第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは、「熱・水・環境の分野で、環境に優しい社会、きれいで快適な生活の創造に貢献します」を企業理念に掲げ、その実現のため、エネルギーの有効利用や環境関連の分野で有用な製品やサービスを独自の技術力で創出し、世界のお客様のお役に立つことを目指しております。

そのうえで、企業価値の最大化を目指して透明性や効率性の高い経営に努め、株主をはじめとするステークホルダーの皆様の期待と信頼にお応えするとともに、健全な成長を図って企業の社会的責任を果たしてまいりたいと考えております。

さらに、当社グループは、「我々はわが社を最も働きがいのある、最も働きやすい職場にしよう」をモットーに信頼・連帯感・誇りで結ばれる風通しの良い職場の実現を目指し、働きがいのある企業風土づくりや人材育成などに取組み、成長し続けるための基盤強化を図ってまいる所存です。

 

(2) 経営戦略等

当社グループは、国内は、お客様に熱・水・環境の分野においても独自技術によるトータルソリューションをグループの総合力で進化させながら提供することにより、事業の拡大を図ってまいります。海外においては、省エネルギーと環境保全の提案など国内で長年培ったビジネスモデルを展開し、事業基盤の強化と収益力の向上に努めてまいります。また、グローバルな市場のニーズにマッチした新製品の開発や設計・製造一体となった品質の追求に取組み、企業ブランドの浸透を図ってまいります。

さらには、中長期的な企業価値向上を図るべくESG経営への取組みを継続するとともに、働き方改革や生産性の向上に向けたIT技術の活用に取組み、グループの成長基盤を強化してまいります。

中期計画として、以下を目標に経営を行ってまいります。なお、中期計画は毎年経営環境の変化に応じて見直す「ローリング方式」により立案しております。

(単位:百万円)

 

2020年3月期

2021年3月期

2022年3月期

売上収益

144,000

152,000

161,500

営業利益

17,500

18,500

19,500

 

(3) 目標とする経営指標

当社グループは、いかなる市場環境のもとでも利益を着実に拡大していくことが、企業価値の増大と株主利益の向上につながるものと考えており、さらなる営業利益の増加とROE(自己資本当期純利益率)10%を経営目標としております。

2020年3月期には、営業利益17,500百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益12,800百万円を年度経営目標として収益性の向上に取組んでまいります。

 

 

(4) 経営環境

2020年3月期の当社グループを取巻く国内の事業環境は、消費税増税による消費の落ち込み、人手不足や原材料高騰の影響に伴う生産コスト・物流コストの上昇が見込まれ、経営環境は依然不透明な状況が続くものと思われますが、緩やかな景気拡大が続き、既存設備の維持更新に伴う設備投資需要が安定的に続くことが期待されます。海外の事業環境は、中国や韓国、他のアジア地域においても省エネルギーや環境負荷低減の意識が徐々に高まってくると思われますので、それに対応出来るよう、現地の生産体制・販売体制をさらに強化していきます。

今後の見通しにつきましては、国内においては引続き設備投資が堅調に推移し、ボイラやランドリー機器の販売が堅調に推移すると予想しております。舶用機器に関してもバラスト水処理装置が堅調に推移すると予想しております。さらに前期より開始した事業別からエリア別に組織した営業・メンテナンス体制で「トータルソリューション」提案活動を推進していきます。

海外においては、中国での環境規制に伴う高効率ガス焚きボイラへの入替需要や規制対応提案は引続き増加するものと予想しております。その他の国・地域は新規顧客の開拓や提案営業力の強化により、機器販売は堅調に推移するものと予想しております。メンテナンス事業は、従業員教育に注力し、引続き有償保守契約の取得率アップに努め、さらなる拠点展開を図ってまいります。

 

