第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針 

当社グループは、創業精神「誠実と努力」のもと、企業理念である「あなたと共に夢・・・新たなライフシーン・・・を実現し、お客様に喜んでいただけるコロナ」を商品・サービスを通じて提供することによって、企業価値の最大化を図り、当社を取り巻く社会と全てのステークホルダーにとって、快適・健康で環境にやさしい心豊かな生活になくてはならない存在であり続けることを目指し、企業活動を進めております。 

 

(2) 目標とする経営指標と中長期的な会社の経営戦略  

当社グループは、成熟した社会においてさらに激しい競争が進むという大変厳しい経営環境の下、諸課題を足枷と考えるのではなく、新たな成長・発展への契機と捉えて新たな発想のもとに創造性を発揮し、着実に挑戦してまいります。そこで「新たな発展への構造改革 ~創造と協創~」をミッションとし、平成29年3月期(2016年度)から平成31年3月期(2018年度)までの第7次中期経営計画「Vアッププラン」について取り組んでまいります。 

なお、平成31年3月期(2018年度)達成数値目標は、平成30年3月期(2017年度)の連結経営成績を踏まえ、見直しております。

 

[平成31年3月期(2018年度)達成数値目標]

連結売上高

858億円

連結経常利益

29億円

経常利益率

3.4%

 

 

[中期基本方針]

〈成長戦略〉

①アクアエア事業の領域拡大と推進強化による育成・拡大

②環境・エネルギー変化に対応した住設事業の戦略強化と拡大

③空調・家電事業の付加価値向上と市場競争優位性の確立

④市場環境の変化に対応した“創造営業”による売上拡大

 

〈経営基盤〉

⑤品質保証体系の強化による品質保証・信頼性確保

⑥原価つくり込み体制の構築によるコスト競争力の強化

⑦需給体制最適化による製品供給のスピード化

⑧コロナイズム(経営理念)を基盤とした人財育成力の強化

⑨事務・管理業務の変革による生産性の向上

 

 

(3) 会社の対処すべき課題  

今後のわが国経済は、緩やかな回復基調が続くと予想されるものの、海外情勢・経済の影響による為替相場の変動やエネルギー・原材料価格の上昇が懸念されるなど、先行きは依然不透明であり、経済、社会環境等の変化に伴い、当社グループが顧客や社会に提供すべき価値にも変革が求められております。このような状況のもと、当社グループは今後も持続的な成長・発展を成し遂げるために、第7次中期経営計画「Vアッププラン」に基づき、成長戦略の推進と経営基盤の強化を引き続き進めてまいります。

成長戦略の推進では、市場環境の変化やお客様の声に迅速に対応すべく、独自の「オンリーワン・ファーストワン」をコンセプトとした商品開発や環境配慮型商品の普及に努めます。特にヒートポンプ技術を活用した機器の商品力強化を目指して開発を進めるとともに、販売・サービスの充実と向上や新たなビジネスチャンスを捉えるための創造的な営業活動にも取り組んでまいります。

経営基盤の強化では、成長戦略の取り組みを支える組織能力を引き上げるために、「品質・コスト・スピード」に対する競争優位性を追求する取り組みを組織一体となって加速させることで、生産性向上やコストリダクションを目指して活動を進めてまいります。また、「コロナイズム」に基づく従業員の自主性と自発性を促す教育・研修制度の充実などに取り組むほか、事務・管理業務の体制改善や効率化に努めてまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項は下記のとおりです。ただし、これらは当社グループに関するリスクを網羅したものではなく、記載した事項以外に予見しがたいリスクも存在します。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 業績の季節変動について

当社グループの平成30年3月期の製品の種類別の連結売上高構成比は、暖房機器34.7%、空調・家電機器22.3%、住宅設備機器34.7%、その他8.3%でした。暖房機器は秋から冬にかけての第3四半期に売上が集中する傾向にあります。結果、下の表のとおり当社グループの売上高及び利益が第3四半期に集中する傾向にあります。

また、暖房機器及び空調・家電機器の売上高は気候や気温の影響を受ける可能性があります。当社グループでは住宅設備機器の売上高構成比を高めることで、気候による業績の変動を少なくするよう努めております。

