文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(2022年10月21日)現在において経営者が判断したもので、その達成を保証するものではありません。
(1) 経営方針
当社グループは、「独自性のある高品質な製品をお客さまにお届けする」という事業精神のもとで、お客さまの声に対し、従業員一人ひとりが新しいアイデアを出し合い、モノを創造していくこと、それが最高の品質を生み、最高の価値を生むものと考え、技術部門は「独自性」を、製造部門は「品質とコスト」を、営業部門は「信頼」を徹底的に追求し、「信頼に応えるモノづくりを通じて社会に貢献する」ことを経営理念としております。この経営理念のもと、鋼製物置及びオフィス家具を製造・販売し、「くらしの快適さのための機能的な収納空間の実現と快適で創造的なオフィス空間の実現」に向けて事業活動を行っております。
当社グループは創業以来、社会環境の変化に向き合いながら、開発・生産・販売の一貫体制を活かした着実な事業展開と効率的な経営を実践し続けることで、イナバらしさを追求し、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上を目指してまいります。
(2) 経営環境
① 当社グループを取り巻く環境
翌連結会計年度の国内経済については、新型コロナウイルス感染症が収束に向かい、社会・経済活動の正常化に向け規制緩和が進みつつあるなか、半導体等の部材不足、サプライチェーン混乱の影響、ロシア・ウクライナ情勢、その影響によるエネルギー・原材料価格の動向など、引き続き不確実な状況が続くものと予想しております。
また、足元では主材料である鋼材や塗料等の価格上昇に伴う製造コストの増加が見込まれる等、利益水準を押し下げる状況が継続する見通しであり、厳しい事業環境に晒されております。
なお、新型コロナウイルス感染症による翌連結会計年度以降の当社グループの経営環境への影響は、現時点で軽微であるとの前提を置いております。
② 鋼製物置事業を取り巻く環境
当連結会計年度においては、持家・分譲一戸建住宅の新設着工戸数は増加いたしましたが、コロナ禍での巣ごもり需要が一巡したことから、物置に対する需要は弱含みで推移いたしました。他方で、ガレージ・倉庫については、お客様のニーズは高く、需要は好調に推移いたしました。また、防災意識の高まりを背景に、物置はより強さが求められるようになり、お客様のニーズが堅牢性の高い「安全」な物置から、さらに一歩進んだ「安心」できる物置へと変化しつつあります。
翌連結会計年度における新設住宅着工戸数は、ロシア・ウクライナ情勢や新型コロナウイルスの感染拡大に伴う供給制約の影響で落ち込む可能性はあるものの、現在の傾向を維持していくと予想しております。なお、ガレージ・倉庫など大型製品の需要は、引き続き高水準で推移すると予想しておりますが、当連結会計年度における価格改定の実施、価格改定前の駆込み需要の反動の影響で、小型製品・一般製品の出荷数は減少する見通しであります。
③ オフィス家具事業を取り巻く環境
当連結会計年度においては、コロナ禍での働き方の急激な変化を受け、新しいオフィスづくりへの動きが活発化しており、ワークブースやオフィスDX等に対する需要が高まりました。
翌連結会計年度においては、大規模新築オフィスビルの供給は減少するものの、中規模オフィスビルの供給は増加する見通しであります。オフィス改装需要は、堅調に推移すると予想しております。また、働き方改革など新しいオフィスづくりへの動きは活発化しており、ワークブースやオフィスDXなど新しい製品に対する需要も堅調に推移するものと予想しております。
(3) 経営戦略等
① 一貫体制の維持・強化
当社は、1940年にプレス加工メーカーとして創業して以来、鋼製物置、オフィス家具に事業領域を拡大し、新技術・新製品の開発に取り組み、鋼製物置・オフィス家具の両事業で多彩な製品を提供しております。鋼製物置事業では、イナバ物置の生産開始以降、CM「やっぱりイナバ、100人乗っても大丈夫」での認知度に加えて、ユーザーの立場にたって組み立てやすく高品質な製品づくりを心掛けてきた結果、鋼製物置市場では国内トップシェアを獲得しております。また、物置で培ったノウハウを活かしてガレージ、倉庫、自転車置場等で製品領域を拡げ、現在は大型製品のラインナップ拡充に注力するなど、快適な住環境からパブリックスペースまで多様なニーズに対応する製品を提供しております。オフィス家具事業では、ユーザーの使いやすさを徹底的に追求し、ノックダウン方式を業界で初めて採用するなど、デスク、チェア、パーテーション等を含めたオフィス空間のトータルプロデュースに心掛けております。
当社グループは、市場から求められる高品質な製品を安定的に供給し続けるため、引き続き一貫体制の維持・強化に取り組んでまいります。
技術部門では、市場ニーズに合致した競争力のある新製品を開発し、製品ラインナップの拡充に取り組んでおります。製造部門では、「製品の90%以上が自社による一貫生産」という自社生産比率の高さを強みとし、加工専用機械、金型製作、ライン編成等も自社で設計・製作し技術とノウハウを社内に蓄積することで、コスト競争力と高品質を両立させた製品づくりを行ってまいります。また、自動化・省力化に資する設備投資とより最適な生産体制の確立を継続的に進めております。営業部門では、全国展開している代理店網を活用した地域密着型の営業活動を重視し、お客様・代理店・販売店の声、市場動向等をリアルタイムで技術部門や製造部門へ伝えることで新たな製品開発を進め、お客様の信頼獲得につなげてまいります。また、全国に設置している物流拠点を営業部門が統括することで、正確な配送と納期の短縮化を目指しております。
② 翌連結会計年度の基本方針
a.基盤事業の成長と収益力の向上
当社グループは、収益性の維持・向上を実現するために、イナバ製品の「品質」「独自性」「価値」を追求し、引き続き「新製品開発」「用途開発」「職人の育成・充実」などに取り組んでまいります。
(鋼製物置事業)
鋼製物置事業においては、高収益基盤の構築に向けて、「フォルタ・シリーズ」、「ガレージ・倉庫」など主力ブランドへの集中による売上高拡大及び収益力の向上に取り組むことで、新製品開発への投資原資の安定的な創出を目指してまいります。
翌連結会計年度には、主力ブランドを中心にお客様のニーズに応える新たな製品開発や販売促進、製品供給体制の整備に取り組むことで、高収益事業の基盤を強化してまいります。
(オフィス家具事業)
オフィス家具事業においては、売上高の拡大及び効率性と収益力の改善に取り組んでまいります。これらを実現するために、お客様のニーズにマッチした製品の拡充や提案営業の強化、並びにコスト抑制の取り組みを継続してまいります。また、新製品開発においては、OEM先との共同開発を積極的に行ってまいります。
