第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当グループは、「我々は需要家の信頼に応え、たゆまぬ研究開発に努め、最高の技術を提供する」との社訓をもとに、経営の基本理念を以下のとおり定めております。

①職務遂行の全ての場面において、法令・社会規範・定款・社内規則を遵守します。

②たゆまぬ技術開発と品質向上で、より便利で快適な社会づくりに貢献する商品・サービスを提供します。

③個人を尊重し、強いチームワークを育む明るい職場をつくります。

④グローバルで革新的な経営により、未来への新たな事業フィールドを拓きます。

⑤地球環境の保護が人類共通のテーマと認識し、環境に配慮した企業活動を行います。

⑥児童労働や強制労働の排除はもとより、あらゆる差別を禁止し人権・多様性を尊重します。

 

(2) 経営戦略、目標とする経営指標等

当グループは、ロボット技術で未来を切り拓いていくことを成長戦略の基本としており、常に新しい価値の創造に挑戦し続けます。

主力の電子部品実装ロボットやロボット搬送システムを駆使した工作機械の分野で独創的な製品をタイムリーに市場に提供し続けるとともに、ロボット技術を軸に時代を捉え変革にチャレンジすることでものづくりを極め、ロボットメーカーとして躍進してまいります。

さらに、事業活動を通じて、持続可能な社会の実現に貢献し、企業価値向上につなげていくため、SDGs(持続可能な開発目標)やESG(環境・社会・ガバナンス)を意識した経営を推進してまいります。

当社は、事業活動における収益性や資本効率の向上を図るため、営業利益を重視しております。また、2022年3月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画を策定し、『デジタル革命を先取りした次世代型商品の開発ならびに生産・販売革新により業界No.1ブランドを築く』のコーポレートビジョンのもと、さらなる事業の成長を目指しております。中期経営計画の方針および事業ごとの方針は以下のとおりです。

 

中期経営計画方針

①デジタル技術を活用した事業戦略の推進

ロボットソリューション事業におきましては、ECサイトの活用拡大や無人化工場実現への挑戦、自動化によるものづくりの効率化、DXを活用した生産スケジュール管理を推し進めてまいります。マシンツール事業におきましては、仕様検討・見積りのオンライン化を推進し、WEB活用による商社・代理店とのビジネスを加速させるとともに、デジタル技術による加工シミュレーションの進化を図ってまいります。

また、販売・会計・原価・調達・在庫・生産など、社内におけるデータの一元管理及び有効活用に向けて基幹システムの再構築を進めていきます。これにより、全体的な業務の最適化を図り、企業体質の強化に努めてまいります。

 

②SDGsに根差した事業展開

持続可能な社会の実現に向け、電子部品実装ロボット、工作機械の開発を通じて自動化への貢献に努めるとともに、介護ロボット・宅配ロッカーシステム・プラズマ装置などの既存技術の強みを活かした独創性の高い製品の市場投入を進めてまいります。

 

③旗艦機種の市場浸透

主力のロボットソリューション事業におきましては、世界初の自動部品補給システムを搭載したハイエンドモデル「NXTR」の拡販に努めるとともに、製品仕様・コスト・品質の面での完成度をより一層高めてまいります。マシンツール事業におきましては、ロボット付き複合加工機「GYROFLEX T4000」の販売を加速させ、当社主力市場である自動車関連以外での新規顧客獲得に注力します。

 

④コストの徹底追求

徹底的かつ継続的なコストダウンにより原価改善に努めるとともに、固定費の削減にもより一層取り組んでいきます。また、自動化(ロボット、AGVなど)によるものづくりの効率化を推し進めてまいります。

 

⑤健康経営の促進

新型コロナウイルスの感染拡大が長期化している状況の中で、時差出勤・在宅勤務等柔軟な働き方の定着を推し進め、引き続き感染拡大の防止に努めてまいります。また、健康で生き生きと働ける職場づくりを実践し、会社としての持続的成長や企業価値向上に取り組んでまいります。

 

 

ロボットソリューション

戦略:◆旗艦機種の市場浸透

◆DX・自動化の推進

◆トータルソリューションの提供

◆電子部品実装ロボット以外の製品拡販

◆ファスフォードテクノロジ株式会社とのシナジー創出

 

