第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度における国内の景気は、急激な為替変動による影響を受けたものの、政府の経済政策等により企業収益や雇用情勢が改善するなど緩やかな回復基調を継続いたしました。海外の景気は、米国や欧州、インドなどを中心に堅調に推移しましたが、中国を始めとする一部のアジア新興国での景気減速、欧米の政策転換等により不確実性が高まるなど、世界経済は先行き不透明な状況で推移いたしました。

当社グループが属する機械業界につきましても、国内の設備投資は緩やかながら回復傾向を示しているものの、海外は対象とする市場や製品により景況感に差異が生じております。

このような経済環境のもとで、当社グループは中期経営計画「TM-PΣ Plan」(Toshiba Machine Profit Sigma Plan)を平成28年4月1日からスタートさせ、これまでの「先進と拡張」の考えを継承しつつ、新たに「高収益体質への変革」と「選択と集中」を基本方針といたしました。今後成長が見込めるグローバル市場において、当社グループが着実に成長していくための諸施策として、総原価の低減、収益性改善に向けた生産革新活動、為替リスクに対応するグローバルな最適調達網の構築、新市場の開拓、国内外の注力市場に向けた新商品の開発、受注の拡大等に全力をあげ取り組んでまいりました。

当連結会計年度の売上高は、当社が注力する東南アジア諸国等の設備投資停滞により、1,113億2千7百万円(前連結会計年度比5.1%減)となりました。損益につきましては、営業利益は原価低減の諸施策を進めた結果、44億7千3百万円(前連結会計年度比17.5%増)、経常利益は54億6百万円(前連結会計年度比8.9%増)となりました。

なお、海外子会社に係るのれん償却額として18億7千7百万円を計上したため、親会社株主に帰属する当期純利益は、17億7千6百万円(前連結会計年度比63.0%減)となりました。

セグメントの業績は、次のとおりであります。

①成形機事業(射出成形機、ダイカストマシン、押出成形機など)

射出成形機は、米国、メキシコおよびインドの自動車関連業界向けを中心に、販売と受注が堅調に推移いたしました。

自動車・二輪車関連業界向けを主な供給先とするダイカストマシンは、設備投資の一巡により停滞しており、販売と受注が減少いたしました。

押出成形機は、中国の二次電池関連業界向けシート・フィルム製造装置の需要拡大を受けて販売は堅調に推移したものの、国内は食品用シート製造装置等の販売が減少いたしました。受注は、国内、中国の光学関連業界向けや二次電池関連業界向けのシート・フィルム製造装置等が増加いたしました。

この結果、成形機事業全体の売上高は、718億3千1百万円(前連結会計年度比2.4%減)、営業利益は、35億2千5百万円(前連結会計年度比106.1%増)となりました。

②工作機械事業(大型機、門形機、横中ぐり盤、立旋盤、精密加工機など)

工作機械は、年度後半にかけて小型機の需要に回復の動きが見られましたが、当社が得意とする大型機の需要は国内外とも軟調に推移いたしました。国内は機械部品加工関連業界向けを中心に、設備投資に慎重な状態が継続いたしました。また、海外も、米国のエネルギー関連業界の低迷や中国経済減速による投資抑制が継続し、販売と受注が減少いたしました。

精密加工機は、国内の自動車関連光学部品向け金型業界や、中国向けスマートフォン関連製品の金型業界向け等の販売と受注が堅調に推移いたしました。

この結果、工作機械事業全体の売上高は、297億3千5百万円(前連結会計年度比10.9%減)、営業利益は、4億2千2百万円(前連結会計年度比72.6%減)となりました。

③その他の事業(産業用ロボット、電子制御装置など)

産業用ロボットは、国内の自動車関連業界等の自動化関連設備向けや東アジアを中心とした電子デバイス・通信機器等の組立自動化設備向けに販売と受注が堅調に推移いたしました。

この結果、その他の事業全体の売上高は、126億5千5百万円(前連結会計年度比6.2%減)、営業利益は、4億2百万円(前連結会計年度比0.4%減)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ、128億7千2百万円減少し、300億6千万円となりました。

なお、当連結会計年度における各活動によるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金は、99億4千8百万円の増加(前連結会計年度は27億8千1百万円の増加)になりました。これは主として税金等調整前当期純利益35億2千3百万円、売上債権の減少29億9千3百万円、たな卸資産の減少28億3百万円等の収入があったことによります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金は、29億8千3百万円の減少(前連結会計年度は22億5千2百万円の増加)になりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出23億2千2百万円等があったことによります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金は、190億8千9百万円の減少(前連結会計年度は17億6千1百万円の減少)になりました。これは主として、自己株式の取得による支出158億5千3百万円、配当金の支払額18億2千4百万円等があったことによります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