b.経営基盤の強化
当社は、業務部門の適正化・効率化を図るため、WEB受注システムを導入し、2022年8月より稼働いたしました。同システムの安定稼働により、代理店からの信頼を得るとともに、物流面の生産性を高めるための取り組みを推進いたします。また、強固な経営基盤の構築に向けて、新会計システムの安定稼働を実現するとともに、基幹システムのバージョンアップの検討を進めてまいります。
③ 新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた経営
当社グループは、経済・社会環境が変化する時期をビジネスチャンスと捉え、お客様の声にしっかりと耳を傾け、社会や市場のニーズの変化を先取りした製品開発、用途提案・用途開発を推進することにより、新たな収益機会を発掘してまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症に関するリスクについては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中長期的な経営指標として売上高経常利益率を重視しております。また、経営基盤の強化や将来の収益向上に向けて、設備投資を継続的に実施していることから、減価償却前営業利益の水準も重要な経営指標と考えております。
2023年7月期の経営目標・指標は、次のとおりであります。
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売上高 |
41,840百万円 |
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営業利益 |
1,830百万円 |
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経常利益 |
2,230百万円 |
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親会社株主に帰属する当期純利益 |
1,630百万円 |
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<経営指標> |
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売上高経常利益率 |
5.3% |
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減価償却前営業利益 |
3,670百万円 |
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売上高減価償却前営業利益率 |
8.8% |
・経営指標の推移

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
翌連結会計年度の国内経済については、新型コロナウイルス感染症拡大が収束に向かい、社会・経済活動の正常化に向け規制緩和が進みつつあるなか、半導体等の部材不足・サプライチェーン混乱の影響、ロシア・ウクライナ情勢、その影響等によるエネルギー・原材料価格の動向等、引き続き不確実な状況が続くことが見込まれます。また、足元では材料・エネルギー価格の高騰による製造コストの増加や販売費及び一般管理費の増加が見込まれる等、利益水準を押し下げる状況が継続することが予想されます。
このような状況のもと、当社グループは、鋼製物置事業において高シェアと高収益を維持していくこと、オフィス家具事業において多様化するマーケットニーズに対応した競争力のある製品のラインナップ充実などに加え、徹底したコスト管理の強化、品質・生産性の向上などを実行することで、持続的成長を成し遂げてまいります。
鋼製物置事業については、大型製品の需要は引き続き高水準で推移し、小型・一般製品の需要は価格改定実施の影響により減少するものと予想しております。このような状況のもと、各地域で開催される展示会でのプロモーションの展開、官公庁・大企業向けのスペックイン活動・用途提案の推進、及び製品説明会・勉強会の開催により、「フォルタ・シリーズ」や「ガレージ・倉庫」の市場浸透をさらに推し進め、収益の拡大に努めてまいります。また、収益機会を逸することがないよう、お客様への安定供給責任を万全に果たしてまいります。
オフィス家具事業については、大規模新築オフィスビルの供給は減少する見込みでありますが、オフィス改装需要は堅調に推移すると予想しております。また、働き方改革など新しいオフィスづくりへの動きは活発化しており、ワークブースやオフィスDXなど新しい製品に対する需要も増加しております。このような状況のもと、引き続き、お客様のニーズにマッチした差別化製品の開発に積極的に取り組み、製品ラインナップの拡充を図ってまいります。
また、両事業の成長と収益力の向上により創出したキャッシュを、事業基盤の拡大、経営基盤の強化への設備投資や株主還元などの成長投資に活用してまいります。
そして、あらゆるステークホルダーからの信頼にお応えするために、省エネルギー・省資源、廃棄物削減、部品共通化等、持続的環境負荷低減に取り組むほか、コーポレートガバナンス、コンプライアンス体制強化による内部統制システムの充実、BCPなどリスク管理体制の整備による安定した事業継続に取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、経営者が当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループは、これらのリスクを制御し可能な限り回避するよう努めてまいります。なお、以下に記載したリスクは、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外の予見しがたいリスクも存在いたします。また、本項において将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(2022年10月21日)現在において判断したものであります。
当社グループでは、リスク管理規程を定め、想定されるリスクの発生時における迅速かつ適切な情報収集と緊急事態対応体制を整備しており、リスクが顕在化した場合の事業中断及び影響を最小限にとどめるため、事業継続マネジメント体制の整備に努めております。
(新型コロナウイルス感染症に関するリスク)
