第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における、連結売上高は1,536億41百万円(前年同期比5.1%減)、営業利益96億60百万円(前年同期比33.2%減)、経常利益100億円(前年同期比35.0%減)、純利益75億96百万円(前年同期比37.6%減)となりました。

 

当年度の連結受注は1,531億13百万円(前年同期比5.2%減)となりました。

 

当年度の報告セグメント別の状況は以下のとおりです。(当社報告セグメントはグループの販売体制をもとに構成されております。詳細については2 生産、受注及び販売の状況を参照ください。)

 

セグメントⅠ (牧野フライス製作所及び国内連結子会社)

牧野フライス製作所の当期の国内受注は、金型関連向けの受注を伸ばすことができず、当期受注は前年度を下回りました。

 

セグメントⅡ (MAKINO ASIA PTE LTD)

現地通貨での当期受注は前年度を上回りました。中国では、自動車関連及びスマートフォン関連業界からの受注が好調を維持しました。またインドにおいては、自動車関連、二輪車関連向け受注が増加しました。

 

セグメントⅢ (MAKINO INC.)

自動車の部品加工関連向け大型受注が減っているほか、見込んでいた航空機関連からの受注が遅延したことにより、当期受注は前年度を大きく下回りました。

 

セグメントⅣ ( MAKINO Europe GmbH )

航空機関連からの需要が好調を継続しており、第2四半期にはまとまった受注がありました。また部品加工市場での営業強化が奏功し、同市場向けからの受注が回復しました。この結果、当期受注は前年度を上回りました。

 

なお、報告セグメント別の当連結会計年度の外部顧客に対する売上高は次のとおりです。

セグメントⅠ:520億67百万円(前年同期比11.5%減)

セグメントⅡ:403億61百万円(前年同期比5.2%減)

セグメントⅢ:481億40百万円(前年同期比2.2%増)

セグメントⅣ:130億71百万円(前年同期比3.0%減)

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ12億36百万円減少し、511億28百万円となりました。

 

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは、140億26百万円の収入となりました(前連結会計年度は248億79百万円の収入)。主な資金の増加項目としては、税金等調整前当期純利益100億97百万円、仕入債務の増加58億73百万円、減価償却費56億99百万円であります。一方、主な資金の減少項目としては、売上債権の増加57億7百万円であります。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動によるキャッシュ・フローは、97億62百万円の支出となりました(前連結会計年度は63億82百万円の支出)。主な資金の増加項目としては、定期預金の純減少額8億円であります。一方、主な資金の減少項目としては、有形固定資産の取得76億27百万円であります。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動によるキャッシュ・フローは、51億31百万円の支出となりました(前連結会計年度は67億95百万円の支出)。主な資金の増加項目としては、長期借入金による収入58億43百万円、社債の発行による収入50億円であります。一方、主な資金の減少項目としては、社債の償還による支出100億円、配当金の支払額17億63百万円、長期借入金返済による支出14億5百万円であります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社グループの主な事業は工作機械の製造販売であります。製造は日本、アジアで行っており、販売は海外の重要拠点に子会社を展開して、グローバルな販売活動を行っております。従いまして、当社グループは下記Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳの販売体制を基礎とした各社の所在地別のセグメントから構成されております。

 

セグメントⅠ.は牧野フライス製作所および国内連結子会社が担当するセグメントであり、主たる地域は日本、韓国、中国、大洋州、ロシア、ノルウェイ、イギリス及びセグメントⅡ、Ⅲ、Ⅳに含まれないすべての地域です。

セグメントⅡ.はMAKINO ASIA PTE LTD(シンガポール)が担当するセグメントであり、主たる地域は中国、ASEAN諸国、インドです。

セグメントⅢ.は、MAKINO INC.(アメリカ合衆国オハイオ州メイスン)が担当しているセグメントで、南北アメリカのすべての国です。

セグメントⅣ.は、MAKINO Europe GmbH (ドイツ連邦共和国ハンブルグ市)が担当するセグメントであり、ヨーロッパ大陸(ノルウェイを除く)のすべての国です。

 

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

76,456

△2.1

16,750

+2.7

合計

93,206

△1.3

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は、販売価格によっております。

3 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比
(%)

受注残高(百万円)

前年同期比
(%)

55,110

+2.0

18,032

+20.3

39,279

△1.6

8,913

△10.8

42,286

△24.2

14,335

△29.0

16,436

+40.3

7,894

+74.3

合計

153,113

△5.2

49,176

△1.1

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

52,067

△11.5

40,361

△5.2

48,140

+2.2

13,071

△3.0

合計

153,641

△5.1

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 前連結会計年度及び当連結会計年度の相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)経営理念

当社は、創業以来一貫して工作機械の専門メーカーであり、基幹産業としての自負を持って歩んできました。そして、長年にわたって工作機械の真髄を「クオリティ・ファースト」と位置づけ、下記のとおり経営理念に掲げております。
「信頼こそ企業の存立基盤です。マキノは、使う人、売る人、造る人、みんなが信頼し合えることを願い、すべての製品とサービス、自らの組織と社員のあり方において『クオリティ・ファースト』を追求します。」

 

(2)経営の基本方針

当社は、より良い工業製品を効率的に生産することを意図する顧客に、常に最適な工作機械と加工技術を提供することを目指しております。
 さらに、最新の周辺技術をいち早く吸収し、顧客の要求に合致した製品を用意しております。

 

(3)経営戦略及び対処すべき課題

工作機械産業の戦略の要諦は、短期間に変化する事業環境に適切に対応することにあります。また一方で、身近な日用品から大型旅客機まで幅広い製造業の顧客を対象としており、戦略によって経営の成果が大きく変わります。
その中にあって、以下の点を基本方針としております。
 
