第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、新興国経済の減速や年度終盤の円高の急激な進行等により企業業績の下振れが懸念される中、年度中の円安基調や原油安効果等もあり、企業業績は輸出関連企業を中心に収益が拡大し、設備投資も増加したことから、緩やかな回復基調で推移いたしました。
 こうした中にあって当社グループにおきましては、切削工具では、高硬度材加工用工具向けに開発した新材種「DH102」を得意分野の金型加工用工具を中心に商品化し、主力商品である高精度刃先交換式エンドミル「ミラーボール」「ミラーラジアス」用チップではシリーズを拡張し、さらにソリッドボールエンドミルでは硬さ70HRCの高硬度材が加工可能な新製品「ワンカットボール70」を発売したほか、穴あけ用工具では発売後好評の「タイラードリル」を顧客ニーズに応えて寸法拡張するなど、販売拡大につとめました。また、耐摩耗工具では複合新材料「サーメタル」の市場展開・用途開発も継続して積極的に行い、売上の増大を図るとともに、技術サービスの充実や新製品の開発にも積極的に取り組みました。その結果、連結売上高は、前年同期比2.3%減の9,889百万円となりました。
 収益面では、積極的な設備投資による増産効果が現れ、連結営業利益は前年同期比11.6%増の573百万円となり、経常利益は同4.1%増の572百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同113.7%増の521百万円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は前連結会計年度末と比べ、137百万円減少し1,150百万円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは868百万円であり、前年同期と比べ87百万円の減少となりました。変動の主な要因は仕入債務の増減額が△249百万円と前年同期と比べ842百万円減少し、減価償却費が837百万円と前年同期に比べ123百万円、売上債権の増減額が142百万円と前年同期と比べ269百万円、たな卸資産の増減額が△393百万円と前年同期と比べ98百万円それぞれ増加したことであります。 

投資活動によるキャッシュ・フローは△1,428百万円であり、前年同期と比べ377百万円の減少となりました。変動の主な要因は有形固定資産の取得による支出が△1,394百万円と前年同期と比べ72百万円増加したことであります。 

財務活動によるキャッシュ・フローは423百万円であり、前年同期と比べ160百万円の増加となりました。変動の主な要因は、借入れによる収入が2,950百万円と前年同期と比べ400百万円、借入金の返済による支出が△2,426百万円と前年同期と比べ441百万円それぞれ増加し、ファイナンス・リース債務の返済による支出が△10百万円と前年同期と比べ199百万円減少したことであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社グループは事業の種類として、超硬合金・工具の製造及び製品等の販売を営んでいる単一事業であり、当連結会計年度における生産、受注及び販売実績は次のとおりであります。

 

(1) 生産実績

 

製品

当連結会計年度

(平成27年4月1日~

平成28年3月31日)

生産高(千円)

前年同期比(%)

焼肌チップ

1,364,662

△12.3

切削工具

7,349,188

6.8

耐摩耗工具

1,420,186

5.1

その他

9,002

15.3

合計

10,143,038

3.6

 

(注) 1 金額は販売価格をもって計上しております。

2 上記金額には消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当社グループでは、一部見込による生産もありますので、次表は契約の成立したものを受注高として計上し、契約成立後未出荷のものを受注残高として計上しております。

製品

当連結会計年度

(平成27年4月1日~

平成28年3月31日)

受注高(千円)

前年同期比

(%)

受注残高
(千円)

前年同期比

(%)

焼肌チップ

1,322,638

△9.2

101,337

55.0

切削工具

6,877,262

△3.5

435,035

△28.9

耐摩耗工具

1,573,861

10.1

204,054

32.3

その他

21,424

△39.7

3,119

△48.7

合計

9,795,185

△2.5

743,545

△11.3

 

(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

 

製品

当連結会計年度

(平成27年4月1日~

平成28年3月31日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

焼肌チップ

1,286,686

△13.1

切削工具

7,054,326

△1.5

耐摩耗工具

1,524,096

5.4

その他

24,387

△30.0

合計

9,889,495

△2.3

 

