第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、広く社会や環境に貢献する存在であるために、次の企業理念と企業ミッションのもと、商品・サービスなどの事業活動を通じて価値創造の実現を目指し、企業活動を進めております。

 

[企業理念]

『あなたと共に夢・・・新たなライフシーン・・・を実現し、お客様に喜んでいただけるコロナ』

~快適・健康で環境にやさしい心豊かな生活になくてはならないコロナでありたい~

 

[企業ミッション]

■快適で心はずむ毎日

体感できる快適に加え、暮らしにゆとりや彩りを。

つかう人の心の満足も生み出します。

 

■環境にやさしい暮らし

日々の暮らしを環境にやさしいものに。

毎日つかうものだから、エネルギーを効率よく利用し、地球環境に配慮します。

 

■だれでもいつでも安心な社会

だれでもつかいやすく、いつでも安心を。

事業を通じて、安心でレジリエンスな社会の実現に貢献します。

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題

今後のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は感染症法上の5類への移行に伴い、経済社会活動の正常化に向けた動きが一層進むことが考えられます。一方で、市場や需要構造の変化などによる電子部品類等の調達面での懸念、原材料・エネルギー価格や物価上昇、世界的な金融不安等による経済活動や国民生活への影響は、今後も継続することが予想されます。

住宅関連機器業界においては、中長期的には世帯数の減少や住宅の長寿命化による新設住宅着工戸数の減少が予想されます。また、脱炭素社会の実現に向け、住宅や住宅関連機器は省エネ性向上など環境に対する配慮が一層求められることが見込まれます。

当社グループを取り巻く市場環境は、地球環境問題や社会課題解決に向けた関心の高まり、脱炭素社会に向けたエネルギー変化、人口減少や国内市場の成熟化、行動様式の変化やデジタル化・AIなどの技術革新、自然災害の多発などの変化が生じております。

このような状況のもと、当社グループは持続可能な社会に向けた「2026ビジョン」の実現を目指し、利益ある成長経営と新規領域への挑戦に取り組むための第9次中期経営計画を推進してまいります。また、調達面では調達先の拡大などのリスク分散を図り、今後も安定的な生産・供給活動の推進に向けて努めてまいります。

 

 

[コロナグループ中期経営戦略](2022年度~2026年度)

ブランドスローガン「つぎの快適をつくろう。CORONA」をより一層前に進め、当社グループの描くこれからの快適を実現するために、創業90周年を見据えた中期経営戦略を策定しております。

これまでの領域を超え、壁を取り払い、持続可能な社会の実現に向けた2026ビジョンを策定し、「CORONA」と「Action」を掛け合わせた「CORONAction.(コロナクション)」を旗印に、つぎの快適をつくるアクションを起こしてまいります。

 

■2026ビジョン

●脱炭素社会への貢献 レジリエンスな社会

環境問題解決への貢献、平時・有事を問わず健康的な生活を継続できるレジリエンス性の高い商品・サービスの提供

●快適の進化 暮らしの質向上

日常の様々なシーンにおける「快適さ」「楽しさ」を生み出す商品・サービスの提供

●利益体質への転換

経営課題である高コスト体質の改善

 

■第9次中期経営計画(2022年度~2024年度)

持続可能な社会の実現に向けた「2026ビジョン」の実現を目指し、「変わる、そして挑む」をスローガンに、利益ある成長経営と新規領域への挑戦に取り組むための中期経営計画を推進してまいります。

 

基本戦略

1.ヒートポンプ/電化事業の拡大

再生可能エネルギーを活用した環境配慮型機器の開発・普及拡大、エネルギーの多様化に合わせた研究開発、商品・サービス開発

2.「楽」から「楽しい」への事業領域拡大

家の中・家の外における快適で楽しい暮らしの提供に向けた事業の育成・拡大、商品・サービス開発

3.業務合理化による高コスト体質からの脱却

管理間接業務の効率化・生産性向上による固定費の削減、開発のスピードアップ

 

(3) 目標とする経営指標

当社グループの目標とする経営指標は連結売上高、連結経常利益、連結経常利益率であり、第9次中期経営計画(2022年度~2024年度)において、下記のとおり数値目標を設定しております。

 

 

2024年度目標

連結売上高

88,700百万円

連結経常利益

2,000百万円

連結経常利益率

2.3%

 

(注)上記経営指標は有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) サステナビリティ全般に関するガバナンス

当社グループは、事業活動を通じて社会課題を解決し、持続可能な社会の実現に貢献するとともに企業価値向上を目指していくことが重要と考えており、コロナグループサステナビリティ方針のもと、マテリアリティ(重要課題)への取り組みを全社で進めております。

サステナビリティに関する課題への取り組みに当たっては、2023年4月1日より当社グループのサステナビリティ推進について議論・検討するための専門的な体制として、代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置し、活動方針の議論や活動推進状況のモニタリング等を実施するとともに、必要に応じて対応策を検討してまいります。なお、サステナビリティ委員会で協議・決定された事項は、定期的に取締役会に報告されます。

 