新型コロナウイルス感染症の拡大による最大の懸念は、当社グループの従業員及び家族の安全と健康が損なわれる点、及び各拠点における職場の労働安全衛生を担保することが困難となることにより、人的被害が発生する可能性があることです。また、労働安全衛生に加え、政府による移動制限処置等の影響を受けて職場環境へのアクセスが困難となり、従来通りの業務が行えなくなる可能性もあります。新型コロナウイルス感染症拡大による経済活動への影響については不確定要素が多く、状況変化が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
当社グループでは、感染拡大を防止するため、感染予防法の周知、感染発生時の対応準備、感染発生時の報告フロー整備、出張・移動・出社の制限などを行う体制を整備しております。事業活動の継続にあたっては、原材料調達状況及び生産状況の的確な把握と対応、生産品の移管、複数購買の実施などにより、製品の安定供給に努めております。
(事業環境に由来するリスク)
(1) 経済状況の変動に関するリスク
当社グループは、日本国内において販売活動を行っており、その売上は日本国内における需要、景気、物価の変動、業界の動向等に影響を受けます。特に、新設住宅着工戸数や新築オフィスビルの供給動向の大幅な変動、材料価格の高騰等は、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
販売活動においては、日本国内における人口減少に伴う新設住宅着工戸数減少等の予想を踏まえ、独自性のある新製品開発による付加価値向上、用途開発による市場の拡大、及び市場におけるシェア拡大の取り組みを進めております。生産活動においては、原材料や製品の適切な在庫水準を維持することで、安定的な供給体制の強化に努めております。
(2) 自然災害・事故・感染症等に関するリスク
当社グループは、日本国内の複数の拠点において生産・販売活動を行っていることから、各地で発生する地震、台風等の自然災害や未曽有の大事故や感染症によって、当社グループの生産、物流、販売活動や施設等に甚大な被害を受ける可能性があります。特に、災害・事故等の発生により、当社グループの生産活動が停止することは、市場への製品供給に深刻な影響を及ぼし、売上に悪影響を与える可能性があります。また、感染症の発生や拡大は、当社グループ従業員の健康状態悪化による労働力の低下の可能性や、生産・販売活動の一時停止等、当社グループの事業活動に支障が出る可能性があります。その結果、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
拠点においては、事業や財務への影響の低減を目的として、経済的損失をカバーするため損害保険へ加入しております。また、工場の分散、安否確認システムの導入、防災訓練の実施などの対策を講じるとともに、自然災害等発生後、早期に復旧できるよう事業継続計画を策定しております。
感染症等の影響については、社内情報共有プラットフォームに予防方法や業務を遂行する上での対応方針を掲載し、情報の周知徹底を図るとともに、国内動向について必要な情報収集を行い、予防策を講じております。
(3) 環境に関するリスク
近年においては、気候変動の影響を受けて省エネ関連の法規制強化や炭素税導入など、新たな法規制が整備されることにより、従来は問題視されなかった生産・販売活動が法令違反に該当する可能性が増加しております。また、今後世界的な脱炭素化の流れが加速していくことにより、化石燃料を使用する製造プロセスの見直しが必要となる可能性があります。当社グループの事業活動に起因する重大な環境汚染が発生した場合や異常気象による製造設備への損害等により、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
ISO14001若しくは環境マネジメントシステムによる環境関連法令の洗い出しや遵守の点検ルールを定め、運用状況について定期的な審査を実施しております。また、環境負荷削減を推進するため、環境マネジメントシステムに基づく独自の内部監査を実施しております。さらに、内部監査で指摘があった事項については、フォローアップを行い、改善の実施を確認することで、環境マネジメントシステムの効果的な運用に繋げております。
当社グループは、「独自性・品質性・合理性」という設計思想のもと、開発・設計の段階から「人と地球にやさしく、より高品質な製品」の開発を目指しております。また、再生資源の利用促進を目指し、パーツごとの分解・分別が安易な「分別設計」を導入するなど、素材のみならず環境への配慮に取り組んでおります。
(4) 製造物責任等に関するリスク
当社グループが提供する製品には、欠陥が生じるリスクがあり、またリコールが発生する可能性があります。大規模な製造物責任賠償やリコールに繋がるような場合には、多額な支払が生じるとともに、当社グループの製品の信頼性や評判に影響を及ぼす可能性があります。その結果、売上原価や販管費等が増加し、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
独自の品質管理体制を整備し、開発段階における厳しい基準での独自試験の実施、完成品の品質を検証するための品質管理委員会の開催、沖縄暴露試験場での長期試験など、継続的な取り組みを実施しております。これらの取り組みを行うことで、製品等が大規模な製造物責任賠償やリコールに繋がる可能性を低減しております。また、事業や財務への影響の低減を目的として、経済的損失をカバーするため製造物責任保険に加入しております。
(5) 訴訟、その他の法規制に関するリスク
当社グループが日本国内において事業展開をする上で、訴訟その他の法的手続きの対象になる可能性があります。また、当社グループが訴訟その他の法的手続きの当事者となった場合、多額の損害賠償金の発生や事業停止等に繋がる可能性があります。その結果として、当社グループの信頼性や評判を損なう等、ブランドイメージの毀損により、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
万が一、訴訟その他の法的手続が発生した場合には、必要に応じて外部専門家と連携しながら適時・適切に対応し、当社グループへの影響を最小限に抑えることとしております。
(事業内容に由来するリスク)
(6) 原材料等の供給に関するリスク
当社グループの生産活動においては、鋼材、塗料、部品、資材等の供給品を調達しております。そのため、業界の需要増加、原材料価格の高騰、コモディティの価格変動の結果、売上原価が増加し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また鋼材、塗料、部品、資材等の供給品は、欠品や欠陥により当社グループの製品の信頼性や評判に影響を及ぼす可能性があります。さらに、生産・販売活動と密接に関わる物流業務において、石油価格の変動や人件費の高騰を背景に物流費が変動することにより、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
