当社は創業90年余りの歴史と実績を備えた建築・福祉・緑化・都市景観整備関連製品メーカーであります。私どもは製品を通じて生活基盤として欠かせない安全で美しく快適な街づくりの一翼を担っております。当業界をリードする今日の実績を築いた背景には、1922年の創業時より培ってきた「快適をかたちに」、「人にやさしいものづくり」、「お客様本位」の思想を徹底して貫いたことに起因すると自負しております。自社ブランドを提供することで直接ユーザーと接し、ニーズに即応する独自の製品開発をはじめ、きめ細かな営業活動を展開し、さらに、鋳造技術を起点にスチール、ステンレス、アルミ、他にも樹脂、ゴム、木材などの多種素材を取り入れた生産技術等を保有し、快適性・安全性や施工性及び経済性を追求した豊富な品揃えで顧客から高い評価を受けております。今後はこれらのノウハウを基盤に、新たなビジネスチャンスを開拓する企業活動を展開する所存でございます。
当社といたしましては、事業効率を重視する観点から売上高経常利益率を経営指標として採用しております。具体的には、原価低減と合理化の推進及び生産性向上を図る設備投資により、売上高経常利益率8%以上を確保するとともに、さらに株主の皆様の期待に応えうる効率性の高い経営を目指してまいります。
当社は主要製品である建築・土木用の製品の市場シェア拡大を図りながら環境・防災・緑化・福祉等の関連製品についても新製品の開発やお客様のニーズを速やかに製品化することを経営戦略としております。また、営業力増強を図るため各営業拠点の業容の充実を進めてまいります。生産体制は技術開発力と生産性向上を図り、変化に対応できる経営体質を築いてまいります。
今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症への感染防止対策が続けられる中で、国内外ともに、いまだ収束時期の見通しが立たない状況にあり、経済、社会活動への影響が続くことが見込まれ、取り巻く経営環境は予断を許さない状況が続くものと予想されます。経済や社会活動が本格的に回復するにはしばらく時間を要するものと考えられます。建設関連業界におきましても、こうした環境が長期にわたり続いていることから、建設需要やニーズの変化から、新規着工や民間設備投資の先送りや縮小となることも予想されます。こうした厳しい外部環境の長期化に対して、業務の効率化と生産性の向上により、収益力の改善を図り、顧客ニーズに沿った新製品の開発や受注の確保と市場環境の変動に対しても安定供給に努めてまいります。事業継続への防疫対策も整え、収益の確保、改善に取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。
当社の主な製品の納入先は建設関連業界であることから、年度替わりからの上期におきましては予算の執行等工事が例年低調な推移をするため、売上高及び利益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、感染症が与える悪影響等の予期せぬ事象により、当社の業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
建設関連業界の動向を注視し、受注機会を逃さないよう努めてまいります。
当社は製品販売の大半を全国の代理店、販売店を通じて行っております。その中で販売額は上位20社で7割以上となっており、取引先の経営状況等に変動が発生した場合には、当社の業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
今後、新規顧客との口座開設を推進できる環境整備をし、特定の取引先への依存によるリスクを低減してまいります。
当社の主要製品に使用される原材料は、主に鉄、ステンレス、アルミニウムであるため、国際商品市場相場の変動により値動きします。また、市況によっては調達にも変動をきたすことも考えられるため、それにより当社の業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
仕入先より、適時に最新の情報収集を行い、原材料調達において、甚大な悪影響を受けないよう努めてまいります。
当社は協力工場等を通じて韓国、中国より製品等を調達しておりますが、両国における政治または法環境の変化、経済状況の変化、自然災害、感染症が与える悪影響、その他予期せぬ事象により、円滑な調達に支障が生じる可能性があります。よって、製品等の円滑な調達が困難になるなどの問題が発生した場合には、当社の業績と財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
