(1) 業績
当連結会計年度の国内経済は、政府・日銀の財政政策や金融緩和を背景に株高が進行し、好調な企業業績等を背景に雇用・所得の改善による個人消費の持ち直しや設備投資が増加するなど、明るさが見られました。
一方、消費税率の引上げや円安を背景とする実質所得の伸び悩みや輸入原材料の高騰など、先行きの不透明感も残りました。
鋼製物置業界におきましては、需要動向に直結する2014年度の新設住宅着工戸数が消費税率引上げ前の駆け込み需要の反動で5年ぶりに減少しました。特に新設戸建住宅部門の前年実績割れが続いたことにより、小型物置・一般物置製品の需要は極めて厳しい状況で推移いたしました。
オフィス家具業界におきましては、景気回復を背景に、業績が好調な企業を中心にオフィス移転需要やリニューアル需要が回復しましたが、価格競争が激しく、引き続き厳しい状況で推移いたしました。
このような経営環境のもと、当社グループは新製品の投入など積極的な営業活動に努めるとともに、生産性の向上や競争力の強化に向け、富岡新工場の建設や製販システムの刷新に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は29,724百万円と前連結会計年度に比べて1,031百万円(△3.4%)の減収となり、経常利益は1,585百万円と前連結会計年度に比べて1,053百万円(△39.9%)の減益となりました。
また、当期純利益は950百万円と前連結会計年度に旧大和工場跡地売却等により特別利益に有形固定資産売却益655百万円を計上していたことの反動も加わり、前連結会計年度に比べて1,061百万円(△52.8%)の減益となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(セグメント売上高)
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セグメントの名称 |
売上高(百万円) |
セグメント利益(百万円) |
||||
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前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減 |
|
|
鋼製物置 |
21,065 |
19,688 |
△1,377 |
3,264 |
2,273 |
△991 |
|
オフィス家具 |
9,691 |
10,036 |
345 |
21 |
60 |
39 |
|
合計 |
30,756 |
29,724 |
△1,031 |
3,286 |
2,334 |
△951 |
(鋼製物置)
鋼製物置セグメントにおきましては、平成27年2月に小型収納庫「シンプリーMJXタイプ」、同年3月に小型収納庫「アイビーストッカーBJXタイプ」を発売し、製品の品揃え強化・売上の拡大に努めましたが、消費税率引上げ前の駆け込み需要の反動減を補えず、売上の減少を余儀なくされました。
この結果、売上高は19,688百万円と前連結会計年度に比べて1,377百万円(△6.5%)の減収となり、セグメント利益は2,273百万円と前連結会計年度に比べて991百万円(△30.4%)の減益となりました。
(オフィス家具)
オフィス家具セグメントにおきましては、平成27年1月に多彩なレイアウトを可能にする大型連結テーブル「Frei(フレイ)」、利便性や耐久性などコストパフォーマンスの良さを追求した「Line Unit TF(ラインユニット ティーエフ)」及び「DuENA(デュエナ)・H700」の新製品を発売しました。また、オフィスの移転需要やリニューアル需要の増加に伴い、OEM先向けの売上が回復したことから、売上は増加しました。
この結果、売上高は10,036百万円と前連結会計年度に比べて345百万円(3.6%)の増収となり、セグメント利益は60百万円と前連結会計年度に比べて39百万円(183.7%)の増益となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益1,465百万円、減価償却費716百万円、売上債権の減少額420百万円等による増加と、たな卸資産の増加額391百万円、仕入債務の減少額301百万円、法人税等の支払額893百万円等による減少の結果、730百万円の増加(前連結会計年度は3,056百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入22,500百万円、有形固定資産の取得2,011百万円、投資有価証券の取得435百万円等による減少と、定期預金の払戻22,000百万円、有形固定資産の売却41百万円、投資有価証券の売却420百万円、投資有価証券の償還100百万円等による増加の結果、2,581百万円の支出(前連結会計年度は1,218百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額350百万円等の支出の結果、352百万円の支出(前連結会計年度は366百万円の収入)となりました。
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成26年8月1日 至 平成27年7月31日) |
前期比(%) |
|
鋼製物置(百万円) |
18,574 |
94.5 |
|
オフィス家具(百万円) |
5,932 |
105.7 |
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合計(百万円) |
24,507 |
97.0 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注状況
当社は、販売計画に基づいた見込生産によっておりますが、オフィス家具の一部について、OEM先に対し受注生産を行っております。
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セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前期比(%) |
受注残高(百万円) |
前期比(%) |
|
オフィス家具 |
3,154 |
112.8 |
253 |
