文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は1935年の創立以来、社是「技術は正しく」をメーカーとしてのバックボーンとし、「常に最先端技術を追求し、お客様にご満足いただける精巧比なき、価値ある製品をつくり、社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。併せて、人と自然環境の融合を視野に入れた製品づくりに積極的に取り組んでいるところであります。
これらの実行と実現には裏付けとなる確かな企業力が必要不可欠です。工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」として当社グループは技術開発力・生産力・営業力など持てる経営資源を駆使することはもちろん、発想力・企画力など創造的なパワーを結集し、岡本工作機械でなければ成し得ないグローバルな事業展開を積極的に推進してまいります。
(2) 目標とする経営指標、中長期的な経営戦略
当社の経営戦略につきましては、有価証券報告書提出日現在において以下のように定めております。
当社グループは、中長期的な戦略として、売上及び収益率の安定化、資金効率の改善により『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指しております。実現に向けた取り組みとして、2023年3月期を初年度とする3ヶ年を対象とした中期経営計画を策定し、最終年度の2025年3月期には、売上高500億円、営業利益60億円、営業利益率12%を達成することを目標としております。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、安定的な事業収益力を示すものとして売上高営業利益率を重視しております。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループでは、中長期的な経営戦略として掲げた『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指し、以下の課題に取り組んでおります。
① 売上の安定化と利益重視の施策
ⅰ. 安定的な売上と粗利の確保
・ 超高精度研削盤:販売事例の世界展開
・ 汎用研削盤:業種、機種、地区別販売戦略の展開
・ 半導体関連装置:成長市場に向けた新製品の開発
・ 既存機種の後継機・新機種の開発
ⅱ.コスト削減策
・ 外部支出費の削減
・ 新製品、大型特殊仕様機種のコスト管理強化
・ 全社的な品質管理システムの確立
・ 最適生産拠点への生産シフトの継続、徹底
ⅲ.社内環境整備
・ 超高精度研削盤の製造・開発に見合った環境整備
・ 販売強化のための拠点の整備
・ 内製化、増産要求に応えるための生産拠点の充実
・ 顧客に対し高い付加価値を提供する仕組みの構築
ⅳ.各子会社の収益向上と体質強化
② 資金効率の改善及び有利子負債の削減
ⅰ. 棚卸資産の削減
ⅱ.売上債権の回収促進
ⅲ.機動的な資金調達
(5) 経営環境
当社グループの経営を取り巻く今後の環境につきましては、新型コロナウイルス感染症はワクチン接種などの取組みによって次第に収束に向かうと考えられておりますが、依然として不安定な状況であります。またウクライナ情勢の動向に伴う原油・原材料価格の高騰など、先行きは不透明感が増す状況となっております。
工作機械市場につきましては、自動化対応やIoTコネクテッドなど顧客の省人化に寄与するサービスの要求、中国マーケットの拡大、半導体やEVシフトに関連する業界での堅調な機械需要を見込んでおります。精密歯車につきましては、グローバルでの省人化ニーズに伴うロボット需要の増加により、市場の拡大を予想しております。
半導体市場につきましては、5G社会の到来、IoTの普及等により、半導体需要は中長期的に拡大していく見通しです。一方で、半導体市場の継続成長による競争環境激化を予測しており、技術開発にリソースを割き競争優位性の構築及びカスタマーサポートの強化が必要であると認識しております。
このような経営環境のもと、当社グループは2023年3月期を初年度とする3ヶ年を対象とした中期経営計画を策定し、実現に向けて取り組んでおります。
中期経営計画の概要は以下のとおりです。
①中期経営計画ビジョン
「研削で価値を創造するソリューションカンパニーへ」
・事業ポートフォリオを磨き研削・研磨の可能性を創造する
・研削ソリューション・サービス等 、顧客の価値を創造する
・サステナブル経営をもって、事業の持続的体制作りと持続的社会の実現に寄与する
②数値目標
中期経営計画の最終年度である2025年3月期には、売上高500億円、営業利益60億円、営業利益率12%を達成することを目標としております。
③基本戦略
ⅰ)コア事業の競争力強化
・中国市場でのマーケットシェア拡大
・グローバルでの高付加価値機種拡販、ブランド価値向上
ⅱ) 収益力強化
・機械本体の収益性向上
・モノづくりを上流から整流化
ⅲ) 研削技術の応用によるポートフォリオ経営
・歯車事業での工場投資による増産
・半導体関連装置の次世代機開発によるトップシェアの維持、拡大
ⅳ) 将来にわたる市場優位性の構築
・グローバルでの部品、サービスの拡販、自動化提案の推進(B to B から B with B へ)
・サステナブル経営の推進
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 市況変動について
当社グループが販売する工作機械、半導体関連装置業界は、景気変動の影響を受け易い特徴があり、設備投資や個人消費の動向が企業業績に与える影響は小さくありません。特に、景気の停滞期には、設備投資や個人消費の低迷による需要の冷え込みから業界全体の受注総額が縮小し、当社グループの業績を悪化させる要因となります。