海外から調達している製品等については、当社での生産、及び国内におけるバックアップも視野に入れ、今後の生産活動に努めてまいります。
⑤ 新製品開発についてのリスク
当社は付加価値の高い新製品の開発に努めておりますが、当社がお客様のニーズを的確に捉え、市場からの支持を獲得できる新製品または新技術を正確に予測できるとは限らず、新製品の販売が成功する保証はありません。また、当社が開発した製品または技術が、独自の知的財産権として保護される保証はありません。よって、当社が市場のニーズを的確に予測できず、付加価値の高い新製品を開発できない場合には、当社の業績と財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
市場のニーズを的確に捉えられるよう、直ぐに製品化できる体制を整え、情報を収集し、新たな価値の創造を目指してまいります。
当業界における競争は大変厳しく、建築・福祉・緑化・都市景観整備関連の各製品市場において競争の激化に直面すると予想されます。当社は、高品質で付加価値の高い製品を提供するトップメーカーのひとつであると考えておりますが、製品によっては当社よりも多くの製造・販売の資源を有している競合先もあり、当社が将来においても有効に競争できるという保証はありません。よって、販売価格の低下圧力に晒される場合、または、競合先と有効に競争できない場合には、当社の業績と財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
当社が他社との競争で劣らないよう、高品質で付加価値の高い製品をお客様へ提供し続けられるよう、製品の品質、販売価格は日々、検証しております。
当社は品質管理基準に従って各種の製品を製造しておりますが、すべての製品について欠陥がなく、将来クレームが発生しないという保証はありません。また、製造物責任保険に加入しておりますが、この保険が賠償額の全額を賄える保証はありません。よって、大規模な製品の欠陥、クレームの発生により、当社の業績と財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
今後も大規模な製品の欠陥、クレームが発生しないよう、新製品・既存製品とも十分な製品性能、品質等の検証を行ってまいります。
当社の製造ラインの操業中断による影響を最小限に抑えるため、すべての設備に対して定期的な災害防止検査と設備点検を行っておりますが、生産設備で発生する災害、自然災害等の突発的な事象による事故が発生した場合は、生産設備等に損害が生じる可能性があり、操業中断による影響を完全に防止または軽減できる保証はありません。また、感染症等が拡大することによる影響が、感染拡大防止対策を講ずるものの、操業及び業績等に影響を及ぼす可能性があります。会社として重要と思われる各種保険を付保しておりますが、あらゆるリスクに対して全て対応できるものではありません。よって、大規模な災害等により操業を中断する事象が発生した場合には、当社の業績と財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
対策として、減災対応の強化や社員の災害対応力向上の訓練等を実施することで、災害等による影響についてのリスク軽減を図るよう努めてまいります。
当社は、事業活動において、製品の不具合、知的財産権問題その他の事由の発生により、将来の業績に重大な影響を及ぼすような損害賠償の請求や訴訟の提訴、その他の請求が提起されないという保証はありません。よって、訴訟その他の請求が提起された場合、その内容によっては、当社の業績と財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
今後も製品の不具合が発生しないよう製品性能、品質等の検証を十分に行い、また、製品開発・製品設計プロセスの段階で調査を実施し、また、第三者の知的財産を侵害しないよう検証に努めてまいります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当期における国内経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大により経済や社会活動が大きく制限された影響から
急速に悪化しました。感染症防止に向けた取り組みが続き、段階的な制限解除など経済活動の再開が進められ、持
ち直してまいりました。しかしながら再三にわたる感染症拡大が続き、現下におきましても再拡大が続くなど、
先行きの見通しは依然として、予断を許さない状況にあります。当社の主要な市場であります建設関連業界におき
ましては、新規着工件数の減少や、工事の遅延、及び工事の一部停止などの影響から、民間設備投資も回復途上な