・市場が求める高品位・高精度な工作機械をいちはやく投入できるよう開発体制を強化する。
・安定して高品位・高品質な工作機械を製造する環境を実現しつつ、需要の変化と増減に柔軟に対応できる効率的な生産体制を確立する。
・工作機械のユーザーである製造業の生産拠点の世界的な広がりに対応して、海外のグループ各社と有機的に連携し、営業及びサービス拠点の拡大と充実を図る。
 これらについて積極的な投資を継続することにより、厳しい環境下にあっても収益を確保しうる強固な企業体質の確立を目指しております。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループは世界各地で事業活動を行っております。そのため、当社グループの事業活動は多岐に渡る要因の影響を受けます。その要因の主なものは、次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

① 国際経済の景気変動:当社の売上は、日本、アジア、及びアメリカの製造業における設備投資に大きく依存しております。企業の投資意欲は景気後退のレベル以上に大きく減退する可能性が高いため、生産財の受注・売上は景気後退時に大きく減少する可能性があります。

② 個別産業の動向:当社の製品の多くは自動車関連企業によって利用されております。その設備投資動向は、製造業の中で最も安定しておりますが、規模が大きく、工作機械の需給環境に与える影響が大きいため、当社の売上に大きな影響を与えます。また、IT・デジタル家電など成長分野への売上は、需給状況の増減が激しいため、期によって大きく変動します。

③ 為替相場の変動:当社の製品は半分以上が海外に販売されております。また、海外に多角的に進出しているため、為替相場は、当社の売上及び利益に影響を与えます。

④ 部品・原材料需給の変動:工作機械は、多種多様な部品・原材料によって構成されております。このため、部品・原材料の需給環境が逼迫した場合、価格が上昇し、利益に影響を与える可能性があります。また、必要な品質、量、納期を確保できない場合、生産及び売上にも影響を与える可能性があります。

⑤ カントリーリスク:当社は工業の近代化を図る各国へ多角的に進出しております。このため、政治・経済・社会情勢が不測の変化を起こす場合、または法的規制が制定・強化される場合、売上及び利益に影響を与える可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、国内外の開発拠点間で迅速な情報交換を行い、ユーザーの要求や環境の変化に即応した商品開発を行っております。

当連結会計年度の特許出願件数は36件、当連結会計年度末における特許保有件数は374件、出願中の特許件数は148件となっております。

当連結会計年度における当社グループの研究開発費の金額は5,650百万円であります。

 

セグメントごとの研究開発活動を示すと次の通りであります。

 

(1)セグメントⅠ.(担当:牧野フライス製作所及び国内連結子会社)

当連結会計年度に開発、商品化した主な製品として、優れた応答性で高品位な加工面を実現し金型加工のリードタイムを短縮できる5軸制御立形マシニングセンタD200Z、高精度な部品加工におけるサイクルタイム短縮と高い生産性を実現した5軸制御立形マシニングセンタDA300、鋳鉄を素材とした自動車・建機・農機などの量産部品加工に適した横形マシニングセンタa71nx、自動車のバンパーやダッシュボード等の大物金型に対応した形彫放電加工機EDNC17があります。

当連結会計年度における研究開発費の金額は4,831百万円であります。

 

(2)セグメントⅡ.(担当:MAKINO ASIA PTE LTD)

当連結会計年度に開発、商品化した主な製品として、高能率・コンパクトで自動化への対応が容易な立形マシニングセンタE3があります。

当連結会計年度における研究開発費の金額は819百万円であります。

 

(3)セグメントⅢ.(担当:MAKINO INC.)

該当事項はありません。

 

(4)セグメントⅣ.(担当:MAKINO Europe GmbH)

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の分析

① 流動資産

当連結会計年度末における流動資産の残高は1,544億75百万円となり、前連結会計年度末に比べ55億55百万円の増加となりました。これは主に、受取手形及び売掛金の増加58億87百万円、有価証券の減少10億62百万円並びにたな卸資産の増加6億75百万円等によるものであります。

② 固定資産

当連結会計年度末における固定資産の残高は931億30百万円となり、前連結会計年度末に比べ77億86百万円の増加となりました。これは主に、投資有価証券の増加61億18百万円並びに有形固定資産の増加6億33百万円等によるものであります。

③ 流動負債

当連結会計年度末における流動負債の残高は752億96百万円となり、前連結会計年度末に比べ129億2百万円の増加となりました。これは主に、電子記録債務の増加119億88百万円、1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債の増加119億80百万円、1年内償還予定の社債の減少100億円、1年内返済予定の長期借入金の増加71億73百万円並びに支払手形及び買掛金の減少61億48百万円等によるものであります。なお、一部の支払について「電子記録債務」を用いる方法に変更しております。

④ 固定負債

当連結会計年度末における固定負債の残高は451億19百万円となり、前連結会計年度末に比べ96億17百万円の減少となりました。これは主に、1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債への振替による減少119億80百万円、社債の発行による増加50億円並びに長期借入金の減少28億8百万円等によるものであります。

⑤ 純資産

当連結会計年度末における純資産の残高は1,271億90百万円となり、前連結会計年度末に比べ100億56百万円の増加となりました。これは主に、利益剰余金の増加58億35百万円並びにその他有価証券評価差額金の増加36億77百万円等によるものであります。

 

(2) 経営成績の分析

「1[業績等の概要](1)業績」を参照願います。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

「1[業績等の概要](2)キャッシュ・フローの状況」を参照願います。