新型コロナウイルス感染症拡大は世界全体に大きな影響を与え、さらに脱炭素社会や資源循環社会への転換など社会情勢は急激に変化してきています。当社グループを取り巻く今後の経営環境も、景気後退などのリスクと事業機会の拡大などのチャンスが並立する大きな変革のときを迎えようとしております。
当社グループの2021年2月期の業績は、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受け、大幅な減収・減益となりました。このような状況の中で、当社は2021年4月を以って創立60周年を迎えることとなりました。改めて、今一度原点に立ち返り、持続可能な社会の実現に貢献できる企業となることを目指して、次世代に向けた事業の再構築とさらなる飛躍のための新中期経営計画を策定しました。
2022年2月期から2024年2月期までの3年間を事業の再構築の期間として、既存事業の事業構造再構築と、脱炭素・資源循環型社会の実現に向けた環境事業への注力により、社会の期待を超える製品を創出することで、「持続可能な社会の実現に貢献するコトづくり企業として、創造的な発想と技術で人と社会に必要なカタチを提供できる企業」を目指し、重点方針である「次世代に向けた再構築」を確実に遂行してまいります。
なお、本項に記載した将来や想定に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。将来や想定に関する事項には、不確実性を内包しており、あるいはリスクを含んでいるため、実際の結果と大きく異なる可能性もあります。
長期ビジョン
持続可能な社会の実現に貢献するコトづくり企業として、
創造的な発想と技術で人と社会に必要なカタチを提供できる企業
重点方針
次世代に向けた再構築
2022年2月期は、上記の長期ビジョンと重点方針に基づいて、以下の施策に取り組んでまいります。
① 既存事業の事業構造再構築と環境事業への注力
当社グループは、今後想定される社会・産業の構造変化に対応するため、既存事業では、そのコア・コンピタンスと技術先進性を改めて再確認し、市場環境に左右されない骨太の事業構造への再構築を図ってまいります。
また、重点事業として脱炭素・資源循環型社会の実現に向けた環境事業に注力することで、自社ブランドの製品/部品メーカーとしての地位を確立し、持続可能な社会の実現に向けて貢献することを目指します。
上記の実現のために、厳しい経営環境にスピーディーに対応できる組織体制の構築と経営基盤の強化に努め、確実に成果に繋げてまいります。
② 健全経営によるステークホルダーとの良好な関係の構築・維持
当社グループは、「お客様の発展に貢献してこそ、私たちの発展がある」の理念に基づき、ステークホルダー(当社グループに関わる全ての人々)との対話を改めて重要な課題と認識しております。ステークホルダーとの対話を通じ、皆様から安心・信頼される健全経営に努め、人権に関する国際的な規範の遵守や多様性の尊重などに勤しみながら、今まで以上にステークホルダーとの健全で良好な関係の構築と維持に尽力してまいります。
③ 技術・技能の伝承および次世代に向けた人材育成の推進
当社グループは、これまで培ってきた技術・技能を次の世代に確実に伝承し、持続的に成長できる企業を目指します。また、次世代のリーダーとして若手の成長を促進し、DX技術・ICT技術を含めた次世代のものづくりに取り組む技術者の育成を推進してまいります。
④ 新しい生活様式における健康な職場づくりの推進
当社グループは、テレワークやオンライン会議などを駆使して、新しい生活様式に相応しい従業員の多様性を尊重した労働環境を構築することで、従業員が笑顔で働く職場づくりを促進し、持続可能な社会の実現に向けた新たな働き方への取組みを推進してまいります。
⑤ SDGs(持続可能な開発目標)を意識したガバナンスの強化
当社グループは、SDGsの担当部署を新規に設置して積極的に推進し、E(環境)・ S(社会)・G(企業統治)に関する課題に取り組み、コンプライアンス(法令遵守)体制のより一層の充実、リスクマネジメント強化のための体制の見直し、東証の市場再編を見据えたコーポレートガバナンスの確立、労働災害の撲滅を目指した安全衛生管理活動の推進等により、経営基盤の強化を図ってまいります。
当社グループでは、発生しうるリスクの未然防止及び発生したリスクの低減をするための管理体制を整備し、業務の円滑な運営に資することを目的としてリスク管理規程を制定しております。
リスク管理体制は、代表取締役社長を委員長とする「コンプライアンス・リスク管理委員会」を設置してグループ全体のリスクを総括的に管理することとしており、定期的にリスクの洗い出し及び評価を行っております。
