第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当グループは、「我々は需要家の信頼に応え、たゆまぬ研究開発に努め、最高の技術を提供する」との社訓をもとに、経営の基本理念を以下のとおり定めております。

①職務遂行の全ての場面において、法令・社会規範・定款・社内規則を遵守します。

②たゆまぬ技術開発と品質向上で、より便利で快適な社会づくりに貢献する商品・サービスを提供します。

③個人を尊重し、強いチームワークを育む明るい職場をつくります。

④グローバルで革新的な経営により、未来への新たな事業フィールドを拓きます。

⑤地球環境の保護が人類共通のテーマと認識し環境に配慮した企業活動を行います。

 

また、次の基本方針を掲げ、株主、顧客、取引先、地域社会及び社員にとって、より高い企業価値の創造に努めてまいります。

①ブランド力の向上

②組織の強化

③徹底したお客様第一主義

④独創的な製品のタイムリーな市場投入

⑤品質・コストに根差したものづくり力の強化

⑥生き生きと働ける夢のある職場づくり

 

(2) 経営戦略、目標とする経営指標等

当グループは、ロボット技術で未来を切り拓いていくことを成長戦略の基本としており、常に新しい価値の創造に挑戦し続けます。

主力の電子部品実装ロボットやロボット搬送システムを駆使した工作機械の分野で独創的な製品をタイムリーに市場に提供し続けるとともに、ロボット技術を軸に時代を捉え変革にチャレンジすることでものづくりを極め、ロボットメーカーとして躍進してまいります。

当社は2018年4月に富士機械製造株式会社から株式会社FUJIへと社名を変更いたしました。社名をブランド名と統一することで、世界におけるブランディング戦略を強め、業界や業種を超えた積極的なオープンイノベーションを広く推進してまいります。

また、当社は、事業活動における収益性や資本効率の向上を図るため、営業利益及び自己資本利益率(ROE)を重視しております。

当グループは、こうした基本戦略を通して、全てのステークホルダー(株主様、お客様、お取引先、従業員、地域社会等)の皆様と利益を共有し、共に夢のある未来を創っていくことを目指してまいります。

 

(3) 経営環境

当グループを取り巻く環境は、米中貿易摩擦の一段の激化、英国のEU離脱問題、わが国における消費税率引き上げの影響等が懸念され、先行きの不透明感が強まっております。

ロボットソリューション事業におきましては、通信、車載等のジャンルを中心に底堅い需要が見込まれる一方、世界的な景気の先行きに対する懸念から不透明感も見られます。そのような状況において、当グループは、市場性の高い製品開発とタイムリーな市場投入により、さらなるマーケットシェアの拡大に努めてまいります。

また、マシンツール事業では自動車関連市場へのさらなる深耕のみならず、産業機器市場等の新規開拓に加え、新工場における生産改革を通し一層の業績の向上を目指してまいります。

 

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当グループは「デジタル革命を先取りした次世代型商品の開発ならびに生産・販売革新により業界No.1ブランドを築く」をコーポレートビジョンとして掲げ、独創性の高い製品のタイムリーな市場投入、開発スピードの向上、熾烈化するグローバル競争への対応を事業上の対処すべき課題として位置付けております。

主力のロボットソリューション事業におきましては、電子部品実装ロボットに加えて印刷機や周辺機器等生産ラインの前後工程を含めたトータルソリューションの提案でマーケットにおける牽引力を高め、継続的なマーケットシェアの拡大を目指します。また、車載やスマート機器関連等の成長市場での顧客獲得に注力します。

開発面では、新機種の市場投入、ソフトウェアや基幹ユニットの品質向上に引き続き取り組むとともに、生産ラインのIoT化を実現するSmart Factoryにおいてキーとなる統合生産システムNeximの他社連携を加速させていきます。また、2018年8月に新たにグループに加わったファスフォードテクノロジ株式会社の持つ半導体関連技術と当社の電子部品実装ロボットで培った独自技術の連携により、両分野にまたがる新しい事業領域において新たな価値を創造し、シナジー効果を追求してまいります。

マシンツール事業におきましては、販売・技術・生産の各機能と当社豊田工場・中国・北米の各拠点の総合連携力を強めることで事業価値を高めてまいります。特に中国の製造・販売子会社である昆山之富士機械製造有限公司との連携による技術サポート体制を強化し、中国市場での販売力強化に努めます。開発面では、自動車関連のみならず新市場のニーズを視野に入れた新製品開発や既存機種の品質向上に加え、徹底的なコストダウンに取り組みます。

