(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、経済政策等から企業収益や雇用環境の改善が見られ、景気は緩やかな回復基調が続いておりますが、一方で中国をはじめアジア新興国の景気の減速が鮮明となり、海外経済に対する不安の高まり等、景気を下押しするリスクから、依然として不透明な状況で推移いたしました。
このような状況のもと、当社グループは、新規取引先との取引拡大を図り、企画開発力を高め高付加価値製品の供給に努めるとともに、ゴルフ事業で本社及び海外子会社の合理化を推し進め、全社で一層の効率化、コスト低減等、収益の改善に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高125億87百万円(前年同期比8.9%減)となりました。利益面につきましては、ゴルフ事業で構造改革を推し進め、コスト削減が進んだことやステンレス事業で増収及び生産効率の向上等から利益率が改善し、営業利益8億91百万円(同319.8%増)、経常利益8億95百万円(同129.3%増)と大幅な増益となりました。また、ゴルフ事業の合理化に伴う事業再編損や固定資産の減損損失を特別損失に計上したこと等で、親会社株主に帰属する当期純損失4百万円(前年同期は3億1百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(ゴルフ事業)
ゴルフ事業につきましては、メタルウッドヘッドのOEM(相手先ブランドによる生産)の見直し、本社及び海外子会社の工場合理化を行う等、固定費の圧縮を図り、売上高43億3百万円(前年同期比21.7%減)、営業損失54百万円(前年同期は6億34百万円の営業損失)となりました。
(ステンレス事業)
ステンレス事業につきましては、新規取引先との取引の増加、技術開発力の向上及び製造工程の効率化等を図り、売上高15億68百万円(前年同期比10.0%増)、営業利益6億8百万円(同25.7%増)となりました。
(鍛造事業)
鍛造事業につきましては、タイ国自動車産業の回復が鈍く、生産効率の改善、コスト削減等に努めましたが、売上高67億15百万円(同2.6%減)、営業利益7億36百万円(同7.5%減)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、16億67百万円(前年同期比64.9%増)の収入となりました。この主な要因は、減価償却費10億円、売上債権の減少5億21百万円等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、2億1百万円(同64.0%減)の支出となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出4億7百万円等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、5億59百万円(同89.8%増)の支出となりました。この主な要因は、長期借入金の返済による支出3億63百万円等によるものであります。
この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は54億38百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億93百万円増加いたしました。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
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ゴルフ事業(千円) |
4,492,225 |
82.7 |
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ステンレス事業(千円) |
1,581,358 |
112.5 |
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鍛造事業(千円) |
6,691,955 |
97.2 |
|
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合計(千円) |
12,765,539 |
93.0 |
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(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
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受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
||
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ゴルフ事業 |
4,176,730 |
75.5 |
894,994 |
87.6 |
|
|
ステンレス事業 |
1,560,350 |
104.9 |
97,503 |
91.9 |
|
|
鍛造事業 |
6,590,780 |
94.5 |
504,543 |
80.2 |
|
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合計 |
12,327,861 |
88.1 |
1,497,042 |
85.2 |
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(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
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ゴルフ事業(千円) |
4,303,531 |
78.3 |
|
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ステンレス事業(千円) |
1,568,947 |
110.0 |
|
|
鍛造事業(千円) |
6,715,038 |
97.4 |
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合計(千円) |
12,587,518 |
91.1 |
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(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
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ダンロップスポーツ㈱ |
1,843,256 |
13.3 |
1,140,078 |
9.1 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
今後の見通しにつきましては、企業収益の改善や株価の上昇等を背景に、景気の回復基調が続くものと思われますが、円安による輸入製品の価格上昇等、懸念材料もあり厳しい経営環境が続くものと思われます。
