第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度における国内景気は、前半は政府の経済政策、円安の継続や原材料価格の低下を背景に輸出企業を中心に緩やかな回復基調が続きました。海外の景気は、米国は堅調さを維持し、インドでは緩やかな回復基調にある一方で、中国経済の減速が鮮明となり、加えて東南アジア等の周辺諸国経済の不安定化や、原油価格の大幅な下落、2016年に入りリスク回避による円高基調など、先行きは依然として不透明な状況が続きました。

当社グループが属する機械業界につきましても、国内の設備投資需要を中心に全体的には回復傾向を示していたものの、対象となる市場や製品により景況感に差異が生じています。

このような経済環境のもとで、当社グループは中期経営計画「TM AC Plan Advanced Ⅲ」(Toshiba Machine Adapt to the Change Plan Advanced Ⅲ)を平成27年4月1日からスタートさせ、前連結会計年度に続き「先進と拡張」をグランドコンセプトとし、それを支える3つのサブコンセプトに「ブランド力の確立」、「マルチ・ドメスティック&グローバルガバナンス」、「個別グローバリゼーションの推進」を据え、今後成長が見込めるグローバル市場において、当社グループが販売を拡大しプレゼンスを向上させるための諸施策として、新市場の開拓、受注の確保、国内外市場向けの新商品開発、生産効率向上のための生産革新活動、財務体質の改善等に全力をあげ取り組んでまいりました。

当連結会計年度の売上高は、中国、東南アジア向け等の減少を受けて、1,172億5千9百万円(前連結会計年度比5.7%減)となりました。損益につきましては、工作機械事業の利益改善はあったものの、成形機事業の競争激化を受けて営業利益は、38億6百万円(前連結会計年度比20.5%減)、経常利益は、49億6千6百万円(前連結会計年度比24.1%減)にとどまりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、平成27年4月1日付で、油圧機器事業の連結子会社であった株式会社ハイエストコーポレーションの株式譲渡益を受けて、48億6百万円(前連結会計年度比11.5%増)となりました。

セグメントの業績は、次のとおりであります。

当連結会計年度より、「油圧機器事業」において、平成27年4月1日付で、連結子会社であった株式会社ハイエストコーポレーションの全株式を譲渡したため、同社を連結の範囲から除外しております。これにより、「油圧機器事業」の重要性が低下したため、「その他の事業」に含めて開示し、報告セグメントを従来の「成形機事業」、「工作機械事業」、「油圧機器事業」の3つの報告セグメントおよび「その他の事業」の区分から、「成形機事業」、「工作機械事業」の2つの報告セグメントおよび「その他の事業」の区分に変更しております。以下の前連結会計年度比較につきましては、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えた数値で比較しております。

 

①成形機事業(射出成形機、ダイカストマシン、押出成形機など)

射出成形機は、国内の自動車・住設関連業界向けや北米の自動車関連業界およびインドの事務機器業界向け等での販売を維持したものの、中国や東南アジアの市場悪化で需要が減少しました。

自動車・二輪車関連業界向けを主な供給先とするダイカストマシンは、国内、インド等での販売は維持したものの、中国や東南アジア、北米などでの販売は減少しました。

押出成形機は、国内の光学関連業界や食品用シート製造装置、中国、韓国の二次電池向けのシート・フィルム製造装置などの販売が回復傾向にありますが、二次電池関連業界における競争激化の影響がありました。

この結果、成形機事業全体の売上高は、735億8千万円(前連結会計年度比8.1%減)、利益面では、価格競争の激化の影響が続き、営業利益は、17億1千万円(前連結会計年度比55.6%減)にとどまりました。

②工作機械事業(大型機、門形機、横中ぐり盤、立旋盤、精密加工機など)

工作機械は、一部北米エネルギー関連業界の低迷はあるものの、国内の機械部品加工関連業界、中国の自動車・金型関連業界やインドのエネルギー関連業界向けを中心に堅調な販売を維持しました。

