16,782

20.8

△561

第2四半期

19,866

24.7

890

第3四半期

29,194

36.2

3,170

第4四半期

14,755

18.3

△1,005

通 期

80,598

100.0

2,493

 

 

(2) 市場の競合状況について

当社グループの住宅関連機器分野においては、大規模な国際的企業から専業企業に至るまで多様な競合相手が存在し、競合は大変厳しい状況となっております。

暖房機器市場は既に成熟した市場であり、各商品群で数社が競合しており、価格政策の影響を受けております。また、空調・家電機器市場は国際的企業との厳しい価格競争が一段と激化しています。住宅設備機器市場においては、新設住宅着工戸数やリフォーム市場、エネルギー政策及び電気・石油等の熱源に係る消費者ニーズの動向の影響を受けております。

当社グループといたしましては、最近の省エネや節電、環境に対する消費者の関心の高まりを受け、電気・石油等を使用する暖房機器、空調・家電機器、住宅設備機器に関して、市場競争力のある高付加価値商品の開発を進めるとともに、更なるコストリダクションに取り組んでおります。また、販売エリア・チャネル別の差別化戦略を推進し、シェアアップと高付加価値機種の販売強化のため、流通や販売店及びハウスメーカーやリフォーム業者などに対し積極的に提案活動を行っております。

しかしながら、今後、競合状況、市場規模等又は消費者ニーズに大幅な変化が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 原材料費等の変動について

当社グループは、普通鋼薄板・亜鉛メッキ鋼板などの鋼材、銅・アルミニウムなどの非鉄材料及びABS樹脂・PS樹脂等の樹脂材料など、各種の原材料を使用しておりますが、その価格は、日本をはじめ、米国、欧州、東南アジア、中国、韓国などの主要需要国等の景気動向と需給のバランス、また世界レベルでの相場動向や為替の動き等によって変動します。

当社グループといたしましては、原材料の計画的な手配や材料仕様の見直し等、価格変動の影響を最小限にとどめるよう努めておりますが、原材料価格及び原油価格の変動が顕著となった場合は、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(4) 灯油価格の変動について

石油暖房機及び石油給湯機の燃料は灯油であり、灯油以外のエネルギーを熱源とする機器とも激しく競合しております。このため、灯油価格の変動が顕著になった場合は、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 資金運用について

当社は、当社グループ資金の有効活用の観点から、運用を行っております。 

運用に当たっては、当社内の資金運用管理規定を遵守し、主に国内外の高格付けの債券・外貨建MMF等を運用対象としております。なお、外国債券に関しましては、リスクの分散と長期的かつ安定的な運用を基本方針とし、外国為替の変動による差益を取ることを目的とするものではありません。 

当社では、資金運用リスクを最小限に抑えるため、取締役会の決議により運用限度額(運用枠)、リスク許容範囲、売却判断基準等を定めるリスク管理を行っております。しかしながら、為替リスク、金利リスク及び信用リスク等により、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 災害等による影響について

当社グループにおける生産拠点は、当社の3工場及び子会社の5工場すべてが新潟県内に存在しております。一拠点への過度の集中を避けるため、上記各工場は新潟県内の各地域に分散させ、災害により一部工場の生産能力が低下した場合でも、他工場に人員や生産設備等を速やかに移動させ、災害による損失が軽減できるような体制を敷いております。しかしながら、新潟県全域に影響を及ぼすような大規模災害が発生した場合には、生産能力が著しく低下する恐れがあります。

また、東日本大震災のように被害が広範囲にわたる場合、部品メーカーからの納入遅延や物流網の寸断などで、事業活動に大きな損失が発生することにより、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 製造物責任について

当社グループは、商品構成のうち「暖房機器」に含まれる石油暖房機はもとより「住宅設備機器」に含まれる石油給湯機・風呂釜内蔵給湯機など、石油をエネルギー源とする商品及びシステムの供給を主力事業としておりますが、これら石油の燃焼を主機能とする商品の性質上、燃焼不具合・火災等によりお客様の生命・財産に損害を与える危険性を内包しております。

