文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、広く社会や環境に貢献する存在であるために、次の企業理念と企業ミッションのもと、商品・サービスなどの事業活動を通じて価値創造の実現を目指し、企業活動を進めております。
[企業理念]
『あなたと共に夢・・・新たなライフシーン・・・を実現し、お客様に喜んでいただけるコロナ』
~快適・健康で環境にやさしい心豊かな生活になくてはならないコロナでありたい~
[企業ミッション]
■快適で心はずむ毎日
体感できる快適に加え、暮らしにゆとりや彩りを。
つかう人の心の満足も生み出します。
■環境にやさしい暮らし
日々の暮らしを環境にやさしいものに。
毎日つかうものだから、エネルギーを効率よく利用し、地球環境に配慮します。
■だれでもいつでも安心な社会
だれでもつかいやすく、いつでも安心を。
事業を通じて、安心でレジリエンスな社会の実現に貢献します。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、2020年度の連結経営成績を踏まえて、第8次中期経営計画(2019年度~2021年度)における数値目標を下記のとおり見直しております。
なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大が当社グループの事業に与える影響につきましては、販売活動での一部制限が継続すると予想されますが、一方で、在宅時間の増加が暖房機器や空調・家電機器の需要増加につながる可能性があります。現時点では新型コロナウイルス感染症の拡大による業績への影響は限定的であると見込んでおります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題
今後のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の収束が見通せないことから、引き続き経済や企業活動への影響が考えられます。また、住宅関連機器業界においては、中長期的には世帯数の減少や住宅の長寿命化による新設住宅着工戸数の減少が予想されるほか、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化する可能性もあり、住宅市場を取り巻く環境は依然として不透明であります。
当社グループを取り巻く市場環境は、人口減少や少子高齢化、世代による灯油使用経験の減少、情報化の進展とそれに伴う消費行動の変化、企業間における競争の激化など、厳しさを増しております。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大が当社グループの事業に与える影響につきましては、販売活動においては、今後も展示商談会等のイベントや訪問営業における一部制限が継続すると予想されます。一方で、在宅時間の増加が暖房機器や空調・家電機器の需要増加につながる可能性があります。生産活動においては、大きな影響はないと見込んでいます。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の今後の動向によっては、国内消費の低迷や生産活動への影響が発生するおそれがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況のもと、当社グループは創業から築いてきた「暖房のコロナ」ブランドをベースに、年間を通して空調・給湯における価値を提供する企業を目指して、第8次中期経営計画のもと、事業領域の拡大と持続的成長のための機能・基盤強化の戦略を推進するほか、将来の成長に向けた積極的な投資を継続してまいります。
[中期ビジョン]
ゆるぎない暖房ブランドをベースに、年間を通じた空調・給湯の提供へ進化しつづけるコロナ
[第8次中期経営計画の骨子]
■推進キーワード
「コロナブランドの拡大と進化」
■基本戦略
●既存販売チャネルでの事業領域拡大
→既存販売チャネルの最大活用と「季節から年間商品へ」提供価値拡大
●空調メーカーとしてのポジション構築
→エアコンをはじめとした空調事業でのポジション構築
●持続的成長のための機能・基盤強化
→バリューチェーンの強化及び「選ばれる企業」への取り組み強化
■事業戦略
●暖房の領域拡大と空調家電の拡張
●エアコン事業の拡大とポジション構築
●アクアエア事業の更なる育成・拡大
●住宅における商品・サービスの提供価値拡大
■機能戦略
●コロナブランド浸透のためのブランディング推進
●eビジネス活用による顧客接点の強化
●管理間接業務の生産性向上
●物流配送機能の最適化
●成長する組織・人財づくりの推進
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりです。ただし、これらは当社グループに関するリスクを網羅したものではなく、記載した事項以外に予見しがたいリスクも存在します。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 業績の季節変動について