(5) 会社の対処すべき課題

①  新製品の開発

 国内においては、ボイラだけでなくランドリー機器、舶用機器、水処理機器、食品機器、メディカル機器、未利用熱回収装置、環境分析装置、燃料電池など、あらゆるお客様の付加価値を最大化できるトータルソリューションを提供する新製品の開発を引続き積極的に進めてまいります。

 

②  海外への日本のビジネスモデルの展開

 世界のお客様に、日本と同等の品質のサービスを提供できるよう、人的投資を積極的に行い、各国の拠点網の拡充、従業員教育の充実を図ってまいります。

 

③  トータルソリューションによる事業の拡大

 当社グループは、中長期の経営戦略として、トータルソリューションに基づいた事業拡大を掲げております。具体的には、主力製品であるボイラを核として周辺機器をつなぐことにより、お客様の工場全体で抱えられている問題を解決し、お客様に更なる成長をしていただける環境作りを目的とした活動です。当社グループはこのトータルソリューションを拡大し、進化させるため、引続き他社との協業やM&Aも検討してまいります。

 

④  働き方改革への取組み

 当社グループは、お客様の信頼を得るためには、経験を積み、質の高いサービスを提供することが必要不可欠であり、そのためには、従業員同士がしっかりとコミュニケーションをとり、意思疎通が図れて働きやすい職場にすることが必要であると考えております。これまで、人事制度の充実やワークライフバランスの推進などにより、育児・介護などの事情を抱えた従業員が活躍できるような職場の実現に注力してまいりましたが、当社グループで働く外国人や障がい者の方々も増加していることから、今後はさらに従業員の多様性を尊重し、それぞれの個性が生かせる職場づくりを積極的に進めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 原材料価格の変動について

 当社グループの主力製品である小型貫流ボイラは、主要缶体部分に鋼板・鋼管を使用しており、また、水管ボイラは受注生産のため他の製品と比べ納期が長く、特殊な鋼板・鋼管を使用しております。このため、鋼材価格が急激に高騰した場合、製造コストの削減や販売価格への転嫁などで対応できない可能性があります。従いまして、これら原材料価格の上昇は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 製品及びサービスの欠陥について

 当社グループは、顧客満足を第一にお客様に安心してお使いいただける製品及びサービスの提供に取組んでおりますが、これらすべての製品及びサービスに欠陥がなく、リコールが発生しないという保証はありません。当社グループの製品は、ほとんどが生産財であり、また、主要機種は定期的な保守点検を実施しておりますので、大規模なリコールや賠償につながる可能性は少ないと考えております。しかしながら、賠償責任保険でカバーできる範囲を超えるような予想外の重大な欠陥が発生した場合には、直接的な損害に止まらず、製品及びサービスへの信頼性や評価にも影響を与え、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 災害等について

 当社グループは、顧客満足を第一にお客様に安心してお使いいただける製品及びサービスの提供に取組んでおりますが、大震災等の自然災害が発生した場合、生産、販売、メンテナンス体制等に混乱が生じると思われます。お客様に対する製品及びサービスの提供を維持するため、災害発生時の行動基準「ミウラグループ事業継続計画」を制定しており、随時見直しを行っておりますが、特に当社及びグループ企業の本社機能、生産設備に大きな影響を及ぼす災害が発生した場合には、直接的な損害に止まらず、製品及びサービスへの信頼性や評価にも影響を与え、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 また、テロ等の人為的災害及び感染症等が発生した場合、当社グループの設備、情報システム等に影響が出る可能性があります。このような災害発生時には、当社グループの生産活動、販売活動及びメンテナンス活動に影響を与え、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(4) 法的規制等について

 当社グループは、日本だけでなく事業展開している各国の種々の法的規制を受けております。特に、関税・輸出入規制や圧力容器及び大気汚染防止規定などの改正により、機器の生産や販売に大きな影響を受ける可能性があります。

 

(5) 為替の変動について

 当社グループの取扱商品の一部は、海外での取引を行っております。大幅な為替相場の変動があった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

 

 

売上収益

 

(百万円)

 

営業利益

 

(百万円)

 