なお、当連結会計年度における四半期ごとの売上高、経常利益は以下のとおりであります。

 

期別

売上高(百万円)

 

経常利益(百万円)

構成比(%)

第1四半期

17,295

21.1

△145

第2四半期

20,739

25.3

972

第3四半期

30,076

36.6

3,445

第4四半期

14,004

17.0

△1,396

通期

82,115

100.0

2,875

 

 

(2) 市場の競合状況について

当社グループの住宅関連機器分野においては、大規模な国際的企業から専業企業に至るまで多様な競合相手が存在し、競合は大変厳しい状況となっております。

暖房機器市場は既に成熟した市場であり、各商品群で数社が競合しており、価格政策の影響を受けております。また、空調・家電機器市場は国際的企業との厳しい価格競争が一段と激化しています。住宅設備機器市場においては、新設住宅着工戸数やリフォーム市場、エネルギー政策及び電気・石油等の熱源に係る消費者ニーズの動向の影響を受けております。

当社グループといたしましては、最近の省エネや節電、環境に対する消費者の関心の高まりを受け、電気・石油等を使用する暖房機器、空調・家電機器、住宅設備機器に関して、市場競争力のある高付加価値商品の開発を進めるとともに、更なるコストリダクションに取り組んでおります。また、販売エリア・チャネル別の差別化戦略を推進し、シェアアップと高付加価値機種の販売強化のため、流通や販売店及びハウスメーカーやリフォーム業者などに対し積極的に提案活動を行っております。

しかしながら、今後、競合状況、市場規模等又は消費者ニーズに大幅な変化が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 原材料費等の変動について

当社グループは、普通鋼薄板・亜鉛メッキ鋼板などの鋼材、銅・アルミニウムなどの非鉄材料及びABS樹脂・PS樹脂等の樹脂材料など、各種の原材料を使用しておりますが、その価格は、日本をはじめ、米国、欧州、東南アジア、中国、韓国などの主要需要国等の景気動向と需給のバランス、また世界レベルでの相場動向や為替の動き等によって変動します。

当社グループといたしましては、原材料の計画的な手配や材料仕様の見直し等、価格変動の影響を最小限にとどめるよう努めておりますが、原材料価格及び原油価格の変動が顕著となった場合は、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(4) 灯油価格の変動について

石油暖房機及び石油給湯機の燃料は灯油であり、灯油以外のエネルギーを熱源とする機器とも激しく競合しております。このため、灯油価格の変動が顕著になった場合は、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 資金運用について

当社は、当社グループ資金の有効活用の観点から、運用を行っております。 

運用に当たっては、当社内の資金運用管理規定を遵守し、当社ポートフォリオの範囲内で安全性の高い国内外の債券等で運用しております。なお、外国債券に関しましては、リスクの分散と安定的な運用を基本方針とし、仕入債務に対する為替変動リスクの軽減も図っております。

当社では、資金運用リスクを最小限に抑えるため、取締役会の決議により運用限度額(運用枠)、リスク許容範囲、売却判断基準等を定めるリスク管理を行っております。しかしながら、為替リスク、金利リスク及び信用リスク等により、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 災害等による影響について

当社グループにおける生産拠点は、当社の3工場及び子会社の5工場すべてが新潟県内に存在しております。一拠点への過度の集中を避けるため、上記各工場は新潟県内の各地域に分散させ、災害により一部工場の生産能力が低下した場合でも、他工場に人員や生産設備等を速やかに移動させ、災害による損失が軽減できるような体制を敷いております。しかしながら、新潟県全域に影響を及ぼすような大規模災害が発生した場合には、生産能力が著しく低下する恐れがあります。

また、東日本大震災のように被害が広範囲にわたる場合、部品メーカーからの納入遅延や物流網の寸断などで、事業活動に大きな損失が発生することにより、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 製造物責任について

当社グループは、商品構成のうち「暖房機器」に含まれる石油暖房機はもとより「住宅設備機器」に含まれる石油給湯機・風呂釜内蔵給湯機など、石油をエネルギー源とする商品及びシステムの供給を主力事業としておりますが、これら石油の燃焼を主機能とする商品の性質上、燃焼不具合・火災等によりお客様の生命・財産に損害を与える危険性を内包しております。

