当連結会計年度におけるわが国経済は、企業の設備投資は力強さを欠くものの、企業業績や雇用・所得環境の改善傾向が続く中、個人消費は底堅く、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、中国をはじめとする新興国経済の成長鈍化や、英国のEU離脱問題、米国のトランプ新政権の政策等により、世界経済の不確実性が高まり、先行き不透明な状況が続いております。
こうした中、当社グループにおきましては、得意分野である金型高能率加工用工具の「マックスマスター」や難削材加工用工具の「エクストリームダイメイト」などの新製品を発売したほか、穴あけ用工具においても、好評の「タイラードリル」に刃先交換式の「TAタイラードリル」を追加するなど、販売拡大に努めました。また、国内最大規模の日本国際工作機械見本市(JIMTOF2016)をはじめ、国内外の展示会に出展するなど積極的な商品PRや販売促進活動を行い、売上の増大を図りました。その結果、連結売上高は、前年同期比3.9%減の9,505百万円となりました。
収益面では、売上高が減少したことから、連結営業利益は前年同期比37.1%減の360百万円となり、経常利益は同37.3%減の358百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同39.5%減の315百万円となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は前連結会計年度末と比べ、173百万円増加し1,323百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは1,358百万円であり、前年同期と比べ489百万円の増加となりました。変動の主な要因は税金等調整前当期純利益が354百万円と前年同期と比べ218百万円減少し、たな卸資産の増減額が336百万円と前年同期と比べ729百万円増加したことであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは△1,370百万円であり、前年同期と比べ58百万円の支出の減少となりました。変動の主な要因は有形固定資産の取得による支出が△1,334百万円と前年同期と比べ59百万円減少したことであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは186百万円であり、前年同期と比べ237百万円の減少となりました。変動の主な要因は、借入れによる収入が3,950百万円と前年同期と比べ1,000百万円、借入金の返済による支出が△3,634百万円と前年同期と比べ1,207百万円それぞれ増加したことであります。
当社グループは事業の種類として、超硬合金・工具の製造及び製品等の販売を営んでいる単一事業であり、当連結会計年度における生産、受注及び販売実績は次のとおりであります。
|
製品 |
当連結会計年度 (平成28年4月1日~ 平成29年3月31日) |
|
|
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
焼肌チップ |
1,359,540 |
△0.4 |
|
切削工具 |
6,555,370 |
△10.8 |
|
耐摩耗工具 |
1,307,815 |
△7.9 |
|
その他 |
10,104 |
12.2 |
|
合計 |
9,232,829 |
△9.0 |
(注) 1 金額は販売価格をもって計上しております。
2 上記金額には消費税等は含まれておりません。
当社グループでは、一部見込による生産もありますので、次表は契約の成立したものを受注高として計上し、契約成立後未出荷のものを受注残高として計上しております。
|
製品 |
当連結会計年度 (平成28年4月1日~ 平成29年3月31日) |
|||
|
受注高(千円) |
前年同期比 (%) |
受注残高 |
前年同期比 (%) |
|
|
焼肌チップ |
1,265,429 |
△4.3 |
81,571 |
△19.5 |
|
切削工具 |
6,787,934 |
△1.3 |
432,130 |
△0.7 |
|
耐摩耗工具 |
1,363,655 |
△13.4 |
174,538 |
△14.5 |
|
その他 |
38,368 |
79.1 |
4,961 |
59.1 |
|
合計 |
9,455,386 |
△3.5 |
693,200 |
△6.8 |
(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
|
製品 |
当連結会計年度 (平成28年4月1日~ 平成29年3月31日) |
|
|
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
焼肌チップ |
1,285,195 |
△0.1 |
|
切削工具 |
6,790,839 |
△3.7 |
|
耐摩耗工具 |
1,393,171 |
△8.6 |
|
その他 |
36,526 |
49.8 |
|
合計 |
9,505,731 |
△3.9 |
(注) 1 上記金額には消費税等は含まれておりません。
2 販売実績における主な相手先別の記載は、当該割合が10%未満のため記載を省略しております。
