文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、広く社会や環境に貢献する存在であるために、次の企業理念と企業ミッションのもと、商品・サービスなどの事業活動を通じて価値創造の実現を目指し、企業活動を進めております。
[企業理念]
『あなたと共に夢・・・新たなライフシーン・・・を実現し、お客様に喜んでいただけるコロナ』
~快適・健康で環境にやさしい心豊かな生活になくてはならないコロナでありたい~
[企業ミッション]
■快適で心はずむ毎日
体感できる快適に加え、暮らしにゆとりや彩りを。
つかう人の心の満足も生み出します。
■環境にやさしい暮らし
日々の暮らしを環境にやさしいものに。
毎日つかうものだから、エネルギーを効率よく利用し、地球環境に配慮します。
■だれでもいつでも安心な社会
だれでもつかいやすく、いつでも安心を。
事業を通じて、安心でレジリエンスな社会の実現に貢献します。
(2) 第8次中期経営計画(2019年度~2021年度)総括
当社グループは2019年度から2021年度までの3ヶ年において、第8次中期経営計画を推進し、基本戦略「既存販売チャネルでの事業領域拡大」「空調メーカーとしてのポジション構築」「持続的成長のための機能・基盤強化」に基づいた事業戦略・機能戦略の取り組みを進めてまいりました。各戦略の活動成果は、第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績に記載しておりますが、一方では新規分野に対する取り組みの遅れなどの課題が残りました。
また、当社グループを取り巻く市場環境は、地球環境問題や社会課題解決に向けた関心の高まり、脱炭素社会に向けたエネルギー変化、人口減少や国内市場の成熟化、行動様式の変化やデジタル化・AIなどの技術革新、自然災害の多発などの変化が生じており、企業活動での対応が必要であります。
当社グループは、多様なエネルギーに対応し、暮らしの基盤を担う商品・サービスを強みにした活動を進めておりますが、市場環境や第8次中期経営計画での活動結果、さらには高コスト体質など当社グループ特有の問題を踏まえますと、新たな経営戦略では当社グループの強みをベースにした中長期戦略の再構築と内部改革を両輪で進めていく必要があると考えております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題
今後のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の収束が見通せないことから、経済社会活動への影響が続くことが考えられます。また、電子部品類等における調達面での安定性に懸念が残るほか、原材料・資源価格や物価の上昇などにより、経済活動や国民生活へさらに影響が生じることが予想されます。
住宅関連機器業界においては、中長期的には世帯数の減少や住宅の長寿命化による新設住宅着工戸数の減少が予想されます。また、脱炭素社会の実現に向け、住宅や住宅関連機器は省エネ性向上など環境に対する配慮が一層求められることが見込まれます。
新型コロナウイルス感染症の拡大が当社グループの事業に与える影響につきましては、感染状況によっては、今後も展示商談会等のイベントや訪問営業における一部制限が継続することが予想されます。また、世界的な電子部品類等の不足によって、生産・販売活動における影響などが継続する場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況のもと、当社グループは持続可能な社会の実現に向けて、2027年に控える創業90周年を見据えた「2026ビジョン」を策定し、その実現を目指して、利益ある成長経営と新規領域への挑戦に取り組むための新たな中期経営計画を2022年度から推進してまいります。また、調達面においては、調達先の拡大などのリスク分散をはかり、安定的な生産・供給活動を推進できるよう努めてまいります。
[コロナグループ中期経営戦略](2022年度~2026年度)
ブランドスローガン「つぎの快適をつくろう。CORONA」をより一層前に進め、当社グループの描くこれからの快適を実現するために、創業90周年を見据えた中期経営戦略を策定いたしました。
これまでの領域を超え、壁を取り払い、持続可能な社会の実現に向けた2026ビジョンを策定し、「CORONA」と「Action」を掛け合わせた「CORONAction.(コロナクション)」を旗印に、つぎの快適をつくるアクションを起こしてまいります。
■2026ビジョン
●脱炭素社会への貢献 レジリエンスな社会
環境問題解決への貢献、平時・有事を問わず健康的な生活を継続できるレジリエンス性の高い商品・サービスの提供
●快適の進化 暮らしの質向上
日常の様々なシーンにおける「快適さ」「楽しさ」を生み出す商品・サービスの提供
●利益体質への転換
経営課題である高コスト体質の改善
■第9次中期経営計画(2022年度~2024年度)
持続可能な社会の実現に向けた「2026ビジョン」の実現を目指し、「変わる、そして挑む」をスローガンに、利益ある成長経営と新規領域への挑戦に取り組むための中期経営計画を推進してまいります。