精密加工機は、国内の自動車関連光学部品向け金型業界や国内、中国、台湾および韓国向けのスマートフォン関連製品の金型業界向けに堅調な販売を維持しました。

この結果、工作機械事業全体の売上高は、333億6千1百万円(前連結会計年度比14.5%増)、営業利益は、15億4千1百万円(前連結会計年度比83.5%増)となりました。

③その他の事業(産業用ロボット、電子制御装置など)

産業用ロボットは、国内の自動車関連業界等の自動化関連設備向けや東アジアを中心とした電子デバイス・通信機器等の組立自動化設備向けに堅調な販売を維持しました。

この結果、その他の事業全体の売上高は、134億8千9百万円(前連結会計年度比28.3%減、減少は油圧機器事業を譲渡したため)となりましたが、営業利益は、4億4百万円(前連結会計年度は営業損失2億5千6百万円)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ、27億2千4百万円増加し、429億3千2百万円となりました。

なお、当連結会計年度における各活動によるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金は、27億8千1百万円の増加(前連結会計年度は4億5千7百万円の減少)になりました。これは主として税金等調整前当期純利益76億8百万円等の収入があったものの、売上債権の増加13億6千9百万円、仕入債務の減少11億1百万円等の支出があったことによります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金は、22億5千2百万円の増加(前連結会計年度は12億8千1百万円の減少)になりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出14億2千4百万円等があったものの、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入15億6千6百万円、短期貸付金の減少21億円等があったことによります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金は、17億6千1百万円の減少(前連結会計年度は7億7千4百万円の減少)になりました。これは主として、短期借入金の減少2億1千1百万円、配当金の支払額15億2千万円等があったことによります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

成形機(百万円)

67,167

90.2

工作機械(百万円)

30,976

112.5

報告セグメント計(百万円)

98,144

96.2

その他(百万円)

8,375

65.9

合計(百万円)

106,519

92.9

(注)1.金額は、販売価格によっております。

2.上記金額に消費税等は、含まれておりません。

3.生産高の実績については、製品の製造を行なっている当社、(株)不二精機製造所、東栄電機(株)、TOSHIBA MACHINE (SHANGHAI) CO.,LTD.、TOSHIBA MACHINE MANUFACTURING (THAILAND) CO.,LTD.、TOSHIBA MACHINE (CHENNAI) PRIVATE LIMITEDの連結生産高の実績となっております。

 

(2)受注実績

当連結会計年度における受注実績及び連結会計年度末受注残高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

受注残高(百万円)

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

当連結会計年度

(平成28年3月31日現在)

前年同期比(%)

成形機

76,638

100.5

31,025

110.9

工作機械

33,320

101.9

28,913

101.4

報告セグメント計

109,958

100.9

59,939

106.1

その他

10,062

63.8

2,986

76.3

合計

120,021

96.2

62,925

104.2

(注)1.上記金額に消費税等は、含まれておりません。

2.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

(3)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

成形機(百万円)

73,580

91.9

工作機械(百万円)

32,931

117.0

報告セグメント計(百万円)

106,512

98.5

その他(百万円)

10,747

66.3

合計(百万円)

117,259

94.3

(注)1.上記金額に消費税等は、含まれておりません。

2.セグメント間取引については、相殺消去しております。

3【対処すべき課題】

今後の経済環境は、米国および国内経済は引き続き堅調さを維持することが期待されるものの、中国をはじめとする一部新興国の成長鈍化に加え、長引く原油安、為替の変動等により、国内の設備投資抑制も想定されるなど予断を許さない状況が続くことが予想されます。

このような経営環境のもとで、当社グループは総原価の低減に集中して取り組み、収益確保に努めてまいります。また、市場ニーズにあった新商品の創出、国内外工場の生産のさらなる効率化、為替に影響を受けない最適調達の構築等に取り組むことにより、グローバル市場でのブランド力を高めてまいります。