(注) 1 上記金額には消費税等は含まれておりません。

2 販売実績における主な相手先別の記載は、当該割合が10%未満のため記載を省略しております。

 

 

3 【対処すべき課題】

わが国産業界におきましては、中国をはじめとするアジア新興国経済の減速、円高の急激な進行等により、景気の先行きは不透明な状況と考えられます。
 当社グループといたしましては、国内外において注力商品の販売拡大を図るため、営業・技術・製造が一体となった受注活動を推進するとともに、海外事業のいっそうの拡大のため、海外営業拠点の整備・確立を進め、国・地域など市場ニーズに沿った商品展開や物流体制を含めたネットワークの拡充により競争力を高め、中国の金型合弁事業の推進など耐摩耗工具についても引き続き海外展開の強化を図ってまいります。
 また、資源相場や為替など原材料価格の変動リスクに加え、電気料金の高止まり等による原価の上昇に対し、徹底した原価低減を行い、工場再編によるライン化・自動化を進め、製造工程の合理化によるリードタイムの短縮や技術改善にも取り組み、生産性および収益性の向上につとめてまいります。
 さらに、新製品開発におきましては、「高速・高能率・高精度」をキーワードとして、世界市場を見据えた工具の開発から市場投入までのスピードアップを図るとともに、“脱タングステン”を実現した複合新材料「サーメタル」のように“脱・省タングステン”をテーマとした新製品の商品化・量産化を推進し、新材種や新技術を用いた高付加価値製品の開発にも注力してまいりたいと存じております。
 一方、企業の社会的責任を自覚し、コーポレート・ガバナンスの更なる充実を図り、コンプライアンス体制の整備および運用につとめるとともに、環境保全活動にも積極的に取り組み、引き続き社会貢献にもつとめてまいります。
 なお、当社は会社法施行規則第118条第3号に定める「株式会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」(以下、「会社の支配に関する基本方針」といいます。)を定めており、その概要は次のとおりです。

 

1 基本方針の内容

 当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の事業特性並びに株主の皆様をはじめとする国内外の顧客・取引先・社員等の各ステークホルダーとの間に築かれた関係や当社の企業価値の本源を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保し、継続的若しくは持続的に向上させる者であることが必要と考えております。
 また、当社は、当社株券等に対する大規模な買付行為が行われた際に、これに応じられるかどうかは、最終的には株主の皆様の自由な意思と判断によるべきものであると考えておりますが、一方では、大規模な買付行為の中には、その目的等から見て当社の企業価値ひいては株主共同の利益に明白な侵害をもたらすもの、株主の皆様に株券等の売却を事実上強要するおそれのあるもの、当社の取締役会が代替案を提案するための必要な情報や時間を与えることなく行われるもの、当社と当社のステークホルダーとの関係を損ねるおそれのあるもの等、企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも想定されます。
 当社では、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するような大規模な買付行為を行う者は当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えております。

 

2 基本方針の実現に資する取組み

①基本方針の実現に資する特別な取組みの概要

(ⅰ)企業価値向上の取組み

 当社は、1938年に創業以来、超硬合金・超硬工具の専業メーカーとして、「独創性豊かな技術開発で世界に貢献する」ことを経営理念に掲げ、新技術・新製品の創造による成長の持続を目指しております。
 また、当社は、素材の開発から一貫した製品づくりを行い、国内外の幅広い需要家に提供していく中で、時代に即した事業体制の構築を進め、将来に向けて企業価値の向上に取り組み、さらに、継続して社会から信頼され、企業倫理に則した公正な事業活動を推進していくために、内部統制システムを整備してコンプライアンス重視の経営体制を進めております。
 このような取組みを通じて、当社は、社会的責任を果たすべく透明性・健全性の高い効率的な経営活動を実現し、株主の皆様をはじめとする各ステークホルダーに最大限に配慮しながら、継続的、安定的に収益を確保し、企業価値を高めることが経営の最重要課題と考えております。