165.5 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成26年8月1日 至 平成27年7月31日) |
前期比(%) |
|
鋼製物置(百万円) |
19,688 |
△6.5 |
|
オフィス家具(百万円) |
10,036 |
3.6 |
|
合計(百万円) |
29,724 |
△3.4 |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 平成25年8月1日 至 平成26年7月31日) |
当連結会計年度 (自 平成26年8月1日 至 平成27年7月31日) |
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金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
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ユアサ商事㈱ |
7,671 |
24.9 |
6,697 |
22.5 |
|
㈱内田洋行 |
2,778 |
9.0 |
3,068 |
10.3 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経済社会の多様化、今後も変貌相次ぐ社会情勢のなか、当社グループは変化に柔軟かつ迅速に対応し、成長性・収益性を維持向上するための取り組みを積み重ねてまいります。
鋼製物置セグメントにおきましては、積極的に経営資源の投入を図り、市場の要望に応えてまいります。オフィス家具セグメントにおきましては、市場環境の変化に対応した製品の開発に努めてまいります。
当社グループは、これらの課題への取り組みを全社的に展開して、資本効率の向上に努め、収益性の高い企業体質を目指した経営活動を徹底してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 国内経済の動向
当社グループの販売はほとんどが国内販売であります。そのため製品の需要は、国内景気の動向に大きく影響を受けます。鋼製物置は主に住宅まわりの製品であり、住宅着工や家計消費動向等の影響を受け、オフィス家具は主にオフィス等の事務所向け製品であり、企業業績動向の影響を受けます。
従いまして、国内景気の悪化に伴い企業収益が圧迫されたり、所得雇用環境が悪化しますと、需要が縮小し、当社グループの業績や財務状況等に影響をおよぼす可能性があります。
(2) 競合条件、価格動向
当社グループの属する業界は競合性の高い業界でありますが、当社グループは独自性のある高品質な製品により差別化に努めております。しかし、競合他社が当社グループ製品のデザイン及び技術を追従し、安価で販売する又は、より独自性の高いデザイン及び技術をもって当社グループのシェアを奪う可能性があります。
また、市場からの価格引き下げ圧力が強まった場合、当社グループが常に十分な採算性を確保できる保証はありません。
(3) 原材料の市況
当社グループの製品における主要原材料である鋼板は、鉄鉱石・原料炭の価格動向の影響を受けます。鉄鉱石・原料炭の供給減少や価格が高騰した場合、原材料費の負担増加により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(4) OEM先の動向
オフィス家具ではその多くが特定販売先へのOEM製品の販売であります。OEM先とは、製品の企画・開発段階から協力関係にあり、互いに良きパートナーとして認識し強固な信頼関係を築いておりますが、将来も引き続き現状と同様な関係が継続できる保証はありません。OEM先の事業方針の変更によっては、売上の減少により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(5) 法的規制
当社が属する金属製品加工業における主な法的規制は、以下のとおりであります。新たな法的規制、条例等の改正により、排気、排水、廃棄物等の処理に関する規制がさらに強化される可能性があり、その内容によっては処理方法の開発や規制対応のための設備投資等の費用負担により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
・大気汚染防止法
・悪臭防止法
・水質汚濁防止法
・廃棄物の処理及び清掃に関する法律
・エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)
・土壌汚染対策法
(6) 重要な訴訟事件等の発生に係るもの
当社グループは、現時点において、将来の業績に重大な影響をおよぼすと思われるような損害賠償の請求や訴訟の提起を受けている事実はありません。しかし、将来当社グループの事業活動に関連して、製品の不具合や当社工場からの有害物質の発生、その他様々な事由で当社グループに対して訴訟その他の請求が提起される可能性があり、その内容によっては当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。
(7) 自然災害その他
当社グループは、地震・洪水等の自然災害や火災等の事故災害により社会的混乱等が発生した場合、事業活動の停止や機会損失、復旧のための費用負担により、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。
当社は平成27年3月23日開催の取締役会の決議に基づき、平成27年5月1日を効力発生日として、当社を新設分割会社とし、イナバクリエイト株式会社を新設分割設立会社とする新設分割を行うことを決議いたしました。
詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度の研究開発費の総額は、各セグメントに配分していない全社費用79百万円を含む283百万円であります。
当社グループの研究開発活動は、独自性・品質性・合理性という設計思想のもとに、他部門とのコラボレーションを意識したチーム編成を行い、人と地球に優しく、より個性的で卓越した製品の開発を目指し、国内はもとより国際的なニーズに応えるために積極的に研究・開発に取り組んでおります。また、再生資源の利用促進を目指し、パーツごとの解体・分別が容易な「分別設計」を導入するなど、素材のみならず設計においても環境への配慮を行っております。主要な部品、部材には、分別のための材質表示をし、リサイクルし易く、ゴミ減量化にも資する生産活動の実現を図っております。
