当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、技術を磨き、お客様が望む優れた製品・部品を提供することで『従業員』『お客様』『地域社会』の満足と幸せを追求することを基本方針としております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、事業規模拡大による持続的な成長と効率性の高い事業運営を目指し、売上高、営業利益及びROA(営業利益)を主要な経営指標としております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2023年度より中長期5か年計画「J-VISION 30」を新たにスタートします。「J-VISION 30」では「技術で夢を –Make our dreams by Technology-」をビジョンとして掲げ、持続可能な100年企業を目指し、既存事業の技術を磨くと共に、新しい事業への探索と挑戦で企業価値を高め、従業員をはじめとするステークホルダーと夢を共有することを目指しております。
なお、「J-VISION 30」の推進における基本戦略として以下の7項目を設定しております。
① ブランド力強化と新規顧客開拓による売上の拡大
② 新事業確立に向けた新商品の開発
③ デジタルを駆使しプロセスを変革させコア技術を進化
④ 次世代工場の構築と新しいモノづくりへのチャレンジ
⑤ DXの展開加速で経営構造の変革
⑥ 持続的な成長に向けた事業ポートフォリオの変革
⑦ サステナビリティ経営による企業価値の向上
(4)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループが属する自動車業界においては、脱炭素社会の実現に向けた電動化の加速及び自動運転等の技術革新の進展に加え、自動車産業への異業種の参入等、当社を取り巻く環境は激しさを増しております。また、半導体供給不足による生産減少に加え資源価格の高騰に伴うコスト増加が懸念される等、先行き不透明な状況が続いております。当社は、以上の市場環境の変化の中、2023年度より新たに中長期5か年計画「J-VISION 30」を策定し、更なる成長に向けた活動を開始しております。
中長期5か年計画「J-VISION 30」は、「既存事業の強化」と「新事業の創出」を新たな成長戦略の2本柱に設定しております。
「既存事業の強化」については、ボディ部品及び今後急速に成長拡大が見込める電動化部品における事業規模拡大を図るため、日本は西日本地区、中国は中国南東部地区において新工場を新たに展開し、生産能力及び売上規模の拡大を目指してまいります。また、AI及びIoTの活用により新しいモノづくりに挑戦し、生産体質の変革を図るほか、金型事業についてはデジタル技術と匠の技の融合で創業以来の金型技術を磨くとともに生産プロセスの進化やグループ間連携強化等により競争力強化を図り、強固な企業基盤を構築いたします。
「新事業の創出」については、経営資源の最適配分により研究開発活動を更に加速させ、将来の新たな収益基盤の構築に向けて、自動車領域に限定しない社会課題の解決につながる新商品・新事業の開発に挑戦してまいります。また、伸長事業・不採算事業を見極め、成長事業に経営資源を集中させ、新たな成長市場への進出を含めたグループ全体の事業リスクを視野に入れた経営を推進するほか、事業・製品・販路・技術等を軸にアライアンス及びM&A等の外部資源の活用を図り、持続的な成長に向けた事業ポートフォリオへの変革を進めてまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、持続可能な社会の実現と企業価値の向上に向け、2021年12月に「サステナビリティ方針」を制定し、2022年3月に優先的に取り組む「サステナビリティ重要課題」を特定いたしました。2022年4月には、環境(E)、社会(S)、ガバナンス(G)等のグループ課題に取り組むため、専門組織であるサステナビリティ推進室を設置して、サステナビリティ重要課題の管理を行い、進捗状況と課題について、半期に1回の頻度で取締役会へ報告しております。取締役会は、サステナビリティ全般におけるリスクの監督に対する責任と権限を有しており、内部統制・企業倫理委員会及び下部組織のコンプライアンス・リスクマネジメント委員会に加え、安全衛生・防災委員会並びに環境管理委員会等の当社委員会組織で協議された内容の報告を受け、当社グループのサステナビリティのリスクへの対応方針及び活動計画等についての審議・監督を行っております。
当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は以下のとおりであります。
① 人材育成方針
「個の力」を底上げし、管理職の「マネジメント能力」のブラッシュアップにより「強固なチーム」を作り上げ、グローバル人材・コア人材の管理・育成によるグローバルでの同一視点による最適人材配置の実現、有能人材定着・獲得の為の企業価値の確立・向上へのアシストを実施することを人材育成方針としております。
② 社内環境整備方針
少子高齢化・都市部への人口流出等により、当社所在地における雇用環境が今後一層厳しくなることが想定される中、当社は、従業員一人ひとりの生産性の向上を図りつつグローバルに人材を確保するべく、経営状況の共有、健康経営の推進、キャリア形成、外国人材雇用の推進に努めることを社内環境整備方針としております。
当社グループにおける全社的なリスク管理は、コンプライアンス・リスクマネジメント委員会において行っております。当社の取締役を委員長として、サステナビリティに係るリスクの対応方針や課題について、優先度を選別・評価し迅速な意思決定を図っております。リスクへの対応状況は、当該委員会においてモニタリングされ、上部組織の内部統制・企業倫理委員会より、取締役会へ報告され、取締役会においても審議・監督されております。
