第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループの経営方針は、景気に左右されない経営基盤を構築し、その結果として社会への貢献を通し、従業員一人ひとりが『胸を張って誇れる会社』を実現させることを基本方針としております。

 この基本方針を実現させるための指針として、「経営理念」のもとに「安全衛生管理方針」・「品質方針」・「コンプライアンス方針」・「環境方針」を掲げております。

<経営理念>

1.私達は、諸法令・社内規程を遵守し、社会倫理に沿った企業活動を実践します。
1.私達は、顧客第一主義に徹し、信頼される品質を創り上げます。
1.私達は、積極的に新しい技術の開発と導入を図り、広い分野に製品を提供します。
1.私達は、全員の力を結集して豊かな価値を創造し、活力に満ちた会社を築きます。
1.私達は、地球環境に配慮し、社会への貢献を通して、常に胸を張って誇れる会社を目指します。

<安全衛生管理方針>

1.『安全は全てに優先する』(永年方針)

2.『ゼロ災』は、永年の最重要目標

① 本年の安全衛生基本方針は、従業員一人一人が安全に対する知識と強い自覚を持ち、安全衛生活動を推進することにより、従業員の労働災害及び交通災害をなくすこと。

② 全員で健康な身体と心が宿る快適職場を築く。

<品質方針>

 私達は、「品質の維持向上は企業の社会的責任」との認識に立って、お客様に満足いただける品質を追求し、創り上げてお届けします。

<コンプライアンス方針>

1.法令その他の社会的規範を遵守し、公平で健全な企業活動を行います。
2.経営に関する情報を、適時・適正・公平に開示します。
3.企業機密、顧客又は役職員等の個人情報、その他一切の情報を適正に保護します。
4.社会的秩序や企業の健全な活動に悪影響を与える個人・団体とは、一切係わりません。

<環境方針>

 私達は、緑豊かな美しい地球環境を守り、これを次の世代に引き継ぐことは人類共通の課題であるとともに、期待される社会的責任でもあると認識し、企業活動、製品及びサービスが環境に及ぼす影響と常に向き合い、自然の保全と調和に努め、地域環境の継続的改善及び汚染防止を最重要視した企業活動を実践します。

 1.企業活動が地球環境に及ぼす影響を的確に把握して、環境マネジメントシステムを構築し、環境目標を定め

   て、計画的、継続的に活動します。

 2.環境に配慮した製品及び技術の提供を通して、環境汚染の防止に努めます。

 3.業務改善活動を進め、資源・エネルギーを有効活用し、廃棄物の再利用と排出量低減に努めます。

 4.企業活動に関連する法令・条例・協定及び業界規範等を遵守します。

 5.全従業員が環境汚染の予防と改善に対する意識を向上するための教育を実施し、環境マネジメントシステム

   の運用、維持、改善を推進します。

 6.この環境方針は、社内全員に周知徹底するとともに、広く社外にも公開します。

 

(2)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略

 1933年に創業、1950年に特殊電極株式会社として設立以来、特殊溶接材料のメーカーとして事業を展開してまいりました。
 当初は溶接材料の販売収益に限られていましたが、顧客の要望で特殊溶接工事も手がける事となり、工事施工の売上高比率は、2022年3月期には72.5%となりました。この間、「技術のトクデン」として顧客第一主義を基本方針とし、企業価値の増大を図ってまいりましたが、わが国経済環境は大きく変化し、企業再編、経営のグローバル化等の動きが顕著となっており、当社グループの関わる業界におきましても、企業の統合や業務提携が行われている現状であります。

 このような環境の中、当社グループは以下に掲げる施策に積極的に取り組み、経営基盤の強化を図ってまいります。

 

 1.研究開発の推進による技術的な優位性の確保

 企業価値増大のため、研究開発を更に推進してまいります。今後における展開としては、研究開発も得意先や公共機関などとの共同研究を更に推進して「技術のトクデン」として市場における優位性の確保に努めてまいります。