 

(ⅱ)コーポレートガバナンスの充実への取組み

 当社は、取締役会の監査・監督機能の一層の強化とコーポレート・ガバナンスの充実を図るとともに、権限委譲による迅速な意思決定と業務執行により、経営の公正性、透明性及び効率性を高めるため、監査等委員会設置会社制度を採用しております。
 当社は、取締役8名(うち社外取締役2名)からなる取締役会を最高の意思決定及び監督機関とし、取締役(監査等委員である取締役を除く。)に業務役員4名を加えた経営会議を構成し、業績の月次進捗状況等、経営全般にわたり情報の共有化を図り、迅速な意思決定と効率的な事業運営を図ります。
 また、当社は独立した社外取締役2名を含む監査等委員である取締役3名で監査等委員会を構成し、各監査等委員の情報の共有化を図るとともに、取締役会のほか、経営会議などの重要な会議に出席し、取締役の業務執行を厳重に監査・監督するとともに、各事業部門についても内部監査部門を通じて業務監査を実施し、厳正な監視を行います。
 さらに、当社は、経営理念を実現して事業活動を展開することにより、社会へ貢献し、その社会的責任を果たすことを目指してまいりましたが、経営環境が大きく変化していく中で今後も社会から信頼され、企業倫理に則した公正な事業活動を推進し、内部統制システムを整備していくことが必要であり、重要であると考えております。
 そのため、取締役をはじめ全従業員に対する行動の基本方針として、行動規範及び行動規準を定めて遵守に努めているほか、取締役相互の業務執行の監督等による法令違反行為の未然防止等、コンプライアンス重視の経営体制を進めております。

 

②基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要

当社は、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させ、上記基本方針を実現するため、当初平成20年6月27日開催の第82回定時株主総会において株主の皆様のご承認を得て、「当社株券等の大規模買付行為に関する対応策」(買収防衛策)を導入し、その後、平成23年6月29日開催の第85回定時株主総会、さらには、平成26年6月27日開催の第88回定時株主総会においてそれぞれ株主の皆様のご承認を得て、一部内容を見直した上で継続(以下、継続後の対応策を「本プラン」といいます。)しております。
 本プランでは、当社株券等に対し20%以上の大規模買付行為(市場取引、公開買付等の具体的な買付方法の如何を問いませんが、あらかじめ当社取締役会が同意した者による買付行為を除きます。)を行おうとする者(以下、「大規模買付者」といいます。)が大規模買付行為実施前に遵守すべき、大規模買付行為に関する合理的なルール(以下、「大規模買付ルール」といいます。)を定めております。
 大規模買付ルールは、当社株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や、当社取締役会の意見を提供し、さらには当社株主の皆様が当社取締役会の代替案の提示を受ける機会を確保することを目的としております。当社取締役会は、大規模買付者に対し、大規模買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に提供することを要請し、当該情報の提供完了後、大規模買付行為の評価検討のための期間を設定し、当社取締役会としての意見形成や必要に応じ代替案の策定を行い、公表することとします。

従いまして、大規模買付行為は、取締役会の評価検討の期間の経過後にのみ開始されるものとします。大規模買付者が、大規模買付ルールを遵守した場合は、当社取締役会は、当該大規模買付行為が、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく毀損することが明白と判断される場合を除き、対抗措置をとりません。
 ただし、大規模買付者が、大規模買付ルールを遵守しなかった場合、遵守しても大規模買付行為が当社に回復し難い損害をもたらすなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと判断される場合には、当社取締役会は、当社企業価値ひいては株主共同の利益を守ることを目的として、対抗措置をとることがあります。なお、対抗措置の中には例えば既存の株主に対する新株予約権の無償割当てなどの措置を含んでおります。
 このように、対抗措置をとる場合には、その判断の合理性及び公正性を担保するために、当社取締役会は、対抗措置をとるか否かの判断に際して、特別委員会の勧告を最大限尊重するものとし、必要に応じて特別委員会の勧告または取締役会の判断により、株主の皆様の意思を確認することが適切と判断した場合には、当社株主総会開催することがあります。

