文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針・理念
当社グループは、経営理念「顧客・市場から評価され得る経営品質の創造」「グループの成長・発展を目指す一体運営の実践」「株主・社員・社会への調和のとれた成果の還元」の3つを経営の柱とし、お客様満足と市場での優位性を得る製品品質と経営戦略で、さらなるグループの企業価値の創造を追求してまいります。
(2)中期経営計画
2020年度からの3年間は再成長から次なるステージに向かう飛躍の年にするため、新中期経営計画Make The Next Stage『変革と飛躍』~あらゆる変化に挑み、飛躍するMIEグループ~を策定しました。ユーザーが持っている高付加価値ニーズを汲み取った提案営業による物件受注の強化及びユーザーを満足させるモノづくりの実現、グループ横断バリューチェーンのプロセス改革及びITシステム化による生産性向上・可視化向上によりグループ・製販一体となって顧客ニーズに対応してまいります。基本方針とそれらを実現するべく策定した重点戦略を着実に実行し、数値目標を達成してまいります。
新中期経営計画の位置づけ
・再成長から次なるステージに向かう飛躍の3年間
・Make The Next Stage 『変革と飛躍』 ~あらゆる変化に挑み、飛躍するMIEグループ~
・グループ・製販一体となって顧客ニーズに対応していく
(3)経営環境
当連結会計年度については、エンドユーザーである半導体業界、食品・医薬品業界および造船業界において積極的な設備投資が行われ、ステンレス製管継手の需要は大きく回復いたしました。その一方、原材料価格は高止まりの状況が続いており、また、一部の海外OEM先においては新型コロナウイルス感染症の影響により操業が十分に行えない状況もあり、調達環境は厳しいものとなりました。
そういった状況下において、流通問屋向けの商流を中心に製品の調達価格上昇を製品販売価格に転嫁することにご協力をいただき、売上及び利益ともに新型コロナウイルス感染症拡大以前の水準に持ち直すことができました。
今後の見通しにつきましては、国内における設備投資等は積極的に進んでおり、ステンレス製管継手の需要は安定する見通しです。一方、ウクライナ情勢を発端としたステンレスの原材料であるニッケル価格の高騰や急激な円安など製品調達はより一層不安定になると想定しております。
こういった環境のもと、継手の技術力・品質力を生かしたモノづくりのメリットで、ユーザーニーズを取り込み、市況に左右されない付加価値の高い製品受注を目指してまいります。
(4)優先的に対処すべき課題
新中期経営計画において優先的に対処すべき課題として「新たなマーケットの開拓」「モノづくりの再生」を掲げ、中長期的な課題を解決するため2つの戦略テーマを設定しております。
テーマ① ユーザーが持っている高付加価値ニーズを汲み取った提案営業による物件受注の強化及びユーザーを満足させるモノづくりの実現
テーマ② グループ横断バリューチェーンのプロセス改革及びITシステム化による生産性向上・可視化向上
(5)目標とする経営指標
当社グループは、経営指標として売上高、売上総利益率及び経常利益を採用しております。これらを重要な指標として認識し、重点戦略を着実に実行し、収益の安定的な確保を進め、目標の達成に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1)ステンレス鋼材の需要の変動
当社グループは、ステンレス製管継手部門が事業の90%以上占めているため、国内はもとより国際的なステンレス鋼材の需給変動が、業績に及ぼす可能性があります。
2022年度の業績予想において、年間平均でステンレス鋼材が前年比1トン当たり10ドル変動した場合の売上原価に与える影響は、年間4百万円と予想しております。
なお、当社グループは、ステンレス鋼材の価格変動を月一度開催される経営会議で確認し、大きな変動があった場合は、OEM先との価格交渉及び販売価格の改定などの対策を講じております。
(2)原材料価格の変動
ニッケル、クロム、モリブデン、鉄などの原材料価格は国際的な指標価格や資源需給により大きく変動し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
2022年度の業績予想において、主要材であるニッケルについては、LMEにおいて年間平均で前年比1ポンド当たり0.1ドル変動した場合の売上原価に与える影響は、年間3百万円と予想しております。
なお、当社グループは、当該原材料の価格変動を月一度開催される経営会議で確認し、大きな変動があった場合は、OEM先との価格交渉及び販売価格の改定などの対策を講じております。
(3)為替の変動(円安)
当社グループは製品の一部について海外OEM調達を行っており、為替の変動が業績に影響を及ぼす可能性があります。
2022年度の業績予想において、為替レート変動が連結税引前利益に与える影響は、米ドルに対して円が1円変動した場合は年間8百万円と試算しております。
なお、当社グループは、為替変動のリスクに備えるため、為替の動向を注視し、状況に応じ為替予約を実施しております。
(4)有価証券の価値変動によるリスク
当社グループの保有する投資有価証券について、経営環境により財政状態が悪化し、取得価額に比べ大きく低下した場合又は市場価格が下落した場合、減損処理による投資有価証券評価損を計上する場合があり、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(5)新型コロナウイルス等、感染拡大によるリスク
当社グループの従業員及び海外OEM先において、新型コロナウイルス等が感染拡大した場合、一時的に操業停止や輸入停止など、経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループ従業員においては、自宅待機や時差出勤、毎日の検温等を実施し、従業員の安全と健康を第一とした対応を実施し、また、海外OEM先については、主に中国や東南アジアなど複数の調達先に分散し、新型コロナウイルス等の影響の最小化を図っております。