当社グループの2021年3月期の製品の種類別の連結売上高構成比は、暖房機器32.3%、空調・家電機器23.1%、住宅設備機器37.8%、その他6.8%でした。暖房機器は秋から冬にかけての第3四半期に売上が集中する傾向にあります。結果、下表のとおり当社グループの売上高及び利益が第3四半期に集中する傾向にあります。また、暖房機器及び空調・家電機器の売上高は気候や気温の影響を受ける可能性があり、当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においても常にあるものと認識しております。
当社グループといたしましては、季節変動に対する速やかな生産・販売活動面の対応に加え、住宅設備機器の売上高構成比を高めることで、気候による業績の変動を少なくするよう努めております。
なお、当連結会計年度における四半期ごとの売上高、経常利益は以下のとおりであります。
(2) 市場の競合状況について
<当社グループの製品種類別競合状況>
当社グループといたしましては、最近の省エネや節電、環境に対する消費者の関心の高まりを受け、電気・石油等を使用する暖房機器、空調・家電機器、住宅設備機器に関して、市場競争力のある高付加価値商品の研究・開発を進めるとともに、更なるコストリダクションに取り組んでおります。また、販売エリア・チャネル別の差別化戦略を推進し、シェアアップと高付加価値機種の販売強化のため、流通や販売店及びハウスメーカーやリフォーム業者などに対し積極的に提案活動を行っております。
しかしながら、今後、競合状況、市場規模又は消費者ニーズ等に大幅な変化が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。日本国内の暖房機器、空調・家電機器、住宅設備機器の市場環境は、厳しい状況が続いていることから、当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においても常にあるものと認識しております。
(3) 原材料費等の変動について
当社グループは、普通鋼薄板・亜鉛メッキ鋼板などの鋼材、銅・アルミニウム等の非鉄材料及びABS樹脂・PS樹脂等の樹脂材料等、各種の原材料を使用しておりますが、その価格は、日本をはじめ、米国、欧州、東南アジア、中国、韓国等の主要需要国等の景気動向と需給のバランス、また世界レベルでの相場動向や為替の動き等によって変動します。
当社グループといたしましては、原材料の計画的な手配や材料仕様の見直し等、価格変動の影響を最小限にとどめるよう努めておりますが、原材料価格及び原油価格の変動が顕著となった場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。鋼材、非鉄材料及び樹脂材料等、原材料・資材の多くは、商品相場や為替変動の影響を受けることから、当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においても常にあるものと認識しております。
(4) 灯油価格の変動について
石油暖房機及び石油給湯機の燃料は灯油であり、灯油以外のエネルギーを熱源とする機器とも激しく競合しており、灯油価格の高騰によって灯油を熱源とする製品の買い控えや他熱源への転換が進む可能性があります。
当社グループは、市況の変動や灯油製品を使用している顧客のライフスタイル・嗜好の変化についてのマーケティング活動を行っておりますが、灯油価格の変動が顕著になった場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。灯油価格は、原料である原油価格の動向に大きく影響を受けます。原油価格は、産油国の生産動向や、国際紛争、景気動向及び為替相場に左右されることから、当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においても常にあるものと認識しております。
(5) 資金運用について
当社は、当社グループ資金の有効活用の観点から、運用を行っております。
運用に当たっては、当社内の資金運用管理規定を遵守し、当社ポートフォリオの範囲内で安全性の高い国内外の債券等で運用しております。なお、外国債券に関しましては、リスクの分散と安定的な運用を基本方針とし、仕入債務に対する為替変動リスクの軽減も図っております。
当社では、資金運用リスクを最小限に抑えるため、取締役会の決議により運用限度額(運用枠)、リスク許容範囲、売却判断基準等を定めるリスク管理を行っております。しかしながら、為替リスク、金利リスク及び信用リスク等により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクは国内外の経済・金融環境の影響を受けることから、当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においても常にあるものと認識しております。
(6) 災害等による影響について
当社グループにおける生産拠点は、当社の3工場及び子会社の5工場すべてが新潟県内に存在しております。一拠点への過度の集中を避けるため、上記各工場は新潟県内の各地域に分散させ、災害により一部工場の生産能力が低下した場合でも、他工場に人員や生産設備等を速やかに移動させ、災害による損失が軽減できるような体制を敷いております。また、事業継続計画(BCP)の策定と継続的な見直しを行い、災害に対する影響を最小限にするよう努めております。