 

3 具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

①基本方針の実現に資する特別な取組み

 前記2①に記載した企業価値向上への取組みやコーポレートガバナンスの充実への取組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的、安定的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、当社の基本方針に沿うものです。

 

②基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

本プランは、大規模買付行為が行われる際に、株主の皆様が判断し、あるいは取締役会が代替案提案するために必要十分な情報や時間を確保する等、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保するための取組みであり、当社の基本方針に沿うものです。
 本プランは、株主総会において株主の承認を得ることを条件に導入されたものであること、有効期間を3年間とするサンセット条項が付され、有効期間満了前であっても株主総会の決議により廃止できるとされていること、独立性の高い者のみから構成される特別委員会が設置され、本プランによる対抗措置がとられる際には必ず特別委員会の判断を経ることが必要とされていること、その内容として合理的かつ詳細な客観的要件が充足されなければ対抗措置がとられないように設定されていることなどにより、その合理性・客観性が担保されていることから、当社の企業価値・株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

・財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動

当社グループの営業品目の圧倒的な部分は生産財であり、主に金属加工分野で消耗品として使用されており、需要は時の経済状況の影響を受け、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

特記すべき事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループにおいて、研究開発活動は連結財務諸表を作成する当社のみが行っております。当社の研究開発活動については以下のとおりであります。

 研究開発の方針として、低抵抗化による消費動力の低減、及び高能率化、高精度化、更に長寿命化によるリードタイム短縮と加工コスト低減を狙った環境に優しい製品開発を目標としております。

 90期に取り組んだテーマとして、金型加工の高精度化、リードタイムの短縮、加えてコスト低減を大幅に改善するために、従来工程である“鋼材⇒荒加工⇒熱処理⇒仕上げ加工”工程を“熱処理済み鋼材⇒直彫り加工による荒、仕上げ同時加工”とすることで実現できると提案してまいりました。本短縮工程においては、高硬度材を安定的に且つ長寿命に加工できる工具が要求され、「ワンカットボール70“DH-OCHB形”」を開発いたしました。本ソリッドボールエンドミルにより、被削材硬度70HRCの加工を実現し、刃先中心部に独自の刃形状を採用することにより、高硬度材の荒加工~仕上げ加工の広範囲な領域での加工を可能にいたしました。
 高精度、高能率加工用工具として、大Rのラジアス形状を採用した「ジャイアントラジアスインサート(GRM形)」を開発し、金型加工において従来品のボールエンドミルとの比較において、加工面粗さ及び後工程の磨き工数を1/4に改善、短縮いたしました。
 高能率刃先交換式エンドミル「QMマックス」に中仕上げ~仕上げ対応の肩削り用チップ“ZPMT-PL形”を追加し炭素鋼の壁面加工において、たおれ量0.01mm以内、加工面粗さRa=0.13μm Rz=0.72μmを達成し高精度な壁面加工を実現いたしました。
 非鉄金属加工用工具として、ソリッドモジュラーシリーズに「アルミ用Sヘッド“SMAL形”」を追加いたしました。ソリッドエンドミルで定評のあるアルミ用ソリッドエンドミルの刃形状を採用し、クーラント穴を追加することにより、確実に刃先を冷却、被削材の溶着を抑制、切りくずの排出性を向上させ、且つびびりをも抑制し高精度、高能率な加工を実現いたしました。

 また、当連結会計年度の試作製造・技術改良等を含めた研究開発活動に要した費用は477百万円であります。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)重要な会計方針及び見積りについて

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、当社経営陣は資産、負債及び収入・費用の各報告数値に影響を与える見積りの仮定を過去の実績や状況に応じて合理的に設定し、算定しておりますが、状況の変化によりこれらの見積りと異なる場合があります。

 

(2)当連結会計年度末の財政状態の分析

(資産)