営業利益率

 

(%)

 

税引前利益

 

(百万円)

 

当期利益

 

(百万円)

親会社の所有者に帰属する当期利益

(百万円)

基本的

株当たり

当期利益

(円)

2019年3月期

138,880

16,682

12.0

17,130

12,330

12,280

109.10

2018年3月期

124,883

13,868

11.1

14,183

10,404

10,363

92.09

前期比

11.2%

20.3%

20.8%

18.5%

18.5%

18.5%

 

 当連結会計年度における日本経済は、地震や豪雨などの自然災害による経済活動への影響はありましたが、企業業績や設備投資が堅調に推移し、緩やかな回復基調が続きました。世界経済は、米国経済が堅調に推移しましたが、各国の保護主義的な風潮や米中貿易摩擦による世界経済への影響が出始めるなど、先行きの不透明感は高まっています。

 このような状況の中で当社グループは、技術・営業・メンテナンスによる三位一体活動により、エネルギーの最適化や環境負荷低減への技術を培ってまいりました。さらにIoTを含む最新IT技術を活用し、新しいサービス・省エネ製品の開発を進め、「トータルソリューション」の提案活動の強化に取組んでまいりました。2018年6月にオープンしました法人向けショールーム「ミウラ愛ランド」では、当社グループのこれまでの歩み、現在、そして未来に向けた取組みをご紹介することで、進化を続ける「トータルソリューション」を分かりやすく表現し、世界へ発信していきたいと考えています。

 また、当社は2019年5月1日に設立60周年を迎えるにあたり、2018年10月より「そのひらめきに、愛はあるか。」をキャッチフレーズとした新しい広告宣伝活動を開始いたしました。全社員がこのキャッチフレーズを行動で示すことで、誰からも愛され選ばれるミウラブランドを築き上げていきたいと考えております。

 当連結会計年度の売上収益は138,880百万円(前期比11.2%増)となりました。国内においては、主力の小型貫流ボイラやランドリー事業が堅調な設備投資に支えられて好調に推移しました。また海外においては、省エネルギー・環境負荷低減を基本としたソリューション提案営業によりボイラ販売が好調に推移しました。

 売上原価は、売上高増加に伴う材料費等が増加したため、前連結会計年度に比べ11.1%増84,369百万円となりました。売上収益原価率は60.7%と前連結会計年度と比べ0.1%減となりました。

販売費及び一般管理費は、人件費及び研究費が増加したため、前連結会計年度に比べ8.3%増38,500百万円となりました。

営業利益は、前連結会計年度に比べ20.3%増16,682百万円となり、営業利益率は12.0%と前連結会計年度と比べ0.9%増となりました。

この結果、税引前当期利益は前連結会計年度に比べ20.8%増17,130百万円となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は、18.5%増12,280百万円となりました。

また、基本的1株当たり当期利益は109円10銭親会社所有者帰属持分当期利益率は10.1%となりました。

 

 セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。

 

売上収益

セグメント利益

2018年3月期

(百万円)

2019年3月期

(百万円)

前期比

(%)

2018年3月期

(百万円)

2019年3月期

(百万円)

前期比

(%)

国内

機器販売事業

58,194

61,490

5.7

4,539

4,899

7.9

メンテナンス事業

29,609

31,562

6.6

7,896

8,278

4.8

ランドリー事業 ※

13,880

20,005

55

1,306

海外

機器販売事業

18,065

20,251

12.1

1,104

1,651

49.5

メンテナンス事業

5,075

5,503

8.4

292

384

31.2

その他及び調整額

59

66

11.0

△18

163

合計

124,883

138,880

11.2

13,868

16,682

20.3

※当事業は、前第2四半期連結会計期間より新たに追加したため、前期比については記載を省略しております。

 