(2) サステナビリティ全般に関するリスク管理

当社グループは、事業活動における様々なリスクの発生を事前に把握し対応策を講じるとともに、万が一リスクが発生した場合に被る被害を回避または最小化することを目的としてリスク管理委員会を設置しております。リスク管理委員会は執行役員会に併設し、代表取締役社長を委員長として、全社リスクを網羅的に把握した上で対策状況のチェックを定期的に実施するなど、経営の健全性・安定性を確保するための取り組みを進めております。

また、気候変動関連リスクのようなサステナビリティに関する項目については、サステナビリティ委員会と連携し、情報共有やリスク特定、対応策を策定・実行してまいります。

 

(3) 重要なサステナビリティ項目

上記、ガバナンス及びリスク管理を通して識別された当社グループにおける重要なサステナビリティ項目は以下のとおりであります。

・気候変動

・人的資本

それぞれの項目に係る当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 

① 気候変動

イ 戦略

当社グループは、気候変動に伴う自然環境の変化や資源の枯渇等は、取り組むべき重要な社会課題と捉えており、長期間にわたり当社グループの事業活動に大きな影響を与えると考えております。将来の気候変動が事業活動に与えるリスクと機会、事業への影響を把握するため、2050年時点における外部環境変化を予測し、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)が推奨するシナリオ分析を実施しました。気候変動に関するリスクを移行リスク・物理的リスクの2つのカテゴリーに分類し、当社グループの事業活動に重要な影響を及ぼす可能性がある主要なリスク項目を特定しました。

なお、当社グループでは、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)やIEA(国際エネルギー機関)等のシナリオを参考に、パリ協定の目標である「2℃未満」と、CO2排出量削減が不十分な「4℃」の2つのシナリオを想定し、それぞれのシナリオにおいて気候変動がもたらすリスク及び機会、事業への影響等について分析を行っております。

 

 

当社グループのリスク・機会の概要と事業及び財務への影響度

区分

種類

想定される気候変動関連リスク・機会

時間軸

影響度

2℃

未満

4℃

移行

政策・

法規制

温室効果ガス排出に関する規制の強化及びカーボンプライシングなどによる原材料調達難やコスト増加

中期

市場

化石燃料製品の市場縮小に伴う売上・利益減少

短期

技術

厳格化する省エネ基準への対応コスト増加及び対応遅れによる売上・利益減少

短期

評判

環境課題への対応の遅れによるレピュテーションリスク

長期

物理的

急性

自然災害の激甚化によるサプライチェーンの寸断と事業活動停止

中期

機会

製品・

サービス

環境配慮型省エネ製品(主にヒートポンプ)の需要増加

短期

防災用品としてレジリエンス性が高い製品の需要増加

中期

市場

海外市場における省エネ製品の需要増加

中期

資源

効率化

DX等のデジタル技術の進歩による製造・流通プロセスの効率化

中期

 

 

当社グループは、2℃未満シナリオ及び4℃シナリオのいずれのシナリオ下においても、中長期視点からレジリエンス性の高い戦略を強化してまいります。そのため、「2026ビジョン」や中期経営計画において、リスクに対しては適切な対応策を策定する一方、機会に対しては、市場環境等の変化を見据えた積極的な対応を推進するなど、新たな成長機会の獲得を目指してまいります。

 

ロ 指標と目標

a. 気候変動関連リスク・機会の管理に用いる指標

当社グループは、気候変動関連リスク・機会を管理するための指標として、Scope1・2・3温室効果ガス排出量を指標として定めております。

 

 

範囲

該当する活動

2021年度

排出量

比率

Scope1排出量(t-CO2)

連結

燃料の使用や工業プロセスによる直接排出

5,876

0.07%

Scope2排出量(t-CO2)

連結

購入した電気・熱の使用に伴う間接排出

12,020

0.15%

Scope3排出量(t-CO2)

単体

カテゴリー1から15の事業活動に伴う間接排出

7,969,985

99.78%

Scope1・2・3合計(t-CO2)

7,987,881

100.00%

 

 

b. 気候変動関連リスク・機会の管理に用いる目標及び実績

当社グループは、脱炭素社会の実現に向け、「2030年度にScope1・2温室効果ガス排出量40%削減」、「2050年度までにScope1・2温室効果ガス排出量ゼロ」を目標として設定し、毎年度の数値目標を設定したロードマップに基づき取り組んでおります。なお、Scope3温室効果ガス排出量の削減目標については検討段階であります。

当社グループは、2015年度Scope1・2温室効果ガス排出量を基準に、中長期の温室効果ガス排出量削減目標を設定しております。

Scope1・2

単位

2015年度

2030年度

2050年度

温室効果ガス排出量

t-CO2

19,243

11,546

0

削減量(2015年度比)

△7,697

△19,243

温室効果ガス削減目標

 

△40%

△100%

 

 

 

② 人的資本

イ 戦略

a. 人材育成方針

当社グループは、女性の活躍促進をはじめ、当社グループで働くすべての人々の多様な個性を尊重するとともに、従業員一人ひとりを“かけがえのない財産”と捉え、新たな企業価値創出の源泉と考えております。