なお、ユーザーニーズに応えるべく積極的な営業活動を戦略テーマとしている当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染症の拡大の状況によっては、営業活動が制限される可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。一方、海外OEM先からの調達については、各国のロックダウン等で一時的に影響がありましたが、現状は安定的に調達活動が行えております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の変異株の拡大により、一部地域で緊急事態宣言の発出やまん延防止等重点措置の適用が繰り返され、社会経済活動は引き続き制限されることとなりました。そういった状況下においても、製造業を中心に設備投資等が積極的に行われ一部持ち直しの動きが見られましたが、世界的な原材料価格の高騰やロシアのウクライナ侵攻など先行きは不安定な状況が続いております。
当社グループのステンレス製管継手業界につきましては、原材料価格の高騰により調達価格が高止まりの傾向にあり、製品価格を何度も改定する事態となりました。
このような経営環境の下、当社グループは前年度からの3年間を再成長から次なるステージに向かう飛躍の年にするため、新中期経営計画Make The Next Stage『変革と飛躍』を策定し、提案営業による物件受注の強化を中心として、収益体質の強化と財政基盤の確立に取り組んでおります。ただ、当連結会計年度においては新型コロナウイルス感染症拡大により営業活動の自粛等の影響による厳しい状況下での活動を余儀なくされました。
そういった状況下ではありましたが、当連結会計年度の連結売上高は、製品価格の値上げや利益率の高い受注品の売上が増加したことから、5,697百万円(前連結会計年度比17.7%増)となりました。また、利益につきましては、売上増加に伴い売上総利益は1,059百万円(前連結会計年度比13.5%増)となり、営業利益は282百万円(前連結会計年度比56.3%増)とそれぞれ増益となりました。経常利益は、252百万円(前連結会計年度比29.1%増)と増益となりました。なお、親会社株主に帰属する当期純利益は189百万円(前連結会計年度比23.1%増)と増益になりました。
当社グループは、ステンレス製管継手部門へ事業を集中してまいりました結果、同部門の売上高、営業利益に占める割合がこの2年間いずれも90%を超えております。このため、事業の種類別セグメントは省略しております。
(2)生産実績、仕入実績及び販売実績の主な区分別内訳
生産実績、仕入実績及び販売実績の主な区分別内訳は次のとおりであります。
① 生産実績
|
区分 |
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
増減金額(千円) |
|
金額(千円) |
金額(千円) |
||
|
溶接継手 |
587,001 |
620,204 |
33,203 |
|
フランジ |
54,667 |
47,003 |
△7,663 |
|
その他 |
115,917 |
150,990 |
35,072 |
|
合計 |
757,586 |
818,198 |
60,611 |
(注) 溶接継手:工場用管継手、建築用管継手
フランジ:フランジ
その他 :プレハブ加工、バルブ、下請加工、資材売他
② 仕入実績
|
区分 |
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
増減金額(千円) |
|
金額(千円) |
金額(千円) |
||
|
溶接継手 |
2,023,558 |
2,427,904 |
404,346 |
|
フランジ |
741,139 |
1,062,263 |
321,123 |
|
その他 |
353,473 |
383,990 |
30,517 |
|
合計 |
3,118,171 |
3,874,158 |
755,987 |
③ 販売実績
|
区分 |
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
増減金額(千円) |
|
金額(千円) |
金額(千円) |
||
|
溶接継手 |
3,220,268 |
3,728,695 |
508,427 |
|
フランジ |
1,047,789 |
1,169,238 |
121,448 |
|
その他 |
570,386 |
799,163 |
228,776 |
|
合計 |
4,838,444 |
5,697,097 |
858,652 |
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
|
相手先 |
前連結会計年度 (自2020年4月1日 至2021年3月31日) |
当連結会計年度 (自2021年4月1日 至2022年3月31日) |
||
|
販売高(千円) |
割合(%) |
販売高(千円) |
割合(%) |
|
|
㈱大一商会 |
739,360 |
15.3 |
917,209 |
16.1 |
|
イシグロ㈱ |
655,639 |
13.6 |
1,062,786 |
18.6 |
(3)財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ311百万円増加し、6,782百万円となりました。これは主に、現金及び預金が39百万円減少しましたが、受取手形及び売掛金が66百万円、電子記録債権が156百万円、棚卸資産が69百万円、機械装置及び運搬具(純額)が57百万円、それぞれ増加したことによるものであります。
(負債の部)
負債合計は、前連結会計年度末に比べ107百万円増加し、5,096百万円となりました。これは主に、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が162百万円減少しましたが、支払手形及び買掛金が202百万円、短期借入金が22百万円、未払法人税等が28百万円、それぞれ増加したことによるものであります。