成形機(百万円)

62,885

93.6

工作機械(百万円)

28,881

93.2

報告セグメント計(百万円)

91,767

93.5

その他(百万円)

8,171

97.6

合計(百万円)

99,938

93.8

(注)1.金額は、販売価格によっております。

2.上記金額に消費税等は、含まれておりません。

3.生産高の実績については、製品の製造を行なっている当社、(株)不二精機製造所、東栄電機(株)、TOSHIBA MACHINE (SHANGHAI) CO.,LTD.、TOSHIBA MACHINE MANUFACTURING (THAILAND) CO.,LTD.、TOSHIBA MACHINE (CHENNAI) PRIVATE LIMITEDの連結生産高の実績となっております。

 

(2)受注実績

当連結会計年度における受注実績及び連結会計年度末受注残高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

受注残高(百万円)

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

当連結会計年度

(平成29年3月31日現在)

前年同期比(%)

成形機

79,932

104.3

38,171

123.0

工作機械

24,264

72.8

23,442

81.1

報告セグメント計

104,197

94.8

61,613

102.8

その他

12,823

127.4

5,784

193.7

合計

117,021

97.5

67,397

107.1

(注)1.上記金額に消費税等は、含まれておりません。

2.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

(3)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

成形機(百万円)

71,831

97.6

工作機械(百万円)

29,469

89.5

報告セグメント計(百万円)

101,301

95.1

その他(百万円)

10,026

93.3

合計(百万円)

111,327

94.9

(注)1.上記金額に消費税等は、含まれておりません。

2.セグメント間取引については、相殺消去しております。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、人間尊重を基本として、豊かな価値の創造により産業の基盤づくりに寄与し、世界の人々の生活・文化の向上に貢献することをグループ経営理念としています。そのもとに、当社グループが実際に事業活動を展開していくにあたって、法令を遵守し社会規範・企業倫理に従って行動するという観点から、経営理念を補完する企業の具体的「行動基準」を定め、当社グループ共通の尺度として周知徹底を図っております。

また、地球環境保全、社会貢献、人権尊重等について企業としての社会的責任を果たすとともに、CS(顧客満足)を基盤として企業価値の最大化を図り、株主、顧客、取引先、従業員、地域社会等の全てのステークホルダーの期待に応えていきます。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略、目標とする経営指標及び対処すべき課題

厳しい経済環境と産業構造の変化という状況のもと、当社グループは、平成22年度から中期経営計画「TM ACPlan」を進めました。

「TM AC Plan」では、エネルギー・環境をキーワードとした新たな産業構造ピラミッドに寄与する先進商品を当社のコア技術を基盤に作り出すことに注力する「先進戦略」と、従来の産業構造ピラミッドのボリュームゾーンである新興国市場に対し、既存商品の商品力をブラッシュアップすることで市場拡大を目指す「拡張戦略」を同時並行で進めました。

平成28年度からスタートした中期経営計画「TM-PΣ Plan」(Toshiba Machine Profit Sigma Plan)では、「高収益体質への変革」と「選択と集中」の二つを基本方針にしました。

「高収益体質への変革」では、当社グループ喫緊の課題である収益性の回復に向け、総原価を低減する各施策(原価低減、調達コストの削減、拠点の最適化、一般管理費の削減など)に取り組み、成果が出始めています。今後も各施策を着実に実施して収益性の改善に努めてまいります。一方、「選択と集中」では現在活発な動きを示す市場・地域・顧客に対し経営リソースを集中し、当社グループが着実に成長していくための施策を進めてまいります。

これら施策を進めることで、最終年度である平成30年度には、連結売上高1,400億円、ROS(売上高経常利益率)6.5%以上、ROE(株主資本利益率)6%以上の達成を計画しています。

また、ISO9001、14001をベースとした品質・環境管理の徹底等に注力し、当社グループの将来を担う人材の育成、法令遵守および社会貢献など企業の社会的責任活動にも積極的に取り組んでまいります。

 

当社の財務及び事業の方針の決定を支配するものの在り方に関する基本方針は次のとおりです。

株式会社の支配に関する基本方針

1.基本方針の内容

当社は上場会社として、特定の者による当社の経営の基本方針に重大な影響を与える大量買付提案があった場合、それを受け入れるか否かは、最終的には株主の皆様のご判断に委ねられるべきものと認識しております。