継続的なコスト削減のほか、原材料価格や物流費高騰部分の販売価格への転嫁などの対策を講じております。また、複数購買の実施、より採算性の高いサプライヤーへの集約、取引先とのコミュニケーションの実施、定期的な品質テスト、安全在庫量の確保などにより、安定的な供給体制の強化を図っております。さらに、物流効率の改善に取り組むことで物流費の安定化に努めております。
(7) 競合他社との競争、製品価格に関するリスク
当社グループは、事業展開する市場において激しい競争に直面しております。鋼製物置を取り扱う市場は、規模が小さいうえに当社と競合他社による寡占市場となっております。オフィス家具を取り扱う市場は、大手を中心に競合性が高く、価格引き下げ圧力が強い市場となっております。
そのような環境において、当社グループにとって常に有利な価格決定をすることは困難な状況にあり、競合他社の価格設定の影響を受けます。当社グループは、独自性のある高品質な製品を市場へ投入できると自負しておりますが、価格面において競争優位に展開できる保証はなく、当社グループの製品が厳しい価格競争に晒されることにより、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
競合他社との激しい競争による市場価格の下落に対し、付加価値製品の市場投入による差別化を進め、販売価格の底上げを図っております。生産活動においても、積極的な設備投資と自社生産比率の高さを活かして、コスト競争力と高品質を両立させた製品づくりに努めております。また、製品の部材共通化を推進し、生産効率の改善に取り組んでおります。
(8) 情報システム・情報セキュリティに関するリスク
当社グループが行う生産・販売活動及び各種事業活動は、コンピュータシステム及びコンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークを利用しております。このため、通信ネットワークに生じる障害や、ネットワーク又はハードウエア、若しくはソフトウエアの不具合・欠陥、データセンターの機能停止等により、事業活動に支障がでる可能性があります。また、情報システムが不適切に導入・更新されていないことによるシステム上の不具合、業務の非効率、生産性の低下を招き、事業活動に支障がでる可能性があります。
当社グループでは、業務を遂行する中で様々な顧客情報を取り扱う機会があり、厳格な情報管理が求められておりますが、不測の事態により顧客情報が漏洩した場合には、社会的信頼の失墜を招くとともに多額の費用負担が生じる可能性があります。その結果、売上の減少あるいは販管費の増加により、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
効率的で安定した事業活動を担保するため、基幹システム・会計システム等の更新を適時実施しております。また、情報セキュリティに関する社内規程の整備、不正アクセス等を未然に防止するための対策、従業員に対する教育などを実施しております。
(9) 特定取引先への依存に関するリスク
当社グループのオフィス家具事業は、特定取引先の販売動向に左右される可能性があります。特定取引先との取引は、当社都合により展開できるものではなく、特定取引先の事業方針等が変更される可能性があります。その結果、売上の減少、あるいは取引解消により、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(対応策)
特定取引先とは、製品の企画・設計・開発段階から協力関係にあり、互いに良きビジネスパートナーとして認識し、強固な信頼関係を構築しております。また、定期的に経営者間で面談を行い、課題の共有や情報交換などを行っております。
(10) 人材の獲得・育成に関するリスク
計画通りに人材の確保及び育成が出来ない場合や、事業の中核をなす従業員に不測の事態が生じた場合、事業活動の円滑な遂行が困難になる可能性があります。
(対応策)
当社グループの事業を安定的に継続していくにあたり、今後も継続的な有能な人材の確保及び育成が不可欠であり、新卒及び中途採用を計画的に行ってまいります。また、教育研修制度を充実させ、働きがいのある企業風土の醸成や職場環境を整備することにより、全体のレベルアップを図っております。
なお、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるリスクは、上記だけに限定されるものではありません。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は、次のとおりであります。文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(2022年10月21日)現在において経営者が判断したものであります。
なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の国内経済は、新型コロナウイルスの変異株「デルタ株」出現の影響から緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が実施されるなど、経済活動の停滞が継続し、厳しい状況にありましたが、ワクチン接種の普及が進んだことから、新型コロナウイルスの感染拡大がいったん落ち着き、個人消費や設備投資などが持ち直しました。しかし、年明け以降の変異株「オミクロン株」流行の影響に加えて、原材料価格の高騰や原油など燃料価格の上昇が進みました。足元では、ロシア・ウクライナ情勢、またその影響によるエネルギー・原材料価格の高騰や急速な円安の進行など、景気の先行きは不透明な状況が続きました。
当社グループを取り巻く事業環境におきましては、鋼製物置市場については、持家・分譲一戸建住宅の新設着工戸数が増加しておりますが、コロナ禍での巣ごもり需要が一巡したことから、物置に対する需要は弱含みで推移いたしました。他方で、ガレージ・倉庫については、お客様のニーズは引き続き高く、需要は好調に推移いたしました。また、防災意識の高まりを背景に、物置はより強さが求められるようになり、お客様のニーズが堅牢性の高い「安全」な物置から、さらに一歩進んだ「安心」できる物置へと変化しつつあります。オフィス家具市場については、コロナ禍での働き方の急激な変化を受け、新しいオフィスづくりへの動きが活発化しており、ワークブースやオフィスDX等に対する需要が高まりました。原材料の価格動向については、世界経済の回復を背景とした需給逼迫と鉄鉱石など原料の価格高騰から、当社の主材料である鋼材の仕入価格が上昇しております。また、鋼材以外の材料価格も軒並み値上げ基調で推移いたしました。
