第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、世界中でお客様の価値最大化に貢献していくことをグループ経営理念としております。そのもとに、当社グループが実際に事業活動を展開していくにあたって、法令を遵守し社会規範・企業倫理に従って行動するという観点から、経営理念を補完する企業の具体的「行動基準」を定め、当社グループ共通の尺度として周知徹底を図っております。

また、地球環境保全、社会貢献、人権尊重等について企業としての社会的責任を果たすとともに、CS(顧客満足)を基盤として企業価値の最大化を図り、株主、顧客、取引先、従業員、地域社会等の全てのステークホルダーの期待に応えていきます。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略、目標とする経営指標及び対処すべき課題

2019年度からスタートした「Revolution E10 Plan」では、「機械メーカーの総合力を最大限活かして成長し続けること」を基本指針とし、早く、激しく変化する時代において勝ち残り、成長するために従来の考え方や仕事の進め方を大きく変えて、収益性重視への変革を実施してまいりました。

しかしながら、米中貿易摩擦に加え地政学上のリスク継続による不透明感を背景とした急速な市況悪化・不確実性の高まりを受け、当社を取り巻く経営環境はより一層厳しさを増しております。このような経営環境に対応するために、当社は「Revolution E10 Plan」を見直し、より収益性に重きを置いた「経営改革プラン」を2020年2月4日に発表いたしました。「経営改革プラン」に基づき、当社は組織再編を中核とした経営改革、成長分野に対応した投資の推進、資本効率(ROE)の向上を目指した財務戦略の実行に取り組み、2023年度に売上高1,350億円、営業利益率8%、配当性向40%目途(経営改革プラン期間中)、ROE8.5%を目指します。

また、ISO9001、14001をベースとした品質・環境管理の徹底等に注力し、当社グループの将来を担う人材の育成、法令遵守および社会貢献などESG活動にも積極的に取り組んでまいります。

 

(3)次期の見通し

今後の経済環境は、コロナ禍の影響により国内外の経済環境が悪化し、先行き不透明な状況が続くものと予想されます。機械業界につきましても、新型コロナウィルスの感染収束に伴う設備需要の改善が予想されますが、急速な回復は期待できない状況であり、今後も引き続き厳しい事業環境となる見通しです。

このような状況のもと、次期後半にかけて各国政府主導の経済政策により設備需要の持ち直しが予想される国内外のインフラ、エネルギー、新素材などの分野に注力し、受注拡大に努めてまいります。さらに、新型コロナウィルス感染収束後の社会は、働き方の変革が進み、生産活動においても自動化・省人化ニーズが急速に拡大することが予想されることから、ロボット・IT分野にも注力してまいります。

また、当社グループは「経営改革プラン」に基づいた諸施策を実行し、国内外工場における生産のさらなる効率化、グループ全体での総原価低減諸施策の実施、希望退職を含む固定費の削減、成長分野に対応した投資の推進などにより、高収益企業への変革に努めてまいります。

2021年3月期の見通しにつきましては、売上高920億円、営業損失14億円、経常損失24億円、親会社株主に帰属する当期純損失26億円を予想しております。

なお、通期見通しにあたっての為替レートは、1米ドル=105円を前提としております。

 

 

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であり、これらのリスク管理体制等については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載しております。

(1)期末経営成績の変動について

当社グループは、扱い商品が生産財という事業の特性から、売上高、営業損益が期末に偏る傾向があります。従って、売上高及び利益の一部が翌期にずれ込んだ場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(2)競合等の影響について

当社グループは、射出成形機、工作機械などの生産財を製造・販売していますが、同業との間に、品質、価格、サービス等において競合が生じています。今後、需要の低下または過剰供給が生じ販売競争が激化した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(3)海外依存リスクについて

当社グループの海外売上高は全体の半分強を占めておりますので、世界各地域の政治、経済、社会情勢の変化や各種規制、為替レートの変動、その他突発的な外部要因などが、業績に影響を与える可能性があります。

(4)金利変動リスクについて

当社グループは、事業資金の一部を金融機関から借入金として調達しております。当社グループとしては、中期経営計画に則り、財務体質の強化に注力する方針でありますが、現行の金利水準が変動した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(5)退職給付債務について

当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づき算出されています。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。割引率や運用利回りに変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(6)自然災害、感染症の流行、戦争及びテロ等による影響について