しかしながら、新潟県全域に影響を及ぼすような大規模災害が発生した場合には、生産能力が著しく低下する恐れがあります。また、被害が国内外の広範囲にわたる場合には、部品メーカーからの納入遅延や物流網の寸断等で、事業活動に大きな損失が発生することにより、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。近年、世界各地で自然災害が発生していることに加え、日本においては、地形、気象等の自然的条件から、地震や風水害等による災害が発生しやすい国土とされております。また、気候変動に起因した自然災害の激甚化傾向も高まっていることから、当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においても常にあるものと認識しております。
(7) 感染症による影響について
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のように未知の感染症が世界的に流行した場合には、部品メーカーからの納入遅延や物流網の寸断等で、事業活動に大きな損失が発生するほか、貴重な人的資源に重大な影響を与え、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループといたしましては、当該リスクが顕在化する可能性を常に認識し、政府や都道府県等関係機関の指針に沿った感染拡大防止策の徹底をはじめとして、従業員に対する安全衛生に関する意識・知識向上のための注意喚起、WEB会議や時差出勤、在宅勤務等の実施による感染抑制策を講じております。また、状況に応じて、新型肺炎対策会議(本部長:代表取締役社長)を開催し、従業員と家族の安全確保、事業活動の継続に関する全社方針の決定及び速やかな対応を実施しております。
(8) 情報セキュリティについて
当社グループは、事業を通してお客様の個人情報を入手することがあり、また、営業上・技術上の機密情報を保有しております。これらの情報に関して、当社グループの想定を超えるウイルス感染やサイバー攻撃等により、重要データの破壊、改ざん、流出、システム停止等を引き起こす可能性があり、その脅威は年々高まっております。万が一、これらが発生した場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。サイバー攻撃等社外からの脅威は年々高度化、巧妙化していることから、当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においても常にあるものと認識しております。
当社グループでは、情報セキュリティを確保するための基本方針、管理体制、従業員への教育・啓蒙活動、法令及び契約遵守等について情報セキュリティポリシーを定めるとともに、情報セキュリティに関する社内規定・社内管理体制やルールを整備のうえ、これらの対策強化を行っております。
(9) 製品の品質について
当社グループは、すべての製品において創業以来蓄積された技術やノウハウを基礎に、安全に配慮した商品開発を行うとともに、品質保証規定に基づいた製品の品質管理を徹底し、高い品質水準の保持に努めております。
しかしながら、将来にわたりすべての製品において予期せぬ欠陥による品質クレームが発生しない保証はありません。万が一に備えて製造物責任賠償保険に加入しておりますが、大規模なリコールや製造物責任賠償が発生した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 知的財産について
当社グループは、現在の事業活動及び将来の事業展開に有用な知的財産権取得に努める一方、第三者の知的財産権についても侵害することのないよう適時適切に調査検討し、問題発生の防止を図っております。
しかしながら、当社グループが知的財産権に関し第三者から訴訟を提起される場合や、自らの知的財産権保全のために訴訟を提起しなければならない場合等により、多額の訴訟費用が費やされる可能性があります。また、当社グループが第三者の知的財産権を侵害しているとの申し立てが認められた場合には、当社グループが特定の技術を利用できない、又は多額の損害賠償責任を負うおそれがあり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、当該リスクの極小化に努めておりますが、当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応にあるものと認識しております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
① 当期の経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けて停滞していた社会経済活動が徐々に再開し、弱いながらも個人消費が持ち直すなどの動きがありました。しかしながら、依然として感染症が収束していないことから、先行きの不透明感が強まりました。
住宅関連機器業界においては、一部住宅設備機器の供給に遅れが出たほか、新設住宅着工戸数や新規受注が減少するなど、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響がみられました。
このような状況の中、当社グループは第8次中期経営計画のもと、「コロナブランドの拡大と進化」を推進キーワードに、基本戦略「既存販売チャネルでの事業領域拡大」「空調メーカーとしてのポジション構築」「持続的成長のための機能・基盤強化」に基づいた事業戦略・機能戦略の取り組みを進めました。