基本戦略
1.ヒートポンプ/電化事業の拡大
再生可能エネルギーを活用した環境配慮型機器の開発・普及拡大、エネルギーの多様化に合わせた研究開発、商品・サービス開発
2.「楽」から「楽しい」への事業領域拡大
家の中・家の外における快適で楽しい暮らしの提供に向けた事業の育成・拡大、商品・サービス開発
3.業務合理化による高コスト体質からの脱却
管理間接業務の効率化・生産性向上による固定費の削減、開発のスピードアップ
(4) 目標とする経営指標
当社グループの目標とする経営指標は連結売上高、連結経常利益、連結経常利益率であり、第9次中期経営計画(2022年度~2024年度)において、下記のとおり数値目標を設定しております。
(注)上記経営指標は有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。ただし、これらは当社グループに関するリスクを網羅したものではなく、記載した事項以外に予見しがたいリスクも存在します。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営環境に関するリスク
① 業績の季節変動について
当社グループの2022年3月期の製品の種類別の連結売上高構成比は、暖房機器31.9%、空調・家電機器19.7%、住宅設備機器40.1%、その他8.3%でした。暖房機器は秋から冬にかけての第3四半期に売上が集中する傾向にあります。結果、下表のとおり当社グループの売上高及び利益が第3四半期に集中する傾向にあります。また、暖房機器及び空調・家電機器の売上高は気候や気温の影響を受ける可能性があり、当該リスクが顕在化する可能性は翌期においても常にあるものと認識しております。
当社グループでは、季節変動に対する速やかな生産・販売活動面の対応に加え、住宅設備機器の売上高構成比を高めることで、気候による業績の変動を少なくするよう努めております。
なお、当連結会計年度における四半期ごとの売上高、経常利益は以下のとおりであります。
② 灯油価格の変動について
石油暖房機及び石油給湯機の燃料は灯油であり、灯油以外のエネルギーを熱源とする機器とも激しく競合しており、灯油価格の高騰によって灯油を熱源とする製品の買い控えや他熱源への転換が進む可能性があります。
当社グループでは、市況の変動や灯油製品を使用している顧客のライフスタイル・嗜好の変化についてのマーケティング活動を行っておりますが、灯油価格の変動が顕著になった場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。灯油価格は、原料である原油価格の動向に大きく影響を受けます。原油価格は、産油国の生産動向や国際紛争、景気動向及び為替相場に左右されることから、当該リスクが顕在化する可能性は翌期においても常にあるものと認識しております。
(2) 事業活動に関するリスク
① 市場の競合状況について
<当社グループの製品種類別競合状況>
当社グループでは、最近の省エネや節電、環境に対する消費者の関心の高まりを受け、電気・石油等を使用する暖房機器、空調・家電機器、住宅設備機器に関して、市場競争力のある高付加価値商品の研究・開発を進めるとともに、更なるコストリダクションに取り組んでおります。また、販売エリア・チャネル別の差別化戦略を推進し、シェアアップと高付加価値機種の販売強化のため、流通や販売店及びハウスメーカーやリフォーム業者などに対し積極的に提案活動を行っております。
しかしながら、今後、競合状況、市場規模又は消費者ニーズ等に大幅な変化が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。日本国内の暖房機器、空調・家電機器、住宅設備機器の市場環境は厳しい状況が続いていることから、当該リスクが顕在化する可能性は翌期においても常にあるものと認識しております。
② 製品の品質について
当社グループは、すべての製品において創業以来蓄積された技術やノウハウを基礎に、安全に配慮した商品開発を行うとともに、品質保証規定に基づいた製品の品質管理を徹底し、高い品質水準の保持に努めております。
しかしながら、将来にわたりすべての製品において予期せぬ欠陥による品質クレームが発生しない保証はありません。万が一に備えて製造物責任賠償保険に加入しておりますが、大規模なリコールや製造物責任賠償が発生した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 原材料等の価格変動及び調達について
当社グループは、原材料や部品等を複数の取引先から調達しております。原材料の価格は、主要需要国等の景気動向と需給のバランス、また世界レベルでの相場動向や為替の動き等によって変動するため、原材料価格及び原油価格の変動が顕著となった場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、複雑さや特殊性から購入先が少数に限定されている部品があるほか、取引先において、自然災害、感染症の流行、事故、経営状況の悪化等の影響を受ける恐れがあり、原材料及び部品等購入先からの納入遅延が発生した場合には、当社グループにおいても製品の納入に遅れが生じる等、事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、原材料の計画的な手配や材料仕様の見直し等、価格変動の影響を最小限にとどめるよう努めることに加え、部品等の調達に関しては、調達先の拡大や代替品検討等のリスク回避策を講じておりますが、原材料及び部品等の調達は、国際的な政治・経済動向、商品相場や為替変動の影響を受けることから、当該リスクが顕在化する可能性は翌期においても常にあるものと認識しております。