また、それぞれの従業員が持つ能力や技術が十分に発揮され、引き継がれていくよう、OJTが継続的に実施される環境整備や人間関係の構築、Off-JTによる教育機会の提供、従業員が自発的に学ぶための仕組みづくり・環境づくりを行うことで従業員の成長を促してまいります。

 

b. 社内環境整備方針

当社グループは、各社における安全衛生活動の充実を図ることで、従業員が日頃より“安全・安心”な状態で働ける職場環境づくりを進めております。

また、当社グループで働くすべての人々のワークライフバランスを重視し、より多様な働き方が実現できるよう、仕事と育児・介護との両立支援制度を充実させることで男女ともに働きやすい環境を整備してまいります。

 

ロ 指標及び目標

当社グループでは、上記「②イ 戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。

指標

目標(2025年度)

実績(当連結会計年度)

新卒採用 女性比率

30%以上を維持

30.2%

労働災害発生件数

0件

12件

 

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。ただし、これらは当社グループに関するリスクを網羅したものではなく、記載した事項以外に予見しがたいリスクも存在します。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 経営環境に関するリスク

① 業績の季節変動について

当社グループの2023年3月期の製品の種類別の連結売上高構成比は、暖房機器32.2%、空調・家電機器16.4%、住宅設備機器43.4%、その他8.0%でした。暖房機器は秋から冬にかけての第3四半期に売上が集中する傾向にあります。結果、下表のとおり当社グループの売上高及び利益が第3四半期に集中する傾向にあります。また、暖房機器及び空調・家電機器の売上高は気候や気温の影響を受ける可能性があり、当該リスクが顕在化する可能性は、翌期においても常にあるものと認識しております。

当社グループでは、季節変動に対する速やかな生産・販売活動面の対応に加え、住宅設備機器の売上高構成比を高めることで、気候による業績の変動を少なくするよう努めております。

なお、当連結会計年度における四半期ごとの売上高、経常利益は以下のとおりであります。

 

期別

売上高(百万円)

 

経常利益(百万円)

構成比(%)

第1四半期

19,319

22.6

△27

第2四半期

20,649

24.2

628

第3四半期

29,539

34.6

2,678

第4四半期

15,827

18.6

△991

通期

85,335

100.0

2,289

 

 

② 灯油価格の変動について

石油暖房機及び石油給湯機の燃料は灯油であり、灯油以外のエネルギーを熱源とする機器とも激しく競合しており、灯油価格の高騰によって灯油を熱源とする製品の買い控えや他熱源への転換が進む可能性があります。

当社グループでは、市況の変動や灯油製品を使用している顧客のライフスタイル・嗜好の変化についてのマーケティング活動を行っておりますが、灯油価格の変動が顕著になった場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。灯油価格は、原料である原油価格の動向に大きく影響を受けます。原油価格は、産油国の生産動向や国際紛争、景気動向及び為替相場に左右されることから、当該リスクが顕在化する可能性は翌期においても常にあるものと認識しております。

 

③ 気候変動に関する規制について

世界的な地球温暖化に対する関心の高まりを受け、日本政府及び関連業界における脱炭素社会の実現に向けた動きが加速しております。当社グループは、石油燃焼機器の製造・販売を主力事業の一つとしているため、政府による環境問題への対応や規制強化が進むと、将来的には化石燃料を使用する製品の製造・販売が規制されるおそれがあり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、持続可能な社会の実現へ貢献するため、再生可能エネルギーを利用する製品やエネルギー効率が高く環境負荷の低い製品の開発を積極的に進めております。また、自社の事業活動において、温室効果ガス排出量削減目標を設定し、環境負荷低減を目指した取り組みを推進してまいります。

 

 

(2) 事業活動に関するリスク

① 市場の競合状況について

<当社グループの製品種類別競合状況>

暖房機器

:既に成熟した市場であり、各商品群で数社が競合しており、価格政策の影響を受けております。

空調・家電機器

:多国籍企業との厳しい価格競争が一段と激化しております。

住宅設備機器

:多様な競合相手が存在し、価格や機能を含む様々な要素で競争しております。また、新設住宅着工戸数やリフォーム市場、エネルギー政策及び電気・石油等の熱源に係る消費者ニーズの動向の影響を受けております。

 

当社グループでは、最近の省エネや節電、環境に対する消費者の関心の高まりを受け、電気・石油等を使用する暖房機器、空調・家電機器、住宅設備機器に関して、市場競争力のある高付加価値商品の研究・開発を進めるとともに、更なるコストリダクションに取り組んでおります。また、販売エリア・チャネル別の差別化戦略を推進し、シェアアップと高付加価値機種の販売強化のため、流通や販売店及びハウスメーカーやリフォーム業者などに対し積極的に提案活動を行っております。

しかしながら、今後、競合状況、市場規模又は消費者ニーズ等に大幅な変化が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。日本国内の暖房機器、空調・家電機器、住宅設備機器の市場環境は厳しい状況が続いていることから、当該リスクが顕在化する可能性は翌期においても常にあるものと認識しております。