事業戦略では、既存の販売チャネルを最大限に活用するための商品カテゴリー拡大やラインアップ拡充、提供価値拡大に向けた商品開発や協業などビジネスチャンスの拡大に取り組んだほか、IoT技術を活用した商品・サービスの強化として、「コロナ快適ホームアプリ」のサービスを開始しました。また、ルームエアコンをはじめとした空調・家電機器の開発や生産、販売活動強化に向けて、組織横断的に取り組みを進めました。
機能戦略では、ブランディングの推進や顧客接点の強化、管理間接業務の生産性向上、物流配送機能の最適化を進めるとともに、それらの活動を支える組織や人財育成の取り組みを進めました。
これらの取り組みにより、当連結会計年度における経営成績は、売上高82,169百万円(前期比4.4%増)、売上原価62,969百万円(前期比4.5%増)、販売費及び一般管理費18,236百万円(前期比1.5%増)、営業外収益347百万円(前期比13.5%増)、営業外費用26百万円(前期比14.7%減)、特別利益12百万円(前期比52.1%減)、特別損失242百万円(前期比135.7%増)、法人税等合計427百万円(前期比29.7%増)となりました。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、それぞれ963百万円(前期比85.9%増)、1,283百万円(前期比62.0%増)、626百万円(前期比62.2%増)と増益となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による当社グループへの影響につきましては、展示商談会等のイベントや訪問営業において一部制限が続いたため、オンラインを活用した営業活動の施策等を講じましたが、一部商品の販売に影響が生じました。一方で、在宅時間の増加などにより暖房機器や空調・家電機器の販売が順調に推移したため、当連結会計年度の業績への影響は軽微でありました。
(製品の種類別売上高)
<暖房機器>
暖房機器の売上高は、26,551百万円(前期比12.2%増)となりました。
新製品である寒冷地向け石油暖房機「FIRNEO(フィルネオ)」をはじめ、石油ファンヒーターや遠赤外線電気暖房機などの提案活動を行い、販売も好調に推移しました。また、12月中旬からの寒波到来も販売の後押しとなり、防災需要の高まりから電源が不要なポータブル石油ストーブも好調に推移した結果、暖房機器全体は前期を上回りました。
<空調・家電機器>
空調・家電機器の売上高は、19,018百万円(前期比5.3%増)となりました。
ルームエアコンは初夏の気温上昇や新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う在宅時間の増加などもあり、ウインドタイプを中心に販売が順調に推移しました。また、除湿機は部屋干し需要の増加などもあって前期を上回り、空調・家電機器全体は前期を上回りました。
<住宅設備機器>
住宅設備機器の売上高は、31,070百万円(前期比2.0%増)となりました。
主力商品であるエコキュートは、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及や買い替え需要が拡大する中、業界トップクラスの省エネ性能である最上位機種を軸に販売活動を進めたことで、順調に推移しました。また、空気清浄・除菌等の機能を備えた多機能加湿装置「ナノフィール」などのアクアエア商品も好調に推移し、住宅設備機器全体は前期を上回りました。
(売上原価)
売上原価につきましては、原価低減活動や全社的な経費削減に取り組んだものの、在庫調整に伴う操業度の低下や設備投資に伴う減価償却費の増加などが影響し、売上原価率は前期と比較して0.1ポイント上昇し76.6%となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費の主な増加要因につきましては、旅費交通費が111百万円、修繕費が73百万円、研究開発費が48百万円それぞれ減少した一方、物流費が273百万円、人件費が243百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(営業外損益)
営業外収益の主な増加要因につきましては、持分法による投資利益が40百万円増加したことによるものであります。営業外費用の主な減少要因につきましては、有価証券売却損が2百万円減少したことなどによるものであります。
(特別損益)
特別利益の主な減少要因につきましては、投資有価証券売却益が11百万円減少したことによるものであります。特別損失の主な増加要因につきましては、固定資産除却損が14百万円減少した一方、投資有価証券評価損が150百万円増加したことによるものであります。
また、第8次中期経営計画(2019年度~2021年度)の2年目である当連結会計年度の業績につきましては、暖房機器などの販売増加などが影響し、連結売上高、連結経常利益ともに前年度を上回る結果となりました。
当社グループを取り巻く市場環境は、人口減少や少子高齢化、世代による灯油使用経験の減少、情報化の進展とそれに伴う消費行動の変化、新型コロナウイルス感染症による影響など、厳しさを増しております。足下では、調達部品等のコスト上昇やルームエアコンにおけるメーカー間の競争激化などが予想され、当社グループの企業活動に影響を及ぼすことが考えられます。