マシンツール

戦略:◆変種変量生産へのソリューション

◆販売網・供給体制の強化

◆DXの活用

 

また、経営指標として重視しております営業利益をはじめ、中期経営計画の最終年度である2024年3月期における各指標の数値目標は以下のとおりです。

 

セグメント

指標

2024年3月期

(目標)

ロボットソリューション

売上高(百万円)

140,000

営業利益(百万円)

31,000

マシンツール

売上高(百万円)

16,000

営業利益(百万円)

1,800

その他

売上高(百万円)

4,000

営業利益(百万円)

400

合計

売上高(百万円)

160,000

営業利益(百万円)

30,000※

※営業利益の合計数値には全社費用が含まれております。

 

指標

2024年3月期

(目標)

ROE

10%以上

配当金(配当性向)

安定的に30%

研究開発投資(百万円)

10,000

 

当グループは、こうした基本戦略を通して、全てのステークホルダー(株主様、お客様、お取引先、従業員、地域社会等)の皆様と利益を共有し、共に夢のある未来を創っていくことを目指してまいります。

 

上記文中の将来に関する記述は、提出日現在において当社が入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。

 

 

(3) 経営環境

今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の再拡大や、ロシアによるウクライナ侵攻が世界経済に与える影響、さらに資材価格の高騰など予断を許さない状況にあるものの、当社の主力製品である電子部品実装ロボットを手掛けるロボットソリューション事業におきましては、世界的に普及し続けているDXの波を追い風に、5Gネットワークやサーバーなどのインフラ設備、パソコン、スマートフォン、さらには伸長著しい自動車の急速なEⅤ化、そしてこれら全てを支える半導体関連分野などで、継続的な設備需要が見込まれます。

一方、マシンツール事業では、ようやく回復の兆しが見えてまいりました。今後は当社の主力市場である自動車関連のみならず、新たな市場開拓も積極的に推し進めてまいります。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当グループは「デジタル革命を先取りした次世代型商品の開発ならびに生産・販売革新により業界No.1ブランドを築く」をコーポレートビジョンとして掲げ、2021年度にスタートさせた中期経営計画を軸に、以下のような取り組みを行ってまいります。

 

①デジタル技術を活用した事業戦略の推進

②SDGsに根差した事業展開

③旗艦機種の浸透

④コストの徹底追求

⑤健康経営の促進

 

事業ごとおよび財務面における対処すべき課題については、それぞれ以下のとおりです。

 

ロボットソリューション事業

ハイエンドモデル「NXTR」をはじめとする旗艦機種の拡販に取り組み、市場シェアの拡大を図ってまいります。DX・自動化の推進として、ECサイトの充実、既存製品への自動化機能の追加、AGVやロボットなどの導入による生産の効率化や、DXを活用した生産スケジュール管理による利益率向上を目指してまいります。また、「FUJI Smart Factory」を中心とするトータルソリューションやサービスの提案も推進してまいります。さらに、ファスフォードテクノロジ株式会社の持つ半導体関連技術と当社の電子部品実装ロボットで培った独自技術の融合により、両分野にまたがる新しい事業領域において新たな価値を創造し、シナジー効果を追求します。そのほか、電子部品実装ロボット以外のロボット製品の拡販に取り組み、市場拡大を目指してまいります。

 

マシンツール事業

ロボット付き複合加工機「GYROFLEX T4000」をはじめとする新機種の市場投入を推し進め、製品ラインアップの拡充を図るとともに、新規顧客獲得に注力します。当社豊田事業所・中国・北米の各拠点の連携強化および日本、アジア、欧州地域における商社活用に重点的に取り組んでまいります。また、デジタルツールを活用することで、新たな販路や市場の拡大を目指してまいります。

 

財務面

高水準の研究開発投資を継続するとともに、将来の成長に向けた周辺事業、新規事業への戦略的投資や設備投資も積極的に実施していくことで、企業価値の増大を目指してまいります。また、持続可能な社会の形成に向けた活動として、ESG投資を積極的に推進してまいります。さらに株主価値向上の観点から、収益性や資本効率の向上、継続的な株主還元にも経営の最重要政策として取り組み、安定的に配当性向30%を維持・継続できるよう努めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。ただし、これらは当グループに関する全てのリスクを網羅したわけではなく、現時点では予見できないまたは重要と見なされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当グループの経営成績等の状況に与える影響については、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。

