継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループは、平成27年3月期において、重要な営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、長期借入金の返済資金の確保が懸念されている状況が生じていました。さらに、前連結会計年度において、多額の特別損失を計上しており、個別財務諸表では債務超過となりました。当第3四半期連結会計期間の末日においても個別財務諸表における債務超過が継続しているなど財務基盤が安定しておらず、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
これらの状況に対処すべく、前連結会計年度において策定した「丸順構造改革プラン」に従い、当第3四半期連結累計期間においても継続して経営資源の集中による事業ポートフォリオの変革、資産売却、要員削減及び工場集約によるボトム体質の構築を推進し、不採算事業からの撤退、固定費の削減を実施しております。この結果、前連結会計年度に引き続き、当第3四半期連結累計期間においても営業利益及び経常利益は共に黒字を継続しており、親会社株主に帰属する四半期純利益も黒字となっております。
また、将来の成長に向けて精密部品事業、エンジニアリング事業の拡販及び研究開発活動の拡充を進めると同時に、「丸順構造改革プラン」の取組みによる収益の改善によって個別財務諸表における債務超過を解消するという方向性について、取引先及び取引先金融機関からの理解を得ております。
資金面においては、事業の継続及び「丸順構造改革プラン」の実施に必要な資金を確保するために取引先金融機関に対して継続的な支援を要請し、長期及び短期借入金の返済資金について、当座貸越枠の増額や返済期日を延長することで同意をいただいております。
これらの諸施策の実施により、収益基盤の安定化を図り、取引先金融機関の継続的支援のもと、資金不足となるリスクは回避し、財務基盤の安定化をはかることもできており、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められません。
文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、米国では、原油安に歯止めがかかるなか、輸出や設備投資が緩やかに持ち直し、景気回復が続いております。欧州では、良好な雇用及び所得環境を背景とした個人消費の堅調さにより緩やかな成長ペースを維持しております。アジアでは、中国で住宅販売や公共部門の投資拡大により景気の持ち直しがみられ、日本でも米国や中国向けなどの輸出の増加及び建設設備投資の増加等により景気持ち直しを維持しております。
当社グループが属する自動車業界においては、米国では、景気の回復や大幅な値引きが行われていること等により、堅調な需要となっております。タイでは、輸出の減速が足を引っ張る状況となっているものの、安定的な国内販売により底堅く推移しております。中国では、昨年度から実施している小型車の自動車取得税半減措置の終了前の駆け込み需要によって需要が増加しており、日本では、全般的な輸出環境の悪化及び軽自動車の販売不振が根深く影響しております。
このような状況のもと、当社グループは厳しい収益状況からの早期脱却と、持続的な企業成長に向けた「丸順構造改革プラン」を継続して推進しております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は42,883百万円(前年同四半期比15.5%減)、営業利益は1,568百万円(前年同四半期比98.5%増)、経常利益は1,186百万円(前年同四半期比776.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は特別利益等の計上により1,702百万円(前年同四半期は2,644百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
(丸順)
丸順においては、主要客先向け自動車部品の生産量の減少等により、売上高は減少いたしましたが、「丸順構造改革プラン」の着実な推進による製造原価の低減及び為替差益等の営業外収益の増加により、利益は増加いたしました。
以上の結果、売上高は9,447百万円(前年同四半期比5.3%減)、経常利益は964百万円(前年同四半期比102.0%増)となりました。
(タイ)
タイにおいては、エンジニアリング事業における専用設備の販売拡大等により売上高は増加し、購入費及び経費等の製造原価低減の取組みにより損失は減少いたしました。
以上の結果、売上高は6,447百万円(前年同四半期比1.2%増)、経常損失は103百万円(前年同四半期は811百万円の経常損失)となりました。
(広州)
広州においては、主要客先の増産等の影響はあったものの、エンジニアリング事業における専用設備の売上減少により売上高は減少いたしましたが、労務費及び経費等の固定費削減の取組みにより利益は増加いたしました。
以上の結果、売上高は12,601百万円(前年同四半期比15.6%減)、経常利益は857百万円(前年同四半期は27百万円の経常損失)となりました。
(武漢)
武漢においては、主要客先の増産影響により売上高が増加したことにより、償却費及び労務費等の固定費負担が相対的に減少し、利益は増加いたしました。
以上の結果、売上高は4,917百万円(前年同四半期比24.0%増)、経常利益は7百万円(前年同四半期は35百万円の経常損失)となりました。
(インディアナ)
インディアナにおいては、事業撤退に伴う事業活動の縮小の影響により売上高、利益共に減少いたしました。
以上の結果、売上高は9,804百万円(前年同四半期比35.8%減)、経常損失は220百万円(前年同四半期は967百万円の経常利益)となりました。
(四輪販売)
四輪販売においては、新車販売、中古車販売及びサービス部門の売上が増加したことにより売上高、利益共に増加いたしました。
以上の結果、売上高は2,622百万円(前年同四半期比11.9%増)、経常利益は49百万円(前年同四半期は2百万円の経常損失)となりました。
(2) 財政状態の分析
当社グループの当第3四半期連結会計期間末における資産総額は、45,106百万円となり、前連結会計年度末と比較し、8,134百万円の減少となりました。これは主に、建物及び構築物が1,489百万円減少、機械装置及び運搬具が2,688百万円減少、工具、器具及び備品が1,761百万円減少、建設仮勘定が955百万円減少したことが要因であります。
負債総額は39,610百万円となり、前連結会計年度末と比較し、7,674百万円の減少となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が1,462百万円減少、短期借入金が3,893百万円減少、リース債務が950百万円減少したことが要因であります。
純資産は5,496百万円となり、前連結会計年度末と比較し、460百万円の減少となりました。これは主に、利益剰余金が1,702百万円増加、為替換算調整勘定が1,599百万円減少、非支配株主持分が616百万円減少したことが要因であります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに発生した課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、66百万円であり、セグメント別では丸順29百万円及び広州36百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当社グループの主たる事業である自動車部品の業界では、価格競争は大変厳しいものとなっており、価格競争の激化や海外移転などの厳しい状況は、今後も続くものと予想しております。
このような状況のもと、当社グループは「原点回帰」をグループ方針として掲げております。「事業構造の原点回帰」として、シンプル化・スリム化による身の丈に合った事業構造にした上でコア技術を基盤に自動車部品事業・エンジニアリング事業・精密事業を軸として、各極で堅実経営を展開すると共に、「マネジメントの原点回帰」として、創業精神に立ち返り、強いリーダーシップ・速い意思決定・総員参加のマネジメントを行ってまいります。