④ 知的財産について
当社グループは、現在の事業活動及び将来の事業展開に有用な知的財産権取得に努める一方、第三者の知的財産権についても侵害することのないよう適時適切に調査検討し、問題発生の防止を図っております。
しかしながら、当社グループが知的財産権に関し第三者から訴訟を提起される場合や、自らの知的財産権保全のために訴訟を提起しなければならない場合等により、多額の訴訟費用が費やされる可能性があります。また、当社グループが第三者の知的財産権を侵害しているとの申し立てが認められた場合には、当社グループが特定の技術を利用できない、又は多額の損害賠償責任を負うおそれがあり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、当該リスクの極小化に努めておりますが、当該リスクが顕在化する可能性は翌期においても相応にあるものと認識しております。
(3) 災害等に関するリスク
当社グループにおける生産拠点は、当社の3工場及び子会社の5工場すべてが新潟県内に存在しております。一拠点への過度の集中を避けるため、上記各工場は新潟県内の各地域に分散させ、災害により一部工場の生産能力が低下した場合でも、他工場に人員や生産設備等を速やかに移動させ、災害による損失が軽減できるような体制を敷いております。また、事業継続計画(BCP)の策定と継続的な見直しを行い、災害に対する影響を最小限にするよう努めております。
しかしながら、新潟県全域に影響を及ぼすような大規模災害が発生した場合には、生産能力が著しく低下する恐れがあります。また、被害が国内外の広範囲にわたる場合には、部品メーカーからの納入遅延や物流網の寸断等で、事業活動に大きな損失が発生することにより、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。近年、世界各地で自然災害が発生していることに加え、日本においては、地形、気象等の自然的条件から、地震や風水害等による災害が発生しやすい国土とされております。また、気候変動に起因した自然災害の激甚化傾向も高まっていることから、当該リスクが顕在化する可能性は翌期においても常にあるものと認識しております。
(4) 感染症に関するリスク
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のように未知の感染症が世界的に流行した場合には、部品メーカーからの納入遅延や物流網の寸断等で、事業活動に大きな損失が発生するほか、貴重な人的資源に重大な影響を与え、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、当該リスクが顕在化する可能性を常に認識し、政府や都道府県等関係機関の指針に沿った感染拡大防止策の徹底をはじめとして、従業員に対する安全衛生に関する意識・知識向上のための注意喚起、WEB会議や時差出勤、在宅勤務等の実施による感染抑制策を講じております。また、状況に応じて、新型肺炎対策会議(本部長:代表取締役社長)を開催し、従業員と家族の安全確保、事業活動の継続に関する全社方針の決定及び速やかな対応を実施しております。
(5) 情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、事業を通してお客様の個人情報を入手することがあり、また、営業上・技術上の機密情報を保有しております。これらの情報に関して、当社グループの想定を超えるウイルス感染やサイバー攻撃等により、重要データの破壊、改ざん、流出、システム停止等を引き起こす可能性があり、その脅威は年々高まっております。万が一、これらが発生した場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。サイバー攻撃等社外からの脅威は年々高度化、巧妙化していることから、当該リスクが顕在化する可能性は翌期においても常にあるものと認識しております。
当社グループでは、情報セキュリティを確保するための基本方針、管理体制、従業員への教育・啓蒙活動、法令及び契約遵守等について情報セキュリティポリシーを定めるとともに、情報セキュリティに関する社内規定・社内管理体制やルールを整備のうえ、これらの対策強化を行っております。
(6) 資金運用に関するリスク
当社は、当社グループ資金の有効活用の観点から、運用を行っております。
運用に当たっては、当社内の資金運用管理規定を遵守し、当社ポートフォリオの範囲内で安全性の高い国内外の債券等で運用しております。なお、外国債券に関しましては、リスクの分散と安定的な運用を基本方針とし、仕入債務に対する為替変動リスクの軽減も図っております。