厳しい経済環境と産業構造の変化という状況のもと、当社グループは、平成22年度から中期経営計画「TM AC Plan」を進めました。「TM AC Plan」では、エネルギー・環境をキーワードとした新たな産業構造ピラミッドに寄与する先進商品を当社のコア技術を基盤に作り出すことに注力する「先進戦略」と、従来の産業構造ピラミッドのボリュームゾーンである新興国市場に対し、既存商品の商品力をブラッシュアップすることで市場拡大を目指す「拡張戦略」を同時並行で進めました。

平成25年度から実施した「TM AC Plan Advanced Ⅰ」では、「先進と拡張」を基本コンセプトとして、営業・技術・生産の事業基盤の強化を実施し、グローバル市場で戦える体制「マルチ・ドメスティック&グローバルガバナンス」を構築しました。

続いて、平成26年度から実施した「TM AC Plan Advanced Ⅱ」では、新たなコンセプトとして「個別グローバリゼーションの推進」を追加しました。

さらに、平成27年度から実施した「TM AC Plan Advanced Ⅲ」では、グローバル市場において当社グループが販売を拡大し、プレゼンスを向上させるための取り組みを推し進めました。

平成28年度からスタートした新中期経営計画「TM-PΣ Plan」(Toshiba Machine Profit Σ(シグマ) Plan)では、これまでの中期経営計画のコンセプトである「先進と拡張」の考えは継承しつつ、新たに「高収益体質への変革」と「選択と集中」の二つを基本方針にしました。

「高収益体質への変革」では、当社グループ喫緊の課題である収益性の回復に向け、総原価を低減する各施策を着実に実施してまいります。一方、「選択と集中」では現在活発な動きを示す市場・地域・顧客に対し経営リソースを集中し、グループが着実に成長していくための施策を進めてまいります。

また、ISO9001、14001をベースとした品質・環境管理の徹底等に注力し、当社グループの将来を担う人材の育成、法令遵守および社会貢献など企業の社会的責任活動にも積極的に取り組んでまいります。

 

当社の財務及び事業の方針の決定を支配するものの在り方に関する基本方針は次のとおりです。

株式会社の支配に関する基本方針

1.基本方針の内容

当社は上場会社として、特定の者による当社の経営の基本方針に重大な影響を与える大量買付提案があった場合、それを受け入れるか否かは、最終的には株主の皆様のご判断に委ねられるべきものと認識しております。

しかしながら、実際にこのような大量買付行為が行なわれる場合、大量買付者から必要かつ十分な情報の提供なくしては、当該大量買付行為が当社の企業価値および株主共同の利益に及ぼす影響を、株主の皆様に適切にご判断いただくことは困難であります。また、株式の大量買付行為の中には、当社が維持・向上させてまいりました当社の企業価値および株主共同の利益を毀損するものがあります。

つきましては、当社は、大量買付者に株主の皆様のご判断に必要かつ十分な情報を提供させ、大量買付者の提案について当社取締役会が評価・検討した結果を株主の皆様に提供し、場合によっては大量買付者と交渉・協議を行ない、経営方針等の代替案を株主の皆様に提示することが、当社取締役会としての責務であると考えております。

また、当社の企業価値および株主共同の利益を毀損するような大量買付行為に対しては、対抗措置を準備しておくことも、当社取締役会としての責務であると考えております。

 

2.基本方針の実現に資する特別な取組み

当社は、①常に変化の先頭に立つ、②商品力の強化、③CSR(企業の社会的責任:Corporate Social Responsibility)・コーポレートガバナンスの強化の3つを柱とした経営方針およびそれを具現化する中期経営計画を実行することが、当社の企業価値および株主共同の利益を維持・向上するものと考えております。

中期経営計画につきましては、平成28年度から新中期経営計画である「TM-PΣ Plan」(Toshiba Machine Profit Σ(シグマ) Plan)をスタートさせましたTM-PΣ Planでは、「高収益体質への変革」および「選択と集中」を基本方針とすることで、「利益ある堅実な成長」を目指してまいります。