このような状況の中、当社グループは、ゴルフ事業、ステンレス事業及び鍛造事業において、次のような取組みを行っていく所存であります。
① ゴルフ事業について
・グローバルなゴルフクラブ市場(サプライチェーン)の中で、一層の製造技術、製品品質の向上を図り、ニーズに対応した競争力のある付加価値製品の供給に努めてまいります。
・当社がコア技術とする鍛造製法の特性を更に明確にすべく、製法を更に進化させ、新しい市場ニーズに適応した商品を供給することを目指して、企画開発部門の拡充・強化を図ります。
・生産拠点のタイ工場(ENDO THAI CO.,LTD.)につきましては、抜本的な改善に取組み、製造工程の最適化、製造コストの低減を更に推し進めます。
・円安による製造原価上昇に対して、為替予約等のリスク回避に努めると同時に生産性の向上によるコスト削減を徹底し、収益の確保に努めてまいります。
・変化の激しい市場動向の中で取引先に対する対応をきめ細かく行なうために、企画・製造のリードタイムの短縮を図ります。
② ステンレス事業について
・定着スリーブの強度化と更に熱特性に優れた新素材の開発で、付加価値のある製品のバリエーションを広げます。
・幅広い製品の提案によって、国内外企業での既存取引先との取組み拡大と新規取引先の開拓を進めることで受注の拡大を図ります。
・極薄加工技術を更に発展・応用した次世代製品の研究開発に取組みます。
③ 鍛造事業について
・当社グループの最大の強みとする自動車部品のエアーハンマーによる鍛造製法部門を増床・拡大し、この分野での圧倒的優位性を実現します。
・鍛造部品の強みを活かし、農耕機等自動車以外の領域への取組みも強化することで受注の獲得を図ります。
・製造原価低減による競争力強化の実現と、品質、納期の安定供給を行い受注拡大につなげます。
④ 内部統制に関する課題について
当連結会計年度中の平成27年11月、当社の連結子会社ENDO STAINLESS STEEL(THAILAND)CO.,LTD.において、当社の元取締役(平成27年11月26日付辞任)による不正行為が判明したため、当社は社内調査委員会を設置し、被害金額を含む不正行為の真相解明、原因の究明のため、調査を行いました。社内調査委員会による調査の結果、過年度決算の訂正を行い、訂正報告書を提出することとなった事実を受けとめ、以下のとおり再発防止策を策定し、当社グループの内部統制の更なる強化を図ってまいります。
・企業風土の改革、コンプライアンス意識の醸成と浸透
・海外子会社の監査及び管理体制の強化
・内部統制システムの強化
・人事、組織管理の強化
有価証券報告書に記載した事業の概況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)OEM企業としてのリスク
当社グループの主要事業であるゴルフ事業におきましては、ゴルフクラブヘッド及びゴルフクラブの生産を受託した相手先メーカーのブランドで製造し販売するOEM生産の形態をとっているため、当社グループの業績は相手先メーカーの営業施策や外注施策による影響を受け、当社グループの業績が著しく変化する可能性があります。
また、特定取引先への販売依存度が高くなると、その取引先の販売政策の影響を強く受ける可能性があります。一方で取引先数の拡大を図れば主要取引先との関係の希薄化の懸念もあり、取引先拡大と関係強化の面で慎重な対応が必要であります。
(2)為替変動におけるリスク
当社グループは、タイ国において3法人の子会社を有しており、連結財務諸表作成時における売上、費用、資産及び負債を含む現地通貨建て項目は、円換算されており円換算後の価値が為替変動の影響を受ける可能性があります。
また、取引上においては、当社及び子会社間でのタイバーツや北米向け取引の米ドルで為替の影響を受けます。これに対して、製造原価を低減するためにタイ国生産工場の合理化を進めるとともに、為替予約取引等により為替レートの変動による悪影響を最小限にとどめる努力を行っているものの、大幅な為替レートの変動が当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3)海外廉価製品との価格競争についてのリスク
ゴルフクラブ市場において、価格及び品質競争が激化を続けている中で、市場での中国製製品の拡大が進んできております。当社グループは技術力と品質面で高い評価を受けておりますが、今後一層のコスト低減策を進めて行く必要があり、この取組みが不十分な場合、市場シェアの低下をまねき、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(4)原材料の高騰についてのリスク
メタルウッドクラブヘッドの製造に使用しているチタン材をはじめ原材料及び資材等の価格が予想を超えて高騰し、その状況が長期化した場合は、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(5)製品開発力についてのリスク
ゴルフクラブ市場においては、製品サイクルの短命化及び多品種小ロットになってきております。当社グループは開発力と生産技術力の強化により対処すべく取組んでおりますが、市場環境の変化や取引先の販売施策によっては、取組みが功を奏さないことも考えられ、その場合当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(6)経済状況の変化についてのリスク
当社グループは、自動車関連等の取引先に鍛造部品を製造・販売しております。経済状況の変化や景気後退により、自動車産業全体の需要が縮小し、その状況が長期化した場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(7)製品の品質についてのリスク
鍛造事業において製造しております鍛造部品については、安全性の配慮から特に品質について万全の体制で行なっておりますが、万が一、重大なリコールや賠償責任につながる製品の欠陥が発生した場合には、信用が失墜し、かつ、多額の費用を要することとなり、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8)災害等による影響についてのリスク
当社グループの生産拠点はタイ国に、また開発等の中枢機能と一部の生産は新潟県燕市にありますが、それらの地域に地震・洪水等その他の災害が発生した場合、生産活動に支障が生じ当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9)海外での事業展開についてのリスク
当社グループは、タイ国に生産の拠点があり、その重要性は高くなってきております。当地域において政情不安、鳥及び新型インフルエンザ、その他の要因による社会的・経済的混乱の長期化や予期せぬ事象の発生及び規制等により、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
経営上の重要な契約を締結しております。