なお、当グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であり、これらのリスク管理体制等につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載しております。

以下、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当グループが判断したものであります。

 

(1) 部材等の調達による影響

当グループの製品を構成する鋼材・鋳物・電気材料等、主要部材の市場価格の高騰が業績に影響を及ぼす可能性があります。また、半導体を始めとする一部の部材については需要集中等による供給不足や供給業者の被災及び事故等による供給中断が発生する可能性があります。当グループとしては、安定的な調達のために複数供給者からの購入体制をとる等の対応に努めてまいりますが、長期にわたり部材の入手が困難な場合、生産が不安定となり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 大規模災害等による影響

当グループは、製造、販売及びサービス拠点をグローバルに展開しており、想定を超えた大規模災害や感染症の世界的流行等により、影響を受ける可能性があります。特に、当グループの主要な生産拠点が集中しております愛知県は、南海トラフ地震の防災対策推進地域であり、当該地域において大規模地震が発生した場合には、生産設備の破損や物流機能の停止等により生産・納入活動が停止し、業績に影響を及ぼす可能性があります。当グループといたしましては、災害等の発生時の被害最小化を図るため、事業継続計画の策定、耐震対策、防災訓練等の対策を講じリスクの最小化に努めております。

また、2020年年初に顕在化した新型コロナウイルスの感染拡大は全世界に及んでおり、当グループにおいても中国子会社2社が現地当局によるロックダウンの影響により事業活動に著しい制限を受けております。そのような状況において、当グループは感染拡大を防止するため、衛生管理の徹底やペーパーレス化、WEB会議、テレワーク推進をはじめとする業務改革に取り組んでおります。しかし、今後の感染拡大の規模や終息の時期についての見通しはたっておらず、生産活動や販売活動の停止、サプライチェーンの停滞等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 市場環境の変動による影響

当グループは、世界の各地域に販売拠点を置きグローバルな事業展開を行っており、電子部品実装ロボットや工作機械等の当グループの主力製品の需要変動は、各国の政情・経済や顧客の設備投資動向等に左右されます。

主力であるロボットソリューション事業においては、スマートフォンを中心とする通信機器関連をはじめ、コンピュータ、サーバー、車載等の分野向けに販売しており、景気変動に伴う電子機器の販売動向や顧客の設備投資動向に大きく影響を受けます。マシンツール事業は主要顧客である自動車業界の設備投資動向に大きく影響を受けます。

FUJIブランド商品の拡充や市場拡大等に取り組むとともに、収益体質の強化を図ってまいりますが、今後当グループの想定を超える急激な需要の変化があった場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 競争激化による影響

当グループは、事業を展開する市場において、価格や機能を含む様々な要素での競争にさらされており、厳しい状況が続いております。今まで以上に競合他社との競争が熾烈なものになることが予想され、IoT・AI技術を活用しお客様のニーズに合った魅力的な製品開発とサービス体制・販売網の強化、ソリューション営業の推進が急務だと考えております。そのほか、コスト削減の追求等にも取り組み、収益性の向上に努めておりますが、顧客が製造する電子機器や自動車等の市場価格の下落に伴う設備調達コスト低減要求や競合他社との価格競争により有利な価格決定を行うことが困難な状況に置かれる場合があります。販売台数の減少や販売価格の下落が当グループの想定を大きく上回りかつ長期にわたった場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(5) 技術開発による影響