当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性のあるリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。なお、本項に含まれている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの当連結会計年度における売上高の66.1%が三菱重工業グループ、日本碍子グループ、川崎重工業グループ、LIXILグループの主要得意先4社グループで占められております。三菱重工業グループからは、主に産業用ガスタービンエンジン部品の放電加工及び、表面処理の業務並びに航空機エンジン部品を、日本碍子グループからは、自動車排気ガス浄化用のセラミックスハニカム担体を成形するためのセラミックスハニカム押出用金型を、川崎重工業グループからは、航空機エンジン部品の表面処理業務等を、LIXILグループからは、アルミサッシ等を成形するためのアルミ押出用金型をそれぞれ受託しております。
従って、これらの主要得意先の受注・生産動向や外注政策が大きく変動した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応として、顧客基盤拡大の取り組みや提供サービスの多様化などによりリスク顕在化の影響の緩和に継続的に努めてまいります。
※ 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは国際的品質管理基準であるISO9001などに基づいて品質の安定に努めております。しかし、すべての製品について欠陥が無く、将来に製造物責任賠償などが発生しないという保障はありません。製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、大規模な製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの対応として、品質システム管理室及び品質管理部門を中心として品質マニュアルを定義して、社員向け教育など継続的な改善を進め、品質の徹底管理に取り組んでおります。
当社は、米国のPRAXAIR SURFACE TECHNOLOGIES,INC.(旧SERMATECH INTERNATIONAL INC.)とのサーメテルコーティング等の表面処理の技術提携契約により、これらのコーティング等の国内における実施権を得ております。主要なコーティング技術の契約期間は、一定期間ごとに自動更新となっております。当社グループが当該リスクを回避するため様々な方策を講じておりますが、契約が更新されない場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
地震や台風等の自然災害によって、当社グループの生産拠点に甚大な被害を被る可能性があります。
当社グループの生産拠点は神奈川県に3箇所、愛知県に3箇所、岡山県、千葉県、福井県に各1箇所、また、海外においてはタイ国に1箇所、中国に1箇所あり、それぞれ定期的な災害防止活動や設備点検等を行っておりますが、これらの災害による影響を完全に防止又は軽減できる保障はありません。特に生産拠点が関東地区から中部地区に集中しており、大規模な東海地震などが発生した場合は、生産能力に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの対応として、当社グループでは、有事の際、代表取締役社長を本部長とする対策本部を設置し、被災状況の把握と対応の指示命令を行います。また、火災保険等に加入し、自然災害による損失リスクに備えております。顧客、取引先、従業員等の人命尊重を最優先とした上で、営業の継続又は早期の営業再開に向けて対応してまいります。
当社グループは、加工技術・加工治具・専用機の開発などによって生産性の向上、コスト削減に努めておりますが、有能な人材の流出や原材料の高騰等があった場合に開発が進まず生産性の向上が図られない場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの対応として、原材料高騰については、販売価格への適正な反映や調達ルートの多様化に取り組んでおります。人材流出については、当社グループでは新卒採用だけでなく、専門性の高い人材の中途採用を進めております。また、結婚や育児、介護等の理由により退職した人材を再度雇用する「ジョブリターン制度」の採用など多様な働き方に対応できる仕組みの整備にも努めております。
当社グループは、将来見通しも含めた金利動向を勘案して資金調達を実施しており、低利・安定資金の確保に努めておりますが、金利の大幅な変動をはじめとする金融市場の状況変化は、将来における当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの対応として、金利スワップ契約などにより固定金利と変動金利の変動に対応しております。
(7)財務制限条項について
借入金のうち、タームローン及びシンジケートローンには一定の財務制限条項が付されております。これらに抵触した場合、該当する借入金の一括返済及び契約解除の恐れがあり、当社の資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。なお、当連結会計年度末において、上記の借入金における財務制限条項に抵触いたしましたが、当該条項に係る期限の利益喪失による権利を行使しないことについて金融機関の合意が得られております。