国内機器販売事業

 国内機器販売事業は、既存設備の維持更新や工場増設による需要に支えられ、主に食品や化学工業の分野で主力の小型貫流ボイラの売上が堅調に推移しました。舶用機器においてもバラスト水処理装置の売上が堅調に推移しました。また、事業別からエリア別に組織体制を変えたことにより、「トータルソリューション」提案活動がより強化され、関連事業の売上が増加しました。この結果、当事業の売上収益は61,490百万円と前期(58,194百万円)に比べ5.7%増となりました。セグメント利益は、ベースアップや増員などによる人件費の増加、バラスト水処理装置に対するUSCG(米国沿岸警備隊)型式認証取得の試験費用、IoT関連費用やショールーム建築関連費用が増加しましたが、増収効果により4,899百万円と前期(4,539百万円)に比べ7.9%増となりました。

 

国内メンテナンス事業

 国内メンテナンス事業は、ボイラの設置台数の増加や大容量化及び有償保守契約取得の積極的な活動により売上を伸ばしました。また、前期より開始したメンテナンス拠点の連携強化により、お客様からのより一層の信頼を得ることができ、売上に貢献しました。この結果、当事業の売上収益は31,562百万円と前期(29,609百万円)に比べ6.6%増となりました。セグメント利益は、8,278百万円と前期(7,896百万円)に比べ4.8%増となりました。

 

国内ランドリー事業

 国内ランドリー事業は、ホテルリネン業において、近年の訪日外国人の増加によって宿泊施設の稼働率が上昇し、ホテルの開業も引続き高い水準にあり、リネン商材自体の需要も増加していることから、工場の新築や増設などの大規模な投資が行われております。また、人件費や物流費などのコスト上昇から、より一層設備全般の運用効率化を目指した省力化や自動化へのニーズが高まり、リネン工場のコストの総点検が行われ、ユーティリティを含む設備の入替も活発に行われております。この結果、主力製品である連続式洗濯機をはじめ、その周辺機器の売上も好調に推移し、当事業の売上収益は20,005百万円、セグメント利益は1,306百万円となりました。

 

海外機器販売事業

 海外機器販売事業は、中国においては米中貿易摩擦により景気の減速感はありますが、その他の国・地域においては、環境負荷低減や省エネルギーへの意識の高まりによりボイラ販売が好調に推移しました。この結果、当事業の売上収益は20,251百万円と前期(18,065百万円)に比べ12.1%増となりました。セグメント利益は、増員などによる人件費の増加と中国における販売網の拡大により費用が増加しましたが、増収効果により、1,651百万円と前期(1,104百万円)に比べ49.5%増となりました。

 

海外メンテナンス事業

 海外メンテナンス事業は、有償保守契約の獲得活動を積極的に行い、各国とも有償保守契約の取得件数を伸ばしました。中国では、環境規制対応で売上を伸ばしました。この結果、当事業の売上収益は5,503百万円と前期(5,075百万円)に比べ8.4%増となりました。セグメント利益は、増員などにより人件費が増加しましたが、増収効果により384百万円と前期(292百万円)に比べ31.2%増となりました。

 

② 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

国内機器販売事業

27,319

2.0

国内メンテナンス事業

3,359

9.8

国内ランドリー事業 (注)3

4,386

海外機器販売事業

6,976

21.1

海外メンテナンス事業

748

31.2

合計

42,791

10.0

 (注) 1 金額は、製造原価により表示しております。

 2 金額は、消費税等を含んでおりません。

 3 当事業は、前第2四半期連結会計期間より新たに追加したため、前期比については記載を省略しております。

 

b.受注実績

 当連結会計年度における国内機器販売事業の受注実績を示すと、以下のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前期比(%)

受注残高(百万円)

前期比(%)