当社では、資金運用リスクを最小限に抑えるため、取締役会の決議により運用限度額(運用枠)、リスク許容範囲、売却判断基準等を定めるリスク管理を行っております。しかしながら、為替リスク、金利リスク及び信用リスク等により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクは国内外の経済・金融環境の影響を受けることから、当該リスクが顕在化する可能性は翌期においても常にあるものと認識しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当期の経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者数が増加する中、まん延防止等重点措置の発令やワクチン接種の促進など感染防止対策がなされたものの、国内における経済社会活動が制限を受けるなど、依然として厳しい状況が続きました。
住宅関連機器業界においては、住宅市場の一部回復が見受けられましたが、原材料価格の高騰や世界的な電子部品類等の不足による影響が発生するなど、先行きは不透明感が増しております。
このような状況の中、当社グループは第8次中期経営計画の最終年度を迎え、「コロナブランドの拡大と進化」を推進キーワードに、基本戦略「既存販売チャネルでの事業領域拡大」「空調メーカーとしてのポジション構築」「持続的成長のための機能・基盤強化」に基づいた事業戦略・機能戦略の取り組みを進めました。
事業戦略では、既存の販売チャネルを最大限に活用するための商品カテゴリー拡大やラインアップ拡充、提供価値拡大に向けた商品開発や協業など、ビジネスチャンスの拡大に取り組みました。また、ルームエアコンではエアコンブランド「ReLaLa(リララ)」のもと、IoT技術の活用や清潔性を追求した商品を投入するなど、ブランド力の強化や商品機能・性能向上の取り組みを進めました。
機能戦略では、商品やものづくりに対する想いや姿勢を発信する場として、特設サイト「CORONA快適LABO(ラボ)」を開設するなど、ブランディング強化の取り組みを進めました。また、顧客接点の強化や管理間接業務の生産性向上、物流配送機能の最適化を進めるとともに、それらの活動を支える組織や人財育成の取り組みを進めました。
これらの取り組みにより、当連結会計年度における経営成績は、売上高78,648百万円(前期比3.7%減)、売上原価61,249百万円(前期比2.7%減)、販売費及び一般管理費16,548百万円(前期比6.6%減)、営業外収益352百万円(前期比1.5%増)、営業外費用7百万円(前期比55.1%減)、特別利益18百万円(前期比50.8%増)、特別損失13百万円(前期比94.4%減)、法人税等合計260百万円(前期比39.0%減)となりました。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、それぞれ850百万円(前期比10.8%減)、1,195百万円(前期比6.9%減)、939百万円(前期比50.1%増)となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による当社グループへの影響につきましては、訪問営業における制限や展示商談会の開催自粛が一部継続しているほか、世界的な電子部品類等の不足による影響が生産・販売活動において生じました。
(製品の種類別売上高)
<暖房機器>
暖房機器の売上高は、25,110百万円(前期比4.5%減)となりました。
世界的な電子部品類等の不足に伴う調達難により、遠赤外線電気暖房機、寒冷地向け石油暖房機、石油ファンヒーター等の生産・販売活動に影響が生じたことに加え、12月後半まで気温が高めに推移したことや灯油価格の高騰などもあり、暖房機器全体は前期を下回りました。
<空調・家電機器>
空調・家電機器の売上高は、15,494百万円(前期比17.5%減)となりました。
ルームエアコンは、熱交換器洗浄機能や「コロナ快適ホームアプリ」による遠隔操作を可能としたセパレートタイプやウインドタイプなどの提案活動に注力しました。しかしながら、販売においては、メーカー間の販売競争の激化や昨年支給された特別定額給付金による特需の反動などが影響し、ルームエアコン全体は前期を下回りました。また、除湿機は部屋干し需要の増加などもあり、前期を上回りましたが、空調・家電機器全体は前期を下回りました。
<住宅設備機器>
住宅設備機器の売上高は、31,553百万円(前期比1.6%増)となりました。
世界的な電子部品類等の不足に伴う調達難により、エコキュートや石油給湯機の生産・販売活動に影響が生じたものの、住宅市場の一部回復やエコキュートの買い替え需要の拡大もあり、住宅設備機器全体は前期を上回りました。
(売上原価)
売上原価につきましては、全社的な経費削減に取り組んだものの、原材料価格の高騰などが影響し、売上原価率は前期と比較して0.8ポイント上昇し77.9%となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費の主な減少要因につきましては、人件費が529百万円、品質保証費が305百万円、物流費が165百万円それぞれ減少したことによるものであります。