当グループは、顧客の要求を捉え、積極的な開発投資と技術開発活動を継続的に実施しております。現在では電子部品実装ロボットと工作機械を事業の柱に据え、既存製品の性能向上に取り組むとともに、産業用多関節ロボット、介護ロボット、大気圧プラズマ装置、宅配ロッカー、リニアモータ、リサイクル分別ロボット等の新規分野への事業展開を進めております。また、米国・シリコンバレーにあるFUJI Innovation Lab.等を積極的に活用し、ロボット技術に基づいたイノベイティブな新規事業創出に努めております。しかしながら、顧客要求の高度化や、市場での急速な技術革新による当グループの開発技術の陳腐化により、開発した製品を計画通り販売できない場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当グループは、品質マネジメントシステム規格ISO9001を取得し、品質保証体制及び顧客満足に資するサービスサポート体制の強化に努めております。しかしながら、当グループの製品は先端技術を駆使し、新たな分野の開発技術も多く採用していることから予期せぬ不具合が発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(6) 知的財産権による影響

当グループが開発・生産している製品について、特許権・商標権等の取得とその保護に努めておりますが、保有する知的財産権を不正に使用した第三者による類似製品等の製造・販売を完全には防止できない可能性があります。また、当グループの製品開発時には第三者の知的財産権を侵害しないように細心の注意を払っておりますが、結果的に知的財産権を侵害したとして第三者から訴訟を提起され、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 情報セキュリティによる影響

当グループは、情報システムの管理体制を構築し、徹底したセキュリティ対策や従業員教育等の施策を実施しております。しかしながら、コンピュータウィルス、不正アクセスやサイバー攻撃による予期せぬ障害が発生した場合には、生産をはじめとする事業活動の停止や情報漏洩による当グループの信用低下、顧客等に対する損害賠償等が発生する可能性があり、その場合には業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) のれんの減損による影響

当グループは、産業用ロボット及び半導体製造装置メーカーとしての総合提案力を強化するため、2018年8月にファスフォードテクノロジ株式会社(以下「FFT」といいます。)の株式を取得し、当連結会計年度末においてのれん10,941百万円を計上しております。今後、経営環境の変化等によりFFTの収益性が低下した場合や当初想定したシナジーが実現しなかった場合には、のれんの減損損失計上により、当グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営者の視点による当グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当グループが判断したものであります。

 

(1) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度におけるわが国経済は、輸出の増加や供給制約の緩和を背景に、新型コロナウイルス感染拡大の影響により下押しされてきた景気の回復傾向が続き、製造業では設備投資再開の動きも見られました。世界経済は、欧州および北米においては堅調な個人消費に下支えされ景気の回復が持続した一方、中国においては新型コロナウイルス感染再拡大に伴う活動制限の強化などにより景気が低迷しました。また、ロシアのウクライナ侵攻による世界経済への影響は先行き不透明な状況が続いております。

このような環境のなかで、当グループは、『お客様に感動を!』のコーポレートスローガンのもと、ロボット技術を軸に時代を捉え未来を切り拓いていくことを成長戦略の基本とし、変革にチャレンジしてまいりました。来たるべき未来を見据えた魅力ある製品の開発に取り組み、主力の電子部品実装ロボットの分野ではハイエンドモデル「NXTR」の市場投入を推し進め、さらに、がれき類に含まれる異物の自動除去を行うリサイクル分別ロボットの実証実験を2021年9月より開始するなど、社会的課題解決に向けた新規事業の創出にも積極的に取り組んでおります。また、工作機械の分野では販売力強化のため、加工現場における課題解決の光明となる多数の実機と魅力的なソリューションを取り揃えたショールームを新たに豊田事業所に開設しました。そのほか、ものづくりの効率化や原価改善に努めるとともに、ニューノーマル時代を踏まえたDXを積極的に取り入れることでペーパーレス化やWEB会議、テレワークの推進をはじめとする業務改革により固定費の一層の削減などに取り組み、収益性の向上を目指してまいりました。

当グループの当連結会計年度の経営成績は、ロボットソリューションセグメント、マシンツールセグメント共に増収となり、売上高は148,128百万円と、前連結会計年度と比べて11,966百万円(8.8%)増加しました。

海外売上高は、車載関連を中心とする欧米市場が伸長したため、131,884百万円と、前連結会計年度と比べて9,377百万円(7.7%)増加しました。売上高に占める海外売上高の割合は89.0%(中国47.7%、他アジア17.6%、欧州9.9%、米国9.0%、その他4.8%)と、前連結会計年度と比べて1.0ポイント下降しました。国内売上高は、ロボットソリューションセグメントにおいて産業用機器向け設備が堅調に推移したため、前連結会計年度と比べて2,589百万円(19.0%)増加し16,244百万円となりました。