当連結会計年度のセグメントごとの主な研究成果は、以下のとおりであります。
(鋼製物置)
鋼製物置セグメントにつきましては、平成23年10月以降パブリックスペースにおける製品シェアの拡大と環境対策製品のゴミ保管庫等の充実を目的とし、『片持ち自転車置場BP』シリーズ及び小型のゴミ保管庫『dustbox mini』シリーズを販売してまいりました。その後、各シリーズの充実とオプション品等の追加開発を行い、平成26年10月にはより安全性や使い勝手に配慮した『dustbox mini』のモデルチェンジとサイズを追加し、性能向上と品揃えの拡大を行いました。
当社初の鉄骨系ブレース構造の『イナバ倉庫』においては、「豪雪地型」への対応と「奥行延長タイプ」を追加し、昨秋より受注生産を開始いたしました。好調を維持しておりますイナバガレージ『ガレーディア』シリーズにおいては、小型車や大型車向け連棟ガレージの充実を行いました。
また、ほこりや雪の侵入に配慮した小型収納庫『シンプリーMJX』シリーズ、扉のラッチ機構を改良した『アイビーストッカーBJX』シリーズを開発し、平成27年2月より『シンプリーMJX』シリーズ、平成27年3月より『アイビーストッカーBJX』シリーズの販売を開始いたしました。
今後も多様化するユーザー・ニーズに対応するための用途開発と富岡新工場の生産能力を活かした大型製品の開発に注力してまいります。
なお、当セグメントに直接かかる研究開発費は131百万円であります。
(オフィス家具)
オフィス家具セグメントにつきましては、多彩なレイアウトを可能にする大型連結テーブル『Frei(フレイ)』、利便性や耐久性などコストパフォーマンスの良さを追求した書庫『Line Unit TF(ライン ユニット ティーエフ)』及び『DuENA(デュエナ)・H700』の新製品を開発し、平成27年1月より販売を開始いたしました。
今後も『Frei(フレイ)』においてはオプションの充実、『Line Unit TF(ライン ユニット ティーエフ)』においてはラインナップの拡充を図ってまいります。
なお、当セグメントに直接かかる研究開発費は72百万円であります。
(1) 当連結会計年度の財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ237百万円増加して49,740百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ1,748百万円減少して28,664百万円、固定資産は前連結会計年度末に比べ1,986百万円増加して21,075百万円となりました。流動資産減少の主因は、現金及び預金が1,703百万円減少したことによるものであり、固定資産増加の主因は、建設仮勘定が1,948百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末に比べ1,027百万円減少して13,230百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ81百万円増加して10,980百万円、固定負債は前連結会計年度末に比べ1,108百万円減少して2,249百万円となりました。流動負債増加の主因は、支払手形及び買掛金が301百万円減少、未払法人税等が461百万円減少しましたが、流動負債の「その他」に含まれる設備関係支払手形が916百万円増加したことによるものであり、固定負債減少の主因は、退職給付に係る負債が1,132百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ1,264百万円増加して36,510百万円となりました。この主因は、当期純利益の計上等により利益剰余金が1,200百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末から2.2%増加して73.4%となりました。また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の2,007円05銭から2,079円07銭となりました。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度の概況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」に記載しております。なお、経営成績の分析につきましては、下記のとおりです。
① 売上高及び営業利益
売上高は、前連結会計年度に比べ3.4%減少し、29,724百万円となりました。
売上原価は、前連結会計年度に比べ0.3%減少して21,908百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、主に荷造運送費、販売促進費の増加により、前連結会計年度に比べ1.0%増加して6,440百万円となりました。
以上の結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ42.8%減少して1,375百万円となりました。
② 営業外損益及び経常利益
営業外損益は、主に電力販売収益の減少により、前連結会計年度に比べ26百万円減益し、209百万円の純収益となりました。
この結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ39.9%減少して1,585百万円となりました。
③ 特別損益及び税金等調整前当期純利益
特別損益は、主に固定資産売却益の減少により、前連結会計年度に比べ751百万円減益し、119百万円の純損失となりました。
この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ55.2%減少して1,465百万円となりました。
④ 当期純利益
当期純利益は、前連結会計年度に比べ52.8%減少して950百万円となりました。1株当たり当期純利益は、前連結会計年度に比べ61円28銭減少して54円15銭となりました。
(3) 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」に記載しております。