当社は、2021年10月に物置の主力製品「ネクスタ・シリーズ」の後継機種「フォルタ・シリーズ」の全機種を発売いたしました。「フォルタFS」は、主要構造部に強度保証のある指定建築材料を使用し、オプションの「耐風・耐震補強セット」を追加することで、強風や地震に対する強度が建築基準法に対応した製品となっております。また、2022年1月には、洗練されたフォルムのハイブリッドデスク「テリオ」、フレキシブルな働き方を可能にする「オープンワゴン」、電動昇降デスク「ノヴィ2」及び個人用ワークブース「ビズブレイク」を発売し、オフィス家具製品のラインナップを拡充いたしました。
このような状況のもと、当社グループは、製品の安定供給による売上の確保と生産体制の合理化に取り組み、材料価格の高騰を吸収すべくコストダウンや価格改定を実施するなど対策に努めてまいりました。売上高は、鋼製物置事業の増収分により、前期の「GIGAスクール構想」に係る大口案件の反動によるオフィス家具事業の減収分をカバーできたことから、増収となりました。営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は、原材料高及び償却負担増に加え、物流コストの増加が響き、いずれも減益となりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高39,152百万円(前期比3.6%増)、営業利益1,890百万円(前期比31.6%減)、経常利益2,286百万円(前期比25.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,520百万円(前期比35.7%減)となりました。
・2022年7月期実績
■売上高:増収 価格改定効果の影響、駆込み需要増
■損 益:減益 原材料高、償却負担増、物流コスト増
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(単位:百万円) |
通期実績 |
前期比較 |
予想比較(注) |
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売上高 |
39,152 |
+1,353 (+3.6%) |
+1,652 (+4.4%) |
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営業利益 [営業利益率] |
1,890 [4.8%] |
▲873 (▲31.6%) |
+770 (+68.8%) |
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経常利益 [経常利益率] |
2,286 [5.8%] |
▲781 (▲25.5%) |
+776 (+51.4%) |
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親会社株主に帰属する 当期純利益 |
1,520 |
▲844 (▲35.7%) |
+500 (+49.1%) |
(注)予想比較は、2022年3月4日に公表した連結業績予想値との比較であります。
a.売上高
売上高は、会計基準変更の影響に伴う減少要因がありましたが、価格改定効果や価格改定前の駆込み需要の増加により、鋼製物置事業が大幅な増収を計上したことから、前期に比べ1,353百万円増加して39,152百万円(前期比3.6%増)となりました。
・売上高の推移(単位:百万円)
b.営業利益・経常利益
営業利益は、前期に比べ873百万円減少して1,890百万円(前期比31.6%減)となりました。増収効果による利益押し上げ要因はありましたが、鋼材・塗料等の材料価格の高騰や償却負担の増加により製造コストが大幅に増加したことに加え、物流コストが増加したことから、営業利益は減益となりました。経常利益は、前期に比べ781百万円減少して2,286百万円(前期比25.5%減)となりました。作業くず売却益の増加等により営業外収益が前期に比べ94百万円増加いたしましたが、営業利益の減少が響き、経常利益は減益となりました。
・営業利益増減分析(単位:百万円)
c.税金等調整前当期純利益
特別利益に固定資産売却益や投資有価証券売却益を前期に計上していた反動、及び特別損失に計上している固定資産売却損や減損損失が増加したことから、特別損益は前期の10百万円の損失(純額)に対し105百万円の損失(純額)となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は、前期に比べ876百万円減少して2,181百万円(前期比28.7%減)となりました。
d.親会社株主に帰属する当期純利益
法人税等費用は、前期の692百万円に対し660百万円となり、税効果会計適用後の法人税等の負担率は30.3%となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に比べ844百万円減少して1,520百万円(前期比35.7%減)となりました。1株当たり当期純利益金額は、前期の142円26銭に対し92円30銭となりました。また、自己資本利益率は3.8%(前期比2.2ポイント減)となりました。
e.セグメントの経営成績
当社グループは、「鋼製物置」「オフィス家具」の2つの報告セグメントに区分して評価、開示しております。セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
・2022年7月期 セグメント情報
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セグメントの名称 |
通期売上高 (百万円) |
セグメント利益 (百万円) |
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鋼製物置 |
28,227 (+7.1%) |
2,827 (▲15.8%) |
|
オフィス家具 |
10,933 (▲4.4%) |
43 (▲89.0%) |
(鋼製物置)
鋼製物置事業の売上高は28,227百万円(前期比7.1%増)、セグメント利益は2,827百万円(前期比15.8%減)を計上いたしました。価格改定の実施と価格改定前の駆込み需要による受注増の影響、並びに用途拡大・ブランド認知度向上を背景にガレージ・倉庫の販売が当連結会計年度の期首から好調に推移したことから、売上高は増収となりました。利益については、材料費、減価償却費、物流コスト及び広告宣伝費の増加により利益率が悪化したことから、減益となりました。