3.会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

大量買付ルールの概要

当社の大量買付ルール(以下「本ルール」といいます。)は、当社株式の大量買付行為を行なう者(以下「大量買付者」といいます。)が遵守すべき手続を明確にし、大量買付行為は、事前に大量買付者から当社取締役会に対して必要かつ十分な情報が提供され、当社取締役会による一定の検討期間が経過した後に開始されるものとします。また、大量買付者が本ルールを遵守しない場合または大量買付行為によって当社の企業価値および株主共同の利益が毀損され対抗措置の発動が相当と認められる場合には、当社の財務および事業の方針の決定が支配されることの防止を目的として対抗措置を発動いたします。

本ルールの手続の流れ

大量買付者には、大量買付行為に先立ち、当社取締役会に対し、株主の皆様のご判断および当社取締役会の意見形成のために必要な情報および本ルールに従う旨の誓約文言等を記載した書面(意向表明書)を、当社の定める書式により、提供していただきます。

当社取締役会は、大量買付者に対し情報提供完了通知を行ない、その後60営業日(最大90営業日まで延長可能)を取締役会検討期間として、大量買付者からの提供情報の評価・検討を行ない、大量買付行為は取締役会検討期間経過後にのみ開始されるものとします。

当社取締役会は、取締役会検討期間内において外部専門家等の意見をききながら、提供された情報を十分に評価・検討し、当社の業務執行を行なう経営陣から独立している者から構成される独立委員会の勧告を最大限尊重し、対抗措置の発動の是非について決定いたします。独立委員会は、本ルールの実施にあたり当社取締役会の判断の客観性および合理性を担保するため、大量買付者から提供された買付情報ならびに買付情報に対する当社取締役会による評価および検討の結果を勘案して、当社取締役会に対する勧告を行ないます。

また、当社取締役会は、必要に応じ、大量買付者との間で大量買付行為に関する条件改善について交渉または協議を行ない、あるいは、独立委員会に諮問のうえ当社取締役会として株主の皆様に対し当社の経営方針等についての代替案を提示することもあります。

(ⅰ)対抗措置を発動しない場合

大量買付者が本ルールを遵守した場合には、当社取締役会が、当該大量買付行為に反対であったとしても、当該買付行為に対する反対意見の表明、代替案の提示、株主の皆様への説得を行なう可能性はあるものの、原則として対抗措置は発動せず、大量買付者の買付提案等に応じるか否かは、株主の皆様において、当該買付提案等および当社取締役会が提案する意見および代替案をご考慮のうえご判断いただくことになります。

(ⅱ)対抗措置を発動する場合

大量買付者が本ルールを遵守しない場合や、遵守した場合であっても、当該大量買付行為が当社の定める一定の事由に該当する場合その他当社の企業価値または株主共同の利益に著しい損害をもたらすことが明らかであって、かつ、対抗措置を発動することが相当と認められる場合には、当社取締役会は、独立委員会に諮問のうえ、行使条件および取得条項を付した新株予約権の無償割当て等対抗措置の発動を決定いたします。対抗措置発動の決定には、当社取締役会の判断により、具体的な対抗措置を決定したうえで、独立委員会の勧告を受けて、株主意思の確認のための株主総会を招集して、対抗措置の発動に関する議案を付議することがあります。

なお、対抗措置発動による影響については、当社取締役会としましては、対抗措置の仕組上、対抗措置の発動によって、株主の皆様(大量買付者およびそのグループを除く)が経済面や権利面で損失を被るような事態は想定しておりません。

本ルールの有効期間

本ルールの有効期間は、平成31年3月期の定時株主総会の終結時までになります。

 