 2.顧客密着型営業の推進並びに直販体制の堅持

 顧客第一主義を標榜する当社は、サービスのスピードも含め、顧客に密着し直販体制をとることは、顧客満足度を充分に維持するためには不可欠の体制であるとの認識に立って、今後とも堅持してまいります。

 3.収益性を勘案した既存分野の見直し

 数多い商品ラインアップの中で、成熟期を越して衰退期の域に入った分野に関しては、管理に要する費用等、収益性を勘案して商品から除去し、新しい商品への置換を図ります。

 4.工事施工の工程管理などコスト削減への対応強化

 今後においても激しい価格競争が続くため、工事施工の工程管理など、コスト削減への対応を強化してまいります。

 5.人的資源の能力向上と意識改革の推進

 従業員各人が、自らの業務に常に問題意識を持って立ち向かう意識改革と、改善行動を積極的かつ円滑に起こすことのできる専門知識の習得と技術の伝承を図ります。

 6.職場の安全確保と業務効率化対策への積極的な投資の実行

 職場の安全確保なくして企業の繁栄はなく、また、業務の効率化なくして売上の拡大は望めないとの観点から、これらに対する積極的な投資を実行してまいります。

 7.海外市場の開拓

 国内市場は縮小化の傾向にあり、今後の事業展開において海外市場を視野に入れた活動を推進してまいります。

 8.新規得意先の獲得

 研究開発の成果による新商品、新技術をもって新しい業界への浸透を図り、新規得意先の獲得に努めてまいります。

 9.人材育成

 企業継続に不可欠な人材の確保と育成を進めてまいります。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

今後において、企業価値の向上、顧客の拡大を実現していくため、以下の重点実施項目を掲げ、経営基盤の強化充実を図ってまいります。

1.安全は全てに優先する

 誰もいないところでもルールを守ることの出来る人を育てる組織の醸成、また災害予知感度を向上させる教育を実施し、完全無災害の達成に取り組んでまいります。

 自動車の運転においてもルールを守り、運転に集中できる人を育て、交通事故・違反の撲滅に取り組んでまいります。

 健康衛生面においては、「整理・整頓・清掃・清潔・躾」を再認識し、新型コロナウイルス感染症も含めた感染予防策の強化、健康管理への意識向上、コミュニケーションを活性化させる活動により、健康な身体と心の宿る快適職場を築いてまいります。

2.新業界の開拓

 環境関連や再生可能エネルギー関連などの新しい業界の開拓及び既存顧客の新規案件開拓を強力に推し進めてまいります。

3.溶接材料の拡販

 溶接材料においては、溶接材料販売促進部会の活動を更に活発化させるとともに全社一丸となって販売強化に努め、溶接材料の拡販に取り組んでまいります。

4.部会・委員会・チーム活動の強化

 営業部門においては更なる高度な知識、手段が必要となるため、それに応えるべく自動車部会・溶接材料販売促進部会・鉄鋼部会の各部会活動を推進し、営業活動の高度化を進めてまいります。

 販売強化を目的とした委員会活動、ビジネス環境の変化に対応するためのチーム活動の強化を推進してまいります。

5.品質管理強化及び徹底したコスト削減

 品質管理を強化し、不適合品、重大クレームを撲滅するとともに、各本部間の連携と支援体制をこれまで以上に強化することにより、受注量の増加と徹底したコスト削減を実行してまいります。

6.新技術、新製品、新装置の早期開発

 売上拡大のため、顧客の要求する新技術、新製品、新装置を早期に開発し、既存顧客と新規顧客に積極的に販売してまいります。

7.海外事業の売上拡大

 海外子会社は、組織力の強化及び設備強化により、受注量を増加させ売上拡大に取り組んでまいります。

8.内部統制のレベルアップ

 内部統制システムの確実な実践と有効な内部監査により、内部統制の更なるレベルアップを図ってまいります。

9.社会への貢献活動の向上

 経営理念、品質方針、環境方針を遵守し、社会への貢献活動に積極的に取り組んでまいります。

10.溶接材料の生産安定化及び生産能力増強

 溶接材料の生産安定化及び生産能力増強に向け、加古川本社工場の建設計画を確実に遂行してまいります。

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、毎期、安定的な利益を継続的に確保するとともに、株主利益の重視と経営の効率化の視点から、「売上高」「売上総利益」「営業利益」「経常利益」を重要な指標として位置づけ、景気に左右されない経営基盤の構築を目指しております。

