文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間における国内経済は、輸出・個人消費の伸び悩みや鉱工業生産の減少など、景気は一時的に停滞しましたが、緩やかな回復傾向は持続しました。また、世界経済では、米国の景気は個人消費を中心に堅調に推移し、欧州の景気も雇用環境の改善から緩やかな回復が続きました。一方、中国では経済成長の減速懸念が拡大し、新興国経済も減速傾向が続きました。これらの結果、世界経済全体では緩やかな回復傾向が続いたものの成長は鈍化しました。
このような状況のもと、当社の主要顧客である電子・半導体業界向け関連工具の販売は、太陽電池・半導体向けは増加しましたが、液晶・サファイア向けが大きく減少したことにより、前年同期を下回る実績となりました。輸送機器業界向け関連工具の販売は、自動車・航空機向けが好調に推移し前年同期の実績を上回りました。また、機械業界向け及び石材・建設業界向け関連工具の販売も、前年同期を上回る実績となりました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の連結売上高は、343億2百万円(前年同期比1.0%増)となりました。利益面におきましては、営業利益39億37百万円(前年同期比6.8%減)、経常利益43億27百万円(前年同期比11.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益31億13百万円(前年同期比9.0%減)となりました。
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ27億68百万円減少し、716億25百万円となりました。主な変動要因は、現金及び預金の減少19億96百万円、有価証券の増加14億92百万円、投資有価証券の減少21億3百万円であります。
負債は、前連結会計年度末に比べ11億98百万円減少し、144億17百万円となりました。主な変動要因は、未払法人税等の減少10億4百万円、賞与引当金の減少3億48百万円であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ15億70百万円減少し、572億7百万円となりました。主な変動要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上31億13百万円、剰余金の配当による減少19億4百万円であります。
以上の結果、自己資本比率は78.2%となり、1株当たり純資産額は987円81銭となりました。
当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
(イ)基本方針の内容
上場会社である当社の株券等は、株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社株券等に対する大量買付行為又はこれに類似する行為があった場合においても、これに応じるか否かは最終的には株主の皆様の自由な意思により判断されるべきであると考えます。
しかしながら、わが国の資本市場においては、対象となる企業の経営陣との協議や合意等のプロセスを経ることなく、一方的に大量買付行為又はこれに類似する行為を強行することもあり、こうした大量買付行為の中には、対象会社の企業価値の向上及び会社の利益ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、当社ホームページ(http://www.asahidia.co.jp/)及びアニュアルレポートに掲載しております当社の経営理念や、下記の当社のさまざまな企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値の向上及び会社の利益ひいては株主共同の利益を中長期的に確保、向上させるものでなければならないと考えております。したがって、企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大量買付行為又はこれに類似する行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えております。
(ロ)基本方針の実現に資する特別な取り組み
当社では、当社の企業価値の向上及び会社の利益ひいては株主共同の利益の実現によって、株主、投資家の皆様に長期的に継続して当社に投資していただくため、上記の基本方針の実現に資する特別な取組みとして、以下の施策を実施しております。
この取組みは、下記の当社の企業価値の源泉を十分に理解した上で策定されており、当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益を中長期的に向上させるべく十分に検討されたものであります。したがって、上記の基本方針に沿うものであり、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。
企業価値向上に資する取り組み
(a)当社の企業価値の源泉について
当社は、近代産業の発展にはダイヤモンド工具が不可欠であることにいちはやく注目し、日本のダイヤモンド工具製造の先駆者として、昭和12年に創立されました。以来75年余に亘り、ダイヤモンド及びCBN(立方晶窒化ホウ素)工具の専業メーカーとして研究開発を重ね、国内トップメーカーの地位を築きました。
ダイヤモンド工具は、ダイヤモンドの持つ特性である「硬さ」を利用して、「切る」「削る」「磨く」「掘る」等といったものづくりの基本となる生産工程において使用される工具です。またCBN工具は、ダイヤモンドに「次ぐ硬さ」を持つCBN砥粒を用い、ダイヤモンドにはない耐熱性と機械的強度に優れた工具です。
ダイヤモンド及びCBN工具は、太陽光発電や電子・半導体といった先端技術分野、自動車・航空機等の輸送機器分野、超硬・工作機械・ベアリング等の精密機械関連分野から石材・土木・建設分野にいたるまで幅広く産業の発展を支える基盤として必要不可欠の工具となっております。
当社は、長年培った技術力を駆使し、高速化・精密化等常に時代のニーズに合った工具を供給し続け、また将来において産業分野が変化することがあっても、ダイヤモンド及びCBN工具を産業とともに発展し続ける工具として位置付けております。
当社は、当社の企業価値の源泉は、
a. ダイヤモンド及びCBN工具の専業メーカーとして、技術研究所と各工場の生産技術部、技術部、営業部門が密接に連携を取りながら築き上げた基礎研究から応用開発までの幅広い研究開発体制
b. 顧客・仕入先と長期に亘って築き上げた相互信頼関係と連携
c. 積極的な海外展開により築き上げたネットワーク
d. 常に法令や企業倫理を順守して、誠実かつ公正な業務を行うことによって築き上げた社会からの信頼
e. 「企業は人なり」の実践によって築き上げた良好な労使関係
であると考えております。
(b)長期経営ビジョン及び中期経営計画について
当社は、中長期的な経営目標として「GLOBAL510」を掲げ、売上高500億円を目指し、リーディングカンパニーとしての地位を一層強化してまいります。
当社は、「世界をリードする『グローバルダイヤモンド工具メーカー』への経営進化」と、企業価値の更なる向上を目指し、外部要因のみに左右されない「自律的な成長」及び「自律的な企業価値向上」を目指した経営姿勢を強く打ち出しております。
a. 長期経営ビジョン
当社は、前述の目標達成のため、「開発力」「成長力」「収益力」「資本効率」を経営テーマとして取り組んでおります。
| ア. | 「開発力」 | テーマの柱として、基礎研究力と技術開発力による製品開発・改良を進めます。 |
| イ. | 「成長力」 | 営業力を活かしたシェアアップと新製品での市場開拓によるグローバル成長を目指します。 |
| ウ. | 「収益力」 | 製品競争力と生産性改善によるグローバルレベルでの収益力の獲得を図ります。 |
| エ. | 「資本効率」 | グローバルレベルでの資本効率を意識した経営による企業価値の向上を図ってまいります。 |
b. 中期経営計画「中期経営計画2017 ―Polish Up Asahi―」
「中期経営計画2017 ―Polish Up Asahi― 」につきましては、前事業年度の有価証券報告書「第2 3 対処すべき課題」に記載しております。
(ハ)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み
当社は、大量買付行為を行おうとする者に対しては、大量買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。
(ニ)上記の取り組みに対する当社取締役の判断及びその理由
上記の各取り組みは、いずれも(イ)の基本方針に沿うものであり、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、また当社役員の地位の維持を目的とするものでもないと考えております。
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、12億84百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。