製品の製造委託及び受託に関する契約の概要は、次のとおりであります。
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契約先 |
契約年月日 |
契約内容 |
契約期間 |
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ブリヂストンスポーツ㈱ |
昭和58年5月1日 |
「取引基本契約書」 製品の製造委託に関する契約 |
1年間 (自動更新) |
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ミズノテクニクス㈱ |
平成10年1月25日 |
「OEM供給契約」 ゴルフクラブ用ヘッドの製造委託に関する契約 |
1年間 (自動更新) |
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ダンロップスポーツ㈱ |
平成16年4月15日 |
「取引契約書」 ゴルフクラブヘッドの製造、加工委託に関する契約 |
1年間 (自動更新) |
当社グループの研究開発は、金属塑性加工製造業とした「Only One企業」を目指し、コア技術である鍛造及び塑性加工技術を更に追求・発展させつつ、各事業戦略の中で、顧客のニーズに対応した研究開発活動を行なっております。研究開発組織は、当社及び一部連結子会社の研究開発部門であります。
なお、当連結会計年度の当社グループ全体の研究開発費は、1億96百万円となっております。
また、セグメント別の研究の目的、研究開発費は以下のとおりであります。
(1)ゴルフ事業
ゴルフ事業では、ゴルフクラブの性能、品質の向上を追及するとともに、生産のリードタイム短縮とコスト低減の開発を実施しております。また、提案型開発を強化し、製品の差別化に努めております。
ゴルフ事業に係る研究開発費は、1億68百万円であります。
(2)ステンレス事業
ステンレス事業では、生産効率の向上・製造原価の低減及びステンレス製極薄管の用途変更の研究・開発を実施してまいりました。また、新機能素材の開発を進め、製品化を図っております。
ステンレス事業に係る研究開発費は、28百万円であります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の報告数値、当連結会計年度の収入・費用等の報告数値に影響を与える見積り等は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。しかしながら、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
(2)当連結会計年度の財政状態の分析
①資産の部
当連結会計年度末における資産合計は、175億61百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億12百万円減少いたしました。
流動資産は101億23百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億4百万円減少いたしました。この主な要因は、受取手形及び売掛金、原材料及び貯蔵品が減少したこと等によるものであります。
固定資産は74億38百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億7百万円減少いたしました。この主な要因は、機械装置及び運搬具、建物及び構築物が減少したこと等によるものであります。
②負債の部
当連結会計年度末における負債合計は、42億92百万円となり、前連結会計年度末に比べ9億89百万円減少いたしました。
流動負債は29億39百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億37百万円減少いたしました。この主な要因は、短期借入金が減少したこと等によるものであります。
固定負債は13億53百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億52百万円減少いたしました。この主な要因は、社債が減少したこと等によるものであります。
③純資産の部
当連結会計年度末における純資産合計は、132億69百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億22百万円減少いたしました。この主な要因は、為替換算調整勘定が減少したこと等によるものであります。
(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
(4)当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度における当社グループの売上高は125億87百万円(前年同期比8.9%減)、営業利益は8億91百万円(同319.8%増)、経常利益は8億95百万円(同129.3%増)、親会社株主に帰属する当期純損失4百万円(前年同期は3億1百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
①売上高
ゴルフ事業につきましては、メタルウッドヘッドのOEM(相手先ブランドによる生産)の見直しから、受注数が減少し、売上高43億3百万円(前年同期比21.7%減)となりました。
ステンレス事業につきましては、新規取引先との取引の増加等で、売上高は15億68百万円(同10.0%増)となりました。
鍛造事業につきましては、タイ国自動車産業の回復が鈍いこと等で、売上高は67億15百万円(同2.6%減)となりました。
②営業利益
ゴルフ事業につきましては、本社及び海外子会社の工場合理化を行う等、固定費の圧縮を図り、営業損失54百万円(前年同期は6億34百万円の営業損失)となりました。
ステンレス事業につきましては、売上高が増加したことや、技術開発力の向上及び製造工程の効率化等で、営業利益は6億8百万円(前年同期比25.7%増)となりました。
鍛造事業につきましては、生産効率の改善、コスト削減等に努めましたが、売上高が減少したこと等から、営業利益は7億36百万円(同7.5%減)となりました。
③営業外損益、経常利益
営業外損益、経常利益につきましては、営業利益が増加したこと等で、経常利益は8億95百万円(同129.3%増)となりました。
④親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、ゴルフ事業の合理化に伴う事業再編損や固定資産の減損損失を特別損失に計上したこと等で、親会社株主に帰属する当期純損失4百万円(前年同期は3億1百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
「4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(6)戦略的見通し
当社グループといたしましては、生産性の向上・改善等の製造コスト低減を推し進めることにより、一層の競争力を高める一方、開発・技術部門を強化し、高付加価値製品の供給に努め、また、新市場への領域拡大を図ってまいります。