生産面におきましては、2018年5月に岡崎第3工場、2019年4月に豊田新工場を竣工し、IoTを活用したより効率的で無駄のない生産環境の整備と充実を進め、新しいものづくり体制の構築を目指します。

基礎研究分野におきましては、社員同士の自由な発想と活発な意見交換を通して、将来を見据えた既存事業に捉われない次世代技術・製品の開発を目指してまいります。

また、米国・シリコンバレーにございますFUJI Innovation Lab.等も積極的に活用し、新たな製品発想力への展開を加速させます。

財務面では、高水準の研究開発投資を継続し、生産・販売革新によって業界No.1ブランドを築くとともに、将来の成長に向けた周辺事業、新規事業への戦略的投資や設備投資も積極的に進めていくことで、企業価値の増大を目指してまいります。さらに株主価値向上の観点から、資本効率の向上、継続的な株主還元にも経営の最重要政策として取り組み、常に安定的な配当の維持・継続に努めてまいります。同時に、自己株式の取得につきましても資本効率向上の有効な施策のひとつと捉え、当社の業績、株式市場の動向等を勘案し、適切かつ機動的な実施を検討してまいります。

 

2【事業等のリスク】

当グループの財政状態、経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性のある主なリスクには以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当グループが判断したものであります。

 

(1) 市場環境の変動による影響

当グループの主力であるロボットソリューション事業は、スマートフォン、コンピュータ等をはじめとする電子機器の販売動向に影響を受けて需要が変動します。また、マシンツール事業は主要顧客である自動車業界の設備投資動向に影響を受けて需要が変動します。これら需要の変動が、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 価格競争による影響

当グループは、顧客が製造する電子機器や自動車等の市場価格の下落に伴う設備調達コスト低減要求や競合他社との価格競争により有利な価格決定を行うことが困難な状況に置かれる場合があります。

当グループとしては、価格競争力の高い製品の開発、サービス体制の強化、ソリューション営業の推進や生産改革によるコスト削減の追求等に取り組み、収益性の向上に努めておりますが、販売価格の下落が当グループの想定を大きく上回りかつ長期にわたった場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 為替変動による影響

当グループは、顧客メーカーの積極的な海外展開、特に中国をはじめとするアジア地域への製造拠点の集中化に伴い、海外への売上高が大きな比率を占めております。当グループの輸出取引は為替リスクを回避するため邦貨建て取引を基本としておりますが、為替変動の影響を受け海外の競合他社に比べ価格競争力が低下することにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、海外連結子会社(アメリカ・ドイツ・中国)との取引については外貨建て取引を原則としており、急激な為替変動が業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 技術開発による影響

当グループは、顧客の要求を捉え、積極的な開発投資と技術開発活動を継続的に実施しております。しかしながら、顧客要求の高度化や、技術革新による開発技術の陳腐化により開発した製品を計画通り販売できない場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当グループは、品質マネジメントシステム規格ISO9001を取得し、品質保証体制及び顧客満足に資するサービスサポート体制の強化に努めております。しかしながら、当グループの製品は先端技術を駆使し、新たな分野の開発技術も多く採用していることから予期せぬ不具合が発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 海外市場での事業活動による影響

当グループは、世界の各地域に販売拠点を置き、グローバルな事業展開を行っておりますが、各国の政情・経済等の変化が業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 部材等の調達による影響

当グループの製品を構成する鋼材・鋳物・電気材料等、主要部材の市場価格の高騰が業績に影響を及ぼす可能性があります。また、一部の部材については需要集中等による供給不足や供給業者の被災及び事故等による供給中断が発生する可能性があります。それらにより生産が不安定となり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 大規模災害等による影響

グループは、災害等の発生時の被害最小化を図るために対策を講じておりますが、想定を超えた大規模災害や感染症の世界的流行等により、影響を受ける可能性があります。特に、当グループの主要な生産拠点が集中しております愛知県は、南海トラフ地震の防災対策推進地域であり、当該地域において大規模地震が発生した場合には、生産設備の破損や物流機能の停止等により生産・納入活動が停止し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(8) 知的財産権による影響

当グループが開発・生産している製品について、特許権・商標権等の取得とその保護に努めておりますが、保有する知的財産権を不正に使用した第三者による類似製品等の製造・販売を完全には防止できない可能性があります。また、当グループの製品開発時には第三者の知的財産権を侵害しないように細心の注意を払っておりますが、結果的に知的財産権を侵害したとして第三者から訴訟を提起され、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 法的規制による影響