しかしながら、実際にこのような大量買付行為が行なわれる場合、大量買付者から必要かつ十分な情報の提供なくしては、当該大量買付行為が当社の企業価値および株主共同の利益に及ぼす影響を、株主の皆様に適切にご判断いただくことは困難であります。また、株式の大量買付行為の中には、当社が維持・向上させてまいりました当社の企業価値および株主共同の利益を毀損するものがあります。

つきましては、当社は、大量買付者に株主の皆様のご判断に必要かつ十分な情報を提供させ、大量買付者の提案について当社取締役会が評価・検討した結果を株主の皆様に提供し、場合によっては大量買付者と交渉・協議を行ない、経営方針等の代替案を株主の皆様に提示することが、当社取締役会としての責務であると考えております。

また、当社の企業価値および株主共同の利益を毀損するような大量買付行為に対しては、対抗措置を準備しておくことも、当社取締役会としての責務であると考えております。

 

2.基本方針の実現に資する特別な取組み

当社は、①常に変化の先頭に立つ、②商品力の強化、③CSR(企業の社会的責任:Corporate Social Responsibility)・コーポレートガバナンスの強化の3つを柱とした経営方針およびそれを具現化する中期経営計画を実行することが、当社の企業価値および株主共同の利益を維持・向上するものと考えております。

中期経営計画につきましては、平成28年度から新中期経営計画である「TM-PΣ Plan」(Toshiba Machine Profit Sigma Plan)をスタートさせましたTM-PΣ Planでは、「高収益体質への変革」および「選択と集中」を基本方針とすることで、「利益ある堅実な成長」を目指してまいります。

3.会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

大量買付ルールの概要

当社の大量買付ルール(以下「本ルール」といいます。)は、当社株式の大量買付行為を行なう者(以下「大量買付者」といいます。)が遵守すべき手続を明確にし、大量買付行為は、事前に大量買付者から当社取締役会に対して必要かつ十分な情報が提供され、当社取締役会による一定の検討期間が経過した後に開始されるものとします。また、大量買付者が本ルールを遵守しない場合または大量買付行為によって当社の企業価値および株主共同の利益が毀損され対抗措置の発動が相当と認められる場合には、当社の財務および事業の方針の決定が支配されることの防止を目的として対抗措置を発動いたします。

本ルールの手続の流れ

大量買付者には、大量買付行為に先立ち、当社取締役会に対し、株主の皆様のご判断および当社取締役会の意見形成のために必要な情報および本ルールに従う旨の誓約文言等を記載した書面(意向表明書)を、当社の定める書式により、提供していただきます。

当社取締役会は、大量買付者に対し情報提供完了通知を行ない、その後60営業日(最大90営業日まで延長可能)を取締役会検討期間として、大量買付者からの提供情報の評価・検討を行ない、大量買付行為は取締役会検討期間経過後にのみ開始されるものとします。

当社取締役会は、取締役会検討期間内において外部専門家等の意見をききながら、提供された情報を十分に評価・検討し、当社の業務執行を行なう経営陣から独立している者から構成される独立委員会の勧告を最大限尊重し、対抗措置の発動の是非について決定いたします。独立委員会は、本ルールの実施にあたり当社取締役会の判断の客観性および合理性を担保するため、大量買付者から提供された買付情報ならびに買付情報に対する当社取締役会による評価および検討の結果を勘案して、当社取締役会に対する勧告を行ないます。

また、当社取締役会は、必要に応じ、大量買付者との間で大量買付行為に関する条件改善について交渉または協議を行ない、あるいは、独立委員会に諮問のうえ当社取締役会として株主の皆様に対し当社の経営方針等についての代替案を提示することもあります。

(ⅰ)対抗措置を発動しない場合

大量買付者が本ルールを遵守した場合には、当社取締役会が、当該大量買付行為に反対であったとしても、当該買付行為に対する反対意見の表明、代替案の提示、株主の皆様への説得を行なう可能性はあるものの、原則として対抗措置は発動せず、大量買付者の買付提案等に応じるか否かは、株主の皆様において、当該買付提案等および当社取締役会が提案する意見および代替案をご考慮のうえご判断いただくことになります。

