前事業年度の有価証券報告書に記載した事業上のリスクに加え、自動車向け半導体の供給不足の影響が悪化した場合、客先の生産変動等が想定され、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状況及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、新型コロナウイルスの影響により、依然として厳しい状況が続いているものの、第2四半期連結会計期間に引き続き持ち直しの傾向にあります。米国では、個人消費や設備投資の増加等により景気回復が続いております。欧州では、製造業の生産活動及び設備投資は持ち直しの傾向にあるものの、新型コロナウイルスの再拡大の影響により経済活動が抑制され、景気の回復は弱い動きとなっております。中国では、経済活動正常化に向けた経済対策や世界的な情報通信機器需要の拡大に伴う輸出及び設備投資等が増加し、景気は回復傾向にあります。日本では、外出自粛の動きにより個人消費は低水準ではあるものの、国内外での需要回復に伴い自動車及び生産用機械等の製造業を中心に景気は持ち直しの傾向にあります。
当社グループが属する自動車業界においては、タイでは、自動車メーカーが操業を再開し、生産状況は回復傾向にあるものの、新型コロナウイルスの影響及び需要減少に伴い販売台数は減少しております。中国では、インフラ投資政策や消費促進政策の推進等により、商用車、SUV、新エネルギー車を中心に自動車市場は回復傾向にあるものの、前年同四半期に比べて販売台数は減少しております。日本では、需要の回復に伴い持ち直しの傾向にあるものの、前年同四半期に比べて販売台数は減少しております。
このような状況のもと、当社グループは、中長期5か年計画の3年目として、競争力基盤の確立及び財務体質の向上に努めてまいりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は30,954百万円(前年同四半期比11.7%減)、営業利益は3,002百万円(前年同四半期比6.0%減)、経常利益は2,789百万円(前年同四半期比0.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,756百万円(前年同四半期比1.3%減)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
(丸順)
丸順においては、物流効率化による輸送コスト削減や継続的な製造原価低減に取り組んだものの、部品事業での新型コロナウイルスの影響による主要客先の一部生産停止及び減少の影響により売上高、利益ともに減少いたしました。
以上の結果、売上高は11,203百万円(前年同四半期比10.2%減)、経常利益は1,521百万円(前年同四半期比10.4%減)となりました。
(タイ)
タイにおいては、新型コロナウイルスの影響により主要客先において自動車部品の生産停止及び減少となり、売上高は減少いたしました。また、要員削減を中心とした固定費低減に取り組んだものの、生産停止及び減少に伴う減収の影響が大きく、利益は減少いたしました。
以上の結果、売上高は3,967百万円(前年同四半期比35.6%減)、経常損失は210百万円(前年同四半期は74百万円の経常利益)となりました。
(広州)
広州においては、新型コロナウイルスの影響により2月から3月にかけて生産停止及び減少となりました。その後の自動車市場回復に伴う主要客先の生産増加等の影響により、売上高は現地通貨ベースでは前年同四半期とほぼ同水準となったものの、円高による為替の変動により邦貨ベースでは減収となりました。また、要員適正化及び生産設備の集約化等の改善活動の推進に伴う労務費等の固定費低減の取り組みに加え、生産停止に伴う費用の特別損失への振り替え等により、利益は増加いたしました。
以上の結果、売上高は10,944百万円(前年同四半期比5.4%減)、経常利益は857百万円(前年同四半期比17.3%増)となりました。
(武漢)
武漢においては、新型コロナウイルスの影響により2月から3月にかけて生産停止及び減少となりました。その後の自動車市場回復に伴う主要客先の生産増加等の影響により、売上高は現地通貨ベースでは前年同四半期とほぼ同水準となったものの、円高による為替の変動により邦貨ベースでは減収となりました。また、労務費及び経費等の継続的な製造原価低減の取組みのほか、量産車種終了に伴う金型投資費用の未回収分の回収及び生産停止に伴う費用の特別損失への振り替え等により、利益は増加いたしました。
以上の結果、売上高は7,317百万円(前年同四半期比2.8%減)、経常利益は1,265百万円(前年同四半期比34.8%増)となりました。
当社グループの当第3四半期連結会計期間末における資産総額は、43,520百万円となり、前連結会計年度末と比較し、3,891百万円の減少となりました。これは主に、現金及び預金が1,229百万円減少、受取手形及び売掛金が2,136百万円減少、建物及び構築物が359百万円減少したこと等が要因であります。
負債総額は27,213百万円となり、前連結会計年度末と比較し、5,454百万円の減少となりました。これは主に、短期借入金が4,260百万円減少、1年内返済予定の長期借入金が8,242百万円減少、社債が1,500百万円増加、長期借入金が5,674百万円増加したこと等が要因であります。
純資産総額は16,307百万円となり、前連結会計年度末と比較し、1,563百万円の増加となりました。これは主に、利益剰余金が1,661百万円増加、為替換算調整勘定が139百万円減少したこと等が要因であります。
(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに発生した課題はありません。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、86百万円であり、セグメント別では丸順76百万円及び広州10百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
①経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの主たる事業である自動車部品の業界では、価格競争は大変厳しいものとなっており、激化する価格低減競争の環境下にあって、市場シェアの維持あるいは拡大ができず、利益を確保できない可能性があります。
また、当社グループは、その売上高の大部分を本田技研工業株式会社及びその関係会社、並びに東プレ株式会社に依存しているため、その業績の変動が、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は約65%と大きく、為替の変動が、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの有利子負債は総資産に占める比率が高く、借入金利の上昇は、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、新型コロナウイルスの影響を、経営成績に重要な影響を与える要因として認識しております。現時点では、当社グループの各拠点の工場の生産は概ね通常稼働に戻っているものの、依然として客先の生産状況の変動、部品供給状況の変動及び当社従業員の感染による生産稼働の停止等も想定され、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは自動車部品を主に製造しており、自動車向け半導体の供給不足についても、重要な影響を与える要因として認識しております。現時点で詳細は不透明でありますが、供給不足による客先の生産変動等が想定され、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
②経営戦略の現状と見通し
当社グループは、「技術を磨き、お客様が望む優れた製品・部品を提供することで『従業員』『お客様』『地域社会』の満足と幸せを追求すること」を企業理念としております。
当社グループを取り巻く経営環境におきましては、グローバル競争の激化、国内市場縮小等により、年々厳しさを増しております。当社は、更なる企業価値の向上と持続的な成長を可能とするため「技術で夢を-Make our dreams by Technology- 自動車の軽量化・電動化の領域で、お客様に圧倒的な技術力で貢献し、競争力基盤・財務体質の向上を目指す」を2019年3月期から2023年3月期までの丸順グループ中長期ビジョンとして掲げ、以下の6つの中長期事業戦略を強力に推進しております。
<中長期事業戦略>
1.東プレ提携シナジー最大化による財務体質強化
2.グローバルでの金型事業の強化・拡大
3.スーパーハイテン技術の競争力強化
4.電動化関係部品の受注拡大
5.全ての業務の管理手法(見える化)再構築とシステム化
6.人材の「人財化」
2019年度からは、更に3つの事業戦略(ICTを活用したモノづくりの進化と業務改革の推進・業務改革による間接コスト削減・次世代幹部育成)を追加し、企業価値向上を図っております。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。