第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

当期におけるわが国経済は、企業業績や雇用情勢に改善がみられるなど穏やかな回復基調が続いてきましたが、中国経済の減速や原油価格の下落と急激な円高等により、先行き不透明な状況となってきております。

工作機械業界におきましては、国内市場は企業業績の改善により設備投資が底堅く推移しましたが、海外市場は米国と欧州が安定的であった一方、中国は経済の減速にともない弱含みで推移しました。

このような状況の下、当社グループはIT業界のみならず幅広い業種に販売を推進してきましたが、売上高は前期におけるスマートフォン需要の反落と中国市場の減速影響により前期比減収となりました。また利益面につきましては、減収要因に加え第2四半期から実施してきました生産調整にともなう売上原価率の悪化と円高による為替影響等から前期比減益となりました。

 

売上高は、前期比25.9%減の40,132百万円となりました。

国内売上は前期比16.3%増の11,298百万円、海外売上は同35.1%減の28,834百万円となり、海外比率は前期の82.1%から71.8%となりました。

損益につきましては、営業利益は前期比70.7%減の2,125百万円、経常利益は同85.9%減の1,095百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同83.4%減の877百万円となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

① 日本につきましては、売上高は前期比9.5%減の32,027百万円、営業損失は28百万円となりました。

② 中国につきましては、売上高は前期比36.5%減の24,734百万円、営業利益は1,907百万円となりました。

③ 韓国につきましては、売上高は前期比36.4%増の1,607百万円、営業利益は128百万円となりました。

なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

(2) キャッシュ・フロー

キャッシュ・フローについては、「第2事業の状況 7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)キャッシュ・フローの分析」の項目をご参照下さい。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

日本(百万円)

28,768

104.1

中国(百万円)

16,892

58.8

韓国(百万円)

合計(百万円)

45,661

81.0

(注)1.記載金額は標準仕切価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.韓国については生産を行っておりません。

 

(2) 受注状況

 当社グループ(当社及び連結子会社)は、受注見込みによる生産方式をとっておりますので、受注の状況の

記載を省略しております。

 

(3) 販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

日本(百万円)

24,965

105.1

中国(百万円)

13,612

46.5

韓国(百万円)

1,554

138.2

合計(百万円)

40,132

74.1

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

(中長期的課題)

当社グループは、中長期的経営戦略として、以下の重点課題に対し積極的に取り組んでおります。

(1) 成長分野を狙った新製品の投入

今後、成長が期待される分野、例えば環境・省エネ対応が求められる自動車向け部品、更に高度化するHDD・IT分野・医療分野等に、お客様の要請に十分応えられる新製品の市場投入に全力で取り組んでまいります。

(2) 成長地域を狙った事業戦略

中長期的には、引き続き重視しなければならないアジア市場(中国・東南アジア・インド等)への生産・販売・アフターサービス体制の更なる強化を図ってまいります。

(3) 経営の効率化と顧客満足度の向上

企業グループとしての総合力を高めるため、関係会社も含め営業・生産・管理体制の強化と高効率経営を図ってまいります。

また、引き続きお客様のニーズに合致した新製品の提供とサービスの充実に努め、常に顧客満足度の向上を目指し、お客様に信頼される経営に全力で取り組んでまいります。

 

以上のような活動と同時に環境保全やコンプライアンスなど、CSR活動にも積極的に取り組み、株主やお客様をはじめとする全てのステークホルダーの皆様に信頼される企業として、最大限の経営努力をしてまいります。

4【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財政状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。

(1) 景気変動による影響

工作機械業界は、景気変動の影響を受けやすい業界でありますが、当社グループは高効率経営を目指し、固定費削減等により、予期せぬ市場規模の縮小による業績への影響を少なくすべく努力を続けております

しかし、想定外の急激な変化が生じた場合には、当社グループの生産・業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(2) 原材料価格の変動による影響

当社グループ製品の主要原材料である鋳物・鋼材などは、為替相場の動向、国際的な需給の状況などに大きく影響されております。これらによる原材料価格の上昇は、当社グループの生産・業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(3) 為替変動による影響

当社グループ製品の販売は、海外向けの比率が年々上昇しております。輸出は原則円建で行っており、為替変動の直接的な影響はないものの、急激な円高は海外の代理店・ユーザーから販売価格の引き下げの要求を受けます。また、中国子会社のウェイトが高まるにつれ、人民元の為替レートの変動が、当社グループの生産・業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(4) 海外での事業活動による影響

当社グループは、中国・インド子会社でも工作機械を製造・販売しており、また、韓国、タイ、ドイツ等の子会社を通じて製品の販売及びアフターサービスを行っておりますが、これらの国における、政情の悪化、法律・規制の変更等が、当社グループの生産・業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(5) 品質に関する影響