当社は、昭和12年の創業以来蓄積されたノウハウや技術を基礎として、不具合や火災等を回避すべく商品開発に取り組んでまいりました。また、平成11年にはISO9001の認証を取得し、お客様に安心してご使用いただけるよう品質マネジメント体制の構築と品質保証体系の確立に努めております。

しかしながら、すべての商品に欠陥が皆無で、将来にわたってリコールが発生しないという保証はありません。また、万が一の場合に備えて製造物責任賠償保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を充分にカバーできるという保証はありません。このように予測の範囲を超える大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような商品の欠陥が発生した場合には、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 知的財産について

当社グループは、現在の事業活動及び将来の事業展開に有用な知的財産権取得に努める一方、他社の知的財産権の調査を行い、問題発生の防止を図っておりますが、当社グループが知的財産権に関する争訟に巻き込まれた場合、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、住宅関連機器事業のみの単一セグメントとなるため、研究開発活動については、製品の種類別区分ごとに記載しております。

 

当社グループの研究開発活動については、当社技術本部において、暖房機器、空調・家電機器、住宅設備機器の3分野にわたる商品群により、安全・安心で環境にやさしい商品、快適・健康で心豊かな住空間、便利で経済的な生活を創造・実現することによって、お客様の期待に応える商品開発に取り組んでおります。マーケットインに徹した商品開発を通して、「お客様に喜んで買っていただける商品づくり」の具現化を図っております。

なお、製品の種類別の研究開発活動の主な内容は、次のとおりであります。

 

(1) 暖房機器

主力商品である石油ファンヒーターでは、VXシリーズの6.7kW・7.3kWモデル及びミニタイプを除く機種で通常点火時間を従来の約1/2の75秒に短縮する新型バーナを搭載しました。また、最上位機種「WZシリーズ」の3.6kWモデルで昨年好評だった「バイオレット色」を同シリーズの4.6kWモデルと5.7kWモデルに拡大しました。消臭機能などの快適性能が充実している「VXシリーズ」には、高出力タイプ6.7kWモデルと7.3kWモデルの2機種を追加し、広い室内を暖房したいニーズにも対応しました。また、大きな操作パネルと音で見やすく使いやすい「SRタイプ」を新たにラインアップしました。そして、使いやすさを重視した「STシリーズ」、コンパクトな「ミニタイプ」、基本機能が充実している「Gシリーズ・VGタイプ」などの合計8シリーズ18機種(本体色相別31種類)を開発しました。

寒冷地向け石油暖房機では、PK・PRシリーズにおいて、操作性と表示部の視認性を向上させるとともに本体と下皿を一体化した構造に変更し、掃除がしやすく、すっきりとした外観の8機種を開発しました。とくにPKシリーズでは、表示パネルに視認性の高い大型バックライト液晶を採用し、表示文字を従来より大きくし、オープンポケット内の「スライドボリューム」のつまみを大きくし、スライド幅を広げ、高齢の方にも見やすく使いやすいユニバーサルデザインを採用しています。これにより、PKシリーズは、操作性や安全性の向上に努める姿勢が評価され2016年度グッドデザイン賞を受賞しました。

遠赤外線電気暖房機では、新製品、壁掛型遠赤外線電気暖房機「ウォールヒート」を開発しました。風呂の脱衣所等に設置し、冬季は暖房運転でヒートショック対策として使用することができるほか、夏季には涼風運転で湯上りを快適にする商品です。壁に取り付けて使用するため、床のスペースをとりません。ヒーターには、速暖性に優れた遠赤外線カーボンヒーターを搭載し、人感センサーでON・OFFも可能。室温を検知して暖房出力を自動で切り換える「ecoオート運転」機能を搭載しました。

なお、当部門に係る研究開発費は1億円であります。 

 

(2) 空調・家電機器

主力商品であるルームエアコンでは、選べる再熱&涼除湿、暖かさが続くノンストップ暖房&パワフル暖房の「Wシリーズ」には、新たにランドリーモード機能を追加し、ランドリー運転時の外気温と室温によって、運転モード(冷房・再熱除湿・暖房)を選択し、洗濯物を効率的に乾燥させます。そして、使いやすく基本機能充実の「Nシリーズ」、冷房のみを使用される方のための「冷房専用シリーズ」、合計3シリーズ17機種を開発しました。