当グループは、事業活動を行う国・地域において、事業の投資に関する許認可・輸出制限・関税賦課をはじめとするさまざまな法的規制や環境法令等の適用を受けております。当グループは継続的なコンプライアンスの実践に努めております。しかしながら、規制当局による法的手続の当事者となる可能性があり、その場合には事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 情報セキュリティによる影響

当グループは、情報システムの管理体制を構築し、徹底したセキュリティ対策や従業員教育等の施策を実施しております。しかしながら、コンピュータウィルス、不正アクセスやサイバー攻撃による予期せぬ障害が発生した場合には、生産をはじめとする事業活動の停止や情報漏洩による当グループの信用低下、顧客等に対する損害賠償等が発生する可能性があり、その場合には業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) のれんの減損による影響

当グループは、産業用ロボット及び半導体製造装置メーカーとしての総合提案力を強化するため、2018年8月にファスフォードテクノロジ株式会社(以下「FFT」といいます。)の株式を取得し、当連結会計年度末においてのれん13,796百万円を計上しております。今後、経営環境の変化等によりFFTの収益性が低下した場合や当初想定したシナジーが実現しなかった場合には、のれんの減損損失計上により、当グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 固定資産の減損による影響

当グループは、有形固定資産や無形固定資産を保有しておりますが、経営環境の著しい悪化等による収益性の低下や市場価格の下落等により、減損損失が発生した場合、当グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 有価証券の価格変動による影響

当グループは、事業の拡大・発展及び安定化・効率化に資する取引関係の構築・強化を目的に投資有価証券を保有しておりますが、市場価額が著しく下落した場合、当グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営者の視点による当グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、様々な見積りによる判断が行われておりますが、見積りに内在する不確実性により、実際の結果は異なることがあります。重要な会計方針及び見積りの内容は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 4 会計方針に関する事項」に記載しております。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度におけるわが国経済は、景気に足踏み感が見られたものの、個人消費が緩やかに持ち直し、設備投資は堅調に推移しました。世界経済は、中国では米中貿易摩擦の激化等により景気の減速基調が続いた一方、欧州及び北米においては製造業の設備投資需要が底堅く推移しました。

このような環境のなかで、当グループは、『お客様に感動を!』のコーポレートスローガンのもと、ロボット技術で未来を切り拓いていくことを成長戦略の基本とし、変革にチャレンジしてまいりました。主力の電子部品実装ロボットやロボット搬送システムを駆使した工作機械の分野で独創的な製品のタイムリーな市場投入に取り組み、またグループ会社間の連携及び代理店網の拡充による国内外の販売・技術サポート体制の強化やトータルソリューションの推進により継続的なマーケットシェアの拡大に努めるとともに、IoTを活用した生産による徹底したQCD(品質・コスト・納期)の追求に取り組み、収益性の向上を目指してまいりました。

また、当社は、2018年8月31日付で、半導体製造装置の製造販売を主業務とするファスフォードテクノロジ株式会社(以下「FFT」といいます。)の株式を取得して子会社とし、同社の技術との連携により、産業用ロボット及び半導体製造装置メーカーとしての総合提案力の強化を進めております。

当グループの当連結会計年度の経営成績は、子会社化したFFTの新規連結に加え、ロボットソリューションセグメント、マシンツールセグメント共に設備投資需要が堅調に推移し、既存事業におきましても売上を伸ばした結果、売上高は129,104百万円と、前連結会計年度と比べて9,072百万円(7.6%)増加しました。

海外売上高は、通信関連に加え、コンピュータ、サーバー関連等の分野での設備投資が堅調に推移し、台湾・インド等のアジア市場が大きく伸びたことにより113,744百万円と、前連結会計年度と比べて13,228百万円(13.2%)増加しました。売上高に占める海外売上高の割合は88.1%(中国38.0%、他アジア20.9%、欧州12.0%、米国11.2%、その他6.0%)と、前連結会計年度と比べて4.4ポイント上昇しました。国内売上高は、設備投資は堅調に推移しましたが、一方でモジュール部品等の分野での設備投資に前期ほどの勢いはなく、前連結会計年度と比べて4,155百万円(21.3%)減少し15,359百万円となりました。

販売台数は拡大しましたが、価格競争の激化等の影響により、営業利益は23,106百万円と、前連結会計年度に比べて279百万円1.2%)増加し、経常利益は23,454百万円と、前連結会計年度に比べて83百万円0.4%)減少しました。

投資有価証券売却益の減少等により、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べて668百万円3.8%)減少し、16,855百万円となりました。