上記「(2)戦略」の、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針における、指標、目標及び実績は、以下のとおりであります。
(注) 無期雇用の労働者における外国籍労働者の比率
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性のある事業等のリスクには以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(2023年6月23日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における世界経済は、ウィズコロナが一段と進展したことで経済活動の正常化が進んだものの、長引くインフレや金融引き締め等の影響により、景気の回復ペースは鈍化するなど、依然として不安定な状況が続いております。日本では、物価の高騰が景気回復の足かせとなったものの、ウィズコロナに伴う挽回消費やインバウンド需要の回復に支えられ、景気は堅調に推移いたしました。しかしながら、インフレに伴う海外経済の減速等が景気の下押しリスクとなるなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループが属する自動車業界においては、タイでは、国内経済の回復や半導体供給不足の緩和を背景に生産台数は増加するなど、市場は堅調に推移いたしました。中国では、ゼロコロナ政策の廃止を背景とした感染拡大に伴う販売台数の低迷などマイナス要因があったものの、政府の消費刺激策に支えられ、新エネルギー車市場が堅調さを維持したことで市場は回復基調が持続いたしました。日本では、半導体供給不足の緩和を背景に各自動車メーカーで生産の正常化が進むなど、市場は堅調に推移いたしました。しかしながら、資源価格の高騰をはじめとした懸念材料も存在しており、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループは、中長期5か年計画の最終年度として、競争力基盤の確立及び財務体質の向上に努めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は52,356百万円(前年同期比14.7%増)、営業利益は2,811百万円(前年同期比4.1%減)、経常利益は2,712百万円(前年同期比1.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、広州拠点において客先の中国事業撤退に伴い、未回収が想定される車体プレス部品及び金型等の資産を特別損失に計上したこと等により、1,298百万円(前年同期比34.9%減)となりました。
当社グループでは、2019年3月期から2023年3月期までの中長期5か年計画において、競争力基盤の確立としてボディ部品事業(車体骨格部品事業)を「主力事業」、電動化部品事業及び金型事業を「戦略事業(次の10年に飛躍するための成長ドライバー)」に位置づけ、効率経営と競争力強化を目指し、売上高営業利益率をKPI(重要業績評価指標)としております。売上高営業利益率については、中長期5か年計画最終年度となります2023年3月期の目標数値9.0%以上に対し、5.4%となりました。
セグメントごとの概況は、次のとおりであります。
なお、タイ(タイ・マルジュン社)、広州(広州丸順汽車配件有限公司)及び武漢(武漢丸順汽車配件有限公司)の決算日は12月31日であり、連結財務諸表作成に当たっては同決算日現在の財務諸表を使用しております。
(J-MAX)
J-MAXにおいては、部品事業にて主要客先の生産回復及び原材料価格高騰による製品売価が増加したこと等により、売上高は増加いたしました。また、物流効率化による輸送費削減及び材料歩留まり改善による購入費削減の取り組みを推進したものの、原材料価格の売価反映の時期ズレ及び資源価格高騰による操業費の増加等の影響により、利益は減少いたしました。
以上の結果、売上高は17,437百万円(前年同期比21.9%増)、経常利益は1,232百万円(前年同期比9.2%減)となりました。
J-MAXにおいては、新規受注先の拡大や新たな生産拠点の整備に加え、今後の競争力強化につながる研究開発の推進等、グループ全体の成長を牽引しております。
(タイ)
タイにおいては、主要客先の輸出向け自動車部品及び汎用エンジン部品等の生産の回復に加え、金型設備等の販売が増加したことにより、売上高は増加いたしました。なお、生産部品内製化及び生産効率化等による継続的な原価低減の取り組みにより、利益は増加いたしました。
以上の結果、売上高は7,276百万円(前年同期比22.6%増)、経常利益は124百万円(前年同期は40百万円の経常損失)となりました。
タイにおいては、タイ国内及び輸出先である周辺国における市場が成熟化する中、原価低減を中心とする構造改革後の継続的な取り組みにより、利益体質の強化を図っております。
(広州)
広州においては、主要客先の減産影響等により、売上高は現地通貨ベースでは前年同期と同水準となるものの、円安による為替変動により邦貨ベースでは増加いたしました。なお、生産動向に即した要員適正化等による、固定費を中心とした原価低減の取り組みに加え、量産車種終了に伴う金型投資費用の未回収分の回収により、利益は増加いたしました。
以上の結果、売上高は19,652百万円(前年同期比13.4%増)、経常利益は1,001百万円(前年同期比41.2%増)となりました。
広州においては、成長戦略を牽引する中核拠点として、中国で加速する自動車電動化の需要を取り込むため、積極的な事業拡大を展開しております。
(武漢)
武漢においては、主要客先の減産影響等により、売上高は現地通貨ベースでは減少したものの、円安による為替変動により邦貨ベースでは前年同期と同水準となりました。また、生産動向に即した要員適正化に加え、省人化及び自動化ラインの構築に伴う生産効率化等の原価低減活動を推進したものの、売上減少に伴う固定費負担の増加に加え、原材料価格の高騰等の影響により、利益は減少いたしました。