 

② 製品の品質について

当社グループは、すべての製品において創業以来蓄積された技術やノウハウを基礎に、安全に配慮した商品開発を行うとともに、品質保証規定に基づいた製品の品質管理を徹底し、高い品質水準の保持に努めております。

しかしながら、将来にわたりすべての製品において予期せぬ欠陥による品質クレームが発生しない保証はありません。万が一に備えて製造物責任賠償保険に加入しておりますが、大規模なリコールや製造物責任賠償が発生した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 原材料等の価格変動及び調達について

当社グループは、原材料や部品等を複数の取引先から調達しております。原材料の価格は、主要需要国等の景気動向と需給のバランス、また世界レベルでの相場動向や為替の動き等によって変動するため、原材料価格及び原油価格の変動が顕著となった場合は、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、複雑さや特殊性から購入先が少数に限定されている部品があるほか、取引先において、自然災害、感染症の流行、事故、経営状況の悪化等の影響を受けるおそれがあり、原材料及び部品等購入先からの納入遅延が発生した場合には、当社グループにおいても製品の納入に遅れが生じる等、事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、原材料の計画的な手配や材料仕様の見直し等、価格変動の影響を最小限にとどめるよう努めることに加え、部品等の調達に関しては、調達先の拡大や代替品検討等のリスク回避策を講じておりますが、原材料及び部品等の調達は、国際的な政治・経済動向、商品相場や為替変動の影響を受けることから、当該リスクが顕在化する可能性は翌期においても常にあるものと認識しております。

 

④ 知的財産について

当社グループは、現在の事業活動及び将来の事業展開に有用な知的財産権取得に努める一方、第三者の知的財産権についても侵害することのないよう適時適切に調査検討し、問題発生の防止を図っております。

しかしながら、当社グループが知的財産権に関し第三者から訴訟を提起される場合や、自らの知的財産権保全のために訴訟を提起しなければならない場合等により、多額の訴訟費用が費やされる可能性があります。また、当社グループが第三者の知的財産権を侵害しているとの申し立てが認められた場合には、当社グループが特定の技術を利用できない、又は多額の損害賠償責任を負うおそれがあり、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、当該リスクの極小化に努めておりますが、当該リスクが顕在化する可能性は翌期においても相応にあるものと認識しております。

 

 

(3) 災害等に関するリスク

当社グループにおける生産拠点は、当社の3工場及び子会社の5工場すべてが新潟県内に存在しております。一拠点への過度の集中を避けるため、上記各工場は新潟県内の各地域に分散させ、災害により一部工場の生産能力が低下した場合でも、他工場に人員や生産設備等を速やかに移動させ、災害による損失が軽減できるような体制を敷いております。また、事業継続計画(BCP)の策定と継続的な見直しを行い、災害に対する影響を最小限にするよう努めております。

しかしながら、地震、風水害、雪害等、新潟県全域に影響を及ぼすような大規模災害が発生した場合には、生産能力が著しく低下するおそれがあります。また、被害が国内外の広範囲にわたる場合には、部品メーカーからの納入遅延や物流網の寸断等で、事業活動に大きな損失が発生することにより、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。近年、世界各地で自然災害が発生していることに加え、日本においては、地形、気象等の自然的条件から、地震、風水害、雪害等による災害が発生しやすい国土とされております。また、気候変動に起因した自然災害の激甚化傾向も高まっていることから、当該リスクが顕在化する可能性は翌期においても常にあるものと認識しております。

 

(4) 感染症に関するリスク

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のように未知の感染症が世界的に流行した場合には、部品メーカーからの納入遅延や物流網の寸断等で、事業活動に大きな損失が発生するほか、貴重な人的資源に重大な影響を与え、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、当該リスクが顕在化する可能性を常に認識し、政府や都道府県等関係機関の指針に沿った感染拡大防止策の徹底をはじめとして、従業員に対する安全衛生に関する意識・知識向上のための注意喚起、WEB会議や時差出勤、在宅勤務等の実施による感染抑制策を講じております。また、状況に応じて、感染症対策会議を開催し、従業員と家族の安全確保、事業活動の継続に関する全社方針の決定及び速やかな対応を実施しております。

 

(5) 情報セキュリティに関するリスク

当社グループは、事業を通してお客様の個人情報を入手することがあり、また、営業上・技術上の機密情報を保有しております。これらの情報に関して、当社グループの想定を超えるウイルス感染やサイバー攻撃等により、重要データの破壊、改ざん、流出、システム停止等を引き起こす可能性があり、その脅威は年々高まっております。万が一、これらが発生した場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。サイバー攻撃等社外からの脅威は年々高度化、巧妙化していることから、当該リスクが顕在化する可能性は翌期においても常にあるものと認識しております。

当社グループでは、情報セキュリティを確保するための基本方針、管理体制、従業員への教育・啓蒙活動、法令及び契約遵守等について情報セキュリティポリシーを定めるとともに、情報セキュリティに関する社内規定・社内管理体制やルールを整備のうえ、これらの対策強化を行っております。