当該リスクの対応として、安定的な業績を確保するため、利益率の向上に努めてまいります。
当社グループは、事業の遂行を通して顧客等の機密情報に多数接しているほか、当社グループの技術・営業・その他事業に関する機密情報を保有しており、安全管理に努めておりますが、コンピュータウィルスの感染や不正アクセスその他不測の事態により、機密情報が滅失若しくは社外に漏洩した場合、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの対応として、「情報セキュリティ規程」に基づく積極的な情報セキュリティ活動(教育訓練含む)を展開するとともにセキュリティ関連の情報収集に努めてまいります。
新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)の世界的な感染拡大を受け、当社グループにおきましては当社グループの従業員やその家族、その他ステークホルダーの健康と安全を第一に、社会やお客様のニーズにお応えする製品・サービスの提供の継続に努め、業績への影響を最小限にすべく対応を図りました。しかし、経済活動全般の停滞や世界的な航空機需要の低迷などに伴い、特に当社の航空機エンジン部品事業で売上高が大幅に減少したことなどから、当社グループの業績に影響を及ぼしました。引き続き、COVID-19の世界的な感染拡大が収束せず、当社グループの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの対応として、体温確認などの健康管理、手指消毒、Web会議の推奨、テレワーク環境の更なる整備を進めるとともに、日頃の感染予防対策を徹底して、政府や地域行政の要請等を踏まえた不要不急の出張制限や在宅勤務等の対応を推進し、事業活動への影響の低減を図ってまいります。
(10)減損損失
当社グループの資産の時価が著しく下落した場合や事業の収益性が悪化した場合には、減損会計の適用により減損損失が発生し、当社グループの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。当連結会計年度では、COVID-19の影響を踏まえて、航空・宇宙関連では外部機関の需要予測等に基づき、今後の事業計画の見直しを行ったことから減損損失を計上して当社グループの業績に影響を及ぼしました。
当該リスクの対応として、有形・無形固定資産について減損の兆候判定と減損損失の認識及び測定を行うための手続きを整備・運用するとともに、投資時の投資回収等の検証やその後のモニタリングを通じて早期の兆候把握に努めてまいります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとお
りであります。
当連結会計年度(2020年3月1日~2021年2月28日)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)の世界的な拡大により大きな影響を受け、限定的な経済活動を強いられるなど厳しい状況が続きました。わが国経済も、2020年4月の緊急事態宣言の発出に始まりCOVID-19が2020年12月から再び拡大に転じたことで、首都圏を中心に2度目の発出があり、更に2021年4月に3度目の緊急事態宣言が発出され、先行き不透明な状況が依然として続いております。
当連結会計年度における当社グループを取り巻く業界動向として、航空・宇宙関連においては、COVID-19の影響により、各国間の入国規制や外出自粛などによる航空需要の大幅な減少を余儀なくされました。また、交通・輸送関連においては、自動車の生産・販売数は回復の兆しがあるものの、住宅関連、機械設備関連においては先行き不透明な経済状況であることから低調に推移いたしました。
このような状況の中、当社グループは、COVID-19の影響による受注減少に対し、当社グループをあげて生産性向上と原価低減に取り組み、役員報酬の減額を含む経費圧縮を図るとともに、希望退職者の募集、製造部門の統合など、経営の合理化を進め、利益創出に向けた対策を実行いたしました。
その結果、当連結会計年度における業績は、環境・エネルギー関連が堅調に推移したことに加え、タイ国の持分法適用会社を連結子会社化したことで住宅関連は増収となりましたが、その他の事業分野の受注減少が大きく、売上高は10,927百万円(前年同期比1.8%減)の減収となりました。利益につきましては、航空・宇宙関連、交通・輸送関連、機械設備関連の受注減少により大幅な減収となったことから、営業損失は556百万円(前年同期は190百万円の営業損失)、経常損失は573百万円(前年同期は186百万円の経常損失)、特別損失として希望退職募集に伴う特別退職金145百万円及び固定資産の減損損失2,488百万円を計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純損失は2,832百万円(前年同期は189百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメントの概況は、次のとおりであります。