当社グループは、グローバルに事業を展開しており、多くの国に製造・販売拠点を設けております。それらの地域において、大地震・水害等の自然災害、感染症の流行、戦争及びテロ等が発生した場合、当社グループの生産、業績及び財務状況に重大な影響を与える可能性があります。

 

(新型コロナウィルス感染拡大の影響について)

 新型コロナウィルスの感染拡大は各事業における売上減少や各工場稼働率の低下等により、当社グループの生産、業績及び財務状況に影響をもたらしております。

 新型コロナウィルス感染拡大に対応するため、当社グループは下記の主な緊急施策を実施いたしました。

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(7)情報セキュリティについて

当社グループは、事業活動において、顧客情報・個人情報を扱う場合があります。これら各種情報の取扱には細心の注意を払っており、情報への不正なアクセス、改ざん、漏洩、紛失等を防ぐために、管理体制及び取扱規則を定め、適切な措置を講じています。情報漏洩等が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に重大な影響を与える可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における世界経済は、国際的な通商問題長期化の影響による中国およびその他の国の経済の減速継続、英国のEU離脱問題など、先行き不透明な状況が続いております。我が国経済も世界経済減速の影響を受けて、輸出や生産に悪化が見られました。さらに第4四半期後半からは新型コロナウィルスの感染拡大の影響により、経済活動が大きく制限され、世界経済は急速に収縮しました。

当社グループが属する機械業界につきましても、国内外の設備投資は、自動車関係を中心に慎重な姿勢が継続し、厳しい事業環境となりました。

このような経済環境のもとで、当社グループは2019年4月1日からスタートさせた中期経営計画「Revolution E10 Plan」を見直し、2020年2月4日に「経営改革プラン」を発表いたしました。「経営改革プラン」に基づき、当社グループは高収益企業への変革に向けて取り組んでおります。

この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ35億5千9百万円増加し、1,542億8千3百万円となりました。

負債は、前連結会計年度末に比べ2億6千2百万円減少し、672億6千4百万円となりました。

純資産は、前連結会計年度末に比べ38億2千1百万円増加し、870億1千8百万円となりました。

b.経営成績

当連結会計年度の受注高は、新型コロナウィルス感染拡大の影響などにより設備投資へ慎重な動きが見られたことから、942億2千4百万円(前連結会計年度比29.9%減)、売上高は、1,167億6千1百万円(前連結会計年度比0.5%減)となりました。損益につきましては、営業利益は、35億2千9百万円(前連結会計年度比8.0%減)、経常利益は、38億2千5百万円(前連結会計年度比31.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、関係会社株式売却益の計上により、73億3千8百万円(前連結会計年度比79.9%増)となりました。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

(成形機)

射出成形機におきましては、国内外で自動車向けを中心とした設備投資が引き続き軟調に推移し、販売と受注が減少いたしました。

ダイカストマシンにおきましては、販売は、インド、東南アジアが堅調に推移したものの、中国の自動車向けが減少いたしました。受注は、国内外の自動車向けを中心に軟調に推移いたしました。

押出成形機におきましては、販売は、国内の食品容器および光学用シート・フィルム製造装置、中国の二次電池向けシート・フィルム製造装置を中心に堅調に推移いたしました。受注は、中国の二次電池向けシート・フィルム製造装置が増加したものの、国内外の光学用シート・フィルム製造装置が減少いたしました。

この結果、成形機事業全体の受注高は、631億4百万円(前連結会計年度比31.3%減)、売上高は、772億6百万円(前連結会計年度比2.5%減)、営業利益は、37億4千7百万円(前連結会計年度比6.8%増)となりました。

(工作機械)

工作機械におきましては、販売は、国内、インド、東南アジアの産業機械向けを中心に増加いたしました。受注は、中国向けが増加したものの、国内外ともに設備投資の停滞を受けて、軟調に推移いたしました。

精密加工機におきましては、販売は、中国、台湾のレンズ用およびスマートフォン用光学金型向けが増加したものの、国内、韓国向けを中心に軟調に推移いたしました。受注は、国内のレンズ用光学金型向けが減少したものの、台湾のスマートフォン用光学金型向けが増加いたしました。