当社グループにつきましては、市況変動による業績への影響を最小限に抑えるため、中期経営計画にて「研削で価値を創造するソリューションカンパニーへ」をビジョンに掲げ、各種施策を通じて市場での競争力の向上、安定的な売上と粗利の確保に取り組んでおります。
(2) 有利子負債への依存について
当社グループの直近3期の連結会計年度末有利子負債残高及び総資産に占める割合は下記のとおりであります。
当社は、借入金比率の削減による財務体質の強化に努めておりますが、今後の経済情勢等により、市場金利が変動した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
|
|
2020年3月期 |
2021年3月期 |
2022年3月期 |
|
有利子負債残高(百万円) |
13,278 |
10,262 |
5,490 |
|
総資産(百万円) |
34,164 |
35,050 |
47,507 |
|
総資産に占める割合(%) |
38.9 |
29.3 |
11.6 |
当社グループの対応につきましては、営業キャッシュ・フローにより借入金の返済を進めることを第一に、資金調達が必要な場合には債権の流動化など調達方法の多様化を図ることにより、有利子負債残高の減少に取り組んでおります。
(3) 資金調達について
当社グループは、銀行からの借入金による資金調達を中心に、シンジケートローン等の方法により調達方法の多様化を図っておりますが、契約内容に一定の財務制限条項等が付されている場合があり、当該事由に抵触した場合には当社グループの資金繰りに影響を与える可能性があります。
(4) 海外事業展開について
当社グループは国内に加え、タイ、シンガポールに生産拠点を有し、一貫生産体制や国内の販売先へ直接輸送可能な体制を構築することに取り組んでおります。また米国、欧州及びアジアを含む海外拠点を通じたグローバルな販売網を有しており、マーケティング機能強化などによるさらなる販売網の強化に取り組んでおります。そのため、為替動向のほか、国によって政情の悪化、予期せぬ法律、規制の変更による経済活動の停滞などにより、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの対応につきましては、原材料の調達先、取引通貨の決定、最適生産拠点の決定を慎重に行うと共に、各拠点との適時円滑な情報共有が可能となる人材の確保・育成を行っております。
(5) 自然災害等の異常事態の発生について
当社グループは、国内に加え、タイ、シンガポールに生産拠点、米国、欧州、アジアに販売拠点を有しております。そのため、新型コロナウイルス感染症拡大のような事象や、大規模な自然災害のような異常事態が発生した場合には、各拠点の事業活動が停滞し、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社では本社の安中工場において、緊急事態が発生した際の損失の最小化を図ることを目的としてBCP(事業継続計画)を策定しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、当社グループでは、国や都道府県からの新型コロナウイルスに関する情報を基に、総務部が方針を決定し、出勤時の検温及びアルコール消毒の徹底、Web会議システムの活用等、引き続き感染症対策を講じてまいります。
(6) 固定資産の減損について
当社グループは生産設備を中心とした固定資産を保有しておりますが、経営環境の悪化による事業の収益性の低下又は保有資産の市場価格の著しい下落等により、固定資産の減損損失を計上する可能性があり、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)繰延税金資産について
当社グループは税効果会計を適用し、繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の計算は、将来の課税所得等に関する見積りや仮定に基づき計算しておりますが、実際の課税所得等は見積りや仮定と異なる可能性があり、将来において繰延税金資産の全部または一部が回収できないと判断した場合には、繰延税金資産は減額され、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 業績の季節変動について
当社グループは、工作機械を生産販売しており、顧客の設備投資動向の影響を受けることから、出荷や納期が期末に集中する傾向にあり、売上高・利益が下期に偏る傾向があります。こうした状況から、生産、開発キャパシティの見える化を推進し、生産、開発、販売計画の連動による生産活動の効率化を目指しております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。そのため、当連結会計年度における経営成績に関する説明については、前連結会計年度と比較しての増減額及び前年同期比(%)を記載せずに説明しております。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、各国において新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が進み感染症の拡大が抑制され、個人消費や経済活動が緩やかに回復基調で推移いたしました。一方で、半導体不足による生産・供給の遅れや原材料価格の高騰に加え、年度終盤からのウクライナ情勢の緊迫化により、先行きの不透明感はさらに強まっております。
