第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

継続企業の前提に関する重要事象等

当社グループは、平成27年3月期において、重要な営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上し、長期借入金の返済資金の確保が懸念されている状況が生じていました。また、平成28年3月期においても、多額の特別損失を計上しており、個別財務諸表では債務超過となりました。
 前連結会計年度の末日においても個別財務諸表における債務超過が継続しているなど財務基盤が安定しておらず、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
 これらの状況に対処すべく、平成28年3月期より「丸順構造改革プラン」を推進し、経営資源の集中による事業ポートフォリオの変革、資産売却、要員削減及び工場集約によるボトム経営体質の構築を進めてまいりました。
 この結果、前連結会計年度に引き続き、当第1四半期連結累計期間においても営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益において黒字を継続しております。
 さらに、平成29年5月11日に東プレ株式会社との資本業務提携契約を締結しており、第三者割当増資による自己資本の増強のほか、国内外拠点における生産及び金型調達の補完や幹部の派遣による人材交流や経営ノウハウの共有などを進めており、中長期の経営体質強化に向けて取組んでおります。
 資金面においても、事業の継続に必要な資金を確保するために取引先金融機関に対して継続的な支援を要請し、長期及び短期借入金の返済資金について、当座貸越枠の増額や返済期日を延長することを同意いただいております。
 また、東プレ株式会社との資本業務提携を実施すると共に、「丸順構造改革プラン」の取組みによる収益の改善や、将来の成長に向けて精密部品事業、エンジニアリング事業の拡販及び研究開発活動の拡充を進めた結果、平成30年3月期第1四半期において個別財務諸表における債務超過は解消となりました。
 現在、長期及び短期借入金の返済資金は、当座貸越枠の増額や返済期日を延長することで確保していますが、上記の結果を受け、当社は金融機関との取引正常化に向けた交渉に入っております。
 これらの諸施策の実施により、収益基盤の安定化を図り、取引先金融機関の継続的支援のもと、資金不足となるリスクは回避し、財務基盤の安定化をはかることもできており、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められません。
 

2 【経営上の重要な契約等】

当社は、平成29年5月11日開催の取締役会において、東プレ株式会社(以下、「東プレ」といいます。)との間で資本業務提携契約の締結並びに同社に対する第三者割当による新株式発行及び自己株式の処分(以下併せて、「本第三者割当」といいます。)を行うことについて決議し、同日付で東プレとの間で資本業務提携契約を締結しました。
 
1.資本業務提携 
(1)契約の相手会社の名称
   東プレ株式会社
(2)契約締結日
   平成29年5月11日
(3)目的及び理由   

当社は、「丸順構造改革プラン」を進める中、財務基盤強化及び成長戦略加速のための経営パートナーの模索を行い、実現性や課題解決の蓋然性、協業発展性、収益拡大の可能性を含め様々な角度から検討を実施しており、国内基盤の強化とさらなるグローバル化の拡大を志向する東プレとの間で、本資本業務提携により関係を強化することで互いにシナジーが得られることを確認いたしました。
 本資本業務提携により、今後必要となる設備投資資金を調達することができるとともに、東プレからの役職員の派遣等を通じた人材交流や、経営ノウハウの注入等により、生産、技術、購買等の各分野のシナジーが見込まれ、本第三者割当増資は当社企業価値の向上に繋がるものであると判断しております。

2.第三者割当による新株式の発行及び自己株式の処分

(1)株式の種類及び数

発行新株式   普通株式  586,200株
処分自己株式  普通株式 1,004,900株
合計      普通株式 1,591,100株

(2)払込金額

1株につき549円

(3)払込金額の総額

873,513,900円

(4)資本金組入額

1株につき274.5円
(但し発行新株式586,200株についてのみ)

(5)資本金組入額の総額

160,911,900円

(6)募集又は割当方法

第三者割当による方法

(7)割当予定先

東プレ株式会社

(8)申込期日

平成29年6月22日

(9)払込期日

平成29年6月22日

(10)その他

上記各項については、金融商品取引法による届出の効力が発生していることを条件とします。

 

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

当第1四半期連結累計期間における世界経済は、米国では雇用情勢の改善が続く他、個人消費も回復傾向であること等から景気は着実に回復が続いております。欧州では設備投資や製造業において持ち直しの動きがみられ景気は緩やかに回復しております。アジアでは中国において各種政策効果もあり、インフラや不動産関連の投資拡大等景気は持ち直しの動きが続くものと見込まれており、日本でも個人消費の改善や輸出の持ち直しによって、緩やかな回復が続いております。
 当社グループが属する自動車業界においては、タイでは中近東での景気悪化等が影響し、輸出の減少が続いている一方で国内販売台数は好調を維持しております。中国では自動車生産及び販売共に安定しており、小型車及び商用車の伸びが顕著になっております。日本では新車販売台数が堅調に推移しているものの、車検更新台数の減少基調が続いており、先行き不透明な状況となっております。 