この結果、工作機械事業全体の受注高は、228億3千2百万円(前連結会計年度比27.1%減)、売上高は、296億9千7百万円(前連結会計年度比8.5%増)、営業利益は、3億円(前連結会計年度は営業損失1億2千9百万円)となりました。

(その他)

産業用ロボットにおきましては、販売は、中国向けが増加したものの、国内は設備投資の先送りなどを受けて軟調に推移いたしました。受注は、国内外ともに軟調に推移いたしました。

この結果、その他事業全体の受注高は、82億8千7百万円(前連結会計年度比26.8%減)、売上高は、127億8千5百万円(前連結会計年度比8.3%減)、海外案件の売掛金の回収状況などを踏まえ貸倒引当金を計上したことにより、営業損失は、5億6千8百万円(前連結会計年度は営業利益4億3千6百万円)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ、224億1千9百万円増加し、480億1千1百万円となりました。

なお、当連結会計年度における各活動によるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金は、53億1千2百万円の増加になりました。これは主として、たな卸資産の減少による収入60億2千3百万円等があったことによります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金は、197億7千2百万円の増加になりました。これは主として、関係会社株式の売却による収入215億2千5百万円等があったことによります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金は、19億6千4百万円の減少になりました。これは主として、配当金の支払額19億3千万円等があったことによります。

なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標のトレンドは下記のとおりであります。

 

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

自己資本比率(%)

54.7

55.2

56.4

時価ベースの自己資本比率(%)

60.7

35.7

33.6

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

2.1

2.7

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

66.7

66.0

(注)1.自己資本比率:自己資本/総資産

2.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動キャッシュ・フロー

4.インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動キャッシュ・フロー/利払い

5.2019年3月期の「キャッシュ・フロー対有利子負債比率」及び「インタレスト・カバレッジ・レシオ」については、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、記載しておりません。

6.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を前連結会計年度の期首から適用しており、「自己資本比率」及び「時価ベースの自己資本比率」については、当該会計基準等を遡って適用した後の比率となっております。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

成形機(百万円)

64,512

85.9

工作機械(百万円)

28,618

110.7

報告セグメント計(百万円)

93,130

92.2

その他(百万円)

7,998

83.1

合計(百万円)

101,129

91.4

(注)1.金額は、販売価格によっております。

2.上記金額に消費税等は、含まれておりません。

3.生産高の実績については、製品の製造を行なっている当社、(株)不二精機製造所、東栄電機(株)、TOSHIBA MACHINE (SHANGHAI) CO.,LTD.、SHIBAURA MACHINE MANUFACTURING (THAILAND) CO.,LTD.、SHIBAURA MACHINE INDIA PRIVATE LIMITEDの連結生産高の実績となっております。

 

b.受注実績

当連結会計年度における受注実績及び連結会計年度末受注残高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

受注残高(百万円)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

当連結会計年度

(2020年3月31日現在)

前年同期比(%)

成形機

63,104

68.7

49,156

77.7

工作機械

22,832

72.9

17,376

71.7

報告セグメント計

85,936

69.8

66,533

76.0

その他

8,287

73.2

3,227

67.1

合計

94,224

70.1

69,760

75.6

(注)1.上記金額に消費税等は、含まれておりません。

2.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

成形機(百万円)

77,206

97.5

工作機械(百万円)

29,684

108.5

報告セグメント計(百万円)

106,891

100.3

その他(百万円)

9,869

91.1

合計(百万円)

116,761

99.5

(注)1.上記金額に消費税等は、含まれておりません。

2.セグメント間取引については、相殺消去しております。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。個々の「重要な会計方針及び見積り」については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。

なお、会計上の見積りに対する新型コロナウィルス感染症(以下「本感染症」といいます。)の影響に関して、本感染症拡大の収束時期を予想することは困難であることから、繰延税金資産の回収可能性や減損損失の判定においては、連結財務諸表作成のための入手可能な情報に基づき、翌連結会計年度の一定期間に渡り影響が生じるとの一定の仮定のもと、最善の見積もりを行なっております。なお、一定の仮定としては、翌連結会計年度の第2四半期までに本感染症の影響が収束し、第3四半期以降は徐々に通常の事業活動が行なえることを前提としております。この前提のもと、当連結会計年度における見積りを行なった結果、当連結会計年度における連結財務諸表に及ぼす影響は軽微でありますが、今後の状況の変化によって前提を見直した結果、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において重要な影響を及ぼす可能性があります。