がら低調に推移したことから、受注環境は低位な状況となりました。また、材料価格をはじめとするコスト環境の
変動や労働環境の変化など、取り巻く事業環境は厳しい状況が続きました。その結果、売上高は、64億96百万円
(前年同期比14.7%減)となりました。製品分類別における状況は次のとおりであります。
鋳鉄器材は、外構、街路関連工事が低位な状況が続き、外構・街路関連製品が減少し、建築工事関連も建築着
工件数が低下したことから、雨水排水・防水関連製品が減少し、17億36百万円(同10.9%減)となりました。
スチール機材は、民間設備投資が減少したことや土木工事関連の納入が低位な状況が続きましたことから、外
構・街路関連製品などが減少し、11億41百万円(同8.2%減)となりました。
製作金物は、上期における工事が進捗したことによる防災関連製品の納入が進みましたが、下期における工事
量の減少が影響し、低位な状況となり、また、建築工事の低下により、建築金物が減少し、外構、街路等景観整備
工事も低調な状況が続きましたことから、外構・街路関連製品の減少もあり、32億15百万円(同18.8%減)となり
ました。
その他鋳造製品は、公共投資が低位ながら、土木需要がやや改善し、建機、機械向け製品も納入先の生産調整か
ら期初より大幅に減少しましたが、年度後半から需要が回復傾向となり、4億3百万円(同13.1%減)となりまし
た。
利益につきましては、感染症拡大が収まらない状況下にあって、市場環境の改善が進まなかったことから、需要
回復には至らず、売上や生産が低位な状況が続き、収益環境は厳しいものとなりました。その結果、売上総利益
は、22億12百万円(同18.1%減)となりました。販売費及び一般管理費につきましては、感染対策など費用負担が
一部増加しましたが、全般的に支出が低下しました。その結果、営業利益は1億85百万円(同67.5%減)となりま
した。営業外損益につきましては、低金利の環境が更に進む状況となり、収益の低い状況が続きました。その結
果、経常利益は1億47百万円(同71.9%減)となり、当期純利益は85百万円(同75.7%減)となりました。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
資産総額は157億14百万円となり、前事業年度末に比べ2億5百万円減少いたしました。これは主に、流動資産
のうち、製品が1億31百万円増加しましたが、売掛金が1億80百万円、受取手形が1億46百万円、固定資産のう
ち、機械及び装置が1億41百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
負債総額は20億51百万円となり、前事業年度末に比べ86百万円減少いたしました。これは主に、流動負債のう
ち、未払法人税等が1億16百万円、買掛金が43百万円減少したこと等によるものであります。
純資産は136億63百万円となり、前事業年度末に比べ1億19百万円減少いたしました。これは期中における剰余
金の配当が2億13百万円となり、当期純利益の計上が85百万円になったことによるものであります。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)につきましては、営業活動により4億46百万
円増加し、投資活動により1億94百万円減少し、財務活動により2億12百万円減少し、この結果、前事業年度末と比べ39百万円の増加となり、期末残高は7億29百万円となりました。
営業活動の結果得られた資金は、4億46百万円(前期比1億73百万円の収入減)となりました。
これは主に、たな卸資産の増加が1億61百万円、仕入債務の減少が43百万円、法人税等の支払額が1億76百万円
ありましたが、税引前当期純利益の計上が1億47百万円、減価償却費の計上が3億19百万円、売上債権の減少が3
億56百万円あったこと等によるものであります。
投資活動の結果支出した資金は、1億94百万円(前期比10百万円の支出増)となりました。
これは主に、定期預金の払戻による収入が76億円ありましたが、定期預金の預入による支出が76億円、有形固定
資産の取得による支出が1億73百万円あったこと等によるものであります。
財務活動の結果支出した資金は、2億12百万円(前期比0百万円の支出減)となりました。
これは、配当金の支払が2億12百万円あったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等〔注記事項〕(セグメント情報等)」に記載のとおり、単一セグ
メントであり、生産、受注及び販売の状況は製品分類別に記載しております。