なお、各セグメントの営業利益は、各セグメントに配賦することが困難な本社管理部門に係る営業費用等を控除する前のものであります。
①放電加工・表面処理
放電加工・表面処理は、環境・エネルギー関連の遠心圧縮機関連部品や、産業用ガスタービン関連部品が増加しましたが、航空・宇宙関連がCOVID-19の影響による急激な需要減少により生産調整が行われ大幅な減産となったことから減収となりました。利益面では、環境・エネルギー関連の産業用ガスタービン関連部品が増収効果と工程改善によって原価改善が図れたものの、航空・宇宙関連の大幅な売上高の落ち込みの影響は大きく、減益となりました。
その結果、売上高は5,818百万円(前年同期比2.0%減)、営業損失は67百万円(前年同期は70百万円の営業利益)となりました。
②金型
金型は、COVID-19による影響等により、住宅の新規着工戸数が低水準となったことから住宅関連のアルミ押出用金型などが減少したことや、交通・輸送関連のセラミックスハニカム押出用金型が自動車生産台数の減少などから、大幅な減収となりました。しかし、タイ国の関連会社であったKYODO DIE-WORKS(THAILAND)CO.,LTD.を前連結会計年度末より連結子会社としたことにより金型全体では増収となりました。利益面では、交通・輸送関連の売上高の大幅な減少により減益となりました。
その結果、売上高は4,010百万円(前年同期比8.2%増)、営業利益は353百万円(同50.6%減)となりました。
③機械装置等
機械装置等は、機械設備関連のサーボプレス機販売がCOVID-19の影響等により、受注の先送りや納入延期もあり減収となりました。交通・輸送関連においては、プレス部品加工の減産などで減収となりました。利益面では、売上高の大幅な減少により減益となりました。
その結果、売上高は1,097百万円(同26.0%減)、営業利益は63百万円(同6.2%減)となりました。
(2) 財政状態に関する分析
財政状態は次のとおりであります。
当連結会計年度末の資産合計は15,417百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,291百万円減少しました。その主な要因は、仕掛品の増加279百万円、繰延税金資産の増加374百万円はあったものの、受取手形及び売掛金の減少635百万円、及び減損損失を主因とする有形・無形固定資産の減少2,392百万円によるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は10,379百万円となり、前連結会計年度末に比べ610百万円増加しました。その主な要因は、賞与引当金の減少124百万円、退職給付に係る負債の減少257百万円の一方で、借入金(長期及び短期)の増加608百万円、リース債務の増加434百万円があったことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は5,037百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,902百万円減少しました。その主な要因は、利益剰余金の減少2,991百万円、退職給付に係る調整累計額の増加152百万円によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ148百万円増加し、1,386百万円となりました。その内訳は営業活動による資金の増加584百万円、投資活動による資金の減少1,010百万円、財務活動による資金の増加600百万円であり、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、584百万円(前連結会計年度は465百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失3,244百万円、減価償却費1,150百万円、減損損失2,488百万円、賞与引当金の減少124百万円、売上債権の減少646百万円、たな卸資産の増加297百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1,010百万円(前連結会計年度は2,292百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,017百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は、600百万円(前連結会計年度は2,180百万円の獲得)となりました。これは主に、短期借入金の増加額(純額)700百万円、長期借入金の減少額(純額)91百万円、リース債務の返済額183百万円、配当金の支払額158百万円、セール・アンド・リースバックによる収入342百万円によるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率=自己資本÷総資産