衣類乾燥除湿機では、スピーディな衣類乾燥、広いリビングの除湿におすすめの大能力タイプ10・18Lタイプに、お好みの湿度で快適除湿の5段階湿度設定とお部屋の空気をかきまぜて冷暖房時の温度ムラを改善するサーキュレータモードを搭載しました。

なお、当部門に係る研究開発費は97百万円であります。 

 

 

(3) 住宅設備機器

ヒートポンプ式温水床暖房システムでは、コンプレッサーなどの効率化により「コロナエコ暖フロア6.7」でモデルチェンジしたERB-HP67CFにおいては、定格COP4.12を、「コロナエコ暖フロア4.5」でモデルチェンジしたERB-HP45CFにおいては、エネルギー消費効率を示す定格COPが業界ナンバーワンの4.62※1に向上しました。また、対応可能な最低外気温は従来品のマイナス10℃から、マイナス15℃に拡大し、搭載した新リモコンは、最大4面(ERB-HP45CFの場合は3面)の端末を個別に温度設定でき、各面に「平日」と「休日」など、2パターンのタイマー設定が可能になりました。

自然冷媒CO家庭用ヒートポンプ給湯機エコキュートでは、「ハイグレードタイプ」の年間給湯保温効率(JIS)を3.3から3.4に向上させました。また、夜間時間帯が短い電力プランでも、沸き上げ開始のタイミングを前倒しできるよう、沸き上げ時間シフト機能を改善しました。これにより、早朝の家全体のピーク電力を低く抑え、実量契約の場合には、基本料金を安く抑えることができます。なお、コロナプレミアムエコキュートCHP-HXE37AX4では、平成28年度 デマンドサイドマネジメント表彰「一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター振興賞」、「平成28年度 地球温暖化防止活動環境大臣表彰」を受賞、また、CHP-HXE37AX4・HXE46AX4、CHP-HXE37AX4K・HXE46AX4Kが平成28年度省エネ大賞「省エネルギーセンター会長賞」を受賞しました。

少人数世帯向けのヒートポンプ給湯機「ネオキュート」では、平成28年4月1日から始まった電力の小売自由化に合せ、多様化する電力料金メニューにも柔軟に対応する機能を設けた2機種を開発しました。

潜熱回収型高効率暖房専用ボイラー「エコフィール」では、27年度に発売した暖房出力11.6kWタイプに加え、17.4kW、23.5kWタイプの4機種をラインアップしました。UHB-EG240(FF)では、92%の高い暖房効率を実現し、当社従来機種と比較すると、温水暖房にかかる灯油の使用量を年間約234L節約※2することができ、地球温暖化の要因のひとつであるCO排出量をおよそ11%低減しました。

ナノミストサウナ「ナノリッチ」は「第3回健康科学ビジネス創造フォーラム」において、「第3回健康科学ビジネスベストセレクションズ(製品・サービス部門)」を受賞しました。またナノミストサウナ入浴において、「ナノミストサウナの尿プロテオームに対する影響」について検証し、本研究成果を国際学会「Human Proteome Organization World」にて発表しました。

多機能加湿装置「ナノフィール」は「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)2017」において、「最優秀レジリエンス賞」を受賞しました。また新潟県から「Made in新潟新商品」に認定されました。

今後も快適で健康的な環境を創出するために、ナチュラルクラスターイオンを搭載した商品開発と効果検証を進めてまいります。

なお、当部門に係る研究開発費は4億30百万円であります。 

 

この結果、当連結会計年度における研究開発費は6億27百万円であります。

 

※1:試算条件 外気温度 7/6℃(DB/WB)、戻り温水温度 25℃、流量 4.3(L/min)

※2:試算条件 年間暖房負荷 約65.3GJ

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の分析

(流動資産)

当連結会計年度末の流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ14億25百万円増加し、556億45百万円となりました。これは現金及び預金が16億95百万円減少した一方、電子記録債権が14億79百万円、有価証券が17億17百万円それぞれ増加したことが主な要因であります。

現金及び預金につきましては、主に譲渡性預金への預け入れに伴う減少であります。なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表]④[連結キャッシュ・フロー計算書]をご覧ください。電子記録債権につきましては、主に受取手形及びファクタリングからの移行や売上の増加に伴うものであります。有価証券につきましては、主に国内事業債及び仕組債の満期償還により減少した一方、譲渡性預金への預け入れにより増加しております。