わが国経済におきましては、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の適用による制限が続く中で、ワクチン接種の普及により社会・経済活動の持ち直しの動きがみられたものの、オミクロン株の発生による感染の再拡大や半導体不足、原材料価格の高騰など、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような状況の中で当社グループは、今期が最終年度となる中期経営計画「SHINKA 2022」の達成のため、オンラインやWebサイトを通しての販売活動など、現状の経営環境に適応した戦略を継続し、業績向上に努めてまいりました。その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して12,457百万円増加し、47,507百万円となりました。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して7,206百万円増加し、27,176百万円となりまし
た。
また、純資産は、前連結会計年度末と比較して5,250百万円増加し、20,331百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度における連結売上高は37,547百万円(前年同期は30,372百万円)、営業利益は4,081百万円(前年同期は1,905百万円)、経常利益は4,197百万円(前年同期は1,869百万円)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は2,892百万円(前年同期は1,458百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(工作機械)
工作機械は、売上高は26,096百万円(前年同期は21,068百万円)、セグメント利益(営業利益)は1,630百万円(前年同期は432百万円)となりました。
(半導体関連装置)
半導体関連装置は、売上高は11,450百万円(前年同期は9,303百万円)、セグメント利益(営業利益)は3,456百万円(前年同期は2,444百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末と比較して7,238百万円増加し、12,016百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は11,668百万円(前年同期は5,922百万円の獲得)となりました。これは主に、棚卸資産の増加3,334百万円により資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益4,203百万円、仕入債務の増加2,356百万円及び契約負債(前受金)の増加8,613百万円により資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,547百万円(前年同期は919百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,090百万円、子会社株式の取得による支出165百万円により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は3,150百万円(前年同期は3,690百万円の使用)となりました。これは主に、新株予約権の行使による自己株式の処分による収入2,453百万円により資金が増加した一方で、短期借入金の純減少額3,166百万円、長期借入金の返済による支出1,738百万円及び配当金の支払額437百万円により資金が減少したことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
工作機械 |
19,717 |
129.5 |
|
半導体関連装置 |
8,675 |
163.1 |
|
合計 |
28,393 |
138.2 |
(注)金額は製造原価によっております。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高 (百万円) |
前年同期比(%) |
|
工作機械 |
34,160 |
160.8 |
17,412 |
192.8 |
|
半導体関連装置 |
32,702 |
225.2 |
34,217 |
312.1 |
|
合計 |
66,863 |
186.9 |
51,629 |
258.3 |
(注)当連結会計年度において、半導体関連装置事業の受注高の実績が前年同期に比べて著しく変動しました。主な要因は、複数の取引先より半導体製造装置の大口受注を獲得したことによるものであります。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
工作機械 |
26,096 |
123.9 |
|
半導体関連装置 |
11,450 |
123.1 |
|
合計 |
37,547 |
123.6 |
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
ミクロ技研株式会社 |
3,553 |
11.7 |
- |
- |
|
ファナック株式会社 |
- |
- |
3,788 |
10.1 |
(注)1.当連結会計年度のミクロ技研株式会社に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