 

(5)新型コロナウイルス感染症の影響

 新型コロナウイルス感染症の影響については、当社グループの顧客基盤であります鉄鋼業及び自動車産業において、回復の兆しが見受けられますが、先行き不透明な状況が続くと想定しており、今後も動向を注視し、必要と判断した場合には、経営戦略等の見直しを実施してまいります。

 

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 また、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。

1.事故及び自然災害による影響

 当社グループは、主要工場の操業停止の影響を最小限にするため、生産拠点を国内で分散するとともに、設備点検の実施、安全装置、消火設備等安全対策を実施しておりますが、これらの施策に関わらず事故や地震等の自然災害が起こった場合は、生産能力や信用力の低下による販売への影響等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

2.取引先メーカーの設備投資動向の影響について

 当社グループの売上高に占める販売先上位10社の割合は、2022年3月期において44.8%となっており、これら上位10社の中でも鉄鋼業及び自動車産業が上位を占めております。当社グループの経営成績は、これらの業界をはじめとした顧客の設備投資動向の影響を強く受けることから、当社グループは、他業種への営業展開を図るとともに広い分野に供給できる新技術、新装置、新製品、新商品の開発を推し進める事により、リスクの分散化及び更なる売上拡大に努めておりますが、これらの施策に関わらず当社グループの顧客の設備投資需要が悪化した場合には、工事施工の受注減少、あるいは、受注価格または当社グループ製・商品価格の値下げ要請による同業他社との競合の激化等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

3.仕入先への依存について

 当社グループのブランドにて販売している溶接材料の一部、並びにトッププレートの原材料となる混合粉末の配合及びブレンド加工については、特定の協力会社に対して、当社グループの技術標準に基づき製造委託または加工委託を行っております。
 当社グループの当該溶接材料の一部は、1980年からニツコー熔材工業株式会社(大阪市)に製造委託を行っており、2022年3月期の商品仕入高に占める同社からの仕入割合は13.0%となっております。

 一方、混合粉末は、1990年から昭和KDE株式会社(東京都品川区)に加工委託を行っており、2022年3月期の原材料仕入高に占める同社からの仕入割合は39.3%と高い水準にあります。
 当社グループは両社との間において、基本契約の他に機密保持に関する覚書等を交わしており、原材料及び商品の安定調達を図るとともに、独自の技術及びノウハウの流出防止に努めております。
 しかし何らかの事情により、これらの安定調達に支障が生じたり、あるいは、当社グループ独自の技術やノウハウが第三者に流出した場合には、製造・加工委託の代替先の確保に時間を要し、あるいは、競合商品の新たな市場投入によるシェアの低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

4.協力会社への外注について

 当社グループは、機械加工または熱処理加工等、社内の設備や技術では対応が困難な工程、あるいは汎用的な溶接作業等、原価の低減または生産能力の補完に寄与する工程等については外注を活用しております。
 当社グループは、外注先の品質管理及び納期管理に努めるとともに、能力の高い外注先の確保・育成に努めておりますが、当社グループの外注先が、必要な技術的・経済的資源を維持できない場合、あるいは、当社グループが適時・適切に有能な外注先を確保・活用できない場合等には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

5.原材料価格の変動について

 近年、当社グループ製・商品の原材料価格が上昇しております。これに対処するため、当社グループは顧客に対する販売価格への転嫁の要請、当社グループの生産性向上及びコスト削減等を実施しておりますが、今後、原材料価格が大幅に高騰した場合には、適時・適切に販売価格へ転嫁できる保証はなく、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