資産は前連結会計年度末に比べ5百万円増加し15,765百万円となりました。このうち流動資産は28百万円の減少、固定資産は33百万円の増加となりました。

流動資産の変動の主な要因は、たな卸資産が368百万円増加し、現金及び預金が137百万円、受取手形及び売掛金が152百万円減少したことであります。

固定資産のうち、有形固定資産は490百万円増加しました。変動の主な要因は、減価償却費の計上による減少820百万円、設備投資の実施による増加1,311百万円であります。投資その他の資産は460百万円減少しました。変動の主な要因は、投資有価証券の評価額が株価の下落を受け443百万円減少したことであります。

(負債)

負債は前連結会計年度末に比べ35百万円減少し、9,160百万円となりました。このうち流動負債は21百万円、固定負債は13百万円の減少となりました。

流動負債の変動の主な要因は、短期借入金が260百万円増加し、支払手形及び買掛金が286百万円減少したことであります。

固定負債の変動の主な要因は、長期借入金が262百万円増加し、長期繰延税金負債が235百万円減少したことであります。

(純資産)

純資産は前連結会計年度末に比べ41百万円増加し6,605百万円となりました。このうち株主資本は、配当の実施や、親会社株主に帰属する当期純利益が521百万円であったこと等により432百万円増加し6,273百万円となりました。また、株式の時価評価等によりその他の包括利益累計額は391百万円減少し331百万円となりました。

 

(3)当連結会計年度の経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度における売上高は、前年同期比2.3%減の9,889百万円となりました。このうち国内販売は、焼肌チップの販売伸び悩みが影響し、前年同期比3.2%減の5,550百万円となり、輸出は同1.1%減の4,338百万円となりました。輸出の地域別では、北米向けが前年同期比1.1%減の981百万円、欧州向けが同2.7%増の1,090百万円、アジア向けが同3.1%減の2,164百万円、その他地域向けが同1.8%増の102百万円となり、この結果、連結売上高に占める輸出の割合は、前年同期に比べ0.6ポイント増加し43.9%となりました。

(売上原価、販売費及び一般管理費)

売上原価率は前年同期に比べ2.0ポイント改善し、67.7%となりました。改善の主な要因としましては、設備投資による増産効果があります。

販売費及び一般管理費は前年同期比2.5%増の2,617百万円となりました。増加の主な要因としましては、外国為替の影響や、業務委託費の増加があります。

(営業損益)

売上原価率の改善を受け、営業利益は前年同期比11.6%増の573百万円となりました。

(営業外損益)

前連結会計年度に一時的な補助金収入57百万円があったこと等により、営業外収益は前年同期比34.8%減の86百万円となりました。支払手数料の減少等により営業外費用は前年同期比9.3%減の87百万円となりました。 

(経常損益)

営業利益が増加したことにより、経常利益は前年同期比4.1%増の572百万円となりました。

(特別損益)

前連結会計年度に地価の変動や原材料価格の高騰等の影響により、富田林工場等に減損を認識し、減損損失85百万円を計上し、欧州支店の機構改革にあたり事業構造改善費用75百万円を計上しました。当期は特記すべき事項はありません。

(親会社株主に帰属する当期純損益)

繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、法人税等調整額を△64百万円計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比113.7%増の521百万円となりました。

 

(4)当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により獲得した資金は868百万円でありました(前年同期は956百万円の獲得)。資金流入の主な要因は、税金等調整前当期純利益572百万円、減価償却費837百万円、売上債権の減少142百万円であり、資金流出の主な要因は、たな卸資産の増加393百万円、仕入債務の減少249百万円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により流出した資金は1,428百万円でありました(前年同期は1,050百万円の流出)。主な要因は、有形固定資産の取得による支出1,394百万円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により獲得した資金は423百万円でありました(前年同期は263百万円の獲得)。主な要因は、配当金の支払い88百万円、借入金の返済による支出2,426百万円に対し、借入による収入が2,950百万円であったことであります。

以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末と比べ、137百万円減少し1,150百万円となりました。