(営業外損益)
営業外収益の主な増加要因につきましては、持分法による投資利益が16百万円減少した一方、有価証券利息が42百万円増加したことによるものであります。営業外費用の主な減少要因につきましては、有価証券売却損が12百万円減少したことによるものであります。
(特別損益)
特別利益の主な増加要因につきましては、投資有価証券売却益が6百万円増加したことによるものであります。特別損失の主な減少要因につきましては、投資有価証券売却損が48百万円、投資有価証券評価損が190百万円それぞれ減少したことによるものであります。
また、当連結会計年度は3ヶ年にわたる第8次中期経営計画(2019年度~2021年度)の最終年度であり、連結売上高78,800百万円、連結経常利益1,300百万円、連結経常利益率1.6%を数値目標として設定しておりましたが、当連結会計年度の業績につきましては、原材料価格の高騰、世界的な電子部品類等の不足、暖房機器や空調・家電機器の販売減少などが影響し、連結売上高、連結経常利益、連結経常利益率ともに目標を下回る結果となりました。
当社グループを取り巻く市場環境は、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](2)第8次中期経営計画(2019年度~2021年度)総括に記載しているほか、原材料・資源価格の高騰や電子部品類等における調達面での安定性に懸念が残っており、生産・販売活動における影響が生じた場合は、当社グループの企業活動に影響を及ぼすことが考えられます。
2022年度からはコロナグループ中期経営戦略(2022年度~2026年度)、並びに第9次中期経営計画(2022年度~2024年度)を開始いたします。なお、第9次中期経営計画の数値目標は、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](4)目標とする経営指標に記載しております。
新たに設定した数値目標の達成に向けては、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](3)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題に記載しているとおり、持続可能な社会の実現、利益ある成長経営と新規領域への挑戦に取り組むための各戦略を推進してまいります。また、経営環境下において生じた課題については、迅速に対応してまいります。
② 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、住宅関連機器事業のみの単一セグメントとなるため、生産、受注及び販売の状況については、セグメント情報ではなく、製品の種類別区分ごとに記載しております。
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
(注) 金額は平均販売価格によって表示しております。
当社グループは、概ね見込生産方式を採っていますので、受注の状況については記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
(注) 当連結会計年度には、販売実績が総販売実績の10%以上を占める相手先はありません。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループは、経営成績に重要な影響を与える可能性のある事象として、気候や気温の変動、原材料価格の変動等を事業等のリスクとしております。なお、詳細につきましては、第2[事業の状況]2[事業等のリスク]をご覧ください。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](重要な会計上の見積り)に記載しております。
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ1,103百万円減少し、55,265百万円となりました。これは有価証券が1,320百万円増加した一方、現金及び預金が1,493百万円、受取手形が524百万円、電子記録債権が748百万円それぞれ減少したことが主な要因であります。
有価証券につきましては、主に譲渡性預金への預け入れなどによる増加であります。現金及び預金につきましては、主に売上債権の減少に伴い増加した一方、投資有価証券及び有形固定資産の取得などにより減少しております。なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表]④[連結キャッシュ・フロー計算書]をご覧ください。受取手形及び電子記録債権につきましては、主に暖房機器の売上減少に伴うものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ785百万円増加し、43,038百万円となりました。これは投資有価証券が1,111百万円増加したことが主な要因であります。