2.前連結会計年度のファナック株式会社に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。そのため、当連結会計年度における経営成績に関する説明については、前連結会計年度と比較しての増減額及び前年同期比(%)を記載せずに説明しております。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して12,457百万円増加し、47,507百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が2,408百万円、有価証券が5,000百万円、棚卸資産が5,315百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して7,206百万円増加し、27,176百万円となりました。主な要因は、短期借入金が3,078百万円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が1,638百万円減少した一方で、仕入債務(支払手形及び買掛金、電子記録債務)が2,435百万円、契約負債(前受金)が8,709百万円増加したことによるものであります。
また、純資産は、前連結会計年度末と比較して5,250百万円増加し、20,331百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加2,892百万円、配当金の支払いによる減少440百万円、「収益認識に関する会計基準」等の適用による減少435百万円により2,016百万円増加したこと、及び新株予約権の行使に伴う自己株式の処分2,346百万円によるものであります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の43.0%から42.8%となりました。
2)経営成績
売上高は、37,547百万円(前連結会計年度は30,372百万円)となりました。前連結会計年度と比較し、主に工作機械セグメントにおいて、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が進み、各国の経済活動の制限が緩和され受注が回復基調で推移したこと、及び工作機械業界向けの精密歯車や鋳物の販売が大きく増加したことによるものです。
利益面では、QCD改善活動や内製化による変動費削減など、引き続き徹底したコスト削減に重点を置き、収益性の向上に努めてまいりました。売上総利益率は、主に増収効果により、31.8%(前連結会計年度は28.0%)となりました。
営業利益は、売上高の増加及びコンテナ不足等を要因とした海上輸送コストの高騰により、荷造発送費が増加したため、販売費及び一般管理費は前連結会計年度を上回ったものの、売上総利益の増加により、当連結会計年度は4,081百万円(前連結会計年度は1,905百万円)、営業利益率は10.9%(前連結会計年度は6.3%)となりました。
営業外損益では、主に為替差益の計上及び支払利息の減少により、前連結会計年度と比較して153百万円収益(純額)が増加しました。以上の結果、経常利益は4,197百万円(前連結会計年度は1,869百万円)となりました。
税金費用は、前連結会計年度と比較して、税金等調整前当期純利益の増加に伴う課税所得の増加等により、法人税、住民税及び事業税が462百万円増加しました。また、法人税等調整額は、当連結会計年度に繰延税金資産の減少等があったことにより443百万円増加し、合計で905百万円の増加となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、2,892百万円(前連結会計年度は1,458百万円)となりました。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(工作機械)
国内市場におきましては、ものづくり補助金や事業再構築補助金などの経済政策や半導体業界の成長を背景に産業用機械市場は回復が継続しております。受注につきましては、半導体関連向けを中心に幅広い業界から汎用平面研削盤、大型平面研削盤、内面研削盤などの設備需要があり、好調に推移いたしました。売上につきましても、工作機械業界向けの精密歯車や鋳物の販売が大きく増加し、前年度を上回る結果となりました。
海外市場におきましては、米国では金型業界向けの需要増加と航空機関連での回復の動きが見られ、汎用平面研削盤や大型平面研削盤などを中心として受注・売上共に前年度よりも大きく増加いたしました。欧州では経済活動の再開や自動車産業の復調による景気の拡大で、EV車関連向けに平面研削盤の需要が高まり、受注は前年度を上回っております。また、好調な受注を背景に大型平面研削盤の販売が貢献し売上も増加しております。中国ではEV車関連向けの設備投資が前年度から活発で、大型平面研削盤や小型成形研削盤の需要が拡大し、受注、売上共に好調を維持しております。東南アジアにおきましても、年度後半からの行動制限緩和により設備投資意欲が回復し、受注、売上共に低調であった前年度を上回ることができました。
以上の結果、売上高は26,096百万円(前年同期は21,068百万円)、セグメント利益(営業利益)は1,630百万円(前年同期は432百万円)となりました。
なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して2,702百万円増加し、24,787百万円となりました。これは主に受注の増加に伴い棚卸資産が増加したことによるものであります。
(半導体関連装置)
半導体市場におきましては、企業のデジタル化の促進、5Gスマートフォンの高機能化によってパソコン、データセンター関連向けの半導体デバイスの需要が引き続き高まっております。