 

(6) 人財に関するリスク

当社グループは、従業員を“かけがえのない財産”であると捉え、それぞれの従業員が持っている能力、多様性を発揮してもらうことで新たな価値を創造し、企業・従業員の成長に繋がると考えております。

当社グループでは、新規採用、中途採用を通じて人財の確保に努めるとともに、仕事と家庭生活を両立させ「安心して健康に働ける職場づくり」を進めておりますが、優秀な人財を採用することができない場合や、人財の流出を防止できない場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 資金運用に関するリスク

当社は、当社グループ資金の有効活用の観点から、運用を行っております。

運用に当たっては、当社内の資金運用管理規定を遵守し、当社ポートフォリオの範囲内で安全性の高い国内外の債券等で運用しております。なお、外国債券に関しましては、リスクの分散と安定的な運用を基本方針とし、仕入債務に対する為替変動リスクの軽減も図っております。

当社では、資金運用リスクを最小限に抑えるため、取締役会の決議により運用限度額(運用枠)、リスク許容範囲、売却判断基準等を定めるリスク管理を行っております。しかしながら、為替リスク、金利リスク及び信用リスク等により、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクは国内外の経済・金融環境の影響を受けることから、当該リスクが顕在化する可能性は翌期においても常にあるものと認識しております。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1) 経営成績

① 当期の経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が残るものの、感染対策と経済社会活動の両立が進みました。一方で、原材料価格の高騰や物価上昇による経済活動や国民生活への影響が続きました。

住宅関連機器業界においては、原材料価格の高騰や世界的な電子部品類等の不足などの影響が続く中、新設住宅着工戸数は前年並みで推移しました。

このような状況の中、当社グループは持続可能な社会の実現に向けた「2026ビジョン」を策定し、第9次中期経営計画のもと、3つの基本戦略「ヒートポンプ/電化事業の拡大」「『楽』から『楽しい』への事業領域拡大」「業務合理化による高コスト体質からの脱却」の取り組みを進めました。「ヒートポンプ/電化事業の拡大」においては、大手ガス機器メーカーに家庭用給湯・暖房システム用のヒートポンプユニットを供給するなど、ヒートポンプ商品の拡大に取り組みました。また、「『楽』から『楽しい』への事業領域拡大」においては、ポータブル電源でも使用できる石油ファンヒーターや「SLばんえつ物語」モデルのポータブル石油ストーブの販売などのほか、暮らしの楽しみや可能性を“外へ広げる”という意味を込めた新ブランド「OUTFIELD(アウトフィールド)」を立ち上げるなど、事業領域の拡大に取り組みました。

これらの取り組みにより、当連結会計年度における経営成績は、売上高85,335百万円(前期比8.5%増)、売上原価66,577百万円(前期比8.7%増)、販売費及び一般管理費16,856百万円(前期比1.9%増)、営業外収益422百万円(前期比19.9%増)、営業外費用34百万円(前期比347.7%増)、特別利益54百万円(前期比190.2%増)、特別損失220百万円(前期比1,529.2%増)、法人税等合計640百万円(前期比145.6%増)となりました。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、それぞれ1,901百万円(前期比123.6%増)、2,289百万円(前期比91.5%増)、1,482百万円(前期比57.8%増)となりました。

なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大による当社グループへの影響につきましては、世界的な電子部品類等の不足に対する懸念が残る中、調達先の拡大を図るなど柔軟な生産・販売活動に取り組んだほか、昨年と比べて展示商談会等のイベントも徐々に増加したこともあり、当連結会計年度の業績への影響は軽微でありました。

 

(製品の種類別売上高)

最近5連結会計年度における製品の種類別売上高の推移

(単位:百万円)

 

区分

製品の種類別売上高

合計

暖房機器

空調・家電機器

住宅設備機器

その他

2019年3月

27,437

20,034

28,857

6,865

83,195

2020年3月

23,663

18,060

30,452

6,534

78,711

2021年3月

26,286

18,778

31,054

5,527

81,646

2022年3月

25,110

15,494

31,553

6,489

78,648

2023年3月

27,532

14,012

36,993

6,797

85,335

 

 

 

<暖房機器>

暖房機器の売上高は、27,532百万円(前期比9.6%増)となりました。

石油ファンヒーターや寒冷地向け石油暖房機、ポータブル石油ストーブなどは、柔軟な生産・供給活動に努めたほか、12月中旬からの寒波到来、大雪や停電発生による防災意識の高まり、電気代高騰等を受けて低消費電力の石油暖房機が注目されたことも販売の後押しとなり、暖房機器全体は前期を上回りました。

 

<空調・家電機器>

空調・家電機器の売上高は、14,012百万円(前期比9.6%減)となりました。

ルームエアコン及び冷風機は、需要期の天候不順やメーカー間の販売競争の激化などもあり、前期を下回りました。また、除湿機は衣類乾燥機能を強化した大型タイプなどの販売活動を進めましたが、需要期の天候不順もあり、前期を下回りました。その結果、空調・家電機器全体は前期を下回りました。