(ⅱ)対抗措置を発動する場合

大量買付者が本ルールを遵守しない場合や、遵守した場合であっても、当該大量買付行為が当社の定める一定の事由に該当する場合その他当社の企業価値または株主共同の利益に著しい損害をもたらすことが明らかであって、かつ、対抗措置を発動することが相当と認められる場合には、当社取締役会は、独立委員会に諮問のうえ、行使条件および取得条項を付した新株予約権の無償割当て等対抗措置の発動を決定いたします。対抗措置発動の決定には、当社取締役会の判断により、具体的な対抗措置を決定したうえで、独立委員会の勧告を受けて、株主意思の確認のための株主総会を招集して、対抗措置の発動に関する議案を付議することがあります。

なお、対抗措置発動による影響については、当社取締役会としましては、対抗措置の仕組上、対抗措置の発動によって、株主の皆様(大量買付者およびそのグループを除く)が経済面や権利面で損失を被るような事態は想定しておりません。

本ルールの有効期間

本ルールの有効期間は、平成31年3月期の定時株主総会の終結時までになります。

 

4.本ルールが会社支配に関する基本方針に沿うものであり、株主共同利益を損なうものでないこと、当社役員の地位の維持を目的とするものでないことおよびその理由

対応方針が基本方針に沿うものであること

本ルールは、当社の企業価値および株主共同の利益を維持し、向上させるための枠組みであり、当社の基本方針に沿うものです。

本ルールが株主共同の利益を損なうものではないこと

本ルールは、株主の皆様をして大量買付行為に応じるか否かについて適切なご判断を可能ならしめ、かつ、大量買付者が従うべきルールならびに当社が発動できる対抗措置の要件および内容をあらかじめ合理的な内容で設定するものであり、当社の企業価値および株主共同の利益の維持または向上を目的とするものです。

本ルールは上記目的のための枠組みとして平成28年6月24日開催の第93回定時株主総会で株主の皆様のご承認をいただいております。

本ルールが当社役員の地位の維持を目的とするものではないこと

本ルールにおいては、対抗措置の発動の要件として、客観的かつ明確な要件を定めており、発動の要件に該当するか否かの判断に当社取締役会の恣意的判断の介入する余地を可及的に排除しております。

また、本ルールにおいては、当社取締役会は、大量買付者からの買付提案への評価・検討の際に外部専門家に適宜諮問し助言を受けます。そして、対抗措置の発動の手続としては、当社取締役会から独立した独立委員会の勧告を最大限尊重するとともに、必要に応じて株主の皆様のご意思を確認するための株主総会を開催し株主の皆様のご意思を確認するものとし、当社取締役会の恣意的な判断を排除しております。

 

(注)以上は株式会社の支配に関する基本方針の内容の概要ですので、詳しい内容については

当社ウェブサイト(http://www.toshiba-machine.co.jp/documents/jp/ir/library/bouei.pdf)を

ご参照ください。

 

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)期末経営成績の変動について

当社グループは、扱い商品が生産財という事業の特性から、売上高、営業損益が期末に偏る傾向があります。従って、売上高及び利益の一部が翌期にずれ込んだ場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(2)競合等の影響について

当社グループは、射出成形機、工作機械などの生産財を製造・販売していますが、同業との間に、品質、価格、サービス等において競合が生じています。今後、需要の低下または過剰供給が生じ販売競争が激化した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(3)海外依存リスクについて

当社グループの海外売上高は全体の半分強を占めておりますので、世界各地域の政治、経済、社会情勢の変化や各種規制、為替レートの変動、その他突発的な外部要因などが、業績に影響を与える可能性があります。

(4)金利変動リスクについて

当社グループは、事業資金の一部を金融機関から借入金として調達しております。当社グループとしては、中期経営計画に則り、財務体質の強化に注力する方針でありますが、現行の金利水準が変動した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(5)退職給付債務について

当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づき算出されています。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。割引率や運用利回りに変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(6)地震等による影響について

当社グループは、東海地震の発生が予想される静岡県などの地域に重要な製造拠点等を有しており、これらの地域において大地震等の自然災害が発生した場合、当社グループの生産、業績及び財務状況に重要な影響を与える可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当社グループ(当社及び連結子会社)は、国内外の市場の変化や成長する産業分野に貢献するために、当社の
技術・品質本部及び各事業の開発部門が中心となって、生産の高効率化と製品の高機能化、さらにエネルギー・環境
に寄与する新製品創出のための研究開発を行なっております。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、16億4千8百万円であり、各セグメント別の研究開発の目
的、主要課題及び研究開発費は次のとおりであります。なお、上述の研究開発費には、技術・品質本部で行なっている各セグメントに配分できない研究開発費4億7千6百万円が含まれております。