当社は、昭和12年の創業以来蓄積されたノウハウや技術を基礎として、不具合や火災等を回避すべく商品開発に取り組んでまいりました。また、平成11年にはISO9001の認証を取得し、お客様に安心してご使用いただけるよう品質マネジメント体制の構築と品質保証体系の確立に努めております。

しかしながら、すべての商品に欠陥が皆無で、将来にわたってリコールが発生しないという保証はありません。また、万が一の場合に備えて製造物責任賠償保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を充分にカバーできるという保証はありません。このように予測の範囲を超える大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような商品の欠陥が発生した場合には、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 知的財産について

当社グループは、現在の事業活動及び将来の事業展開に有用な知的財産権取得に努める一方、他社の知的財産権の調査を行い、問題発生の防止を図っておりますが、当社グループが知的財産権に関する争訟に巻き込まれた場合、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 経営成績

① 当期の経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、不安定な海外情勢・経済の影響が見られたものの、個人消費や雇用情勢が緩やかに改善するなど、回復基調で推移しました。

住宅関連機器業界においては、新設住宅着工戸数は政府の住宅取得支援策や日本銀行のマイナス金利政策による住宅ローン金利の低下などの後押しもあるなか、横ばいで推移しました。

このような状況のもと、当社グループは第7次中期経営計画「Vアッププラン」に基づき、厳しい経営環境下においても、持続的な成長・発展を着実に進められるよう、成長戦略の推進と経営基盤の強化に取り組みました。

成長戦略の推進では、アクアエア事業における重点商品の積極的な提案やアフターサービスの強化、空調・家電及び住設事業における市場環境の変化に対応する新技術開発、新たなビジネスチャンスの探索や販売ルートの開拓など、「オンリーワン・ファーストワン」の商品開発並びに販売・サービスの強化に積極的に取り組みました。

経営基盤の強化では、信頼性を確保する品質保証体制やコストリダクション活動の体系化、販売状況と生産・物流面における需給体制の最適化を進めるとともに、事務・管理業務の効率化及びそれらの活動を支える人財育成に積極的に取り組みました。

これらの取り組みにより、当連結会計年度における経営成績は、売上高821億15百万円(前期比1.9%増)、売上原価613億77百万円(前期比1.5%増)、販売費及び一般管理費181億2百万円(前期比1.2%増)、営業外収益2億92百万円(前期比2.8%増)、営業外費用52百万円(前期比346.6%増)、特別利益2億18百万円(前期比65.5%増)、特別損失89百万円(前期比25.0%増)、法人税等合計9億1百万円(前期比21.2%増)となりました。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、それぞれ26億35百万円(前期比18.7%増)、28億75百万円(前期比15.3%増)、21億4百万円(前期比16.2%増)と増益となりました。

 

(製品の種類別売上高)

最近5連結会計年度における製品の種類別売上高の推移

(単位:百万円)

 

区分

製品の種類別売上高

合計

暖房機器

空調・家電機器

住宅設備機器

その他

平成26年3月期

30,660

11,611

31,647

6,559

80,479

平成27年3月期

28,656

12,584

27,480

6,182

74,904

平成28年3月期

25,736

14,643

27,059

6,603

74,042

平成29年3月期

27,564

17,772

27,686

7,576

80,598

平成30年3月期

28,527

18,290

28,462

6,834

82,115

 

 

<暖房機器>

暖房機器の売上高は、285億27百万円(前期比3.5%増)となりました。

主力商品である石油ファンヒーターは高機能な上位機種をはじめとした、幅広いラインアップの販売が好調に推移しました。電気暖房機についても、遠赤外線電気暖房機に操作性と視認性を向上させた新モデルを投入したほか、「ヒートショック」予防を訴求した壁掛型遠赤外線暖房機の販売が好調に推移しました。年明け以降の全国的な寒波到来も販売の後押しとなり、暖房機器全体は前期を上回りました。

 

 