 

<住宅設備機器>

住宅設備機器の売上高は、36,993百万円(前期比17.2%増)となりました。

主力商品であるエコキュートや石油給湯機は、安定供給に努める中で、石油給湯機は高効率・高付加価値機種の拡販、エコキュートは買い替え需要の拡大等により販売が好調に推移しました。また、電気温水器やヒートポンプ式冷温水システムの販売が好調に推移したこともあり、住宅設備機器全体は前期を上回りました。

 

(売上原価)

売上原価につきましては、原材料価格の高騰などが影響し、売上原価率は前期と比較して0.1ポイント上昇し78.0%となりました。

 

(販売費及び一般管理費)

販売費及び一般管理費の主な増加要因につきましては、物流費が125百万円、広告宣伝費が144百万円それぞれ増加したことによるものであります。

 

(営業外損益)

営業外収益の主な増加要因につきましては、受取利息が19百万円、有価証券売却益が20百万円、持分法による投資利益が18百万円それぞれ増加したことによるものであります。営業外費用の主な増加要因につきましては、有価証券売却損が31百万円発生したことによるものであります。

 

(特別損益)

特別利益の主な増加要因につきましては、投資有価証券売却益が34百万円増加したことによるものであります。特別損失の主な増加要因につきましては、投資有価証券売却損が46百万円、和解金が167百万円それぞれ発生したことによるものであります。

 

当社グループは、コロナグループ中期経営戦略(2022年度~2026年度)のもと、持続可能な社会の実現、利益ある成長経営と新規領域への挑戦に取り組むための第9次中期経営計画(2022年~2024年度)を推進しており、最終年度となる2024年度の数値目標として、連結売上高88,700百万円、連結経常利益2,000百万円、連結経常利益率2.3%を掲げております。

当連結会計年度におきましては、住宅設備機器の売上増加、これに伴う売上構成比の変化、原材料価格高騰に伴う製品価格への転嫁などにより、連結売上高、連結経常利益、連結経常利益率はいずれも前年度を上回る結果となりました。

しかしながら、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](2)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題に記載のとおり、当社グループを取り巻く市場環境は様々な変化が生じているほか、足下では原材料・エネルギー価格上昇による影響が生じております。

このような状況の中、当社グループでは、引き続き第9次中期経営計画で掲げた各種戦略を推進するとともに、経営環境下において生じた課題については迅速に対応し、2024年度における数値目標の達成を目指してまいります。

 

 

② 生産、受注及び販売の実績

当社グループは、住宅関連機器事業のみの単一セグメントとなるため、生産、受注及び販売の実績については、セグメント情報ではなく、製品の種類別区分ごとに記載しております。

 

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。

 

製品の種類別区分

金額(百万円)

前期比(%)

暖房機器

27,894

8.0

空調・家電機器

13,156

△6.2

住宅設備機器

34,493

20.1

その他

1,178

4.0

合計

76,723

10.1

 

(注) 金額は平均販売価格によって表示しております。

 

b. 受注実績

当社グループは、概ね見込生産方式を採っていますので、受注の状況については記載を省略しております。

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。

 

製品の種類別区分

金額(百万円)

前期比(%)

暖房機器

27,532

9.6

空調・家電機器

14,012

△9.6

住宅設備機器

36,993

17.2

その他

6,797

4.7

合計

85,335

8.5

 

(注) 当連結会計年度には、販売実績が総販売実績の10%以上を占める相手先はありません。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループは、経営成績に重要な影響を与える可能性のある事象として、気候や気温の変動、市場における競合状況の変化等を事業等のリスクとしております。なお、詳細につきましては、第2[事業の状況]3[事業等のリスク]をご覧ください。

 

④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](重要な会計上の見積り)に記載しております。

 

 

(2) 財政状態

(流動資産)

当連結会計年度末の流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ2,569百万円増加し、57,835百万円となりました。これは現金及び預金が1,304百万円減少した一方、電子記録債権が1,501百万円、売掛金が932百万円、有価証券が859百万円、商品及び製品が631百万円それぞれ増加したことが主な要因であります。

現金及び預金につきましては、仕入債務の増加などにより増加した一方、投資有価証券の取得などにより減少しております。なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表]④[連結キャッシュ・フロー計算書]をご覧ください。電子記録債権及び売掛金につきましては、主に暖房機器及び住宅設備機器の売上増加に伴うものであります。有価証券につきましては、主に債券の償還により減少した一方、譲渡性預金及び償還期限が1年未満になった債券が増加したことによるものであります。商品及び製品につきましては、主に住宅設備機器の在庫が増加しております。

 

(固定資産)

連結会計年度末の固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ1,283百万円増加し、44,322百万円となりました。これは投資有価証券が1,652百万円増加したことが主な要因であります。

投資有価証券につきましては、主に債券の購入により増加しております。

 

(流動負債)

当連結会計年度末の流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ3,768百万円増加し、27,238百万円となりました。これは支払手形及び買掛金が3,447百万円増加したことが主な要因であります。

