継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループは、平成27年3月期において、重要な営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上以降、平成29年3月期の末日においても個別財務諸表における債務超過が継続しているなど財務基盤が安定しておらず、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しておりました。
これらの状況に対処すべく、平成28年3月期より「丸順構造改革プラン」を推進し、経営資源の集中による事業ポートフォリオの変革、資産売却、要員削減及び工場集約によるボトム経営体質の構築を進めてまいりました。
この結果、前連結会計年度に引き続き、当第3四半期連結累計期間においても営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益において黒字を継続しております。
さらに、平成29年5月11日に東プレ株式会社との資本業務提携契約を締結しており、第三者割当増資による自己資本の増強のほか、国内外拠点における生産及び金型調達の補完や幹部の派遣による人材交流や経営ノウハウの共有等を進めており、中長期の経営体質強化に向けて取組んでおります。
また、東プレ株式会社との資本業務提携を実施すると共に、「丸順構造改革プラン」の取組みによる収益の改善や、将来の成長に向けた精密部品事業、エンジニアリング事業の拡販及び研究開発活動の拡充を進めた結果、平成30年3月期第1四半期において個別財務諸表における債務超過は解消となりました。
資金面においては、事業の継続に必要な資金を確保するために取引先金融機関に対して継続的な支援を要請し、長期及び短期借入金の返済資金について当座貸越枠の増額や返済期日を延長することで確保していましたが、上記の結果を受け、当社は金融機関との交渉を推進し、取引は正常化いたしました。国内においては平成29年9月26日に取引先金融機関とシンジケートローン契約を締結し、事業運転資金を安定的に確保する新しい資金調達の枠組みを構築しております。海外子会社においても同様に、事業運転資金確保に向けた契約を締結し、財務体質の強化を図っております。
これらの諸施策の実施により、収益基盤の安定化を図り、金融機関との取引正常化のもと、資金不足となるリスクは回避し、財務基盤の安定化をはかることもできており、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況は解消しております。
文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、米国では雇用情勢の改善が続く他、個人消費や設備投資が堅調に推移していること等から景気は着実に回復が続いております。欧州では製造業において受注が増加する等、景気は緩やかに回復しております。アジアでは中国において固定資産投資の伸びが鈍化したものの、景気は底堅く推移しており、日本では設備投資及び鉱工業生産が緩やかに増加している他、中国を中心としたアジア向け電子部品関連の輸出が増加基調となる等、緩やかな回復が続いております。
当社グループが属する自動車業界においては、タイでは輸出が持ち直しの動きをみせており、国内販売台数においても好調を維持しております。中国では乗用車の生産及び販売が増加しており、輸出においても引き続き好調を維持しております。日本では軽自動車を中心に国内販売台数が増加しており、全体的な新車販売台数も堅調に推移しております。
このような状況のもと、当社グループは、持続的な企業成長に向けた「丸順構造改革プラン」推進の最終年度として総仕上げを行っている他、中長期的な成長に向けた取組みも順調に推進しております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は36,108百万円(前年同四半期比15.8%減)、営業利益は2,805百万円(前年同四半期比78.9%増)、経常利益は1,893百万円(前年同四半期比59.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,027百万円(前年同四半期比39.7%減)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
(丸順)
丸順においては、エンジニアリング事業における専用設備の販売等が減少したものの、部品事業における主要客先の大幅な増産影響により、売上高は増加いたしました。また、「丸順構造改革プラン」の着実な推進の結果、製造原価は低減したものの、為替差益等の営業外収益の減少により、利益は微減となりました。
以上の結果、売上高は9,957百万円(前年同四半期比5.4%増)、経常利益は940百万円(前年同四半期比2.5%減)となりました。
(タイ)
タイにおいては、部品事業における客先の増産影響により売上高が増加したことに加え、購入品の調達見直し等による製造原価低減の取組みにより損失は減少したものの、エンジニアリング事業における専用設備の販売減少影響を受けたことにより、売上高、利益共に減少し、全体としては、売上高は前年同期とほぼ同水準となりましたが、損失は拡大いたしました。
以上の結果、売上高は6,511百万円(前年同四半期比1.0%増)、経常損失は130百万円(前年同四半期は103百万円の経常損失)となりました。
(広州)
広州においては、部品事業における主要客先の増産影響に加え、生産効率向上や要員適正化等による固定費削減の取組みにより、売上高、利益共に増加いたしました。
以上の結果、売上高は13,436百万円(前年同四半期比6.6%増)、経常利益は992百万円(前年同四半期比15.7%増)となりました。
(武漢)
武漢においては、主要客先の大幅な増産影響を受け売上高が増加したことに加え、生産効率向上等による固定費抑制の取組みにより、売上高、利益共に増加いたしました。
以上の結果、売上高は6,594百万円(前年同四半期比34.1%増)、経常利益は365百万円(前年同四半期は7百万円の経常利益)となりました。
(四輪販売)
四輪販売においては、新車販売台数は増加したものの、中古車販売台数が減少したことにより売上高は前年同期とほぼ同水準となりました。また、新車販売台数の増加影響及び経費削減等の取組みにより、利益は増加いたしました。
以上の結果、売上高は2,614百万円(前年同四半期比0.3%減)、経常利益は106百万円(前年同四半期比113.8%増)となりました。
(2) 財政状態の分析
当社グループの当第3四半期連結会計期間末における資産総額は、47,228百万円となり、前連結会計年度末と比較し、213百万円の増加となりました。これは主に、仕掛品が1,017百万円増加、建物及び構築物が589百万円減少、機械装置及び運搬具が428百万円減少したことが要因であります。
負債総額は38,052百万円となり、前連結会計年度末と比較し、2,020百万円の減少となりました。これは主に、短期借入金が4,627百万円減少、長期借入金が2,659百万円増加したことが要因であります。
純資産は9,176百万円となり、前連結会計年度末と比較し、2,234百万円の増加となりました。これは主に、資本金が160百万円増加、資本剰余金が160百万円増加、利益剰余金が952百万円増加、自己株式の処分により626百万円増加、非支配株主持分が170百万円増加したことが要因であります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに発生した課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、52百万円であり、セグメント別では丸順35百万円及び広州17百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当社グループの主たる事業である自動車部品の業界では、価格競争は大変厳しいものとなっており、価格競争の激化や海外移転等の厳しい状況は、今後も続くものと予想しております。
このような状況のもと、当社グループは「原点回帰」をグループ方針として掲げております。「事業構造の原点回帰」として、シンプル化やスリム化による身の丈に合った事業構造にした上でコア技術を基盤に自動車部品事業、エンジニアリング事業及び精密事業を軸として、各極で堅実経営を展開すると共に、「マネジメントの原点回帰」として、創業精神に立ち返り、強いリーダーシップ・速い意思決定・総員参加のマネジメントを行ってまいります。