このような状況を受け、第8次中期経営計画の最終年度である2021年度の数値目標である連結売上高83,300百万円、連結経常利益1,700百万円、連結経常利益率2.0%につきまして、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](2)目標とする経営指標に記載のとおり見直しております。数値目標の達成に向けては、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](3)中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題に記載のとおり、第8次中期経営計画のもと、事業領域の拡大と持続的成長のための機能・基盤強化の戦略を推進してまいります。また、経営環境下において生じた課題については、迅速に対応してまいります。
② 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、住宅関連機器事業のみの単一セグメントとなるため、生産、受注及び販売の状況については、セグメント情報ではなく、製品の種類別区分ごとに記載しております。
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
(注) 1.金額は平均販売価格によって表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは、概ね見込生産方式を採っていますので、受注の状況については記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
(注) 1.当連結会計年度には、販売実績が総販売実績の10%以上を占める相手先はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループは、経営成績に重要な影響を与える可能性のある事象として、気候や気温の変動、原材料価格の変動等を事業等のリスクとしております。なお、詳細につきましては、第2[事業の状況]2[事業等のリスク]をご覧ください。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](重要な会計上の見積り)に記載しております。
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ255百万円増加し、56,259百万円となりました。これは現金及び預金が1,496百万円、商品及び製品が4,167百万円それぞれ減少した一方、電子記録債権が1,611百万円、有価証券が4,706百万円それぞれ増加したことが主な要因であります。
現金及び預金につきましては、主にたな卸資産の減少に伴い増加した一方、売上債権の増加、有価証券及び投資有価証券の取得などにより減少しております。なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表]④[連結キャッシュ・フロー計算書]をご覧ください。商品及び製品につきましては、主に暖房機器及び空調・家電機器の在庫が減少したことによるものであります。電子記録債権につきましては、主に暖房機器の売上増加に伴うものであります。有価証券につきましては、主に譲渡性預金への預け入れなどによる増加であります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ2,142百万円増加し、42,253百万円となりました。これは投資その他の資産が2,998百万円増加したことが主な要因であります。
投資その他の資産につきましては、主に投資有価証券が時価の上昇などにより813百万円、退職給付に係る資産が株価上昇などに伴う年金資産の増加により2,245百万円それぞれ増加しております。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ576百万円減少し、22,588百万円となりました。これは未払法人税等が373百万円増加した一方、支払手形及び買掛金が183百万円、流動負債のその他が770百万円それぞれ減少したことが主な要因であります。
未払法人税等につきましては、課税所得の増加によるものであります。支払手形及び買掛金につきましては、主に住宅設備機器の生産量が増加した一方、建設子会社の請負工事物件の減少及び販売子会社の仕入の減少などによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ1,058百万円増加し、2,845百万円となりました。これは役員退職慰労引当金が578百万円減少した一方、繰延税金負債が927百万円、固定負債のその他が705百万円それぞれ増加したことが主な要因であります。