このような状況のもと、当社グループは厳しい収益状況からの早期脱却と、持続的な企業成長に向けた「丸順構造改革プラン」推進の最終年度として総仕上げを行っております。

以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は北米事業からの撤退の影響等により11,260百万円(前年同四半期比25.7%減)、営業利益は720百万円(前年同四半期比5.5%増)、経常利益は409百万円(前年同四半期比60.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は207百万円(前年同四半期比58.3%増)となりました。

 

セグメントごとの業績は、次のとおりであります。

 

(丸順)

 丸順においては、エンジニアリング事業において主要客先向け専用設備の販売等が減少したものの、自動車部品の生産量増加等により売上高は前年同四半期とほぼ同水準となりました。また、「丸順構造改革プラン」の継続推進による購入費及び経費等の製造原価低減の取組みにより、利益は増加いたしました。
 以上の結果、売上高は3,177百万円(前年同四半期比1.3%増)、経常利益は462百万円(前年同四半期比102.2%増)となりました。

 

(タイ)

 タイにおいては、購入費及び経費削減等の製造原価低減に取組んだものの、エンジニアリング事業における専用設備の販売が大幅に減少したことにより固定費負担が相対的に増加し売上高、利益共に減少いたしました。
 以上の結果、売上高は1,972百万円(前年同四半期比22.3%減)、経常損失は131百万円(前年同四半期は39百万円の経常損失)となりました。

 

(広州)

 広州においては、中国自動車業界の好調な需要による主要客先の増産影響に加え、労務費及び経費等の固定費削減に取組んだものの、円高による為替影響により邦貨ベースでは売上高、利益共に微増となりました。
 以上の結果、売上高は4,347百万円(前年同四半期比3.7%増)、経常利益は265百万円(前年同四半期比1.6%増)となりました。

 

(武漢)

 武漢においては、中国自動車業界の好調な需要による主要客先の増産影響を受け売上高が増加したことにより、固定費負担が相対的に減少し利益は増加いたしました。
 以上の結果、売上高は1,948百万円(前年同四半期比22.4%増)、経常利益は129百万円(前年同四半期比602.4%増)となりました。

 

(四輪販売)

 四輪販売においては、新車販売台数が増加する一方で、中古車販売台数の減少により売上高は減少したものの、付加価値提案等による1台当りの粗利向上の取組み及び経費削減等の取組みにより利益は増加いたしました。
 以上の結果、売上高は805百万円(前年同四半期比10.0%減)、経常利益は17百万円(前年同四半期比281.9%増)となりました。

 

 

(2) 財政状態の分析

 当社グループの当第1四半期連結会計期間末における資産総額は、45,599百万円となり、前連結会計年度末と比較し、1,415百万円の減少となりました。これは主に、現金及び預金が1,508百万円増加、受取手形及び売掛金が1,688百万円減少、機械装置及び運搬具が272百万円減少、工具、器具及び備品が684百万円減少したことが要因であります。
 負債総額は37,820百万円となり、前連結会計年度末と比較し、2,252百万円の減少となりました。これは主に、短期借入金が1,575百万円増加、その他流動負債が420百万円減少、長期借入金が3,001百万円減少、リース債務が188百万円減少したことが要因であります。
 純資産は7,779百万円となり、前連結会計年度末と比較し、836百万円の増加となりました。これは主に、資本金が160百万円増加、資本剰余金が160百万円増加、自己株式の処分により626百万円増加したことが要因であります。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに発生した課題はありません。

 

(4) 研究開発活動

 当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、17百万円であり、セグメント別では丸順11百万円及び広州6百万円であります。
 なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

①経営成績に重要な影響を与える要因について 
 当社グループの主たる事業である自動車部品の業界では、価格競争は大変厳しいものとなっており、激化する価格低減競争の環境下にあって、市場シェアの維持あるいは拡大ができず、利益を確保できない可能性があります。
また、当社グループは、その売上高の大部分を本田技研工業株式会社及びその関係会社に依存しているため、その業績の変動が、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
 当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は約70%と大きく、為替の変動が、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの有利子負債は総資産に占める比率が高く、借入金利の上昇は、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
 当社グループは、その売上高の大部分を自動車関係の市場に依存しております。そのため、経済状況等による自動車関係市場の変動は、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
②経営戦略の現状と見通し
 当社グループは「原点回帰」をグループ方針として掲げております。「事業構造の原点回帰」として、シンプル化・スリム化による身の丈に合った事業構造にした上でコア技術を基盤に自動車部品事業・エンジニアリング事業・精密事業を軸として、各極で堅実経営を展開すると共に、「マネジメントの原点回帰」として、創業精神に立ち返り、強いリーダーシップ・速い意思決定・総員参加のマネジメントを行ってまいります。