当社グループは、積極的に新製品を開発し市場に投入するとともに、品質の向上にグループを挙げて取り組んでおります。予期せぬ事故・サービス不良等の問題が発生した場合には、当社グループの生産・業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(6) 知的財産権に関わる影響

当社グループが保有する技術については、特許出願を行い知的財産権として取得することにより技術の保全を図っております。しかし、他社から当社グループの知的財産権が侵害された場合や、当社グループの知的財産権に対する無効請求や、侵害差止請求等が提起された場合、当社グループの生産・業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(7) 取引先の動向による影響

当社グループは、電子機器・情報通信関連業界、自動車業界をはじめとして多岐に渡る取引先と取引を行っており、取引先の置かれている環境、信用リスク等については細心の注意を払っております。しかし、取引先との契約の変更、事業環境の変化、業績悪化等により、特に取引額の大きい取引先の状況に変化が生じた場合には、当社グループの生産・業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(8) 自然災害等による影響

当社グループは製造、販売及びサービス拠点をグローバルに展開しているため、予測不可能な自然災害、コンピュータウィルス、テロ等といった多くの事象によって引き起こされる災害に影響を受ける可能性があります。

当社グループの主要な製造拠点は、国内では新潟県にあり、海外では中国浙江省にあります。万が一、当該地域で大規模な震災、水害またはその他の災害等が発生し、製品供給が不可能、あるいは遅延することとなった場合は、当社グループの生産・業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当社グループは製品開発、技術開発において、長年培った精密加工の技術をベースに、顧客のニーズに迅速に対応し、高速、高精度、高剛性機をスピーディーに開発する為、活発な製品開発活動を行っております。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は、1,187百万円であります。

研究開発は当社(日本)で行っております。

環境・安全・省エネ対応の自動車関連部品(電動パワステ、次世代ブレーキ、環境対応エンジン)の加工や、今後ますます高精度化する情報・通信関連分野、特にハードディスク駆動装置(HDD)などパソコン関連部品、携帯電話・デジタルカメラなど小型情報端末部品、医療関連部品等の超精密加工部品に対応できる、小型・高速高精度加工機の開発に力を注いでおります。

当連結会計年度の主な成果は、CNC旋盤M06/08J-Ⅱ、M06/08D-Ⅱ、M06/08SD-Ⅱ、M06/08SY-ⅡおよびCNC精密自動旋盤BW209ZならびにターニングセンタTMA8JC、TMA8Fの開発であります。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計期間より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

(1) 財政状態の分析

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べて6,221百万円減少し、30,639百万円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が1,191百万円、たな卸資産が4.400百万円、現金及び預金が430百万円減少したことによるものです。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べて2,747百万円減少し、17,219百万円となりました。これは主に、建物及び構築物が771百万円、機械装置及び運搬具が624百万円、投資有価証券が1,168百万円減少したことによるものです。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べて3,868百万円減少し、13,983百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が2,418百万円、短期借入金が727百万円減少したことによるものです。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末に比べて416百万円減少し、1,281百万円となりました。これは主に、退職給付にかかる負債が167百万円増加した一方、繰延税金負債が573百万円減少したことによるものです。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて4,684百万円減少し、32,594百万円となりまし

た。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益877百万円による増加した一方、その他有価証券評価差額金が1,018百万円、為替換算調整勘定が1,131百万円減少し、配当金の支払い1,092百万円、自己株式の取得により2,238百万円減少したことによるものであります。

(2) キャッシュ・フローの分析

(キャッシュ・フロー)

当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末比362百万円減少し、4,589百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金は、4,226百万円の増加(前連結会計年度は3,135百万円の増加)となりました。

これは主に、税金等調整前当期純利益1,190百万円、減価償却費1,092百万円、売上債権の減少940百万円、たな卸資産の減少2,890百万円により資金が増加した一方、仕入債務の減少1,765百万円、法人税等の支払987百万円により資金が減少した結果によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金は、959百万円の減少(前連結会計年度は1,706百万円の減少)となりました。

これは主に、有形固定資産の取得449百万円、投資有価証券の取得301百万円、インド生産子会社に対する長期貸付333百万円により資金が減少した結果によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金は、3,520百万円の減少(前連結会計年度は2,822百万円の減少)となりました。

これは主に、短期借入金の減少212百万円、自己株式の取得2,241百万円、配当金の支払1,092百万円により資金が減少した結果によるものであります。

(3) 経営成績の分析

当連結会計年度における売上高は、40,132百万円(前連結会計年度比25.9%減)、営業利益は2,125百万円(同70.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は877百万円(同83.4%減)となりました。

なお、セグメント別の分析は、「第2事業の状況 1業績等の概要 (1)業績」の項目をご参照下さい。