わが国産業界におきましては、国際政治情勢の不安定化や地政学リスクの高まりによる販売や為替等への影響、さらには、資源価格の上昇懸念など景気の先行きはいっそう不透明な状況にあります。
当社グループといたしましては、拠点の整備・確立により海外ネットワークを拡充して海外事業のいっそうの拡大を図り、国内においてはサービス体制の拡充と新規受注獲得に向けた全社のバックアップ体制を進め、販売の拡大につとめてまいります。
また、資源相場や為替等による原材料価格の変動リスクや原価の上昇リスクに対し、徹底した原価低減を行い、新工場建設も含めた工場再編によるライン化・自動化を進め、製造工程の合理化によるリードタイムの短縮や技術改善にも取り組み、生産性を高めて収益性の向上につとめてまいります。
さらに、新製品開発におきましては、「高速・高能率・高精度」をキーワードとして、世界市場を見据えた工具の開発から市場投入までのスピードアップを図るとともに、革新的なオリジナル商品、コア商品の開発を進め、市場およびユーザーニーズに応じた提案型商品の開発を推進し、新材種や新技術を用いた高付加価値製品の開発にも注力してまいりたいと存じております。
一方、企業の社会的責任を自覚し、コーポレートガバナンスの更なる充実を図り、コンプライアンス体制の整備および運用につとめるとともに、働き方改革など労働環境の整備や環境保全活動にも積極的に取り組み、引き続き社会貢献にもつとめてまいります。
なお、当社は会社法施行規則第118条第3号に定める「株式会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」(以下、「会社の支配に関する基本方針」といいます。)を定めており、その概要は次のとおりです。
1 基本方針の内容
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の事業特性並びに株主の皆様をはじめとする国内外の顧客・取引先・社員等の各ステークホルダーとの間に築かれた関係や当社の企業価値の本源を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保し、継続的若しくは持続的に向上させる者であることが必要と考えております。
また、当社は、当社株券等に対する大規模な買付行為が行われた際に、これに応じられるかどうかは、最終的には株主の皆様の自由な意思と判断によるべきものであると考えておりますが、一方では、大規模な買付行為の中には、その目的等から見て当社の企業価値ひいては株主共同の利益に明白な侵害をもたらすもの、株主の皆様に株券等の売却を事実上強要するおそれのあるもの、当社の取締役会が代替案を提案するための必要な情報や時間を与えることなく行われるもの、当社と当社のステークホルダーとの関係を損ねるおそれのあるもの等、企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも想定されます。
当社では、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するような大規模な買付行為を行う者は当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えております。
2 基本方針の実現に資する取組み
①基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
(ⅰ)企業価値向上の取組み
当社は、1938年に創業以来、超硬合金・超硬工具の専業メーカーとして、「独創性豊かな技術開発で世界に貢献する」ことを経営理念に掲げ、新技術・新製品の創造による成長の持続を目指しております。
また、当社は、その経営理念の実現のために、当社取締役会が策定する経営の基本方針及び中長期的な経営戦略に基づき、素材の開発から一貫した製品づくりを行い、国内外の幅広い需要家に提供していく中で、時代に即した事業体制の構築を進め、企業価値の向上に努めております。
さらに、継続して社会から信頼され、企業倫理に則した公正な事業活動を推進していくために、内部統制システムを整備してコンプライアンス重視の経営体制を進めております。
このような取組みを通じて、当社は、社会的責任を果たすべく透明性・健全性の高い効率的な経営活動を実現し、株主の皆様をはじめとする各ステークホルダーに最大限に配慮しながら、継続的、安定的に収益を確保し、企業価値を高めることが経営の最重要課題と考えております。
[経営理念]
経営は創造である。習慣を打破し独創性豊かな技術開発で世界に貢献し、溌剌とした人材の結集で自己啓発を促進しその能力を最高に発揮する。
[経営の基本方針]
生産財の一隅を担うメーカーとして産業界の創造的製品ならびに新素材の出現、加工技術の進展に常に追随しうる情報力を養い、技術力と開発力を備え、本業による収益を高めて株主に報い、従業員の生活環境を満たし、各種取引先との共存に配慮して社会に貢献する。
[中長期的な経営戦略]
1.当社グループは、超硬工具を基盤として、その主要製品分類である、
(1) 切削工具
(2) 金型を中心とした耐摩耗、耐衝撃工具
(3) 上記各工具の超硬合金材料
を三本柱として、バランスのとれた営業力を維持強化する。
1.各工具ともに、新製品の開発、新分野開拓を積極化し、市場における営業対象分野の拡大、被加工材、被加工技術の変遷、多様化また高度化に対処し、独自技術を有する特徴ある企業として存立する。