以上の結果、売上高は11,697百万円(前年同期比0.2%増)、経常利益は579百万円(前年同期比44.1%減)となりました。
武漢においては、省人化及び自動化等の生産体質強化の取り組みに加え、アルミ等の異素材加工技術の確立等に取り組み、新たな収益基盤の構築に努めております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は5,871百万円となり、前連結会計年度末に比べ219百万円減少しました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、4,911百万円の収入(前年同期は2,979百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,968百万円(前年同期は2,646百万円)、減価償却費3,999百万円(前年同期は3,597百万円)、仕入債務の減少額1,418百万円(前年同期は120百万円の増加)等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、5,220百万円の支出(前年同期は3,934百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出5,326百万円(前年同期は3,409百万円の支出)等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、174百万円の支出(前年同期は2,922百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金2,101百万円の増加(前年同期は1,015百万円の減少)、長期借入金1,027百万円の減少(前年同期は1,010百万円の減少)、配当金の支払額167百万円(前年同期は141百万円)、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出1,034百万円(前年同期は661百万円の支出)等によるものであります。
当社グループでは、中長期5か年計画においてフリー・キャッシュ・フローを重視しており、「主力事業」及び「戦略事業」を中心とした事業戦略に基づき利益創出に取り組んでおります。また、投資については構造改革後の次なる成長に向けた戦略投資を実施しており、投資回収等を重視した最適投資を推進しております。獲得したフリー・キャッシュについては、財務体質強化に向けた有利子負債圧縮、将来の成長に向けての研究開発活動の原資及び株主への還元等に充当しております。
③ 生産、受注及び販売の状況
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、販売価格によります。
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月23日)現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社経営陣は連結財務諸表の作成に当たって、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー、特に以下に述べる項目に影響を与えるような見積り及び判断を行っております。経営陣は過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
a.棚卸資産
棚卸資産のうち、仕掛品に含まれる販売目的の金型、治具及び検具等(販売用金型等)は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)(1)棚卸資産(販売用金型等)の評価」に記載のとおりです。
b.繰延税金資産
繰延税金資産の回収可能性の判断については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)(2)繰延税金資産の回収可能性の判断」に記載のとおりです。
c.退職給付引当金
当社は、退職給付債務の算定に当たり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。また、一部の連結子会社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しております。確定給付制度の退職給付債務及び関連する勤務費用は、数理計算上の仮定を用いて退職給付見込額を見積り、割り引くことにより算定しております。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する退職給付に係る負債及び退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、当連結会計年度末の退職給付債務の算定に用いた主要な数理計算上の仮定は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(退職給付関係)2確定給付制度(8)数理計算上の計算基礎に関する事項」に記載のとおりであります。
d.減損会計における将来キャッシュ・フロー
減損損失の認識及び測定において用いられる将来キャッシュ・フローは、当社グループが用いている内部の情報(予算)と経営環境などの外部要因に関する情報を整合的に修正し、資産グループの現在の使用状況や合理的な使用計画等を考慮して見積もっております。当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において新たな減損損失(特別損失)が発生する可能性があります。
<経営成績等>
当連結会計年度の経営成績等について、当社グループは、中国拠点における主要客先の減産及び原材料をはじめとする資源価格高騰の影響等により、営業利益は減益となりました。営業外費用の減少により経常利益は増益となるものの、広州拠点における特別損失の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は減益となりました。