国内機器販売事業

8,226

35.0

7,018

11.3

 (注) 1 金額は、販売価格により表示しております。

 2 金額は、消費税等を含んでおりません。

 3 受注生産は、舶用ボイラ及び舶用機器のみであります。

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

国内機器販売事業

61,490

5.7

国内メンテナンス事業

31,562

6.6

国内ランドリー事業 (注)3

20,005

海外機器販売事業

20,251

12.1

海外メンテナンス事業

5,503

8.4

その他

66

11.0

合計

138,880

11.2

 (注) 1 総販売実績に対し、10%以上に該当する販売先はありません。

 2 金額は、消費税等を含んでおりません。

 3 当事業は、前第2四半期連結会計期間より新たに追加したため、前期比については記載を省略しております。

 

③ 財政状態の状況

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2018年3月31日)

当連結会計年度

(2019年3月31日)

増減

資産合計

167,083

174,161

7,077

負債合計

49,360

48,863

△497

資本合計

117,723

125,298

7,574

 

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ7,077百万円増加し、174,161百万円となりました。流動資産は、主に現金及び現金同等物が7,558百万円、営業債権及びその他の債権が1,408百万円それぞれ増加し、その他の金融資産が1,751百万円減少した結果、7,810百万円の増加となりました。非流動資産は、主にその他の金融資産が2,303百万円減少し、退職給付に係る資産が704百万円増加した結果、732百万円の減少となりました。

 負債合計は、主に流動負債のその他の金融負債が2,749百万円減少し、営業債務及びその他の債務が1,774百万円増加したことにより、前連結会計年度末に比べ497百万円減少し、48,863百万円となりました。

 資本合計は、主に利益剰余金が9,238百万円増加し、その他の資本の構成要素が1,760百万円減少したことにより、前連結会計年度末に比べ7,574百万円増加し、125,298百万円となりました。この結果、親会社所有者帰属持分比率は71.9%となりました。

 

④ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ収入が8,105百万円増加し、17,134百万円の収入となりました。これは主に税引前当期利益が増加し、営業債権及びその他の債権が減少したことによるものです。

投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ支出が11,318百万円減少し、2,552百万円の支出となりました。これは主に事業の取得による支出及び投資の取得による支出並びに有形固定資産の取得による支出がそれぞれ減少したことによるものです。

財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ支出が7,570百万円増加し、7,064百万円の支出となりました。これは主に短期借入金の減少及び配当金の支払額の増加によるものです。

以上により、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比べ7,558百万円増加し、34,258百万円となりました。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第93条の規定により、国際会計基準(以下、「IFRS」という。)に準拠して作成されております。

 IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の金額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定を行うことが要求されております。当社グループの判断、見積り及び仮定は合理的であると考えておりますが、実際の実績は、これらの見積りとは異なる場合があります。

 なお、当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容

経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載しております。

 

 

③ 資本の財源及び資金の流動性

当社グループは、現在及び将来の事業活動のために適切な水準の流動性の維持及び効率的な資金の確保を財務活動の重要な方針としております。当社は、運転資金の効率的な管理を通じて、事業活動における資本効率の最適化を図り、グループ内の資金管理を当社に集中させることで、グループ内の資金管理の一元化・効率化に努めております。また、事業展開に伴う資金需要に対する機動的な対応のために十分な現金及び現金同等物を確保し、金融情勢等を勘案し、安全性並びに流動性の高い短期金融商品で運用しております。

当社は、株式会社格付投資情報センター(R&I)より発行体格付Aを取得しております。金融・資本市場からの必要な資金調達において、一定水準の格付の維持・向上は重要と考えております。

当社グループは、運転資金等の短期資金及び設備投資等の長期資金については、今後も引続き堅調な営業活動によるキャッシュ・フローを主な資金源と考えており、将来の事業拡大に伴う長期資金の調達については、金融機関からの長期借入を基本と考えております。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 15.その他の金融負債」に、また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 7.現金及び現金同等物」に記載しております。

 

(3) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報

 IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。

 

 (のれんの償却)

 日本基準において、のれんはその効果の及ぶ年数にて均等償却を行うこととなっておりましたが、IFRSでは、のれんは償却を行わず、減損の兆候の有無に関わらず毎期減損テストを実施しております。