1.超硬工具の中で、最大のマーケットを有し、世界的に製品規格の共有化が可能な切削工具において、
(1) 特定産業に傾かず、需要家を広く求めるとともに、一方では流通経路を重用して、多様なマーケットへ裾野広く販路を展開する。
(2) 欧米、アジア各国等の海外マーケットへ注力し、対売上高輸出比率の向上を図る。
(ⅱ)コーポレートガバナンスの充実への取組み
当社は、経営理念を実現し、株主重視の立場を基本として各ステークホルダーと良好な関係を築き、社会的責任を果たすべく透明性・健全性の高い効率的な経営活動を目指しております。そのためには、中長期的に企業価値の向上に努めるとともに、各ステークホルダーから信頼される企業となるため、コーポレートガバナンスの充実が経営上の重要課題であると考えており、企業倫理に則した公正な事業活動を推進するためにコンプライアンス重視の経営体制を進めるとともに、内部統制システムを整備し、経営の透明性・健全性の向上に努めております。
その一環として、平成27年6月26日付をもって、監査等委員会設置会社に移行いたしました。これにより、取締役会は独立した社外取締役2名を含む3名の監査等委員である取締役を加えた9名の取締役で構成し、取締役会の監視・監督機能の強化、権限委譲による意思決定の迅速化等を図っております。
現状のコーポレートガバナンス体制は、取締役会を最高の意思決定及び監督機関とし、定期又は必要に応じて臨時に開催して取締役及び業務役員が出席し、法令、定款及び取締役会規則等に定められた事項を審議・決定するほか、業務執行状況の報告等を通じて取締役又は業務役員間の意思の疎通を図るとともに、相互に業務執行を監督・監視しています。
また、業務執行取締役に業務役員を加えた経営会議を構成し、原則として毎月1回定期又は必要に応じて臨時に開催し、経営全般にわたる業務執行に関する事項を審議・決定し、情報の共有化を図り、迅速な意思決定と効率的な事業運営を図っております。さらに、監査等委員会設置会社に移行したことに伴い、取締役会における重要な業務執行の決定の一部を業務執行取締役に委任しており、一層の経営の意思決定及び業務執行の迅速化を図っております。
監査等委員会は、独立した社外取締役2名を含む監査等委員である取締役3名で構成し、法令、定款及び監査等委員会規則に従い、取締役の職務の執行を監査・監督するとともに、会計監査人の選任及び解任並びに不再任に関する議案の内容の決定のほか、監査等委員以外の取締役の選任・指名及び報酬に関する議案の内容についての意見陳述等を通じて各決定プロセスの透明性、客観性の確保に努めております。さらに、常勤の監査等委員である取締役を置くことで、質の高い情報の収集効率を高め、内部統制システムの活用や会計監査人及び内部監査部門との連携を密に図り、執行側とのコミュニケーションを円滑にして監査等委員会による監査の実効性を高めることに努めております。
また、当社は、東京証券取引所が公表した「コーポレートガバナンス・コード」の趣旨を踏まえ、下記基本方針に沿って、今後も中長期的な企業価値の継続的向上のため、コーポレートガバンスの一層の充実に取組んでまいります。
[基本方針]
(1) 株主の権利・平等性の実質的な確保に努める。
(2) 株主以外のステークホルダー(お客様、取引先、債権者、地域社会、従業員等)との適切な協働に努める。
(3) 適切な情報開示と透明性の確保に努める。
(4) 取締役会の役割・責務を適切に果たすことに努める。
(5) 株主との建設的な対話に努める。
②基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要
当社は、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させ、上記基本方針を実現するため、当初平成20年6月27日開催の当社第82回定時株主総会において株主の皆様のご承認を得て、「当社株券等の大規模買付行為に関する対応策」(買収防衛策)を導入し、直近では平成29年6月28日開催の当社第91回定時株主総会において株主の皆様のご承認を得て、一部内容を見直した上で継続(以下、継続後の対応策を「本プラン」 といいます。)しております。
本プランでは、当社株券等に対し20%以上の大規模買付行為(市場取引、公開買付等の具体的な買付方法の如何を問いませんが、あらかじめ当社取締役会が同意した者による買付行為を除きます。)を行おうとする者(以下、「大規模買付者」といいます。)が大規模買付行為実施前に遵守すべき、大規模買付行為に関する合理的なルール(以下、「大規模買付ルール」といいます。)を定めております。大規模買付ルールは、当社株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や、当社取締役会の意見を提供し、さらには当社株主の皆様が当社取締役会の代替案の提示を受ける機会を確保することを目的としております。当社取締役会は、大規模買付者に対し、大規模買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に提供することを要請し、追加情報についても適宜合理的な回答期限を設け、当該情報の提供完了後、大規模買付行為の評価検討のための期間を設定し、当社取締役会としての意見形成や必要に応じ代替案の策定を行い、公表することとします。