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度は中期経営計画「Revolution E10 Plan」の初年度にあたり、「機械メーカーの総合力を最大限活かして成長し続けること」を基本方針とし、早く、激しく変化する時代において勝ち残り、成長するために従来の考え方や仕事の進め方を大きく変えて、収益性重視への変革を実施してまいりました。

しかしながら、米中貿易摩擦に加え地政学上のリスク継続による不透明感を背景とした急速な市況悪化・不確実性の高まりを受け、当社を取り巻く経営環境はより一層厳しさを増しております。このような経営環境に対応するために、当社は「Revolution E10 Plan」を見直し、より収益性に重きを置いた「経営改革プラン」を2020年2月4日に発表いたしました。「経営改革プラン」に基づき、当社は組織再編を中核とした経営改革、成長分野に対応した投資の推進、資本効率(ROE)の向上を目指した財務戦略の実行に取り組み、2023年度に売上高1,350億円、営業利益率8%、配当性向40%目途(経営改革プラン期間中)、ROE8.5%を目指します。

組織再編を中核とした経営改革では、「事業部制」を廃止し、「カンパニー制」を採用するとともに、生産効率向上・QCD(Quality・Cost・Delivery)強化を共通機能として担う「R&Dセンター」「生産本部」を創設いたしました。また、最適資源配分と固定費削減に向けた配置転換と希望退職を実施しております。成長分野に対応した投資の推進では、今後成長が見込まれる分野への用途拡大を目指した成長投資を推進しております。資本効率(ROE)の向上を目指した財務戦略の実行では、手元資金を高収益企業への変革に向けた投資に充て、収益性と資本効率の向上を行なってまいります。

b.経営成績等

1)財政状態

(資産)

当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ35億5千9百万円増加し、1,542億8千3百万円となりました。増加の主な内訳は、投資有価証券が118億1千9百万円、商品及び製品が31億1百万円、仕掛品が29億1千6百万円、受取手形及び売掛金が13億4千1百万円減少したものの、現金及び預金が223億1千5百万円増加したこと等によります。

(負債)

負債は、前連結会計年度末に比べ2億6千2百万円減少し、672億6千4百万円となりました。減少の主な内訳は、未払法人税等が67億5千2百万円、未払費用が4億9千7百万円増加したものの、支払手形及び買掛金が69億2千8百万円、前受金が14億3千9百万円減少したこと等によります。

(純資産)

純資産は、前連結会計年度末に比べ38億2千1百万円増加し、870億1千8百万円となりました。増加の主な内訳は、為替換算調整勘定が8億6千8百万円、その他有価証券評価差額金が5億1千万円減少したものの、利益剰余金が53億7千6百万円増加したこと等によります。

この結果、D/Eレシオ16.5%(前連結会計年度末は17.3%)、自己資本比率は56.4%(前連結会計年度末は55.2%)となりました。

 

2)経営成績

(売上高)

国内、アジア向けに押出成形機及び工作機械等の販売が増加したものの、国内外で自動車向けを中心とした設備投資が引き続き軟調に推移したことにより、1,167億6千1百万円 (前連結会計年度比0.5%減)となりました。

(営業利益)

営業利益は、研究開発費の増加及び海外案件の売掛金の回収状況などを踏まえ貸倒引当金を計上したこと等により、35億2千9百万円(前連結会計年度比8.0%減)となりました。

(経常利益)

営業外損益は、関係会社株式売却に伴う持分法投資利益の減少及び業務委託費用の増加等により、前連結会計年度に比べ14億4千3百万円の損失(純額)が増加したものの、受取配当金の増加等により、2億9千6百万円の利益(純額)となりました。この結果、経常利益は38億2千5百万円 (前連結会計年度比31.4%減)となりました

(親会社株主に帰属する当期純利益)

特別損益は、関係会社株式売却益等により、88億2千2百万円の利益(純額)となり、前連結会計年度に比べ86億5千3百万円の利益(純額)が増加いたしました。この結果、税金等調整前当期純利益は126億4千8百万円(前連結会計年度比120.3%増)となりました。税金費用は、法人税等合計53億9百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は73億3千8百万円(前連結会計年度比79.9%増)となりました。