 

(固定資産)

当連結会計年度末の固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ22億62百万円増加し、416億4百万円となりました。これは投資有価証券が21億73百万円増加したことが主な要因であります。

投資有価証券につきましては、主に債券の償還期限が1年未満になったことによる流動資産の有価証券勘定への振替により減少した一方、国内事業債の購入により増加しております。

 

(流動負債)

当連結会計年度末の流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ26億33百万円増加し、228億58百万円となりました。これは支払手形及び買掛金が15億34百万円、未払法人税等が6億28百万円、流動負債のその他が5億56百万円それぞれ増加したことが主な要因であります。

支払手形及び買掛金につきましては、主に空調・家電機器の生産量の増加に伴うものであります。未払法人税等につきましては、課税所得の増加によるものであります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末の固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ40百万円増加し、29億63百万円となりました。

 

(純資産)

当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ10億14百万円増加し、714億27百万円となりました。株主資本においては、利益剰余金が配当金の支払いにより8億21百万円減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益により18億10百万円増加しております。その他の包括利益累計額においては、前連結会計年度末に比べ退職給付に係る調整累計額が1億35百万円減少した一方、その他有価証券評価差額金が1億60百万円増加したことによるものであります。

 

 

(2) 経営成績の分析

当連結会計年度における売上高は805億98百万円(前期比8.9%増)、売上原価は604億92百万円(前期比8.5%増)、販売費及び一般管理費は178億85百万円(前期比0.8%増)、営業外収益は2億84百万円(前期比29.6%減)、営業外費用は11百万円(前期比7.7%減)、特別利益は1億32百万円(前期比261.9%増)、特別損失は71百万円(前期比714.5%増)、法人税等合計は7億43百万円(前期比77.8%増)となりました。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、それぞれ22億20百万円(前期比299.2%増)、24億93百万円(前期比163.1%増)、18億10百万円(前期比224.7%増)と増益となりました。

売上高につきましては、第2[事業の状況]1[業績等の概要](1)業績の項目をご覧ください。

売上原価につきましては、積極的な生産対応による工場操業度の向上及び原価低減活動など徹底したコストリダクションの推進により、売上原価率は前期と比較して0.2ポイント改善し75.1%となりました。

販売費及び一般管理費の主な増加要因につきましては、製品点検費用引当金繰入額が5億86百万円減少した一方、人件費が3億46百万円、売上増加に伴う物流費が2億75百万円、外形標準課税額が90百万円それぞれ増加したことによるものであります。

営業外収益の主な減少要因につきましては、金利の低下などに伴い受取利息が1億30百万円、受取配当金が67百万円と前期と比較してそれぞれ29百万円、48百万円減少したことによるものであります。営業外費用につきましては、11百万円と前期と比較して若干減少しました。

特別利益の主な増加要因につきましては、関係会社株式売却益が94百万円発生したことによるものであります。特別損失の主な増加要因につきましては、固定資産除却損が23百万円、投資有価証券売却損が39百万円それぞれ増加したことによるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ12億37百万円(9.4%)増加し、144億6百万円となりました。 

なお、詳細につきましては、第2[事業の状況]1[業績等の概要](2)キャッシュ・フローの状況の項目をご覧ください。 

 

(キャッシュ・フローの指標)

 

平成25年3月期

平成26年3月期

平成27年3月期

平成28年3月期

平成29年3月期

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

インタレスト・カバレッジ・レシオ

64.9

1,008.9

848.8

764.2

1,346.0

 

(注) キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

 

※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

※ 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

最近5連結会計年度の販売実績の推移

(単位:百万円)

 

区 分

製 品 の 種 類 別 売 上 高

合 計

暖房機器

空調・家電機器

住宅設備機器

その他

平成25年3月期

35,642

10,364

30,678

6,597

83,283

平成26年3月期

30,660

11,611

31,647

6,559

80,479

平成27年3月期

28,656

12,584

27,480

6,182

74,904

平成28年3月期

25,736

14,643

27,059

6,603

74,042

平成29年3月期

27,564

17,772

27,686

7,576

80,598