当社グループの当連結会計年度における経営成績は、売上高は日本及びタイにおいて増収、中国拠点において円安による為替変動により邦貨ベースで増収となったことで、前年同期比14.7%増の52,356百万円となりました。
売上原価は、前連結会計年度の39,729百万円から46,427百万円に増加し、売上高に対する比率は1.7ポイント増加し88.7%となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度の3,002百万円から3,116百万円に増加しましたが、売上高に対する比率は0.6ポイント減少し6.0%となりました。以上の結果、営業利益は前連結会計年度の2,931百万円に対し、2,811百万円となりました。
営業外収益は、前連結会計年度の275百万円に対し、275百万円となりました。また、営業外費用は、前連結会計年度の527百万円に対し、374百万円となりました。以上の結果、経常利益は前連結会計年度の2,679百万円に対し、2,712百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の1,996百万円に対し、1,298百万円となりました。
当社グループの当連結会計年度末における資産総額は、48,945百万円となり、前連結会計年度末と比較し、2,208百万円の増加となりました。これは主に、現金及び預金が304百万円減少、受取手形が366百万円増加、売掛金が806百万円減少、工具、器具及び備品並びに土地等の有形固定資産が2,651百万円増加したこと等が要因であります。
負債総額は26,576百万円となり、前連結会計年度末と比較し、920百万円の増加となりました。これは主に、短期借入金が2,638百万円増加、長期借入金が1,699百万円減少したこと等が要因であります。
純資産は22,369百万円となり、前連結会計年度末と比較し、1,288百万円の増加となりました。これは主に、利益剰余金が1,132百万円増加、為替換算調整勘定が908百万円増加、非支配株主持分が915百万円減少したこと等が要因であります。
当社グループでは、主力事業及び戦略事業の強化に加え、有利子負債の圧縮及び積極的な資本政策などによる財務体質の向上及び経営基盤の安定化を目指し、自己資本比率を当社グループKPIとしております。自己資本比率については、中長期5か年計画最終年度となります2023年3月期において40.0%以上を目標数値としており、当連結会計年度末で41.7%となりました。
当社グループの主たる事業である自動車部品の業界では、価格競争は大変厳しいものとなっており、激化する価格低減競争の環境下にあって、市場シェアの維持あるいは拡大ができず、利益を確保できない可能性があります。
また、当社グループは、売上高の大部分を本田技研工業株式会社及びその関係会社に依存しているため、その業績の変動が、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は68.4%と大きく、為替の変動が、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは4,911百万円の収入となり、投資活動によるキャッシュ・フローが5,220百万円の支出となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローが174百万円の支出となった結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、前連結会計年度末に比べ219百万円減少し、5,871百万円となりました。
当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金、借入、社債により調達しております。また、借入による調達に関しましては、運転資金については短期借入金、生産設備などは、原則として長期借入金で調達しており、当連結会計年度末の連結貸借対照表に計上されている短期借入金の残高は8,937百万円、1年内返済予定の長期借入金の残高は1,782百万円、長期借入金の残高は2,739百万円であります。
(1)技術受入等契約
(注)対価として一定料率のロイヤリティを支払っております。
(2)技術援助契約
(注)対価として一定料率のロイヤリティを受け取っております。
当社グループでは、環境への対応と安全性の向上を目標とし、自動車の主要部品である車体骨格、安全補強、機能部品、電動化部品及び精密部品について、研究開発活動に積極的に取り組んでおります。また、取引先の要望である自動車の軽量化、衝突安全性能の向上及び商品価値の向上等の課題に対応し、独自な新商品提案を実現することを目指しております。
さらには、自動車関連部品のほか、新たな研究開発活動として将来的に市場拡大が予想される事業を事前に検知するため、カーボンニュートラルを踏まえた次世代の新事業及び新商品の開発に取り組んでおります。
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は
また、当社の研究開発活動は以下のとおりであります。
(J-MAX)
J-MAXにおいては、研究開発活動は上石津工場を主な拠点とし、車体骨格、安全補強、電動化部品及び精密部品を中心に、主要取引先の研究開発部門と密接な連携をとり、効率的な商品開発のほか、次世代を見据えた新事業及び新商品の研究開発活動を行っております。
当連結会計年度における研究開発費の総額は
① 高強度鋼板材等の加工技術及び自動車骨格部品等への適用に関する研究開発
② 高強度鋼板材等のプレス加工に適した、金型技術、成形技術に関する研究開発
③ 精密加工部品の加工・製造技術等に関する研究開発
④ 自動車各種機能部品に関する研究開発
⑤ CAE技術の精度向上・活用分野拡大に関する研究開発
⑥ 自動車車体部品への効率的な接合技術に関する研究開発
⑦ 自動車電動化関連部品の要素技術の開発
⑧ 新事業及び新商品に関する研究開発