以上の結果、1株当たり当期純利益は184円52銭と、前連結会計年度の195円04銭から10円52銭減少しました。

また、自己資本利益率(ROE)は10.8%となり、前連結会計年度に比べて1.6ポイント低下しました。

 

 

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。

 

ロボットソリューション

売上高は111,536百万円と、前連結会計年度と比べて7,533百万円(7.2%)増加しました。

景気の先行き不透明感から中国市場を中心に顧客の設備投資に慎重な姿勢が見られたものの、当社の主力市場である通信関連向け設備投資のほか、コンピュータ、クラウドサービス等の普及を背景に需要が見込まれるサーバー関連、先進運転支援システム(ADAS)の進展により市場が拡大している車載機器等も堅調に推移しました。また、市場シェア向上のため新規顧客獲得と顧客満足度を高めるサービスの提供を目指し、ソフトウェアや基幹ユニットの品質向上をはじめ、営業及び技術が連携した市場開拓やソリューション営業の推進に重点的に取り組んでまいりました。その結果、台湾・インド等のアジア市場を中心に売上が拡大しました。また、子会社化したFFTの業績寄与も売上増加の要因となりました。

営業利益は、価格競争の激化等により、25,017百万円となり、前連結会計年度と比べて167百万円(0.7%)減少しました。

セグメント資産は123,952百万円となり、前連結会計年度と比べて38,768百万円(45.5%)増加しました。これは主にFFTの株式取得によりのれん及び顧客関連・技術等の無形資産が増加したほか、生産増や売上増加によりたな卸資産が増加したこと等によるものであります。

中期経営目標で『FUJIブランド30』と掲げた市場シェア30%の目標につきましては、シェアの維持拡大に努めました。次年度においてはハイエンドモデルNXTRの市場投入を推し進め、継続的にシェア30%以上を目標として取り組んでまいります。

 

マシンツール

売上高は15,660百万円と、前連結会計年度と比べて1,862百万円(13.5%)増加しました。

特に中国市場及び東南アジア市場において需要が底堅く推移しました。また、国内外の販売及びサービスの強化に取り組み、特に需要が見込まれる中国市場の販売網の拡大と強化を推し進めてまいりました。さらに、安定して利益が出る事業体質づくりに注力するとともに、旗艦機種のDLFnを中心とした既存機種の品質向上に努めてまいりました。

営業利益は、販売台数の拡大のほか、販売価格の改善等により、1,661百万円となり、前連結会計年度と比べて644百万円(63.3%)増加しました。

セグメント資産は、主に売上高の拡大に伴う受取手形及び売掛金の増加や豊田工場新工場棟建設等による有形固定資産の増加等により、20,230百万円となり、前連結会計年度と比べて6,144百万円(43.6%)増加しました。

中期経営目標に掲げた『利益の徹底追求』につきましては、当社豊田工場・昆山之富士機械製造有限公司・フジ マシン アメリカ コーポレイションの3つの拠点の役割分担を見直し、連携強化を図ることにより、当連結会計年度の増収増益に貢献しました。引き続き、利益体質の強化に努めてまいります。

 

その他

制御機器製造、電子機器製造、画像処理開発等のその他事業の売上高は1,907百万円となり、前連結会計年度と比べて323百万円(14.5%)減少し、営業損益は88百万円の損失(前期:営業損失236百万円)となりました。

 

 

(3) 財政状態の状況

当連結会計年度よりFFTを連結したことに伴い、資産・負債が増加しております。

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は118,528百万円となり、前連結会計年度末と比べ5,451百万円減少しました。生産増や売上増加に加え、FFTを連結したことにより、たな卸資産が11,376百万円、受取手形及び売掛金が6,336百万円増加した一方、FFTの株式取得による支出や豊田工場新工場棟建設をはじめとする設備投資等により現金及び預金が27,012百万円減少したことによるものであります。固定資産は75,837百万円となり、前連結会計年度末から16,780百万円増加しました。これは主に株価下落により投資有価証券が8,542百万円減少した一方で、豊田工場新工場棟建設等による有形固定資産6,183百万円増加のほか、FFTの株式取得により、のれんが13,796百万円、顧客関連・技術等の無形資産(無形固定資産のその他に含みます)が5,519百万円増加したこと等によるものであります。

以上の結果、資産合計は、194,366百万円となり、前連結会計年度末と比べ11,328百万円増加しました。

 