(オフィス家具)
オフィス家具事業の売上高は10,933百万円(前期比4.4%減)、セグメント利益は43百万円(前期比89.0%減)を計上いたしました。積極的な提案営業を展開してまいりましたが、前年同期に計上していた「GIGAスクール構想」に係る大口案件の反動により、売上高は減収となりました。利益については、減収並びに利益率が悪化したことから減益となりました。
f.予想との比較
当連結会計年度の予想に対する実績は、以下のとおりであります。
|
(単位:百万円) |
予想(注) |
実績 |
達成率 |
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売上高 |
37,500 |
39,152 |
104.4% |
|
営業利益 |
1,120 |
1,890 |
168.8% |
|
経常利益 |
1,510 |
2,286 |
151.4% |
|
親会社株主に帰属する 当期純利益 |
1,020 |
1,520 |
149.1% |
|
売上高経常利益率 |
4.0% |
5.8% |
- |
(注) 予想は、2022年3月4日に公表した連結業績予想値であります。
当連結会計年度の予想に対し、売上高は39,152百万円(達成率104.4%)、営業利益は1,890百万円(達成率168.8%)、経常利益は2,286百万円(達成率151.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,520百万円(達成率149.1%)、売上高経常利益率は5.8%(予想比1.8%増)を計上いたしました。
2022年7月に鋼製物置の価格改定を実施いたしましたが、当該価格改定前の駆込み需要による受注が想定を上回ったことから、売上高は予想を上回る結果となりました。損益につきましては、売上総利益率の高い鋼製物置事業の増収効果や、原価低減に注力した効果等による売上総利益率の向上により、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、いずれも予想を上回る結果となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態は、次のとおりであります。
|
|
前連結会計年度 (百万円) |
当連結会計年度 (百万円) |
増減 (百万円) |
|
流動資産 |
28,244 |
30,878 |
2,633 |
|
固定資産 |
28,221 |
28,468 |
246 |
|
資産合計 |
56,466 |
59,346 |
2,880 |
|
流動負債 |
13,854 |
15,880 |
2,025 |
|
固定負債 |
2,871 |
2,699 |
△171 |
|
負債合計 |
16,725 |
18,580 |
1,854 |
|
純資産 |
39,740 |
40,766 |
1,026 |
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ2,633百万円増加して30,878百万円となりました。主な変動要因は、配当金支払、納税支払、有価証券の取得等による現金及び預金の減少464百万円、受取手形及び売掛金の増加1,358百万円、電子記録債権の増加433百万円、金銭信託取得による有価証券の増加800百万円であります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ246百万円増加して28,468百万円となりました。主な変動要因は、投資その他の資産の投資有価証券の増加246百万円であります。
この結果、資産合計は59,346百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,880百万円増加いたしました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ2,025百万円増加して15,880百万円となりました。主な変動要因は、支払手形及び買掛金の増加499百万円、電子記録債務の増加1,275百万円、利益減少に伴う未払法人税等の減少475百万円、及び流動負債のその他に含まれる未払金の増加467百万円であります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ、171百万円減少して2,699百万円となりました。主な変動要因は、退職給付に係る負債の減少159百万円及び固定負債のその他に含まれている長期未払金の減少96百万円であります。
この結果、負債合計は18,580百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,854百万円増加いたしました。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ1,026百万円増加して40,766百万円となりました。主な変動要因は、配当金支払による利益剰余金の減少530百万円、親会社株主に帰属する当期純利益による利益剰余金の増加1,520百万円であります。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.7ポイント減少して68.7%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ335百万円増加して15,211百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
|
科目 |
前連結会計年度(百万円) |
当連結会計年度(百万円) |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
5,037 |
3,086 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△2,892 |
△2,218 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
△1,955 |
△532 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
14,876 |
15,211 |
|
借入金・社債期末残高 |
- |