6.新型コロナウイルス感染症について

 世界的な新型コロナウイルス感染症の影響により、当社グループの事業を取り巻く環境について先行き不透明な状況が生じております。当社グループは、従業員とその家族はもとより、お取引先様の生命・健康を最優先に考え、次のような対策により感染予防に取り組んでおります。

 ・安全衛生の徹底(マスク着用、検温、手指のアルコール消毒等)

 ・在宅勤務、時差出勤の推進

 ・ウェブ会議等の活用

 ・不要不急の国内、海外出張の禁止

 今後も動向を注視しながら適宜対策を講じてまいりますが、想定を超えるような感染拡大等が発生する場合には、当社グループの経営成績及び財政状態にさらなる影響を及ぼす可能性があります。

7.固定資産の減損処理

 当社グループは、保有する固定資産について、経営環境の著しい悪化等により事業の収益性が低下して投資額の回収が見込めなくなった場合には、固定資産の減損会計の適用による減損損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

8.繰延税金資産

 当社グループは、繰延税金資産について、経営環境の変化などを踏まえその回収可能性を考慮して将来の課税所得を合理的に見積もっておりますが、その見積額が減少した場合には、繰延税金資産の回収可能性が変動し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による景気の落ち込みから持ち直しの動きが見られるものの、半導体の供給不足及び原材料価格の動向、また変異株をはじめ感染症による内外経済の影響、更にウクライナ情勢の緊迫化等による下振れリスクを注視する必要があり、依然として先行きが不透明な状況が続いております。

 このような状況の中にあって当社グループは、営業部門におきましては、営業活動の効率化と高度化を推進し、売上拡大に鋭意努力してまいりました。

 生産工場及び工事工場におきましては、安全第一のもと、技術の伝承を進めるとともに品質の向上や作業の効率化を推し進めてまいりました。

 研究開発などの技術部門におきましては、新技術、新製品、新装置の開発ならびに既存技術の向上に取り組んでまいりました。

 また、海外子会社におきましては、販売体制の強化を進めてまいりました。

 その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,172百万円増加し、9,647百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末に比べ708百万円増加し3,395百万円となりました

 当連結会計年度末の純資産合計は前連結会計年度末に比べ463百万円増加し6,252百万円となりました

 

b.経営成績

 当連結会計年度の売上高は8,617百万円(前連結会計年度比3.6%増)となりました。損益面におきましては、営業利益は614百万円(同29.0%増)、経常利益は687百万円(同18.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は486百万円(同21.6%増)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 工事施工は、積極的な提案型営業と高度技術の提供、徹底したコスト削減の実行により、受注拡大に努めました結果、プラズマ粉体肉盛工事の受注は減少しましたが、アルミダイカスト関連工事、電力関連現地機械加工工事、鉄鋼関連の保全工事の受注が増加したことにより、売上高は6,247百万円(前連結会計年度比3.2%増)、セグメント利益は891百万円(同9.2%増)となりました。

 溶接材料は、直販体制の優位性を活かし、新規顧客の開拓と既存顧客の更なる深耕による販売力強化に努めました結果、当社の主力でありますフラックス入りワイヤなどの製品の売上高は503百万円(前連結会計年度比13.2%増)、また、商品のアーク溶接棒、TIG・MIGなどの溶接材料の売上高は745百万円(同17.0%増)となり、溶接材料の合計売上高は1,249百万円(同15.4%増)、セグメント利益は170百万円(同40.0%増)となりました。

 環境関連装置は、自動車産業用粗材冷却装置の受注が減少したことにより、売上高は576百万円(前連結会計年度比13.4%減)、セグメント利益は81百万円(同27.8%減)となりました。