3)キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

c.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

d.資本の財源及び資金の流動性

資金需要

当社グループの事業活動における資金需要の主なものは運転資金需要、設備投資及びM&Aを含む投資資金需要であります。

運転資金需要については、生産活動に必要な材料費・人件費及び経費等、受注獲得に向けた引合費用等の販売費、商品力強化及び新商品の開発に資する研究開発費が主な内容であります。投資資金需要については、事業規模拡大及び生産性向上を目的とした有形・無形固定資産投資、既存設備の維持、改修に係る修繕費、適切なM&A・アライアンスの実行に要する資金などが主な内容であります。

財務政策

当社グループは、運転資金投入、投資資金投入ともに営業キャッシュ・フローを源泉としつつ、事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保する施策として、有利子負債による資金調達を実施しております。当連結会計年度末における当社グループの有利子負債残高は143億9千万円となりました。

金融機関には十分な借入枠を有しており、当社グループの事業規模の維持拡大に向けた運転資金及び投資資金の調達は今後も可能であると考えております。また、国内金融機関において100億円のコミットメントラインを設定しており、手元流動性の補完にも機動的に対応が可能となっております。なお、当社は新型コロナウィルスの感染拡大等のリスクに対応するために、2020年5月1日付でコミットメントラインの増額契約を締結し、コミットメントラインの設定金額を200億円といたしました。

今後も売上債権、棚卸資産の回転期間短縮や固定資産の稼働率向上を通じて資産効率の改善を図るとともに、大規模な設備投資、M&Aなどに向けた長期資金の調達については、中期経営計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、調達規模、調達手段を適宜判断していくこととしております。

e.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、事業活動によって経常的に創出される付加価値の最大化及び株主資本の有効活用がすべてのステークホルダーの利益に合致するものと考え、「売上高」、「売上高営業利益率(ROS)」、「自己資本利益率(ROE)」及び「配当性向」を重点指標として位置付けております。当連結会計年度における「売上高」は1,167億6千1百万円(前年同期比0.5%減)、「売上高営業利益率(ROS)」は3.0%(前年同期比0.3ポイント悪化)、「自己資本利益率(ROE)」は8.6%(前年同期比3.6ポイント改善)、「配当性向」は28.0%(前年同期比16.4ポイント悪化)となりました。引き続きこれらの指標の継続的な改善に向け、取り組んでまいります。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

当社グループ(当社及び連結子会社)は、国内外の市場の変化や成長する産業分野に貢献するために、当社の旧技術・品質本部及び各製品事業の開発部門が中心となって、生産の高効率化と製品の高機能化、さらにエネルギー・環境に寄与する新製品創出のための研究開発を行なっております。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、2,378百万円であり、各セグメント別の研究開発の目的、主要課題及び研究開発費は次のとおりであります。なお、上述の研究開発費には、旧技術・品質本部で行なった各セグメントに配分できない研究開発費777百万円が含まれております。

(1)成形機

成形機は、射出成形機とダイカストマシンのハイサイクル化、高精度化、成形品質の向上及び省エネルギー化を目的として、芝浦機械エンジニアリング(株)と連携を取りながら、電動射出成形機やダイカストマシン及びそれらの付加価値向上に繋がる成形技術等の研究開発を行なっております。また、押出成形機については、高機能化を目的とした混錬技術やエネルギー・環境および高機能素材関連に注力した新成形システムの研究開発を行なっております。

当セグメントに係る研究開発費は、738百万円であります。

(2)工作機械

工作機械は、機械の高速化・高精度化・知能化及び複合加工による高生産性の実現を目的として、(株)不二精機製造所と連携を取りながら、門形マシニングセンタ、横中ぐり盤、立旋盤、横形マシニングセンタ等に関わる研究開発を行なっております。精密機械分野では、超精密立形加工機、非球面加工機及びそれらの主要素である高速主軸等の要素開発や超精密加工技術等の研究開発を行なっております。

当セグメントに係る研究開発費は、401百万円であります。

(3)その他

制御装置関係では、生産効率の向上に貢献することを目的として、制御の高速化・高精度化と作業の自動化・省人化に対応するため、東栄電機(株)と連携を取りながら、高機能NC制御装置・サーボ制御装置、IoT、システムロボット等の研究開発を行なっております。また、微細転写装置分野では、光学用途等のナノインプリント装置の研究開発を行なっております。

当セグメントに係る研究開発費は、460百万円であります。