従いまして、大規模買付行為は、取締役会の評価検討の期間の経過後にのみ開始されるものとします。大規模買付者が、大規模買付ルールを遵守した場合は、当社取締役会は、当該大規模買付行為が、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく毀損することが明白と判断される場合を除き、対抗措置をとりません。
ただし、大規模買付者が、大規模買付ルールを遵守しなかった場合、遵守しても大規模買付行為が当社に回復し難い損害をもたらすなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと判断される場合には、当社取締役会は、当社企業価値ひいては株主共同の利益を守ることを目的として、対抗措置をとることがあります。
なお、対抗措置の中には例えば既存の株主に対する新株予約権の無償割当てなどの措置を含んでおりますが、当社はこの場合において、大規模買付者が有する新株予約権の取得の対価として金銭を交付することを想定しておりません。
このように、対抗措置をとる場合には、その判断の合理性及び公正性を担保するために、当社取締役会は、対抗措置をとるか否かの判断に際して、特別委員会の勧告を最大限尊重するものとし、必要に応じて特別委員会の勧告または取締役会の判断により、株主の皆様の意思を確認することが適切と判断した場合には、当社株主総会を開催することがあります。
3 具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
①基本方針の実現に資する特別な取組み
前記2①に記載した企業価値向上への取組みやコーポレートガバナンスの充実への取組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的、安定的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、当社の基本方針に沿うものです。
②基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
本プランは、大規模買付行為が行われる際に、株主の皆様が判断し、あるいは取締役会が代替案提案するために必要十分な情報や時間を確保する等、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保するための取組みであり、当社の基本方針に沿うものです。
本プランは、株主総会において株主の承認を得ることを条件に導入されたものであること、有効期間を3年間とするサンセット条項が付され、有効期間満了前であっても株主総会の決議により廃止できるとされていること、独立性の高い者のみから構成される特別委員会が設置され、本プランによる対抗措置がとられる際には必ず特別委員会の判断を経ることが必要とされていること、その内容として合理的かつ詳細な客観的要件が充足されなければ対抗措置がとられないように設定されていることなどにより、その合理性・客観性が担保されていることから、当社の企業価値・株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
当社グループの営業品目の圧倒的な部分は生産財であり、主に金属加工分野で消耗品として使用されており、需要は時の経済状況の影響を受け、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
特記すべき事項はありません。
当社グループにおいて、研究開発活動は連結財務諸表を作成する当社のみが行っております。当社の研究開発活動については以下のとおりであります。
研究開発の方針として、低抵抗化による消費動力の低減、及び高能率化、高精度化、更に長寿命化によるリードタイム短縮と加工コスト低減を狙った環境に優しい製品開発を目標としています。
91期は、下記テーマに取り組み種々の新製品を開発いたしました。
<金型加工の高能率化>
近年リードタイム短縮目的にて荒から仕上げ加工までを、複数台の加工機を用いずに1台で完結する流れの中で、加工機の負荷低減の要求が高くなっています。
このような状況において、QMシリーズの拡張を図り、新製品「マックスマスター」を開発いたしました。
本工具の特長は、
・多コーナ使用できる経済的な両面仕様の刃先交換式チップを採用し、独自の3次元ブレーカ形状により、低抵抗で高い切りくず排出性を高度な次元で両立させました。
・金型のポケットの加工を、工具突き出し長さ、L/D:6以上においても高能率に且つ安定して加工できる性能を有しています。
・チップ材種は新PVDコーティング「JC8118P」と「JC7560P」を採用。炭素鋼からプリハードン鋼、焼入れ鋼、高強度ステンレスなど幅広い被削材に対応。
加えてQMミルに新形状の底面、側面仕上げ用ミラーチップを追加し広範囲な加工領域に対応いたしております。
<穴あけ加工の高性能化>
先端角180度フラット・座ぐり加工用ドリル「タイラードリル」シリーズに刃先交換式タイプを開発し追加いたしました。
本ドリルの特長は、
・傾斜面や交差穴でも下穴なしでノンステップ加工が可能。
・新材種および独自の内部給油方式によりプリハードン鋼やステンレス鋼でも長寿命。
・薄板の穴あけ加工においてバリの発生が少ない。