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は23,164百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,024百万円増加しました。これは主に設備関係未払金及び設備関係支払手形(流動負債のその他に含みます)が2,920百万円増加した一方、未払法人税等が1,769百万円減少したこと等によるものであります。また、支払手形及び買掛金が738百万円増加しましたが、主にFFTを連結したことによるものであります。固定負債は9,578百万円となり、前連結会計年度末から92百万円増加しました。これは主に繰延税金負債が264百万円増加した一方、退職給付に係る負債が189百万円減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は、32,742百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,117百万円増加しました。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は161,624百万円となり、前連結会計年度末と比べ10,211百万円増加しました。これは主に配当金の支払により利益剰余金が4,110百万円、投資有価証券の株価下落によりその他有価証券評価差額金が2,820百万円減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が16,855百万円増加したことによるものであります。

この結果、自己資本比率は83.1%(前連結会計年度末は82.6%)となりました。1株当たり純資産額は1,767円30銭(前連結会計年度末は1,655円29銭)となりました。

 

なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態につきましては遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。

 

(4) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比べて28,071百万円減少し30,852百万円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益23,447百万円や減価償却費6,066百万円等の収入があった一方、法人税等の支払額8,648百万円やたな卸資産の増加9,549百万円、売上債権の増加3,401百万円等による支出があったことから、4,186百万円の収入(前期:16,220百万円の収入)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、28,458百万円の支出(前期:9,169百万円の支出)となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社(FFT)株式の取得による支出21,716百万円、豊田工場新工場棟建設をはじめとする有形及び無形固定資産の取得による支出8,351百万円等によるものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、4,111百万円の支出(前期:3,165百万円の支出)となりました。これは主に配当金の支払額4,108百万円等によるものであります。

 

(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための原材料及び部品の購入費のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。

当グループの運転資金及び設備投資資金は主として内部留保金を充当し、必要に応じて借入れによる資金調達を実施することを基本方針としております。今後も、将来の成長に向けた周辺事業、新規事業への戦略的投資や設備投資、高水準の研究開発投資を予定しておりますが、主として内部留保金を充当することで対応していく予定です。重要な資本的支出及びその資金の調達源につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載しております。

なお、当社は、資金需要に対する機動性・安全性の確保及び財務リスクの低減を図るため、主要取引金融機関と総額120億円の特定融資枠契約を締結しております。

 

 

(6) 生産、受注及び販売の実績

a 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前期比(%)

ロボットソリューション

123,756

14.3

マシンツール

16,764

25.0

報告セグメント計

140,520

15.5

その他

1,929

△18.1

合計

142,449

14.8

(注) 金額は販売価格によっており、消費税等を含んでおりません。

 

b 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前期比(%)

受注残高(百万円)

前期比(%)

ロボットソリューション

107,632

1.8

17,682

△1.3

マシンツール

14,865

△3.4

8,449

△8.6

報告セグメント計

122,498

1.1

26,131

△3.8

その他

1,756

△27.4

170

△47.0

合計

124,254

0.6

26,302

△4.3

(注) 金額は消費税等を含んでおりません。

 

c 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

ロボットソリューション

111,536

7.2

マシンツール

15,660

13.5

報告セグメント計

127,196

8.0

その他

1,907

△14.5

合計

129,104

7.6

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

アメリカンテック カンパニー

リミテッド(中国)

19,064

15.9

23,165

17.9

 

2.金額は消費税等を含んでおりません。

 

4【経営上の重要な契約等】

特に記載すべき事項はありません。

 

5【研究開発活動】

当グループは、デジタル革命を先取りした次世代型製品を開発すべく、世界の先進の顧客が求める最先端の自動化装置、システムの研究開発にたゆまぬ努力を続けております。

研究開発活動は主に当社にて、セグメントごとに行っており、各セグメントに属さない研究開発活動は開発センターが行っております。

当連結会計年度の研究開発費の総額は、7,993百万円であります。なお、研究開発費の総額には、開発センターで行っている各セグメントに配分できない研究費用1,031百万円が含まれております。

セグメントごとの研究開発活動は、次のとおりであります。

 

ロボットソリューション

主力機種NXTシリーズをはじめとする電子部品実装ロボットのさらなる機能強化に向けた開発等を行っております。当期においては、電子部品実装工程の全自動化を目指し、世界初の自動部品補給システムを搭載したハイエンドモデルNXTRの開発に注力してまいりました。

当セグメントに係る研究開発費の金額は6,548百万円であります。

 

マシンツール

研究開発費の金額は僅少のため、内容についての記載は省略しております。

 

その他

研究開発費の金額は僅少のため、内容についての記載は省略しております。