営業利益は28,472百万円と、前連結会計年度に比べて6,568百万円(30.0%)増加し、経常利益は29,943百万円と、前連結会計年度に比べて6,718百万円(28.9%)増加しました。

親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べて4,020百万円(23.4%)増加し、21,188百万円となりました。

以上の結果、1株当たり当期純利益は219円70銭と、前連結会計年度の184円26銭から35円44銭増加しました。

また、自己資本利益率(ROE)は10.5%となり、前連結会計年度に比べて1.0ポイント上昇しました。

 

 

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。

 

ロボットソリューション

売上高は136,863百万円と、前連結会計年度と比べて11,293百万円(9.0%)増加しました。スマートフォンをはじめとする通信機器関連、サーバー等の継続的な設備投資に加え、車載関連を中心とする欧米市場の伸長、さらにはこれら電子機器製造に欠かせない電子部品生産用の設備需要の増加を背景に順調に推移しました。また、事業活動としては、DXを積極的に取り入れることで生産の効率化や利益率向上に努めるとともに、ソリューション営業の推進によりマーケットシェアの拡大に取り組んでまいりました。

営業利益は、32,617百万円となり、前連結会計年度と比べて6,310百万円(24.0%)増加しました。

セグメント資産は154,521百万円となり、前連結会計年度と比べて15,030百万円(10.8%)増加しました。これは主に、生産増、売上増により棚卸資産が増加したことやフジ マシン アジア プライベート リミテッドの完全子会社化に伴い資産が増加したことなどによるものであります。

当年度は中期経営計画の1年目であり、最終目標の達成に向けて順調に推移しております。今後、DXの加速によるデジタル製品の需要増が見込まれる中で、進行中の中期経営計画を軸に、引き続きマーケットシェア拡大に取り組んでまいります。

 

マシンツール

売上高は8,106百万円と、前連結会計年度と比べて239百万円(3.0%)増加しました。これは、日本国内市場では主力顧客である自動車関連向けの設備投資に対し慎重な姿勢が続いた一方、北米市場における売上が改善の兆しを見せ回復基調が見られたことによるものであります。

営業損益は852百万円の損失(前期:営業損失1,324百万円)となりました。

セグメント資産は、16,465百万円となり、前連結会計年度と比べて3,486百万円(26.9%)増加しました。これは主に、生産増により棚卸資産が増加したことなどによるものであります。

中期経営計画につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大による影響のため、引き続き営業損失となっておりますが、新型コロナウイルス感染拡大の長期化による市場の動向も注視しつつ、販売・開発・生産が一体感を持ってビジネスモデルの構築を図り、目標達成に向けて革新的成長を目指してまいります。

 

その他

制御機器製造、電子機器製造、画像処理開発等のその他事業の売上高は3,159百万円となり、前連結会計年度と比べて433百万円(15.9%)増加しました。また、営業利益は68百万円(前期:営業損失3百万円)となりました。

 

 

(2) 財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は165,978百万円となり、前連結会計年度末から22,118百万円増加しました。これは主に、棚卸資産が13,169百万円、有価証券が5,821百万円、受取手形及び売掛金が2,598百万円増加したことによるものであります。固定資産は77,331百万円となり、前連結会計年度末と比べ3,479百万円減少しました。これは主に、株価下落により投資有価証券が8,076百万円減少した一方で、岡崎工場立体駐車場増築工事などにより有形固定資産1,995百万円増加のほか、繰延税金資産が1,140百万円増加したことによるものであります。

この結果、資産合計は、243,310百万円となり、前連結会計年度末から18,639百万円増加しました。

 

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は33,037百万円となり、前連結会計年度末から5,757百万円増加しました。これは主に、前受金が1,629百万円、設備関係支払手形が1,140百万円(いずれも流動負債のその他に含みます)、支払手形及び買掛金が1,438百万円、未払法人税等が1,099百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定負債は1,490百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,344百万円減少しました。これは主に繰延税金負債が1,457百万円減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は、34,527百万円となり、前連結会計年度末から4,413百万円増加しました。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は208,782百万円となり、前連結会計年度末から14,226百万円増加しました。これは主に、配当金の支払により利益剰余金が6,268百万円減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が21,188百万円増加したことによるものであります。