加えてソリッドタイプに小径サイズφ1~φ2.9を追加し、刃先交換式を加えてφ1~φ32の広範囲なサイズバリエーションを実現しました。
<複雑形状な部品加工対応>
海外需要の多いタービンブレードなどの複雑形状加工用に、刃先交換チップ両面仕様・難削材対応ラジアスカッタ「エクストリームダイメイト」を開発いたしました。
刃先交換式チップの製作は高いプレス技術の確立により実現し、工具の特長としては、
・独自のヘリカル切れ刃により切れ味と刃先強度を兼ね備えた丸駒チップ使用。
・チップ両面8コーナ仕様で経済的。難削材でも長寿命。
・独自のチップ回り止め機構を採用。チップ拘束面がクサビ形状のため、使用時のチップ動きを防止し安定加工が可能。
加えて、中~小型のタービンブレード加工に適した、荒加工用丸駒カッタ「ブレードチッパー”TDM/MTD形”」に小径サイズ5Rを追加し、適応範囲を拡張いたしました。
また、当連結会計年度の試作製造・技術改良等を含めた研究開発活動に要した費用は477百万円であります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、当社経営陣は資産、負債及び収入・費用の各報告数値に影響を与える見積りの仮定を過去の実績や状況に応じて合理的に設定し、算定しておりますが、状況の変化によりこれらの見積りと異なる場合があります。
資産は前連結会計年度末に比べ196百万円減少し15,569百万円となりました。このうち流動資産は351百万円の減少、固定資産は154百万円の増加となりました。
流動資産の変動の主な要因は、現金及び預金が173百万円増加し、たな卸資産が337百万円、受取手形及び売掛金が119百万円それぞれ減少したことであります。
固定資産のうち、有形固定資産は57百万円増加しました。変動の主な要因は、減価償却費の計上による減少852百万円、設備投資の実施による増加915百万円であります。投資その他の資産は98百万円増加しました。変動の主な要因は、投資有価証券の評価額が株価の上昇を受け101百万円増加したことであります。
負債は前連結会計年度末に比べ486百万円減少し、8,673百万円となりました。このうち流動負債は675百万円の減少、固定負債は189百万円の増加となりました。
流動負債の変動の主な要因は、支払手形及び買掛金が94百万円、電子記録債務が170百万円、その他の流動負債が358百万円それぞれ減少したことであります。
固定負債の変動の主な要因は、長期借入金が289百万円増加し、退職給付に係る負債が98百万円減少したことであります。
純資産は前連結会計年度末に比べ289百万円増加し6,895百万円となりました。このうち株主資本は、配当の実施や、親会社株主に帰属する当期純利益が315百万円であったこと等により196百万円増加し6,470百万円となりました。また、株式の時価評価等によりその他の包括利益累計額は92百万円増加し424百万円となりました。
当連結会計年度における売上高は、前年同期比3.9%減の9,505百万円となりました。このうち国内販売は前年同期比1.3%減の5,479百万円となり、輸出は同7.2%減の4,025百万円となりました。輸出の地域別では、北米向けが前年同期比5.0%減の931百万円、欧州向けが同3.1%減の1,056百万円、アジア向けが同8.3%減の1,985百万円、その他地域向けが同49.3%減の51百万円となり、この結果、連結売上高に占める輸出の割合は、前年同期に比べ1.5ポイント減少し42.4%となりました。
売上原価率は売上高が減少したことから前年同期に比べ1.2ポイント悪化し、68.9%となりました。
販売費及び一般管理費は前年同期比0.6%減の2,600百万円となりました。減少の主な要因としましては、外国為替の影響や、労務費の減少があります。
売上高の減少を受け、営業利益は前年同期比37.1%減の360百万円となりました。
受取配当金の減少等により、営業外収益は前年同期比11.2%減の76百万円となりました。持分法による投資損失の減少等により営業外費用は前年同期比10.2%減の78百万円となりました。
営業利益が減少したことにより、経常利益は前年同期比37.3%減の358百万円となりました。
特記すべき事項はありません。
経常利益が減少したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比39.5%減の315百万円となりました。
営業活動により獲得した資金は1,358百万円でありました(前年同期は868百万円の獲得)。資金流入の主な要因は、税金等調整前当期純利益354百万円、減価償却費872百万円、たな卸資産の減少336百万円であり、資金流出の主な要因は、仕入債務の減少267百万円であります。
投資活動により流出した資金は1,370百万円でありました(前年同期は1,428百万円の流出)。主な要因は、有形固定資産の取得による支出1,334百万円であります。
財務活動により獲得した資金は186百万円でありました(前年同期は423百万円の獲得)。主な要因は、配当金の支払い118百万円、借入金の返済による支出3,634百万円に対し、借入による収入が3,950百万円であったことであります。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末と比べ、173百万円増加し1,323百万円となりました。