当期における生産実績を製品分類別に示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当期における製品仕入実績を製品分類別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、仕入価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社は過去の実績と販売計画に基づき計画生産を行なっております。なお、鋳鉄器材、スチール機材、製作金物、その他の一部において受注による生産がありますが、金額は僅少であります。
当期における販売実績を製品分類別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。財務諸表の作成にあたって、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等〔注記事項〕(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
売上高は64億96百万円となり、前事業年度に比べ11億17百万円減少しました。
売上原価は42億84百万円となり、前事業年度に比べ6億30百万円減少しました。売上原価率は65.9%となり、前事業年度に比べ1.4%増加しました。その結果、売上総利益は22億12百万円となり、前事業年度に比べ4億87百万円減少しました。
販売費及び一般管理費は20億27百万円となり、前事業年度に比べ1億2百万円減少しました。売上高販売費比率は31.2%となり、前事業年度に比べ3.2%増加しました。その結果、営業利益は1億85百万円となり、前事業年度に比べ3億84百万円減少しました。売上高営業利益率は2.8%となり、前事業年度に比べ4.7%減少しました。
営業外損益は、営業外収益が25百万円となり、前事業年度に比べ0百万円減少し、営業外費用が63百万円となり、前事業年度に比べ6百万円減少しました。その結果、経常利益は1億47百万円となり、前事業年度に比べ3億78百万円減少しました。売上高経常利益率は2.3%となり、前事業年度に比べ4.6%減少しました。
特別損益の計上はありません。その結果、税引前当期純利益は1億47百万円となり、前事業年度に比べ3億78百万円減少しました。
法人税等合計は61百万円となり、前事業年度に比べ1億10百万円減少しました。その結果、当期純利益は85百万円となり、前事業年度に比べ2億67百万円減少しました。自己資本利益率は0.6%となり、前事業年度に比べ2.0%減少しました。1株当たり当期純利益金額は60円40銭となりました。
なお、詳細につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資金繰りの状況につきましては、順調にすすめることができ、流動性資金を安定的に確保をしております。流動比率は1,879.4%、当座比率は1,681.7%であります。
該当事項はありません。
当社の研究開発活動は、顧客第一の開発志向と技術・生産・販売の総合連携力をもつ独自性の高い開発体制のもと、建築・福祉・緑化・都市景観整備分野以外の新市場開拓を目指したものであります。
当社の研究開発活動を示すと次のとおりであります。
主に新技術及び新素材の分析、ノウハウの構築、保有技術の実用化に向けた研究開発を行っております。研究開発費の金額は、100,750千円であります。
最新の技術、設備を導入し、生産技術の改善を図り、既存製品に比して施工がしやすく、施工期間の短縮に寄与しております。研究開発費の金額は、5,103千円であります。
主な研究開発の成果として、次のとおり製品を開発し、販売しました。
(1) EXジョイント 人工地盤用
商業施設・物流施設の車両乗り入れ部に適した、床部エキスパンションジョイントです。総重量25,000kgf、1輪荷重5,000kgfまでの車両の乗り入れが可能です。本体パネル取付部の固定ピン強度を向上した仕様で、車両がハンドルを切りながら通過するような場所に設置いただける製品です。
(2) 排水ユニット
玄関(エントランス)や浴室などの出入口に設置する、トラフ一体型水切りユニットです。水漏れのない板金
一体構造のステンレス製トラフで、清掃等のメンテナンスが容易にできる製品です。
(3) 大口径マシンハッチ
設備の搬出入や点検のための機械室等の設置に適した縞鋼板製の製品です。緊急車両等が一時的に低速で走行するような建物内に設置できます。
近年、増加傾向にある免震構造建築の免震装置の点検口としてもご使用頂けます。
(4) 防水層貫通用雨水排水管継手
雨水排水管が、防水層の施されたスラブを貫通する場合に、スラブ上部と下部の排水管をつなぐための継手です。
人工地盤やピロティなどで、排水機能を必要としない場所に設置する製品です。