- |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、3,086百万円の収入(前連結会計年度は5,037百万円の収入)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上2,181百万円、減価償却費の発生1,959百万円、仕入債務の増加額1,772百万円による収入と、売上債権の増加額1,791百万円、法人税等の支払額1,043百万円の支出によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、2,218百万円の支出(前連結会計年度は2,892百万円の支出)となりました。この主な要因は、定期預金の払戻2,100百万円によると収入と、定期預金の預入2,100百万円、有形固定資産の取得1,835百万円、投資有価証券の取得301百万円の支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、532百万円の支出(前連結会計年度は1,955百万円の支出)となりました。この主な要因は、配当金の支払額530百万円の支出によるものであります。
(2) 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年8月1日 至 2022年7月31日) |
前期比(%) |
|
鋼製物置(百万円) |
25,999 |
110.2 |
|
オフィス家具(百万円) |
4,969 |
89.7 |
|
合計(百万円) |
30,969 |
106.3 |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
b.受注実績
当社は、原則として見込生産を主体とする生産方式を採っておりますが、オフィス家具の一部について、OEM先に対し受注生産を行っております。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前期比(%) |
受注残高(百万円) |
前期比(%) |
|
オフィス家具 |
2,465 |
85.8 |
355 |
347.7 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年8月1日 至 2022年7月31日) |
前期比(%) |
|
鋼製物置(百万円) |
28,227 |
107.0 |
|
オフィス家具(百万円) |
10,925 |
95.6 |
|
合計(百万円) |
39,152 |
103.6 |
(注)1.セグメント間の取引は、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2020年8月1日 至 2021年7月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年8月1日 至 2022年7月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
ユアサ商事株式会社 |
10,360 |
27.4 |
11,387 |
29.1 |
(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(2022年10月21日)現在において経営者が判断したものであります。
・当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の詳細については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態の詳細については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容
キャッシュ・フローの詳細については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(キャッシュ・フロー指標のトレンド)
|
|
2018年7月期 |
2019年7月期 |
2020年7月期 |
2021年7月期 |
2022年7月期 |
|||||
|
自己資本比率 |
73.3 |
% |
71.9 |
% |
72.4 |
% |
70.4 |
% |
68.7 |
% |
|
時価ベースの自己資本比率 |
46.2 |
% |
45.9 |
% |
39.9 |
% |
42.1 |
% |
36.6 |
% |
|
債務償還年数 |
0.3 |
年 |
0.2 |
年 |
0.3 |
年 |
0.2 |
年 |
0.3 |
年 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ |
1,018.3 |
倍 |
1,824.4 |
倍 |
1,236.0 |
倍 |
2,353.7 |
倍 |
1,196.6 |
倍 |
(注)自己資本比率:純資産/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
*各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
*株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
*有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
*営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に記載の「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」等を使用しております。
④ 資金の源泉と流動性
当社グループは、資金需要を満たすための資金は、原則として営業活動によるキャッシュ・フローを財源とし、自己資金又は銀行借入により調達する方針であります。資金調達の際には、適切な手元資金の水準、期間及び金利等の調達条件、自己資本比率といった財務諸表への影響度を総合的に勘案したうえで、最適な資本構成を目指して実施いたします。
当社グループは当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、15,211百万円であります。当連結会計年度末において借入金はありませんが、本有価証券報告書提出日(2022年10月21日)現在において、当社グループは総額7,350百万円の当座貸越契約を複数の金融機関との間で締結しております。
資金の配分については、円滑な事業活動及び安全性を確保するための手元資金を確保しつつ、企業価値向上に資する配分に努めております。企業価値向上のための資金配分といたしましては、設備投資を推進するとともに、適切な株主還元を実行してまいります。