時価ベースの自己資本比率=株式時価総額÷総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率=有利子負債÷営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ=営業キャッシュ・フロー÷利払い
(注)1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
(注)2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
(注)3.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
(4) 生産、受注及び販売の状況
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1上記金額は、販売価格によって表示しております。
2上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1. セグメント間の取引については相殺消去しております。
2. 最近2連結会計年度の主な相手先別販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は次のとおりであります。
なお、本項に記載した将来や想定に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。将来や想定に関する事項には、不確実性を内包しており、あるいはリスクを含んでいるため、実際の結果と大きく異なる可能性もあります。
売上高は、前連結会計年度に比べ1.8%減の10,927百万円となりました。航空・宇宙関連においては、COVID-19の影響による各国間の入国規制や外出自粛などで航空旅客需要が急激に低下したことを受け、大幅な減産となりました。また、交通・輸送関連においても、自動車の生産・販売数は現状回復の兆しがあるものの一時大きく低迷し、機械設備関連においても、先行き不透明な経済状況であることから低調に推移いたしました。住宅関連はタイ国の関連会社であったKYODO DIE-WORKS(THAILAND)CO.,LTD.を前連結会計年度末より連結子会社としたことにより増収となりました。住宅関連等、一部で増収要因があったものの、COVID-19の影響は大きく、グループ全体では減収となりました。
売上原価及び販売費及び一般管理費を合計した営業費用は、上述のKYODO DIE-WORKS(THAILAND)CO.,LTD.を連結子会社化したことにより、前連結会計年度に比べ1.5%増の11,483百万円となりました。売上高は上述のとおり前連結会計年度比1.8%の減収となりました。当社グループは原価低減に取り組み、役員報酬の減額を含む経費の圧縮を図るとともに、希望退職者の募集、製造部門の統合など、経営の合理化を進め、利益創出に向けた対策を実行いたしましたが、航空・宇宙関連、及び交通・輸送関連などの減益が大きく、営業損失556百万円(前連結会計年度は190百万円の営業損失)となりました。
なお、セグメント別の当連結会計年度の経営成績等は(経営成績等の状況の概要)(1)経営成績の状況に記載のとおりです。
営業外収益は53百万円(前連結会計年度比11.4%減)、営業外費用は70百万円(同24.7%増)となっております。営業外収益減少の主な要因は、持分法による投資利益が減少したことによるものです。営業外費用増加の主な要因は、為替差損、及び借入金増加による支払利息が発生したことによるものです。
特別利益は5百万円(前連結会計年度は107百万円)、特別損失は2,676百万円(前連結会計年度は172百万円)となっております。特別利益減少の主な要因は、前期に段階取得に係る差益56百万円及び負ののれん発生益45百万円が発生していたことによるものであります。特別損失増加の主な要因は航空事業等に係る減損損失の計上2,488百万円、早期退職制度による特別退職金145百万円によるものであります。
法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額を合計した税金費用は、税金等調整前当期純損失計上により欠損金に対して繰延税金資産の計上により、△415百万円(前連結会計年度は62百万円の税金費用)となりました。
以上の結果、親会社株式に帰属する当期純損失2,832百万円(前連結会計年度は189百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。なお、売上高当期純利益率は△25.9%(前連結会計年度は△1.7%)となっております。