このような状況の中で当社グループは、ポリッシュ装置やラップ盤の拡販に向けて、ウェーハ業界向けの新機種開発やサポート体制の強化などの諸施策を進め、拡大する半導体関連装置需要を着実に取り込んでまいりました。その結果、受注につきましては、半導体業界で継続している設備投資需要が高水準を維持したことにより、国内、東アジア、欧州の複数の取引先から半導体製造装置の受注を獲得するなど、前年度から大きく増加いたしました。売上につきましても、旺盛な半導体需要が寄与し、東アジア向けのウェーハ生産用のファイナルポリッシャーの販売が増加するなど、前年度を上回る結果となりました。
以上の結果、売上高は11,450百万円(前年同期は9,303百万円)、セグメント利益(営業利益)は3,456百万円(前年同期は2,444百万円)となりました。
なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して1,833百万円増加し、9,285百万円となりました。これは主に受注の増加に伴い棚卸資産が増加したことによるものであります。
セグメント別の売上高の推移
|
|
工作機械事業 (百万円) |
半導体関連装置事業 (百万円) |
合計 (百万円) |
|
2022年3月期 |
26,096 |
11,450 |
37,547 |
|
2021年3月期 |
21,068 |
9,303 |
30,372 |
|
2020年3月期 |
24,423 |
9,881 |
34,305 |
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主な資金需要は、当社グループ製品製造のための原材料及び部品購入費の他、労務費、製造経費、販売費及び一般管理費等の運転資金、生産体制の強化・合理化を目的とした生産設備の新設及び更新等の設備資金であります。
このような資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金を投入している他、不足分については銀行借入金及び売上債権の流動化などにより資金を調達することとしております。調達につきましては、事業計画に基づく資金需要、金利動向、既存借入金の返済時期等を考慮の上、金額及び方法を適宜判断して実施しております。なお、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、売上高の約3.8ヶ月相当の水準となっており、当社グループの事業運営上、妥当な流動性を保持していると考えております。
今後予定しております生産設備の新設及び更新等につきましては、「第3設備の状況 3設備の新設、除却等の計画(1)重要な設備の新設等」に記載のとおり、自己資金及び借入金による調達を予定しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等の決定又は締結はありません。
当社グループは、総合砥粒加工機メーカーとして顧客の高精度/高能率要求に対応していくため、「究極の平面創成」をスローガンに、平面加工(研削・研磨)の分野において世界最高峰の技術を目指すことを主要な開発テーマとしております。
当連結会計年度における研究開発費の総額は
また、当社グループの研究・開発・技術スタッフは126名で、全従業員の6.4%に当たります。
なお、セグメント別の状況は次のとおりであります。
(1) 工作機械
当社の主力商品である平面研削盤関連におきましては、さらなる超精密・高精度の実現を目指し、高次元かつ安定的な商品品位を確立するため、設計のクオリティーのみならず部品加工及び組立工程における技術の向上を図りながら、各種テーブルサイズのシリーズ化と静圧スピンドル、静圧スライド搭載機の拡充に継続して取り組んでおります。さらには、自動化・省人化に関する時代要求に応えるため、ワークの自動着脱・自動搬送に関する標準化を進めることにより、各種ユーザーニーズに対するフレキシブルなご提案の実現を目指しております。
すべての機構において設計再検討を行い、新たな技術も採用した中型平面研削盤のマイナーチェンジに着手いたしました。カバーデザイン、対話型汎用ソフトのグラフィックデザインを含め操作性の向上を図り、さらなるシェア拡大を目指してまいります。
その他平面研削盤以外の分野では、先期に市場投入しました複合円筒研削盤「UGMシリーズ」、内面研削盤「IGMボクサータイプ」につきまして、ユーザーニーズに対応するソフトウェア開発を継続し、販売拡大を図っております。また、薬剤等の錠剤製造に使用する打錠金型などのポリゴン研削対応の円筒研削盤開発に着手しております。
さらに新たな製品ラインナップに加えるべく、平面研削加工では不可能な部分への加工を可能とする半導体難削材対応の研削盤の開発を進めるとともに、高精密製品の高速生産及び重研削対応の平面研削盤開発に着手いたしました。
当セグメントに係る研究開発費は
(2) 半導体関連装置
半導体デバイスウエーハ関連におきましては、科学技術振興機構(JST)の支援プログラムにて採択された、Si貫通電極ウエーハの技術開発に引き続き取り組んでおります。
近年世界的に半導体不足が続く中、活況を呈している材料シリコンウエーハ用加工機においては、様々な顧客ニーズに対応するため、ラインナップの充実を図るとともに新規装置の開発に着手いたしました。
また、シリコン以外の特殊材料関連においてスマートフォンに採用されているSAWフィルター用のLT(リチウムタンタレート)やLN(リチウムニオベート)、近年採用が進むハイブリッド車、プラグインハイブリッド車用のSiC(炭化ケイ素)や高出力照明、5G基地局電源用のGaN(窒化ガリウム)専用の高能率研削盤ポリッシュ盤のさらなる開発を進めるとともに、車載向けGPU(画像処理)に広く使用されているパッケージ基板用研削盤の開発に着手しております。
当セグメントに係る研究開発費は