株主還元は経営における重要課題と考えており、安定的配当を確保しつつ、経営体質の強化を図るための内部留保や業績等を総合的に勘案し、状況に応じた株主還元を実施してまいります。当社の配当政策につきましては「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりであります。


⑤ 設備投資と減価償却費
当社グループは、設備投資を成長の源泉と捉え、競争力の強化や生産性の向上・省力化に資する設備投資を積極的に行ってまいります。
当連結会計年度に実施した設備投資は、2,122百万円であります。主要な設備投資は、柏工場・粉体塗装設備の更新、富岡工場・設備棟の新設などであります。
なお、当連結会計年度における減価償却費(無形固定資産を含む。)は、前期に比べ238百万円増加して1,959百万円となりました。有形固定資産の減価償却費は1,893百万円であり、前期に比べ336百万円増加しております。前期差の主な要因は、犬山工場・鋼製物置ラインや新製品用金型に関する償却の増加であります。
・設備投資と減価償却費の推移
(4) 経営成績等に重要な影響を与える要因について
「2 事業のリスク」に記載しております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表を作成するために、会計方針の選択、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを行っております。経営者は、これらの見積りについて過去の経験・実績や現在及び見込まれる経済状況など勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りの不確実性があるため、これらの見積りと異なる結果になる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針等、会計上の見積り及び見積りに用いた仮定については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、特に以下の重要な会計方針及び見積りの適用が、その作成において用いられる見積り及び予測により、当社グループの連結財務諸表に大きな影響を及ぼすと考えております。
(繰延税金資産)
当社グループは、将来の課税所得に関するものを含めた様々な予測・仮定に基づいて繰延税金資産を計上しており、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。また、将来の課税所得に関する予測・課税に基づいて、当社又は連結子会社が繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断した場合、当社グループの繰延税金資産は減額され、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。繰延税金資産の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご覧ください。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染状況や収束時期等を含む仮定に関する情報は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
該当事項はありません。
当連結会計年度の研究開発費の総額は、
当社グループの研究開発活動は、独自性・品質性・合理性という設計思想のもとに、他部門とのコラボレーションを意識したチーム編成を行い、人と地球に優しく、より高品質な製品開発を目指し、研究開発に取り組んでおります。また、再生資源の利用促進を目指し、パーツごとの解体・分別が容易な「分別設計」を導入するなど、素材のみならず設計においても環境への配慮を行っております。主要な部品、部材には、分別のための材質表示を行い、リサイクルし易く、ゴミ減量化にも資する生産活動の実現に努めてまいります。
当連結会計年度のセグメントごとの主な研究成果は、以下のとおりであります。
(鋼製物置)
鋼製物置セグメントについては、2021年10月に主力製品である「ネクスタ・シリーズ」の全面的なモデルチェンジを行い「フォルタ・シリーズ」として、新デザインを採用するほか、豪雪仕様の追加や扉カラーの変更を行いました。「フォルタFS」は、物置業界初となる建築基準法に対応した製品強度としており、甚大化する自然災害に対して安全でより安心な物置となっております。
また、同時に小型収納庫「シンプリー」、「アイビーストッカー」においては、「フォルタ・シリーズ」に合わせた扉カラーの変更を実施し、製品シリーズ間のカラー統一を行いました。
高級ガレージ「アルシアDR」においては、2021年10月に間口サイズの追加や間接照明・アルミ製トレー等、オプション品の追加を実施しており、販売数は順調に推移しております。
2022年7月には、集合住宅等に向けた景観関連製品の一つである「自転車置場シリーズ」に新タイプ「BT」を追加したほか、生産性向上を狙った2タイプのモデルチェンジを実施するとともに「自転車置場シリーズ」全タイプの耐風圧強度基準の引き上げを行い、台風等に対する減災に寄与するより安心な製品といたしました。
今後の開発につきましては、引き続き「安全からより安心へ」をモットーとして掲げ、多様化する市場ニーズへの対応や持続的環境負荷低減に取り組むとともに、高い品質要求に応えられる製品の開発、並びに大型製品の新たな用途開発に注力してまいります。
当連結会計年度における当セグメントに直接かかる研究開発費は、
(オフィス家具)
オフィス家具セグメントについては、2022年1月に優れたデザイン性を持つデスク「テリオ」を開発いたしました。「テリオ」は、執務用デスクにもミーティングテーブルとしても使用可能なハイブリッドデスクでありながら、部品点数を必要最低限に絞っており、環境負荷低減に配慮した製品となっております。
ワゴンにおいては、変化するオフィスに対応できるオープンタイプのワゴンを開発し、フリーアドレスやリモートワーク等に伴うワークスタイルの変化、パーソナルロッカーの普及に対応できるよう、ラインナップを拡充いたしました。
また、昇降デスク「ノヴィ」のモデルチェンジとして「ノヴィ2」を開発し、操作しやすいレバータイプのスイッチやスマートフォンによる操作機能を搭載するほか、移動可能なキャスタータイプや並列設置に適したベンチタイプなどをラインナップに追加し、バリエーションを充実させました。
今後もオフィス環境の変化に柔軟かつ迅速に対応できるよう、地球環境に配慮したオフィス家具の開発を進めてまいります。
当連結会計年度における当セグメントに直接かかる研究開発費は、