イ.事業環境要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「事業等のリスク」にも記載いたしましたとおり、主要得意先4社グループで当社グループの売上高の66.1%(2021年2月期)を占めており、これら主要得意先の受注・生産動向や外注政策が大きく変動した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社といたしましては、主要4社グループ以外の得意先や、自社製品でありますデジタルサーボプレス「ZENFormer」「ZENFormer nano」、クロムフリー塗料の拡販を進め、相対的にこれら主要4社の比率を下げていく所存であります。
ロ.収益変動要因
当社グループには多数の事業所があり、且つ多数の事業を営んでいることから、これらに係る土地、建物及び生産設備等の固定資産について減損会計の適用による減損損失の計上が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(経営成績等の状況の概要) (3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の財源を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金については、自己資金を基本としており、設備投資については、自己資金の他に、金融機関からの借入金等による資金調達を基本としております。
なお、資本の財源につきましては以下のような分析をしております。
イ.財政政策
当社グループは、売上債権及び棚卸資産の圧縮を図ることによって内部資金を生み出し、借入金の返済を進めるなどにより財務体質の健全化を進めてまいります。
売上債権については、債権流動化のスキームを得意先及び金融機関の協力を得て実施しておりますが、更に拡大していく計画です。
ロ.財政状態
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ2,291百万円減少し、15,417百万円となりました。この主な変動要因は、流動資産が267百万円減少し、固定資産が2,023百万円減少したことによるものであります。負債については、流動負債が804百万円増加し、固定負債は長期借入金の減少などにより193百万円減少しました。なお、純資産は、利益剰余金の減少2,991百万円、退職給付に係る調整累計額増加152百万円により、前連結会計年度末より2,902百万円減少して5,037百万円となり、自己資本比率は12.5ポイント減少して28.5%となりました。
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するように努めております。今後は主力事業である放電加工・表面処理、金型製造の総合的な競争力の強化や機械装置等のデジタルサーボプレスの拡販及び部品加工事業の強化、クロムフリー塗料の拡販を進めるとともに、航空機エンジン部品事業の新たなアイテム獲得など事業拡大に注力してまいります。
なお、経営成績・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、当社グループは環境の変化への迅速な対応を基本とし、目標とすべき経営指標は営業利益率10%以上を従来から掲げて経営しておりますが、当連結会計年度におきましては損失を計上し、営業利益率は△5.09%となりました。
新年度(2022年2月期)におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響や経済環境の先行き不透明感はありますが、受注は徐々に回復し売上高は増加するものとみております。
セグメント別にみますと、放電加工・表面処理は、産業用ガスタービン関連部品が、前期(2021年2月期)に引き続き国内外から依頼が集中しており、増収を見込んでおります。また、利益面では、サプライチェーンマネジメントが軌道に乗りさらに生産性の向上が見込まれ、収益の改善が図れる見通しです。前期では、航空機エンジン事業が需要の大幅な減少から工場の一時生産停止等、非常に厳しい状況でありましたが、新年度では徐々にではありますが、回復するものとみております。
金型は、住宅関連及び自動車関連ともに前期に引き続き市場環境は厳しいものと見ておりますが、生産計画の安定化等により収益の改善が図られることから増益を見込んでおります。
機械装置等は、自動車部品加工は前期に引き続き厳しく見ておりますが、機械装置販売は大型プレス機の前期からのずれ込みによる売上が上期に計上されることと、投資抑制によって延期されてきた商談が復活し始めていることから増収、増益を見込んでおります。また、2020年11月から大和事業所でスタートした当社製品のデジタルサーボプレス機ZENFormerのシェアリングサービスも軌道に乗り始めております。
以上のことから、新年度の営業利益は前年同期に比べ増益となり、営業利益率は2.7%になる見込みです。短期的にはまだ、目標利益率に届きませんが、中長期的には「営業利益率10%以上」を客観的な指標として掲げ、様々な施策に取組んでまいります。