支払手形及び買掛金につきましては、主に住宅設備機器の生産量の増加及び原材料価格の高騰によるものであります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末の固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ33百万円減少し、2,019百万円となりました。これは繰延税金負債が28百万円減少したことが主な要因であります。

 

(純資産)

当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ119百万円増加し、72,899百万円となりました。株主資本においては、利益剰余金が配当金の支払により816百万円、自己株式処分差損の振替により8百万円それぞれ減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益により1,482百万円増加しております。また、自己株式が処分により51百万円増加しております。その他の包括利益累計額においては、その他有価証券評価差額金が258百万円、退職給付に係る調整累計額が330百万円それぞれ減少しております。

 

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,973百万円(11.8%)増加し、18,644百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、3,666百万円(前期比83百万円増)となりました。

これは、主に税金等調整前当期純利益2,123百万円、減価償却費1,757百万円、住宅設備機器等の仕入債務の増加額3,447百万円により資金が増加した一方、退職給付に係る資産の増加額306百万円、暖房機器及び住宅設備機器等の売上債権の増加額2,101百万円、住宅設備機器等の棚卸資産の増加額917百万円、法人税等の支払額209百万円により資金が減少したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、874百万円(前期比532百万円減)となりました。

これは、主に定期預金の減少額1,030百万円、有価証券の売却及び償還による収入3,381百万円により資金が増加した一方、有形固定資産の取得による支出1,085百万円、無形固定資産の取得による支出126百万円、投資有価証券の取得、売却及び償還による収支差額4,019百万円により資金が減少したことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、816百万円(前期比1百万円増)となりました。

これは、主に配当金の支払いによるものであります。

 

キャッシュ・フローの指標

 

2019年3月

2020年3月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

キャッシュ・フロー対有利子
負債比率

インタレスト・カバレッジ・
レシオ

16.3

19.8

1,710.2

981.4

1,048.5

 

(注) キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

 

※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

※営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金及び設備投資等の資金需要に対しましては自己資金で賄うことを基本としております。なお、当連結会計年度末における主要な設備投資の計画につきましては、第3[設備の状況]3[設備の新設、除却等の計画](1)重要な設備の新設等の項目をご覧ください。また、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において金融機関等からの借入残高はなく、現在必要とされる資金水準を十分満たす流動性を確保しております。

株主還元につきましては、第4[提出会社の状況]3[配当政策]をご覧ください。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、住宅関連機器事業のみの単一セグメントとなるため、研究開発活動については、商品の種類別区分ごとに記載しております。

 

当社グループの研究開発活動については、当社技術本部において、暖房機器、空調・家電機器、住宅設備機器の3分野にわたる商品群により、安全・安心で環境にやさしい商品、快適・健康で心豊かな住空間、便利で経済的な生活を創造・実現することによって、お客様の期待に応える商品開発に取り組んでおります。マーケットインに徹した商品開発を通して、「お客様に喜んで買っていただける商品づくり」の具現化を図っております。

なお、商品の種類別の研究開発活動の主な内容は、次のとおりであります。

 

(1) 暖房機器

主力商品である石油ファンヒーターでは、従来通り家庭用コンセント(電源100V)での使用も可能としながら、点火時消費電力を従来機種の650Wから166Wまで下げることで、定格出力200W以上の低出力のポータブル電源でも使用できるFH-CP25Yを開発しました。停電を伴う災害時や商用電源が確保できない場面でも使用でき、レジリエンス性を高めました。また、運転時の消費電力がわずか8.5~14W(50Hz)なので、ポータブル電源の定格容量が少なくても長時間運転が可能です。上位機種のWZシリーズとVXシリーズ(大型タイプを除く)では、DCモーターの細かな回転制御により、心地よさを感じられる自然界の不規則なリズムを持つ1/fゆらぎを再現した「ロング温風1/f」を搭載しました。温風到達距離はゆらぎの送風により最大230㎝から最小170㎝となっており、従来よりも快適な温風を遠くまで届くようにしました。その他、リモコンと大型パネルで使いやすいSRシリーズ、大型操作パネル搭載のハイスタンダードのSTシリーズなど、合計7シリーズ15機種を開発しました。

なお、当部門に係る研究開発費は156百万円であります。

 

(2) 空調・家電機器

主力商品であるルームエアコンでは、スタンダードモデルのNシリーズに最大約1.5Lの結露水で熱交換器の汚れを洗い流す「アクアドロップ洗浄Lite」機能を新たに搭載し、熱交換器には汚れが落ちやすくなる特殊コーティング「クリアフィンコート」を採用するなど、室内機内部の清潔を維持する機能を充実させました。リモコンは表示画面を拡大して見やすく、また、より直感的に操作できるボタン配置に変更し使いやすさを向上させました。

ウインドエアコンの冷暖房兼用タイプでは、環境負荷の少ないR32冷媒を新たに採用しました。ウインドエアコン全機種でR32冷媒を採用し、環境保全性を向上させました。外観デザインもオープンパネルをフラットなデザインに一新し、水洗いも可能となり、お手入れのしやすさを向上させました。その他、冷房専用シリーズと合わせて6シリーズ22機種を開発しました。