 その他は、自動車関連のダイカストマシーン用部品の受注が増加したことにより、売上高は543百万円(前連結会計年度比5.7%増)、セグメント利益は21百万円(同42.7%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ991百万円増加し、2,856百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、税金等調整前当期純利益687百万円に、売上債権の増加344百万円などの資金減少要因がありましたが、減価償却費の計上106百万円、賞与引当金の増加93百万円、仕入債務の増加353百万円などがあり、862百万円の収入(前連結会計年度は641百万円の収入)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、定期預金の預入による支出500百万円、有形固定資産の取得による支出80百万円などの資金減少要因がありましたが、定期預金の払戻による収入700百万円などがあり、118百万円の収入(前連結会計年度は459百万円の支出)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、配当金の支払額56百万円などの資金減少要因がありましたが、短期借入金の純増額70百万円などがあり、8百万円の収入(前連結会計年度は64百万円の支出)となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

工事施工

267,077

112.0

溶接材料

522,618

133.1

合計

789,696

125.1

 (注)1.金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.工事施工の数値は、工事材料として使用されるトッププレート(耐摩耗用クラッド鋼板)の生産実績であります。

 

b.商品仕入実績

 当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

溶接材料

638,521

130.8

その他

495,417

108.5

合計

1,133,939

120.0

 (注)金額は仕入価格によっております。

 

c.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

工事施工

6,069,461

102.9

189,237

51.5

環境関連装置

613,707

94.5

43,311

669.3

合計

6,683,169

102.1

232,549

62.2

 (注)金額は販売価格によっております。

 

d.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

工事施工

6,247,782

103.2

溶接材料

1,249,142

115.4

環境関連装置

576,866

86.6

その他

543,678

105.7

合計

8,617,471

103.6

 (注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

 

相手先

前連結会計年度

(自  2020年4月1日

  至  2021年3月31日)

当連結会計年度

(自  2021年4月1日

  至  2022年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

日本製鉄株式会社

1,303,176

15.7

1,342,704

15.6

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 

a.財政状態

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産残高は7,751百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,138百万円増加しました。これは、半成工事107百万円の減少がありましたが、現金及び預金791百万円、電子記録債権149百万円の増加が主な要因です。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産残高は1,896百万円となり、前連結会計年度末に比べて33百万円増加しました。これは、繰延税金資産53百万円の増加が主な要因です。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債残高は2,677百万円となり、前連結会計年度末に比べて718百万円増加しました。これは、支払手形及び買掛金357百万円、短期借入金70百万円、未払法人税等200百万円、賞与引当金93百万円の増加が主な要因です。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債残高は718百万円となり、前連結会計年度末に比べて10百万円減少しました。これは、その他20百万円の減少が主な要因です。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産残高は6,252百万円となり、前連結会計年度末に比べて463百万円増加しました。これは、利益剰余金429百万円の増加が主な要因です。

 

b.経営成績

(売上高)

売上高は、アルミダイカスト関連工事、電力関連現地機械加工工事、鉄鋼関連の保全工事など工事施工の受注の増加及び溶接材料の受注の増加により、8,617百万円(前連結会計年度比3.6%増)となりました。

(売上原価、販売費及び一般管理費)

売上原価は、売上高の増加に伴い6,200百万円(前連結会計年度比2.1%増)となりました。

販売費及び一般管理費は、賞与引当金繰入額、役員報酬の増加などにより、1,802百万円(前連結会計年度比2.1%増)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

親会社株主に帰属する当期純利益は、486百万円(前連結会計年度比21.6%増)となりました。

また、売上高に対する親会社株主に帰属する当期純利益率は、前連結会計年度に比べ、0.8ポイント増加し、5.6%となりました。

 

 セグメント毎の経営成績につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 また、当社グループの経営に影響を与える大きな要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 資本の財源及び資金の流動性についての分析について、当社グループの運転資金需要の主なものは、製品製造のための原材料の購入及び商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費によるものであります。販売費及び一般管理費の主なものは、人件費及び販売諸掛(販売に係る諸費用)であります。

 研究開発費は、一般管理費として計上されておりますが、研究開発に係る材料費及び研究員の人件費がその主要な部分を占めております。

 なお、運転資金及び設備投資資金については、内部資金または借入金により資金調達することとしております。

 