<空調・家電機器>

空調・家電機器の売上高は、182億90百万円(前期比2.9%増)となりました。

ルームエアコンはシーズン序盤からの需要に対応し、冷暖房タイプの柔軟な生産・供給を進めたほか、冷房専用タイプやウインドタイプなど特色ある商品の積極的な提案を進めた結果、夏季の需要期における販売が好調に推移し、空調・家電機器全体は前期を上回りました。

 

<住宅設備機器>

住宅設備機器の売上高は、284億62百万円(前期比2.8%増)となりました。

主力商品であるエコキュートは省エネ・高効率給湯機器のニーズが高まったことによる市場の持ち直しに加え、買い替え需要が顕在化しつつあり、当社では業界トップクラスの省エネ性能であるプレミアムタイプが販売を伸ばしたほか、他商品との複合提案を積極的に進めたことで、前期を上回りました。また、石油給湯機のラインアップを拡充したほか、温水ルームヒーターも買い替え需要の取り込みが好調に推移しました。アクアエア事業の重点商品である多機能加湿装置「ナノフィール」の販売活動にも積極的に取り組み、住宅設備機器全体は前期を上回りました。

 

(売上原価)

売上原価につきましては、原材料価格の上昇による影響が見られたものの、合理化生産設備の導入や作業改善による生産性の向上及び原価低減活動など徹底したコストリダクションの推進により、売上原価率は前期と比較して0.4ポイント改善し74.7%となりました。

 

(販売費及び一般管理費)

販売費及び一般管理費の主な増加要因につきましては、人件費が47百万円減少した一方、売上増加に伴う物流費が53百万円、製品保証引当金繰入額が1億11百万円、減価償却費が74百万円それぞれ増加したことによるものであります。

 

(営業外損益)

営業外収益につきましては、2億92百万円と前期と比較して7百万円増加しました。営業外費用の主な増加要因につきましては、有価証券売却損が26百万円、為替差損が13百万円それぞれ発生したことによるものであります。

 

(特別損益)

特別利益の主な増加要因につきましては、前期に発生した関係会社株式売却益94百万円が無くなった一方、投資有価証券売却益が1億80百万円増加したことによるものであります。特別損失の主な増加要因につきましては、固定資産除却損が20百万円減少した一方、投資有価証券売却損が36百万円増加したことによるものであります。 

 

また、当連結会計年度は3ヶ年にわたる第7次中期経営計画「Vアッププラン」の2年目でありました。当連結会計年度の業績は、最終年度である平成31年3月期(2018年度)の数値目標として設定していた売上高820億円、経常利益率3.4%を1年前倒しで達成しました。なお、当連結会計年度の業績については、商品販売が好調に推移したほか、当社グループを取り巻く環境変化に対応するための企業努力が実を結んだ結果と捉えております。

これを踏まえ、平成31年3月期(2018年度)の数値目標は、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](2)目標とする経営指標と中長期的な会社の経営戦略のとおり見直しております。

新たに設定した平成31年3月期(2018年度)の数値目標の達成に向けては、第7次中期経営計画「Vアッププラン」に基づき、引き続き成長戦略の推進と経営基盤の強化に取り組むとともに、経営環境下において生じた課題への迅速な対応をはかってまいります。そして、今後も企業としての責務を果たし、お客様への価値提供を目指した活動を進めてまいります。

 

 

② 生産、受注及び販売の状況

当社グループは、住宅関連機器事業のみの単一セグメントとなるため、生産、受注及び販売の状況については、セグメント情報ではなく、製品の種類別区分ごとに記載しております。

 

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。

 

製品の種類別区分

金額(百万円)

前期比(%)

 暖房機器

27,992

5.8

 空調・家電機器

19,092

△4.9

 住宅設備機器

26,677

5.4

 その他

1,134

0.5

合計

74,896

2.6

 

(注) 1.金額は平均販売価格によって表示しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b. 受注実績

当社グループは、概ね見込生産方式を採っていますので、受注の状況については記載を省略しております。

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。

 

製品の種類別区分

金額(百万円)

前期比(%)