衣類乾燥除湿機では、除湿機本体と上部のサーキュレーターを分離でき、分離/一体/単独運転可能なサーキュレーター連動衣類乾燥除湿機CDSCタイプを開発しました。分離運転では、除湿機本体とサーキュレーターを分離して2方向から洗濯物に広く風を当てることで、多くの衣類でもムラなく速く衣類乾燥でき、除湿機本体が洗濯物の乾き具合を判断し赤外線通信によるサーキュレーターとの連動運転を行うことで、乾き残りが出ないような仕上げ運転を行います。除湿機本体のみの高さは、狭いスペースでも洗濯物の真下に置いて衣類乾燥ができるよう、ハンガーラックの真下に入る約44㎝に抑えました。一体運転では、除湿された風を大口径24㎝のサーキュレーターが効率よく送風し約72分の衣類乾燥時間を実現しました。多量の洗濯物にもしっかり送風できるように広角90度の首振り運転時は幅5m、高さ2mを越え遠くまで風を送ることができる構造・制御を構築しました。さらに、サーキュレーターは衣類乾燥のほか、冷暖房時の温度ムラの軽減や換気の促進などに使用できるよう単独運転も可能としました。加えて、水捨て回数の少ない3.6Lの「ビッグタンク」や熱交換器の清潔を維持する「クリアフィンコート」などを採用しました。その他、衣類乾燥性能と清潔性にこだわったフラグシップモデルのWHシリーズ、使用シーンに合せて衣類乾燥モードを選べ、たっぷり衣類乾燥できるファミリー向け10LタイプのHシリーズ、コンパクトでもしっかり衣類乾燥できるパーソナルユースに最適でスリムな6.3LタイプのSシリーズ、しっかり除湿、水捨て回数が少ないビッグタンクを搭載したコンパクトな6.3LタイプのPシリーズ、冷風、衣類乾燥、除湿の1台3役のどこでもクーラー10L・14LタイプのCDMシリーズ、合計6シリーズ9機種を開発しました。

なお、当部門に係る研究開発費は152百万円であります。

 

 

(3) 住宅設備機器

ヒートポンプ式温水暖房システムでは、室外ユニット1台で夏はエアコン冷房、冬は床暖房とエアコン暖房の連動運転による速暖性と快適性を両立させたコロナエコ暖クールエアコンに10畳程度の広さに対応した小部屋用を開発しました。室内ユニットの冷暖房エアコンには、結露水を利用して室内ユニット内部の熱交換器に付着した汚れを洗い流す「アクアドロップ洗浄Lite」を搭載し、熱交換器には汚れが落ちやすい特殊コーティング「クリアフィンコート」を採用することで清潔を維持する機能を強化しました。

自然冷媒CO家庭用ヒートポンプ給湯機エコキュートでは、気温が高く、ヒートポンプを最も効率良く動かすことができる昼間の時間帯に、主に昼間の太陽光発電のエネルギーを利用して沸き上げ運転を行うことで電気代を節約し、CO排出量を約74%抑え環境に配慮したおひさまエコキュートを開発しました。スマートフォン専用アプリ「コロナ快適ホームアプリ」を使って、離れて暮らすご家族の使用状況を確認したり、停電や断水などの発生が予測される際に、アプリを操作して浴槽や貯湯タンクに生活用水を確保できるなど、安心機能・レジリエンス機能を充実させました。

石油給湯機では、エコフィール全商品及び、SA・NXH・NXシリーズにおいて、省エネルギー基準(目標年度:2025年)を満たし、エコフィールEFシリーズと標準機種のSAシリーズには新開発のガンタイプバーナを搭載し、低騒音化と熱交換器小型化による軽量化を図りました。全シリーズ、入れ替え設置のしやすさに配慮した軽量化や電気代を抑える低消費電力化を図り、全8シリーズ128機種をモデルチェンジしました。エコフィールEFシリーズ及び、EGシリーズ全タイプと標準機種のAGシリーズフルオートタイプ、SAシリーズフルオートタイプには、深夜や早朝等、運転音が気になる時間帯に給湯量を調整しつつ、最大約4dB運転音を抑える「おさえめ運転」機能を搭載するとともに、夏季の水温が高い季節に余計な燃焼運転を抑えて、灯油の消費量を節約する「夏モード」機能を搭載し、静音性、省エネ性を向上させました。また、EFシリーズ全タイプ及びSAシリーズのフルオートタイプにはポータブル電源で運転ができる機能を新たに搭載し、災害等で停電が発生した際もお湯が使えるよう、レジリエンス性を高めました。NE・NXシリーズは、ふろ運転中及び待機時ともに、消費電力を低減しました。また、熱交換器や給水・給湯・お湯はり配管に錆びにくく、腐食に強いステンレス管を採用し、井戸水や地下水への対応を図りました。

なお、当部門に係る研究開発費は344百万円であります。

 

この結果、当連結会計年度における研究開発費は653百万円であります。