③ 重要な会計方針及び見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

 連結財務諸表作成にあたって、資産、負債、損益の計上金額並びに関連する偶発事象の見積りの判断は、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく、将来の業績予測等に反映させることが難しい要素もありますが、現時点において入手可能な情報を基に検証等を行っております。

 

(固定資産の減損処理)

 当社グループは、保有する固定資産について、経営環境の著しい悪化等により事業の収益性が低下して投資額の回収が見込めなくなった場合には、固定資産の減損会計の適用による減損損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(繰延税金資産)

 当社グループは、繰延税金資産について、経営環境の変化などを踏まえその回収可能性を考慮して将来の課税所得を合理的に見積もっておりますが、その見積額が減少した場合には、繰延税金資産の回収可能性が変動し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、毎期、安定的な利益を継続的に確保するとともに、株主利益の重視と経営の効率化の視点から、「売上高」「売上総利益」「営業利益」「経常利益」を重要な指標として位置づけ、景気に左右されない経営基盤の構築を目指しております。

 2022年3月期の連結業績の目標値は、売上高9,000百万円、売上総利益2,360百万円、営業利益511百万円、経常利益527百万円としておりました。

 売上高の達成率は、95.7%となり、目標値を若干下回りましたが、工事施工事業及び溶接材料事業の売上総利益率が計画より向上したことに加え、諸経費の圧縮に努めたことにより、損益面の達成率は、売上総利益102.4%、営業利益120.3%、経常利益130.4%となりました。

指標(連結)

2022年3月期(計画)

2022年3月期(実績)

2022年3月期(達成率)

売上高

9,000百万円

8,617百万円

95.7%

売上総利益

2,360百万円

2,417百万円

102.4%

営業利益

511百万円

614百万円

120.3%

経常利益

527百万円

687百万円

130.4%

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当社グループは、多様化された顧客ニーズに対応するため、溶接技術をキーワードに、地球環境、作業環境へ配慮した製品、商品、装置の研究開発を基本コンセプトとして取組んでおります。

 研究開発体制は、開発委員会の統制のもと、尼崎研究所及び環境技術室において推進し、研究開発スタッフは16名で、これは総従業員の約7%に当たっております。

 当連結会計年度における各セグメント別の主な開発テーマ、研究開発状況は次のとおりであります。また、当連結会計年度における各セグメント別の研究開発費は、①工事施工22百万円、②溶接材料22百万円、③環境関連装置10百万円であり、総額は56百万円となっております。

① 工事施工

研究・開発テーマ

研究・開発状況

トッププレート新工法の開発

新工法によるトッププレートの試作に着手するも課題が多く、中断しております。新たな材料による新グレードのプレート開発を目指しております。

 

② 溶接材料

研究・開発テーマ

研究・開発状況

PTA粉末材料の開発

多層盛が可能であり、耐摩耗性が良好な鍛造設備用粉末材料及び多施工法に対応する材料の開発を進めてまいります。

MTワイヤの作業性改善と生産性の向上

フラックス入りワイヤにおける製造コスト削減に努めてまいりました。今後も原料調達方法や品質の調査を含めて総合的なコスト削減、生産性、作業性及び能率向上等の改善を継続して進めてまいります。

製鉄部品用寿命延長材料の開発

試作材料の熱間性能確認試験等より得られた基礎データから材料成分を決定いたしました。今後は、ユーザーオンライン試験を進めてまいります。

 

 

③ 環境関連装置

研究・開発テーマ

研究・開発状況

低圧鋳造機の金型加熱装置の開発

顧客の要求仕様の変化に伴い新設計を完了し、量産ラインでの実機運転で高評価を背景に、より高性能な仕様を追加いたしました。今後は新分野への展開と更なる設備の性能・品質向上を目指し改善を実施してまいります。

インゴット予熱装置の開発

カーボンニュートラルへの取り組みとして、顧客からの要望により開発に着手しております。試験より得られた基礎データの解析を経て試作機を完成させ、実機オンライン試験により顧客からの高評価を得ております。