投資有価証券につきましては、主に債券の購入により増加しております。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ772百万円増加し、23,470百万円となりました。これは未払法人税等が286百万円減少した一方、支払手形及び買掛金が725百万円、流動負債のその他が374百万円それぞれ増加したことが主な要因であります。
未払法人税等につきましては、課税所得の減少によるものであります。支払手形及び買掛金につきましては、主に原材料価格の高騰及び建設子会社における請負工事物件の増加などによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ791百万円減少し、2,053百万円となりました。これは繰延税金負債が171百万円、固定負債のその他が618百万円それぞれ減少したことが主な要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ298百万円減少し、72,780百万円となりました。株主資本においては、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益により939百万円増加した一方、配当金の支払により815百万円、自己株式処分差損の振替により3百万円それぞれ減少しております。また、自己株式が処分により39百万円増加しております。その他の包括利益累計額においては、その他有価証券評価差額金が376百万円、退職給付に係る調整累計額が82百万円それぞれ減少しております。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,364百万円(8.9%)増加し、16,671百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、3,583百万円(前期比2,465百万円減)となりました。
これは、主に税金等調整前当期純利益1,200百万円、減価償却費2,091百万円、暖房機器の売上債権の減少額1,226百万円、仕入債務の増加額725百万円により資金が増加した一方、退職給付に係る資産の増加額402百万円、その他の資産の増加額530百万円、法人税等の支払額502百万円により資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1,406百万円(前期比413百万円減)となりました。
これは、主に定期預金の減少額1,235百万円、有価証券の売却及び償還による収入3,704百万円により資金が増加した一方、有形固定資産の取得による支出1,079百万円、無形固定資産の取得による支出177百万円、投資有価証券の取得、売却及び償還による収支差額5,030百万円により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、815百万円(前期比144百万円減)となりました。
これは、主に配当金の支払いによるものであります。
キャッシュ・フローの指標
(注) キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金及び設備投資等の資金需要に対しましては自己資金で賄うことを基本としております。なお、当連結会計年度末における主要な設備投資の計画につきましては、第3[設備の状況]3[設備の新設、除却等の計画](1)重要な設備の新設等の項目をご覧ください。また、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において金融機関等からの借入残高はなく、現在必要とされる資金水準を十分満たす流動性を確保しております。
株主還元につきましては、第4[提出会社の状況]3[配当政策]をご覧ください。
該当事項はありません。
当社グループは、住宅関連機器事業のみの単一セグメントとなるため、研究開発活動については、商品の種類別区分ごとに記載しております。
当社グループの研究開発活動については、当社技術本部において、暖房機器、空調・家電機器、住宅設備機器の3分野にわたる商品群により、安全・安心で環境にやさしい商品、快適・健康で心豊かな住空間、便利で経済的な生活を創造・実現することによって、お客様の期待に応える商品開発に取り組んでおります。マーケットインに徹した商品開発を通して、「お客様に喜んで買っていただける商品づくり」の具現化を図っております。
なお、商品の種類別の研究開発活動の主な内容は、次のとおりであります。
(1) 暖房機器
主力商品である石油ファンヒーターでは、上位機種のWZシリーズとVXシリーズにて、燃焼用送風モーターと送風モーターに消費電力が少なく高速回転が可能なDCモーターを採用したことで、消費電力を従来比で約60%削減し、業界No.1※1の低消費電力を達成しました。また、スイッチ1つで最大暖房出力を一時的に10%高めて運転させ換気後などに低下した室温をスピーディーに暖める「ターボモード」の搭載や、標高2,000m※2までの高地対応を可能としました。WZシリーズにおいては、住宅に多く用いられる水平・垂直基調をデザインに採用するとともに、木目調や細かい筋模様のヘアライン調の素材を外装に使用することで、室内空間との親和性を高めたシンプルなデザインに一新しました。また、温風吹出口のルーバーを大型化した「足もとあったかルーバー」により、温風の到達距離を約18%アップの約200cmまで伸ばしました。その他に、全ラインアップで点火制御の見直しとバーナの最適化を行い、通常点火時間を従来機種よりも約10~30秒短縮し、より早く暖かさを届けることを可能とするなど、合計7シリーズ15機種を開発しました。