 暖房機器

28,527

3.5

 空調・家電機器

18,290

2.9

 住宅設備機器

28,462

2.8

 その他

6,834

△9.8

合計

82,115

1.9

 

(注) 1.当連結会計年度には、販売実績が総販売実績の10%以上を占める相手先はありません。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループは、経営成績に重要な影響を与える可能性のある事象として、気候や気温の変動、原材料価格の変動等を事業等のリスクとしております。なお、詳細につきましては、第2[事業の状況]2[事業等のリスク]をご覧ください。

 

 

(2) 財政状態

(流動資産)

当連結会計年度末の流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ29億38百万円増加し、585億83百万円となりました。これは現金及び預金が42億58百万円、電子記録債権が30億87百万円それぞれ増加した一方、受取手形及び売掛金が40億94百万円、有価証券が4億25百万円それぞれ減少したことが主な要因であります。

現金及び預金につきましては、主に売上債権の減少に伴う増加であります。なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表]④[連結キャッシュ・フロー計算書]をご覧ください。売上債権につきましては、主に建設子会社の工事売上の減少によるものであります。有価証券につきましては、主に債券の償還期限が1年未満になったことによる投資その他の資産の投資有価証券勘定からの振替により増加した一方、譲渡性預金から定期預金への預け替えにより減少しております。

 

(固定資産)

当連結会計年度末の固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ5億56百万円増加し、421億61百万円となりました。これは有形固定資産が4億87百万円、投資その他の資産が60百万円それぞれ増加したことが主な要因であります。

有形固定資産につきましては、減価償却により14億12百万円減少した一方、合理化生産設備の取得及び新商品に伴う金型の製作・購入などにより19億4百万円増加しております。

投資その他の資産につきましては、投資有価証券が主に国内事業債の購入により増加した一方、投資信託の売却及び債券の償還期限が1年未満になったことによる流動資産の有価証券勘定への振替などにより6億6百万円減少したほか、退職給付に係る資産が株価上昇などに伴う年金資産の増加により6億57百万円増加しております。

 

(流動負債)

当連結会計年度末の流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ15億47百万円増加し、244億5百万円となりました。これは未払法人税等が1億23百万円減少した一方、支払手形及び買掛金が6億1百万円、流動負債のその他が10億88百万円それぞれ増加したことが主な要因であります。

未払法人税等につきましては、予定納付額の増加によるものであります。支払手形及び買掛金につきましては、主に建設子会社の請負工事物件の減少に伴い減少した一方、暖房機器及び住宅設備機器の生産量の増加に伴うものであります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末の固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ2億99百万円増加し、32億63百万円となりました。これは繰延税金負債が3億7百万円増加したことが主な要因であります。

 

(純資産)

当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ16億49百万円増加し、730億76百万円となりました。株主資本においては、利益剰余金が配当金の支払いにより8億21百万円減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益により21億4百万円増加しております。その他の包括利益累計額においては、前連結会計年度末に比べその他有価証券評価差額金が2億19百万円、退職給付に係る調整累計額が1億47百万円それぞれ増加しております。

 

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における「現金及び現金同等物」(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ36億54百万円(25.4%)増加し、180億60百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、51億96百万円(前期比8億80百万円増加)となりました。

これは、主に税金等調整前当期純利益30億5百万円、減価償却費15億59百万円、建設子会社の工事売上等の売上債権の減少額10億6百万円、暖房機器及び住宅設備機器等の仕入債務の増加額6億1百万円、未払金等のその他の負債の増加額5億30百万円により資金が増加した一方、退職給付に係る資産の増加額4億44百万円、法人税等の支払額8億68百万円により資金が減少したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、7億7百万円(前期比15億34百万円減少)となりました。

これは、主に有価証券の取得、売却及び償還による収支差額16億61百万円により資金が増加した一方、定期預金の増加額6億円、有形固定資産の取得による支出13億54百万円、無形固定資産の取得による支出1億49百万円、投資有価証券の取得、売却及び償還による収支差額2億3百万円により資金が減少したことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、8億28百万円(前期比8百万円増加)となりました。

これは、主に配当金の支払いによるものであります。

 

キャッシュ・フローの指標

 