この結果、自己資本比率は85.8%(前連結会計年度末は86.5%)となりました。1株当たり純資産額は2,163円55銭(前連結会計年度末は2,014円41銭)となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比べ850百万円減少し59,538百万円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、15,720百万円の収入(前期:30,870百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益30,101百万円や減価償却費8,045百万円などのプラス要因が、棚卸資産の増加額9,886百万円や法人税等の支払額9,245百万円などのマイナス要因を上回ったことによるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、11,598百万円の支出(前期:10,471百万円の支出)となりました。これは主に有形及び無形固定資産の取得による支出10,191百万円などによるものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、6,513百万円の支出(前期:4,577百万円の支出)となりました。これは主に配当金の支払額6,269百万円などによるものであります。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための原材料及び部品の購入費のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また運転資金、戦略投資資金及び設備投資資金は内部留保金を充当することを基本方針とし、将来の成長に向けた周辺事業、新規事業への戦略的投資や設備投資のために一定水準の内部留保を維持してまいります。一方、必要に応じて借入れによる資金調達も検討してまいります。重要な資本的支出及びその資金の調達源につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載しております。

なお、当社は、資金需要に対する機動性・安全性の確保及び財務リスクの低減を図るため、主要取引金融機関と総額120億円の特定融資枠契約を締結しております。

 

(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

 

(6) 生産、受注及び販売の実績

a 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前期比(%)

ロボットソリューション

147,050

14.2

マシンツール

10,215

30.6

報告セグメント計

157,265

15.1

その他

3,550

35.6

合計

160,815

15.5

(注) 金額は販売価格によっております。

 

b 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前期比(%)

受注残高(百万円)

前期比(%)

ロボットソリューション

149,860

6.2

57,298

36.2

マシンツール

10,064

61.8

5,644

53.1

報告セグメント計

159,925

8.5

62,943

37.6

その他

3,547

32.8

649

149.2

合計

163,473

9.0

63,592

38.2

 

c 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

ロボットソリューション

136,863

9.0

マシンツール

8,106

3.0

報告セグメント計

144,969

8.6

その他

3,159

15.9

合計

148,128

8.8

(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

アメリカンテック カンパニー

リミテッド(中国)

25,718

18.9

24,447

16.5

 

4【経営上の重要な契約等】

合弁契約

合弁会社名

内容

出資額

設立年月

FUJIリニア株式会社

(資本金200百万円)

リニアモータの開発、製造及び販売

当社

契約締結先A

契約締結先B

268百万円

66百万円

66百万円

2020年2月

(注) 合弁契約上の取り決めにより契約締結先の名称公表は差し控えさせていただきます。

 

5【研究開発活動】

当グループは、デジタル革命を先取りした次世代型製品を開発すべく、世界の先進の顧客が求める最先端の自動化装置、システムの研究開発に重点的に取り組んでおります。

研究開発活動は主に当社にて、セグメントごとに行っており、各セグメントに属さない基礎研究及び要素技術開発等の研究開発活動は開発センターが行っております。

当連結会計年度の研究開発費の総額は、8,107百万円であります。なお、研究開発費の総額には、開発センターで行っている各セグメントに配分できない研究費用1,523百万円が含まれております。

セグメントごとの研究開発活動は、次のとおりであります。

 

ロボットソリューション

主力機種NXTシリーズをはじめとする電子部品実装ロボットのさらなる機能強化及び次期戦略機の市場投入に向けた開発等を行っております。当期においては、電子部品実装工程の全自動化を目指し、世界初の自動部品補給システムを搭載したハイエンドモデルNXTRの開発に引き続き注力してまいりました。

当セグメントに係る研究開発費の金額は6,090百万円であります。

 

マシンツール

研究開発費の金額は僅少のため、内容についての記載は省略しております。

 

その他

研究開発費の金額は僅少のため、内容についての記載は省略しております。