(純資産の部)
純資産の部につきましては、前連結会計年度末に比べ203百万円増加し、1,685百万円となりました。これは主に、当連結会計年度において親会社株主に帰属する当期純利益189百万円を計上したことによるものであります。
(4)キャッシュ・フロー
|
(単位:百万円) |
|
項目 |
2021年3月期 |
2022年3月期 |
増減 |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
△331 |
245 |
577 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△66 |
△112 |
△46 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
385 |
△171 |
△557 |
|
現金及び現金同等物の増減額 |
△12 |
△39 |
△26 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
465 |
426 |
△39 |
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ、39百万円減少し、426百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得た資金は、245百万円(前連結会計年度は331百万円の減少)となりました。これは主に、売上債権の増加で222百万円、資金が減少しましたが、税金等調整前当期利益で250百万円、減価償却費で84百万円、仕入債務の増加で202百万円、資金がそれぞれ増加したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、112百万円(前連結会計年度は66百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出で76百万円、資金が減少したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、171百万円(前連結会計年度は385百万円の増加)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出で182百万円、資金が減少したものであります。
(5)経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
連結財務諸表の作成においては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積もり及び判断を行っておりますが、見積もりにつきましては不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、当社グループにおいては、コロナウイルス感染拡大の経営環境への影響は一定期間で収束するものと予測しております。また、取引先企業の業績悪化による貸倒損失の計上及び貸倒引当金の追加計上、市況悪化による棚卸資産評価損の計上、固定資産の減損損失の計上など財務諸表に影響を及ぼす事項については、当連結会計年度の財務諸表の金額に対する重要な影響は認められないとして計上しておりませんが、新型コロナウイルス感染の広がり方や収束時期等によっては、翌連結会計年度において重要な影響を及ぼす可能性があります。
②連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度は、各業界において設備投資が積極的に行われたことから主力である流通問屋向けの汎用品(一般品)受注が増加したことにより、売上高は前年同期比プラス17.7%の5,697百万円となりました。売上総利益は、前年同期比で125百万円増加し、1,059百万円となりました。一方、売上総利益率は、調達価格の上昇に伴い18.6%(前年同期19.3%)となりました。人件費等で販管費は増加しましたが、営業利益は、前年同期比で101百万円増加し、282百万円となりました。また、経常利益は、雇用調整助成金の受領が減少しましたが、前年同期比で56百万円増加の252百万円となりました。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
④戦略的状況と見通し
当社グループの戦略的状況と見通しについては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
⑤資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、営業活動により得た資金を財源とし、設備投資や借入金の返済に充てております。設備投資については、主として生産性向上に資する生産設備やITシステムを中心として投資を行っております。また、運転資金につきましては、2017年に締結したシンジケート・ローンにより資金繰りは安定しており、加えて近年安定的に利益を計上することができるようなったことから、月商の2ヶ月程度の流動性資金を確保できております。
しかしながら、財政状態は未だに脆弱であり、連結ベースでの利益剰余金はマイナスであることから、2008年以降は配当を見送らせていただいております。今後、安定的な収益な確保及び必要な設備投資を実施し、足元の財政基盤を固めた上で将来的に配当を実現できるよう努めてまいります。
なお、事業活動を行う上で十分な運転資金を有するとともに、即時に借入可能なコミットメントラインに基づく借入枠を設定しており、万一の緊急時における資金調達に備えております。
また、前連結会計年度において新型コロナウイルス感染拡大による業績及び資金繰りに与える中長期的な影響を考慮し、連結子会社において日本政策金融公庫により「新型コロナウイルス感染特別貸付」および「新型コロナ対策資本性劣後ローン」を受けております。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (4)キャッシュ・フロー」に記載しております。
特記事項はありません。
特記事項はありません。