4.本ルールが会社支配に関する基本方針に沿うものであり、株主共同利益を損なうものでないこと、当社役員の地位の維持を目的とするものでないことおよびその理由

対応方針が基本方針に沿うものであること

本ルールは、当社の企業価値および株主共同の利益を維持し、向上させるための枠組みであり、当社の基本方針に沿うものです。

本ルールが株主共同の利益を損なうものではないこと

本ルールは、株主の皆様をして大量買付行為に応じるか否かについて適切なご判断を可能ならしめ、かつ、大量買付者が従うべきルールならびに当社が発動できる対抗措置の要件および内容をあらかじめ合理的な内容で設定するものであり、当社の企業価値および株主共同の利益の維持または向上を目的とするものです。

本ルールは上記目的のための枠組みとして平成28年6月24日開催の第93回定時株主総会で株主の皆様のご承認をいただいております。

本ルールが当社役員の地位の維持を目的とするものではないこと

本ルールにおいては、対抗措置の発動の要件として、客観的かつ明確な要件を定めており、発動の要件に該当するか否かの判断に当社取締役会の恣意的判断の介入する余地を可及的に排除しております。

また、本ルールにおいては、当社取締役会は、大量買付者からの買付提案への評価・検討の際に外部専門家に適宜諮問し助言を受けます。そして、対抗措置の発動の手続としては、当社取締役会から独立した独立委員会の勧告を最大限尊重するとともに、必要に応じて株主の皆様のご意思を確認するための株主総会を開催し株主の皆様のご意思を確認するものとし、当社取締役会の恣意的な判断を排除しております。

 

(注)以上は株式会社の支配に関する基本方針の内容の概要ですので、詳しい内容については

当社ウェブサイト(http://www.toshiba-machine.co.jp/documents/jp/ir/library/bouei.pdf)を

ご参照ください。

 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)期末経営成績の変動について

当社グループは、扱い商品が生産財という事業の特性から、売上高、営業損益が期末に偏る傾向があります。従って、売上高及び利益の一部が翌期にずれ込んだ場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(2)競合等の影響について

当社グループは、射出成形機、工作機械などの生産財を製造・販売していますが、同業との間に、品質、価格、サービス等において競合が生じています。今後、需要の低下または過剰供給が生じ販売競争が激化した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(3)海外依存リスクについて

当社グループの海外売上高は全体の半分強を占めておりますので、世界各地域の政治、経済、社会情勢の変化や各種規制、為替レートの変動、その他突発的な外部要因などが、業績に影響を与える可能性があります。

(4)金利変動リスクについて

当社グループは、事業資金の一部を金融機関から借入金として調達しております。当社グループとしては、中期経営計画に則り、財務体質の強化に注力する方針でありますが、現行の金利水準が変動した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(5)退職給付債務について

当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づき算出されています。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。割引率や運用利回りに変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(6)地震等による影響について

当社グループは、東海地震の発生が予想される静岡県などの地域に重要な製造拠点等を有しており、これらの地域において大地震等の自然災害が発生した場合、当社グループの生産、業績及び財務状況に重要な影響を与える可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 当社グループ(当社及び連結子会社)は、国内外の市場の変化や成長する産業分野に貢献するために、当社の技

術・品質本部及び各事業の開発部門が中心となって、生産の高効率化と製品の高機能化、さらにエネルギー・環境に

寄与する新製品創出のための研究開発を行なっております。

 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、16億6千8百万円であり、各セグメント別の研究開発の目

的、主要課題及び研究開発費は次のとおりであります。なお、上述の研究開発費には、技術・品質本部で行なってい

る各セグメントに配分できない研究開発費5億7百万円が含まれております。

(1)成形機

 成形機は、射出成形機とダイカストマシンのハイサイクル化・高精度化、成形品質の向上及び省エネルギー化を目的として、東芝機械エンジニアリング(株)と連携を取りながら、電動式射出成形機、ハイブリッド成形機等の研究開発を行なっております。また、押出成形機については、高機能化を目的として、エネルギー・環境や高機能素材関連に注力した新成形システムの研究開発を行なっております。