 この影響により、IFRSでは日本基準に比べ販売費及び一般管理費が603百万円減少しております。

 

 (退職給付に係る費用)

日本基準では、数理計算上の差異及び過去勤務費用はその他の包括利益累計額として認識し、その後、将来の一定期間にわたり費用処理することとしておりましたが、IFRSでは、数理計算上の差異は発生時にその他の包括利益(「確定給付制度の再測定」)として認識し、直ちに利益剰余金に振り替えております。また、過去勤務費用は発生時に純損益として認識しております。

この影響により、IFRSでは日本基準に比べ販売費及び一般管理費が322百万円減少しております。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当社グループは、貫流ボイラを中心に他に先駆ける独自の新技術の研究開発に努めるとともに、ボイラ以外の分野では、熱エネルギー利用技術、水処理技術、真空技術をベースとして、蒸気駆動エアコンプレッサ、過冷却水装置、真空冷却装置、滅菌装置、医療用洗浄・乾燥装置、バラスト水処理装置、軟水装置、純水装置、ろ過装置、燃料電池、ランドリー機器などの新製品開発に取組んでおります。

 これらの研究開発活動は、当社のRDセンターを中核として行っており、新技術の実用化、製品化に向けた研究開発を進めております。RDセンターでは、新規事業のための応用研究開発や長期的な研究課題に取組み、三浦環境科学研究所では、ダイオキシン類、環境ホルモンをはじめとする特殊環境有害物質の分析前処理装置などの環境関連技術の研究開発を行っております。

 なお、研究開発に当たっては、省エネルギーや省資源、高性能、安全性の追求に加え、環境問題に配慮した新製品開発に力を入れております。

 当連結会計年度の研究開発費の総額は、3,728百万円であります。

 

 当連結会計年度の主な研究開発の概要、成果及び研究開発費は、以下のとおりであります。

(1) 国内機器販売事業

 貫流ボイラでは、主に高効率化、ボイラの発停回数を低減させる技術により、実際の使用条件下での省エネ性を向上させた油焚きボイラや低圧ガス供給に対応できる相当蒸発量1.2T/Hのガス焚きボイラを開発しております。また、製紙や化学業種向けの高圧大容量ボイラや効率的なドレン回収や放熱の抑制、省電力化にてシステムの効率を向上させるドレン回収装置の開発を行っております。

 熱エネルギー有効活用機器では、ガスエンジンのジャケット冷却水の廃熱を回収し、蒸気を作るシステムやリネンや食品工場で発生するドレンから低圧蒸気を発生させる装置などで省エネルギーを実現いたします。

 バラスト水処理装置では、フィルター+UV(紫外線)方式を採用し、船舶に取込まれるバラスト水に混入する水生生物などが、他の海域で生態系に影響を与えないよう効率的に処理を行う技術を開発しております。また、既存船に効率的に搭載するため、3Dスキャナーを使用した現場技術の開発を行っております。

 メディカル機器では、お客様からのオール電化や省エネの要望にお応えするため、電気ボイラを内蔵し、省エネ機能を高めた滅菌装置を開発しました。

 水処理装置関連においては、従来機種と比較し、さらに大幅な省エネ・省水化を実現する純水装置のモデルチェンジを行うとともに、硬度やシリカ・残留塩素濃度の自動水質監視装置のシリーズにpH用も開発を行い、ラインナップいたしました

 当事業に係る研究開発費は、3,590百万円であります。

 なお、海外で販売されている機器についても、国内で開発を行っており、国内メンテナンス事業・海外メンテナンス事業についても、製品開発と不可分であるため、当事業に含めて記載しております。

(2) 国内ランドリー事業

 国内ランドリー事業に係る研究開発活動については、高級リネン向け仕上機及び中小規模ユーザー向けのミニ連続式洗濯機、ガス乾燥機を開発し、多様化するユーザーニーズに応えるべく活動を行っております。

 当事業に係る研究開発費は、137百万円であります。