役員退職慰労引当金及び固定負債のその他につきましては、役員退職慰労金制度の廃止に伴うものであります。なお、役員退職慰労金制度の廃止につきましては、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](追加情報)をご覧ください。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ1,916百万円増加し、73,078百万円となりました。株主資本においては、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益により626百万円増加した一方、配当金の支払により818百万円、自己株式処分差損の振替により3百万円それぞれ減少しております。また、自己株式が処分により47百万円増加した一方、取得により140百万円減少しております。その他の包括利益累計額においては、その他有価証券評価差額金が729百万円、退職給付に係る調整累計額が1,477百万円それぞれ増加しております。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,268百万円(27.2%)増加し、15,306百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、6,048百万円(前期比5,977百万円増加)となりました。
これは、主に税金等調整前当期純利益1,053百万円、減価償却費2,480百万円、暖房機器及び空調・家電機器等のたな卸資産の減少額4,241百万円により資金が増加した一方、暖房機器の売上債権の増加額1,716百万円により資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1,819百万円(前期比1,227百万円増加)となりました。
これは、主に定期預金の減少額2,295百万円、有価証券の売却及び償還による収入1,508百万円により資金が増加した一方、有形固定資産の取得による支出1,622百万円、無形固定資産の取得による支出266百万円、投資有価証券の取得、売却及び償還による収支差額3,736百万円により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、959百万円(前期比10百万円減少)となりました。
これは、主に配当金の支払額818百万円、自己株式の取得による支出140百万円により資金が減少したことによるものであります。
キャッシュ・フローの指標
(注) キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金及び設備投資等の資金需要に対しましては自己資金で賄うことを基本としております。なお、当連結会計年度末における主要な設備投資の計画につきましては、第3[設備の状況]3[設備の新設、除却等の計画](1)重要な設備の新設等の項目をご覧ください。また、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において金融機関等からの借入残高はなく、現在必要とされる資金水準を十分満たす流動性を確保しております。
株主還元につきましては、第4[提出会社の状況]3[配当政策]をご覧ください。
該当事項はありません。
当社グループは、住宅関連機器事業のみの単一セグメントとなるため、研究開発活動については、商品の種類別区分ごとに記載しております。
当社グループの研究開発活動については、当社技術本部において、暖房機器、空調・家電機器、住宅設備機器の3分野にわたる商品群により、安全・安心で環境にやさしい商品、快適・健康で心豊かな住空間、便利で経済的な生活を創造・実現することによって、お客様の期待に応える商品開発に取り組んでおります。マーケットインに徹した商品開発を通して、「お客様に喜んで買っていただける商品づくり」の具現化を図っております。
なお、商品の種類別の研究開発活動の主な内容は、次のとおりであります。
(1) 暖房機器
主力商品である石油ファンヒーターでは、WZ、VXシリーズの3.6kWタイプで、低消費電力はそのままに点火制御の最適化により、通常点火時間を従来の約75秒から約55秒に短縮し、点火までにかかる消費電力量を約30%低減(当社比)しました。フラッグシップモデルのWZシリーズでは、高い消臭性能と火力に応じてスイングするビッグルーバーを搭載し、上質で快適な暖かさを実現しております。VXシリーズは、当社石油ファンヒーターで唯一搭載している開閉式の消臭シャッターにより、運転停止時に温風吹き出し口のグリルを隠すことができ、スッキリとしたデザインの特長を活かし、装飾的な要素を抑えたマットな質感や、商品全体をモノトーンに統一したシンプルな見た目でインテリアに調和するデザインとするなど、合計7シリーズ15機種を開発しました。
FF式輻射石油暖房機では、薄型タイプの「スペースネオ」をフルモデルチェンジし、「FIRNEO(フィルネオ)」と、床暖房機能を搭載した「FIRNEO床暖(フィルネオ床暖)」を開発しました。ストーブ前面に効率よく熱を集める独自の「遠赤外線ドーム」構造を新たに設計し、従来商品に比べ遠赤外線の輻射面積を約30%拡大して遠赤外線輻射量を大幅に高め、エネルギー消費効率を87%に向上させました。また、背面に搭載するファンガードの薄型化により省スペース化を図り、延長配管設置や入れ替え設置時の施工性を大幅に向上させました。さらに、DCモータ採用によりエコモードの最小火力時の消費電力を従来の12Wから7Wに低減、大型白文字バックライト液晶の採用で表示部の文字サイズを大きくしてより見やすくするとともに、運転スイッチの前面配置により操作性の向上も図りました。