平成26年3月期

平成27年3月期

平成28年3月期

平成29年3月期

平成30年3月期

キャッシュ・フロー対有利子
負債比率

インタレスト・カバレッジ・
レシオ

1,008.9

848.8

764.2

1,346.0

1,594.2

 

(注) キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

 

※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

※ 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金及び設備投資等の資金需要に対しましては自己資金で賄うことを基本としております。なお、当連結会計年度末における主要な設備投資の計画につきましては、第3[設備の状況]3[設備の新設、除却等の計画](1)重要な設備の新設等の項目をご覧ください。また、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において金融機関等からの借入残高はなく、現在必要とされる資金水準を十分満たす流動性を確保しております。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、住宅関連機器事業のみの単一セグメントとなるため、研究開発活動については、製品の種類別区分ごとに記載しております。

 

当社グループの研究開発活動については、当社技術本部において、暖房機器、空調・家電機器、住宅設備機器の3分野にわたる商品群により、安全・安心で環境にやさしい商品、快適・健康で心豊かな住空間、便利で経済的な生活を創造・実現することによって、お客様の期待に応える商品開発に取り組んでおります。マーケットインに徹した商品開発を通して、「お客様に喜んで買っていただける商品づくり」の具現化を図っております。

なお、製品の種類別の研究開発活動の主な内容は、次のとおりであります。

 

(1) 暖房機器

主力製品である石油ファンヒーターでは、最上位機種WZシリーズに上下2枚のルーバーをそれぞれ火力に応じてスイングさせ、温度ムラの少ない快適空間をつくる「ルーバースイング機能」を新たに搭載し、従来の商品と比べ運転開始10分後の足もと・肩口の温度差を低減しました。また、3.6kWモデルに落ち着いたブラウンのフェイスとブラックの側面でデザインしたアーバンブラウン色を新たに採用しました。そして、消臭機能などの快適性能が充実しているVXシリーズ、大きな操作パネルと音で見やすく使いやすいSRタイプ、使いやすさを重視したSTシリーズ、コンパクトなミニタイプ、基本機能が充実したGタイプ・VGタイプなどの合計8シリーズ18機種(本体色相別31種類)を開発しました。

寒冷地向け石油暖房機では、最上位機種アグレシオ、薄型でパワフル暖房のスペースネオに、オフシーズン等で電源コンセントを抜いても現在時刻や設定情報を記憶し再設定が不要な10年バックアップタイマー機能を新たに搭載し、利便性を向上させました。

遠赤外線電気暖房機では、「コアヒート」のデザインを一部変更し、操作性と視認性を向上させました。本体上部の操作パネルに傾斜をつけ使いやすさと見やすさを向上させ、さらに操作部背面側に段差をつけ、誤操作の防止及び輻射部回転時のとってとしての機能を追加しました。また段差部に運転ランプを配置し、操作パネル後ろ側や少し離れたところからも確認できるようにしました。

なお、当部門に係る研究開発費は82百万円であります。 

 

(2) 空調・家電機器

主力商品であるルームエアコンでは、すばやく快適な涼しさをつくる天井気流制御&ビックルーバー、選べる再熱&涼除湿、暖かさが続くノンストップ暖房&パワフル暖房のWシリーズ、使いやすく基本機能が充実したNシリーズ、冷房のみを使用される方のための冷房専用シリーズ、合計3シリーズ17機種を開発しました。

衣類乾燥除湿機では、パーソナルユースの衣類部屋干し乾燥ニーズに最適な6.3Lタイプに湿度センサーで室内の湿度を検知し、衣類が乾いた頃を見計らって自動停止する「おまかせモード」を搭載しました。また、操作部デザインを一新し、新たに除湿運転でお部屋の湿度を3色のランプでお知らせする「湿度サイン」を搭載、合わせて除湿運転と送風運転を繰り返してお部屋の湿度を約60%の適湿状態に保ちながら節約する「自動モード」を搭載しました。

なお、当部門に係る研究開発費は76百万円であります。 

 

 