(1)成形機

成形機は、射出成形機とダイカストマシンのハイサイクル化、高精度化、成形品質の向上及び省エネルギー化を目的として、東芝機械エンジニアリング(株)と連携を取りながら、電動射出成形機やダイカストマシンおよび成形技術等の研究開発を行なっております。また、押出成形機については、高機能化を目的として、エネルギー・環境や高機能素材関連に注力した新成形システムの研究開発を行なっております。

当セグメントに係る研究開発費は、4億6千2百万円であります。

(2)工作機械

工作機械は、機械の高速化・高精度化及び難削材や複合加工の実現を目的として、(株)不二精機製造所と連携を取りながら、門形マシニングセンタ、横中ぐり盤、立旋盤、横形マシニングセンタ等の研究開発を行なっております。精密機械分野では、超精密立形加工機、非球面加工機及び高速主軸等の研究開発を行なっております。

当セグメントに係る研究開発費は、2億6千6百万円であります。

(3)その他

制御装置関係では、生産効率の向上に貢献することを目的として、制御の高速化・高精度化と作業の自動化・省人化に対応するため、東栄電機(株)と連携を取りながら、高機能NC制御装置・サーボ制御装置、IoT、システムロボット等の研究開発を行なっております。また、微細転写装置分野では、光学用途等のナノインプリント装置の研究開発を行なっております。

当セグメントに係る研究開発費は、4億4千2百万円であります。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)当連結会計年度の財政状態の分析

当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ177億8千万円減少し、1,405億3千万円となりました。減少の主な内訳は、受取手形及び売掛金が39億8千1百万円、のれんが22億5千4百万円減少したこと等によります。

負債は、前連結会計年度末に比べ15億5千5百万円減少し、634億1千万円となりました。減少の主な内訳は、短期借入金が15億1千9百万円減少したこと等によります。

純資産は、前連結会計年度末に比べ162億2千5百万円減少し、771億2千万円となりました。減少の主な内訳は、自己株式が158億5千3百万円増加したこと等によります。

この結果、D/Eレシオ19.3%(前連結会計年度末は18.1%)、自己資本比率は54.9%(前連結会計年度末は59.0%)となりました。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

①売上高

売上高は、当社が注力する東南アジア諸国等の設備投資停滞により、1,113億2千7百万円(前連結会計年度比5.1%減)となりました。

②営業利益

営業利益は、原価低減の諸施策を進めた結果、44億7千3百万円(前連結会計年度比17.5%増)となりました。

③経常利益

営業外損益は、持分法による投資利益等により、9億3千2百万円の利益(純額)となりました。為替差損等の増加により、前連結会計年度に比べ2億2千6百万円の利益(純額)が減少となりました。この結果、経常利益は54億6百万円(前連結会計年度比8.9%増)となりました。

④親会社株主に帰属する当期純利益

特別損益は、のれん償却額等により、18億8千3百万円の損失(純額)となり、前連結会計年度に比べ45億2千5百万円の利益(純額)が減少いたしました。この結果、税金等調整前当期純利益は35億2千3百万円(前連結会計年度比53.7%減)となりました。税金費用は、法人税等合計17億4千7百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は17億7千6百万円(前連結会計年度比63.0%減)となりました。

(3)キャッシュ・フローの分析

営業活動による資金は、税金等調整前当期純利益、売上債権の減少、たな卸資産の減少等の収入があったことにより、99億4千8百万円の増加になりました。

投資活動による資金は、有形固定資産の取得による支出等により、29億8千3百万円の減少になりました。

財務活動による資金は、自己株式の取得による支出、配当金の支払等により、190億8千9百万円の減少になりました。

この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ128億7千2百万円減少し、300億6千万円となりました。

なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標のトレンドは下記のとおりであります。

 

27年3月期

28年3月期

29年3月期

自己資本比率(%)

57.8

59.0

54.9

時価ベースの自己資本比率(%)

47.5

33.2

38.8

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

6.1

1.5

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

19.7

79.1

(注)1.自己資本比率:自己資本/総資産

2.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動キャッシュ・フロー

4.インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動キャッシュ・フロー/利払い

5.平成27年3月期の「キャッシュ・フロー対有利子負債比率」及び「インタレスト・カバレッジ・レシオ」については、営業活動キャッシュ・フローがマイナスのため、記載しておりません。