遠赤外線電気暖房機では、「コアヒート」にて、暮らしに溶け込むシンプルなデザインをコンセプトに、本体正面の縁を従来よりも薄くし、シンプルな色使いを基調とした丸みのあるフォルムにすることで、多彩な住空間に調和するデザインとし、従来からの運転ランプに加えて、パワーモニターも本体上部に配置することで運転時の視認性を高めることにより、さらに使いやすさを向上させました。また、自動首振り機能には、様々なシーンに合わせて首を振る範囲を30°、50°、70°の3段階から選べる機能の搭載、省エネセンサーにて従来10分間人がいないことを検知すると自動で出力を下げる省エネ運転に、約20分間人がいない場合に自動で運転を停止する機能を追加したことにより、無駄な電力消費を抑え、省エネ性を向上させました。
なお、当部門に係る研究開発費は131百万円であります。
(2) 空調・家電機器
主力商品であるルームエアコンのZシリーズでは、室内機内部の熱交換器に汚れが落ちやすい特殊コーティング「クリアフィンコート」を採用するとともに、結露水を利用し熱交換器に付着した汚れを洗浄する「アクアドロップ洗浄」機能を開発し搭載しました。低温・低湿度で結露水が発生しづらい冬場でも、湿度を含んだ空気を室内に循環させる独自制御により、洗浄用の結露水を数回に分けて発生させて洗浄し、夏場と同程度の洗浄効果を実現しました。また、エアコン停止中のお部屋の温度を監視し、室温が高温又は低温になると自動で運転を開始する「みはりモード」を搭載しました。さらに、無線LANモジュールを搭載し、スマートフォン専用アプリ「コロナ快適ホームアプリ」を通して、外出先など離れた場所からの遠隔操作や、離れて暮らす家族の使用状況の確認、室内が高温(又は低温)になった時のお知らせをスマートフォンで受け取れるなど、安心機能も充実させるとともに、新型熱交換器の採用や送風経路の最適設計により、通年エネルギー消費効率6.7を達成し、高い省エネ性能も実現しました。
他には、デザインを一新し、室内機構造の見直しによる軽量化、施工性を向上させた「Nシリーズ」、エアコンは冷房しか使わないという方にオススメの「冷房専用シリーズ」、工事不要で窓があれば簡単に取り付けられる「ウインドエアコン」など、合計6シリーズ38機種を開発しました。
衣類乾燥除湿機では、使用シーンに合せて選べる4つの衣類乾燥モード、5段階湿度設定及びサーキュレータモードなどを搭載した選べるモードとたっぷり衣類乾燥できるファミリータイプのHシリーズ、しっかり乾かす「速乾モード」と湿度センサーで室内の湿度を検知し、衣類が乾いた頃を見計らって自動停止する「おまかせモード」を搭載した、コンパクトでもしっかり衣類乾燥できるパーソナルユースに最適でスリムな6.3LタイプのSシリーズ、しっかり除湿、水捨て回数が少ないビッグタンクを搭載したコンパクトな6.3LタイプのPシリーズ、冷風、衣類乾燥、除湿の1台3役のどこでもクーラー、合計4シリーズ6機種を開発しました。
なお、当部門に係る研究開発費は124百万円であります。
(3) 住宅設備機器
自然冷媒CO2家庭用ヒートポンプ給湯機エコキュートでは、専用のHEMSを介して天気予測データを基に、太陽光発電の余剰電力を活用してエコキュートの沸き上げを行う「ソーラーモードプラス」機能を強化し、昼間に沸き上げる割合を従来の最大50%から80%に高めたことで、発電した電気をさらに積極的に自家消費することを可能とした機種など、業界トップクラスの省エネ性能を有するプレミアムエコキュートをはじめ34機種(一般地仕様:22機種、寒冷地仕様:12機種)を開発しました。循環口から熱いお湯が出るのを一時停止する「ふろ自動一時停止」、台所で家事をしながら浴室の音声を聞くことができる「音声モニター」、子どもの入浴状態に応じて、台所リモコンのランプの色が自動で変化する「入浴お知らせ」機能など、お子さまとその家族に寄り添った安心機能が評価され「キッズデザイン賞」を受賞しました。
水道直圧式石油給湯機では、人感センサーと水位センサーを活用した「入浴サポート機能」を搭載し、入浴時の快適性と安全・安心をサポートする機能を充実させるとともに、機器のコンパクト化と軽量化による施工性・設置性の向上により様々な入れ替えシーンに対応できるEFシリーズとSAシリーズを開発しました。また、機具構造の新規設計により、騒音値の低減を図りました。
高圧力型貯湯式石油給湯機では、NX-Hシリーズに減圧逆止弁、圧力逃し弁を本体に内蔵した、自動お湯はり機能がついた「オートタイプ」、給湯専用タイプに追いだき機能をプラスした「給湯+追いだきタイプ」及び「給湯専用タイプ」の屋内設置型(強制給排気タイプ)3種類を新たに開発し、積雪や凍結などの心配から寒冷地エリアでニーズの高い、屋内設置型のラインアップを拡充しました。
1台4役(加湿・消臭・除菌・空気清浄)の多機能加湿装置「ナノフィール」では、適応床面積最大300㎡の広い空間に対応させた大能力タイプを開発し、従来タイプ(CNF-S3000タイプ、最大138㎡対応)では複数台必要であった空間も、設置台数を減らし、配管工事などの設置費用を抑えることができるようになりました。また、一定時間ごとに自動で機器内部の水を入れ換える際に運転を停止する従来タイプの制御を改良し、加湿し続けながらの水の入れ換えを実現しました。さらに、機器内部の給水経路に銀イオン発生ユニットを搭載し、銀イオンの除菌効果で機器内部に取り込んだ菌や、臭いや汚れのもととなる菌を抑制します。
なお、当部門に係る研究開発費は383百万円であります。
この結果、当連結会計年度における研究開発費は