当セグメントに係る研究開発費は、5億7百万円であります。

(2)工作機械

 工作機械は、機械の高速化・高精度化及び難削材や複合加工の実現を目的として、(株)不二精機製造所と連携を取りながら、門形マシニングセンタ、横中ぐり盤、立旋盤等の研究開発を行なっております。精密機械分野では、超精密立形加工機、非球面加工機及び高速主軸等の研究開発を行なっております。

 当セグメントに係る研究開発費は、2億4千3百万円であります。

(3)その他

 制御装置関係では、生産効率の向上に貢献することを目的として、制御の高速化・高精度化と作業の自動化・省人化に対応するため、東栄電機(株)と連携を取りながら、高機能NC制御装置・サーボ制御装置、IoT、システムロボット等の研究開発を行なっております。また、微細転写装置分野では、光学用途等のナノインプリント装置の研究開発を行なっております。

 当セグメントに係る研究開発費は、4億1千万円であります。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)当連結会計年度の財政状態の分析

当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ36億6千5百万円減少し、1,583億1千万円となりました。減少の主な内訳は、商品及び製品が20億2千万円減少したこと等によります。

負債は、前連結会計年度末に比べ33億4千1百万円減少し、649億6千5百万円となりました。減少の主な内訳は、支払手形及び買掛金が30億2千6百万円減少したこと等によります。

純資産は、前連結会計年度末に比べ3億2千3百万円減少し、933億4千5百万円となりました。減少の主な内訳は、その他有価証券評価差額金が11億7千1百万円減少したこと等によります。

この結果、D/Eレシオ18.1%(前連結会計年度末比0.3%改善)、自己資本比率は59.0%(前連結会計年度末比1.2%改善)となりました。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

①売上高

売上高は、国内向けが堅調な販売を維持したものの、中国、東南アジア向け等の減少により、1,172億5千9百万円(前連結会計年度比5.7%減)となりました。

②売上総利益、営業利益

売上総利益および営業利益は、工作機械事業の利益改善はあったものの、成形機事業の競争激化を受けて売上総利益は322億5千4百万円(前連結会計年度比4.1%減)、営業利益は38億6百万円(前連結会計年度比20.5%減)となりました。

③経常利益

営業外損益は、持分法による投資利益等により、11億5千9百万円の利益(純額)となりました。為替差益等の減少により、前連結会計年度に比べ5億9千4百万円利益(純額)が減少となりました。この結果、経常利益は49億6千6百万円(前連結会計年度比24.1%減)となりました。

④親会社株主に帰属する当期純利益

特別損益は、関係会社株式売却益等により、26億4千2百万円の利益(純額)となり、前連結会計年度に比べ26億6千1百万円利益(純額)が増加いたしました。この結果、税金等調整前当期純利益は76億8百万円(前連結会計年度比16.6%増)となりました。税金費用は、法人税等合計28億2百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は48億6百万円(前連結会計年度比11.5%増)となりました。

(3)キャッシュ・フローの分析

 営業活動による資金は、売上債権の増加、仕入債務の減少等の支出があったものの、税金等調整前当期純利益等の収入により、27億8千1百万円の増加となりました。

 投資活動による資金は、有形固定資産の取得による支出等があったものの、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入、短期貸付金の減少等により22億5千2百万円の増加となりました。

 財務活動による資金は、短期借入金の減少、配当金の支払等により、17億6千1百万円の減少となりました。

 この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ27億2千4百万円増加し、429億3千2百万円となりました。

 なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標のトレンドは下記のとおりであります。

 

26年3月期

27年3月期

28年3月期

自己資本比率(%)

56.6

57.8

59.0

時価ベースの自己資本比率(%)

49.9

47.5

33.2

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

5.5

6.1

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

19.9

19.7

(注)1.自己資本比率:自己資本/総資産

   2.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

   3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動キャッシュ・フロー

   4.インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動キャッシュ・フロー/利払い

   5.平成27年3月期の「キャッシュ・フロー対有利子負債比率」及び「インタレスト・カバレッジ・レシオ」については、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、記載しておりません。