(3) 住宅設備機器

ヒートポンプ式温水暖房システムでは、「コロナエコ暖温風」のモデルチェンジを行い、室内ユニットのデザイン一新と生活シーンに合わせて、2コースの入・切タイマーの設定ができる2コースプログラムタイマーやパワフル・標準・エコモードから選べる運転モードを新たに搭載し、使用感と利便性を向上しました。

自然冷媒CO家庭用ヒートポンプ給湯機エコキュートでは、入浴事故の予防をサポートする新機能「入浴お知らせ機能」を搭載した新リモコン「スマートナビリモコンプラス」を開発し、全22機種に採用しました。「入浴お知らせ機能」は、入浴者が浴槽に入ったことを水位センサーが検知すると自動的にタイマーが作動し、設定時間が経過すると光と音で注意を促し長湯によるのぼせ防止をサポートする「湯上りタイマー」と、浴室リモコンの人感センサーと、貯湯ユニットの水位センサーにより、入浴状態を台所リモコンから確認し入浴者のいつもと違う状態に対する家族の気づきをサポートする「浴室モニター」の組み合わせにより実現しました。リモコン本体は、従来リモコンのボタンの使用頻度を検証し、配置を見直し使いやすさを向上させました。また、貯湯ユニット内の銅配管をオールステンレス化し、耐腐食性と耐久性を向上させました。なお、CHP-HXE37AX5では太陽光発電の余剰電力を有効に活用する「太陽光発電活用モード」を搭載し、京セラ株式会社製住宅用太陽光発電システム及びHEMS「ナビフィッツ」とのシステムとして、平成29年度デマンドサイドマネジメント表彰「一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター振興賞」を受賞しました。

水道直圧式石油給湯機では、潜熱回収型エコフィールEGシリーズにフルオートタイプ2機種を追加、AGシリーズ全22機種、SAシリーズ屋外設置前面排気タイプ16機種を開発しました。AGシリーズ、SAシリーズは、本体の構造を見直し連続給湯効率を向上させました。また、「省エネ&ひかえめ設定」と「給湯量セレクト」を1つのスイッチからON/OFFできる「ecoモードスイッチ」、自然災害などによる停電復帰時に最大4時間バックアップし日付・時刻の再設定が不要な停電時時計保持機能(4時間)を新たに搭載し、利便性を向上しました。EGシリーズは、お客様からのご要望が多かった、お湯はり・保温・たし湯を自動で行う「フルオートタイプ」を追加しました。これにより、「給湯専用タイプ」、スイッチ操作による保温が可能な「給湯+追いだきタイプ」、お湯はり・保温までを自動で行う「オートタイプ」、「フルオートタイプ」が揃い、これまで以上に、幅広い用途に対応いたしました。

暖房専用ボイラー「一般機」では、屋内設置タイプ(FF)、(F)と屋外設置タイプ(M)、(A)の4モデル12機種を開発しました。灯油使用量を確認でき、節約アドバイスを搭載した「ecoガイド」、運転、節約、停止を30分単位で2通り設定できる「24時間タイマー」、通常運転より設定温度を下げ部屋の暖めすぎを抑える「節約運転」を搭載した高機能リモコンと、ボタンの数を最小限にし、分かりやすさと操作性を追求したシンプルリモコンの2種類を用意し、幅広い用途に対応いたしました。また、循環ポンプにDCキャンドポンプを新たに採用し、消費電力(点火時・燃焼時)を低減いたしました。

多機能加湿装置「ナノフィール」では、消臭・除菌・空気清浄の性能を維持したまま、加湿量を抑えることで夏場などでも快適な運転ができる「さわやか清涼運転」を新たに搭載した据置型、移動型タイプ4機種を開発しました。据置型タイプでは、入・切タイマー(24時間)設定だけでなく、新たにお好みに応じて指定した曜日(複数設定可)の時刻に運転することが出来る「ウィークリータイマー」を搭載し、利便性を向上させました。なお、人の健康に役立つ製品として健康科学ビジネス推進機構主催の「第4回ビジネスベストセレクションズ(製品・サービス部門)」を受賞いたしました。

なお、当部門に係る研究開発費は5億1百万円であります。 

 

この結果、当連結会計年度における研究開発費は6億60百万円であります。