FF式温風石油暖房機では、WGシリーズをフルモデルチェンジし、温風送風ファンのモーターに省エネ性の高いDCモーターを採用したことにより、運転中の消費電力を最大で約50%削減し、最小火力時において6Wの低消費電力を達成するとともに、表面に多くの凹凸を持たせディンプルプレート熱交換器の採用や、風切り音を抑えたワイドスロープグリルにより、最小火力運転時20dBの低騒音性も実現しました。また、本体と下皿を一体化した構造に変更し、ほこりがたまりにくく掃除がしやすい、すっきりとしたデザインに刷新しました。
自然対流型電気暖房機では、オイルレスヒーター ノイルヒートにて、本体底部に「フロアLED」を搭載し、フットライトのように本体周囲をやさしく照らし、夜間や就寝時の使用における安全性を向上させました。「フロアLED」は暖房運転停止中も操作でき、付属のリモコンでも5段階の明るさ調整を可能としました。
なお、当部門に係る研究開発費は137百万円であります。
(2) 空調・家電機器
主力商品であるルームエアコンでは、結露水で熱交換器の汚れを洗い流す「アクアドロップ洗浄」、フィルター自動お掃除機能、脱着簡単な「ワンタッチダストボックス」等の充実したお手入れ機能や、専用アプリによるスマホ連動、人感センサー等の省エネ機能を搭載したフラグシップモデルのZシリーズをはじめ、暖房能力に優れたWシリーズ、基本性能重視のNシリーズ、エアコンは冷房しか使わない方におすすめの冷房専用シリーズ、工事不要で窓があれば簡単に取り付けられるウインドエアコン 冷暖房兼用タイプ、冷房専用シリーズの6シリーズ22機種を開発しました。ウインドエアコン 冷房専用シリーズにおいては、従来モデルに採用していたR41OA冷媒に代わり、地球温暖化係数が約3分の1の環境負荷の少ないR32冷媒を業界で初めて採用しました。
衣類乾燥除湿機では、衣類乾燥性能と清潔性にこだわったフラグシップモデル12L・18LタイプのWHシリーズを新たに開発し、大小2種類のルーバーから成る「速乾Wルーバー」を搭載し、送風範囲(奥行)を従来よりも約40%拡大させ、パワフルな300Wヒーター温風との併用により、業界トップクラスの衣類乾燥時間58分を実現しました。衣類乾燥の質にもこだわり、様々な方向から風を当てることで洗濯物の繊維を立ち上げ、タオル乾燥のふんわり感を約30%アップさせ、おろしたてのようなふんわり触感を実現しました。また、熱交換器のアルミフィンには、汚れが落ちやすい「抗菌・防カビクリアフィンコート」を採用し、コップ1杯の水で熱交換器の汚れなどを洗い流す業界で初めての清潔機能「アクアドロップ洗浄self(セルフ)」を搭載しました。除湿機内部を清潔に保つだけでなく、除湿や衣類乾燥の性能低下も抑えることができました。操作部には文字が光る大型の静電タッチパネルを採用し質感・操作性を向上させました。その他に、使用シーンに合せて選べる4つの衣類乾燥モード、5段階湿度設定及びサーキュレータモードなどを搭載した選べるモードとたっぷり衣類乾燥できるファミリー向け10LタイプのHシリーズ、コンパクトでもしっかり衣類乾燥できるパーソナルユースに最適でスリムな6.3LタイプのSシリーズ、しっかり除湿、水捨て回数が少ないビッグタンクを搭載したコンパクトな6.3LタイプのPシリーズ、冷風、衣類乾燥、除湿の1台3役のどこでもクーラー10L・14LタイプのCDMシリーズ、合計5シリーズ8機種を開発しました。
なお、当部門に係る研究開発費は144百万円であります。
(3) 住宅設備機器
自然冷媒CO2家庭用ヒートポンプ給湯機エコキュートでは、スマートフォン専用アプリ「コロナ快適ホームアプリ」に「ソーラーモードアプリ」を新たに搭載し、HEMSの導入不要で、クラウドの天気予報を基に太陽光発電の余剰電力を活用して最適な沸き上げ運転を自動で行える機能を追加しました。通常は夜間に行う沸き上げ運転を、太陽光発電の余剰電力を活用して、一部昼間に移行して沸き上げを行うことで、効率的なエネルギー利用が可能となりました。また、自然災害が頻発していることを受け、停電や断水などの発生が予測される際に、アプリやリモコンからの操作で、エコキュートの貯湯タンクや浴槽内に生活用水を確保することを可能とし、停電時にお湯が使えるだけでなく、断水時も貯湯タンクの非常用取水栓から生活用水を確保するなど、これまでのレジリエンス機能をさらに充実させた20機種(一般地仕様:11機種、寒冷地仕様:9機種)を開発しました。
なお、当部門に係る研究開発費は350百万円であります。
この結果、当連結会計年度における研究開発費は
※1 2021年6月現在。WZ・VXシリーズ3.6kW・4.6kWタイプにおいて。
※2 VXシリーズ(大型タイプ)は1,500m対応。