また、売上高の97.1%(2021年2月期)を受託加工が占めていることから、自社製品でありますデジタルサーボプレス機ZENFormerとクロムフリー塗料の拡販を推し進め、受託加工の売上高に占める主要得意先4社グループの比率を相対的に下げることでリスクの軽減を図り、景気動向に左右されないバランスの取れた事業内容の構築を目指し、業容の拡大を図ってまいります。
当社グループは、放電加工の受託加工を事業目的として創業し、以来、アルミ押出用金型、セラミックスハニカム押出用金型、産業用ガスタービン部品加工、航空機エンジン部品等の表面処理などにより、事業領域を広げてまいりましたが、受託加工がほとんどを占め、自社製品というものを持たない点が大きな特徴でした。このことは一面では、原材料に対するリスクが少ない、あるいは最終ユーザーの消費動向から受ける影響が軽微であるという利点もありますが、反面、得意先の業績、事業戦略、購買方針、受注動向などの影響を受けやすいという弱点も持ち合わせます。
これらリスクを排除するには、お客様の発展に貢献するという理念のもとに、技術とコストの両面で他を圧倒することが重要であり、このことを実践してきたことが、業容の拡大につながったと確信しており、今後も強力に推し進めてまいります。
また、一方では、受託加工の比率を低減するために自社の製品を持って、リスクの軽減を図り、業容の更なる拡大を目指す努力も行ってまいりました。それらは、デジタルサーボプレス「ZENFormer」「ZENFormer nano」並びに完全クロムフリー塗料「ZEC-888」「ZEC-W」「ZEC-F」などであります。今のところ、両製品とも業績への貢献は小さく、受託加工比率を改善するまでには至っておりませんが、両製品は大手企業で採用されるなど、その将来性には確かなものを感じています。
(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、重要な見積りや仮定を行う必要があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項」の(追加情報)に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要な判断を要し、財政状態及び経営成績に影響を与える項目は下記のとおりであります。
① 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の回収可能性を十分に検討し、回収可能な額を計上しておりますが、繰延税金資産の全部又は一部を将来実現できないと判断した場合には、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上いたします。
当社グループは、従業員の退職給付に備えるため、当連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産見込額に基づき計上しております。
退職給付費用は、割引率、昇給率及び期待運用収益率等のさまざまな仮定によって算出しております。割引率及び期待運用収益率は、金利の変動を含む現在の市場動向などを考慮して決定しております。昇給率の見積りは、実績及び直近の見通しを反映しております。
当社グループは、退職給付債務に関する会計上の見積りを「重要な会計上の見積り」と認識しております。それは仮定の変化が、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があるためであります。仮定の変化による実際の退職給付債務の差額は将来の期間にわたって償却されます。現在使用している仮定は妥当であると考えておりますが、仮定の変化により退職給付費用及び退職給付債務に影響を与える可能性があります。
③ 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損の兆候の有無を事業所ごとセグメント単位で判定しており、結果、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
なお、減損損失の認識及び測定に当たっては、市場環境の見通し等を踏まえた事業計画に基づいて慎重に検討しておりますが、新型コロナウィルス感染症の収束時期等が客観的に見通せない現状にあっては、市場環境の変化により前提条件が変更される可能性があります。
(注) 上記契約につきましては、契約に応じたロイヤリティーを支払っております。
当社グループは、社会環境の変化及び顧客ニーズの多様化や要求性能の高度化に伴い、研究開発主導型経営を基本に高付加価値製品並びに効率的なアプリケーション技術を主体に開発するものであり、当社が主体となって行っております。
研究開発体制といたしましては、事業部により技術内容が異なることから、各事業部において研究開発活動を行っておりますが、全社統括的な研究開発部門として事業開発部を設置し、開発テーマの創造や研究開発活動の進捗確認を行っております。ただし、生産技術的な内容については、生産技術プロジェクトが編成されており、開発案件ごとに開発進捗状況などの管理を行っております。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は