第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

 

2【経営上の重要な契約等】

当社の連結対象会社であるDMG MORI GmbH(以下、「GmbH社」)とDMG MORI AKTIENGESELLSCHAFT(以下、「AG社」)との間でのドミネーション・アグリーメントが2016年8月24日に発効されました。

ドミネーション・アグリーメントとは、ある会社から他の会社の意思決定機関である取締役会に対して直接的な指示が可能となるドイツ法制に基づく契約です。また、これにより2016年度以降のAG社の利益及び損失はGmbH社に移転します。

GmbH社以外のAG社株主(以下、「外部株主」)は、AG社株式の買取を請求するか、請求しない場合には継続的に補償金を受領することができます。GmbH社は外部株主による株式買取請求に対して、AG社株式1株当たり37.35ユーロで応じる義務があります。また、株式買取請求をしない外部株主に対しては、年度毎にAG社株式1株当たり1.17ユーロ(税込)の継続補償を支払う義務があります。

当初、株式買取請求に応じる義務のある期間は、ドミネーション・アグリーメントの発効日から2ヵ月間の予定でしたが、外部株主から株式買取請求価額及び年度毎の継続補償額について再評価の申し立てが裁判所に提起されたため、株式買取請求期間はドイツ法制に基づいて裁判終結の告知の2ヵ月後まで延長されております。なお、株式買取請求価額及び年度毎の継続補償額については、ドイツの裁判所が指名した監査人が公正な価額として監査したものであり、当社は妥当な価額であると考えております。

 

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当第3四半期連結累計期間における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間(2016年1月1日から9月30日)における業績は、売上収益は267,768百万円(2,209,672千EUR)、営業利益は2,595百万円(21,422千EUR)、税引前四半期利益は786百万円(6,494千EUR)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は△1,879百万円(△15,509千EUR)となりました。(ユーロ建表示は2016年1月から9月の期中平均レート121.2円で換算しております)

当社とAG社との一体性を強化することを目的として、連結対象会社GmbH社とAG社間で締結したドミネーション・アグリーメントについて、この度AG社の商業登記簿への登記が完了し発効となりました。この発効により、当社とAG社の経営資源を一体のものとして活用する完全一体経営が可能となります。生産能力の最適活用のためのグローバル生産拠点再編成を推し進める他、部品共通化、機種統合、購買システムの統合等の取り組みを加速させてまいります。

事業戦略につきましては、IoT(Internet of the Things)に関する取り組みも積極的に展開しております。2016年9月に日本マイクロソフト株式会社(以下、「日本マイクロソフト」)と工作機械を中心とする制御システムのセキュリティ及びスマートファクトリーの実現に向け、技術協力していくことについて合意いたしました。IoT技術を活用した「スマートファクトリー」が注目を集めている一方、発電所等のインフラサービスや一部の工場がサイバー攻撃を受ける等、制御システムにおけるセキュリティ対策は喫緊の課題となっております。こうした状況を背景に、幅広くIoTの基盤を提供し、グローバルレベルでの様々なセキュリティ対策の実績を持つ日本マイクロソフトと技術協力を行い、制御システムが直面するセキュリティをはじめとする様々な課題解決に取り組んでおります。また、ファナック株式会社が提供する工場用IoT基盤「フィールド・システム」にトータルインテグ レーションパートナーとして参加予定である等、IoTに関するオープンイノベーションにも積極的に取り組んでおります。

また、9月にトヨタ自動車株式会社とFIA世界ラリー選手権(WRC)でのパートナーシップ契約を締結いたしました。今回のラリーカーに搭載されるエンジンは、当社製品が多数納品されているToyota Motorsport GmbHで製造されており、実際に当社製品で加工した部品も多数搭載されております。本パートナーシップ締結により、製造業のシステムインテグレータとして引き続き自動車業界に強くコミットし、ラリーを通じた「もっといいクルマづくり」に貢献してまいります。

製品面につきましては、9月よりあらゆる生産現場で活躍するソリューションベースマシンCMX Vシリーズの販売を開始いたしました。これまでの立形マシニングセンタの標準オプションを網羅した全290種類の多彩なオプ ションから、お客様のニーズに合わせてカスタマイズ可能であり、また、全9種類のテクノロジーサイクルをオプション搭載できることから、様々な業種の幅広いワークに対応する高い汎用性で、お客様の生産性向上に貢献いたします。

販売面につきましては、9月に米国シカゴの「IMTS 2016」及び独国シュツットガルトの「AMB 2016」、また、10月には伊国ミラノで開催された「BIMU 2016」にそれぞれ出展いたしました。開催期間中は、世界初出展を含む最新鋭の工作機械を展示すると共に、スマートファクトリー、スマートマシンを実現する当社のIoTへの取組みや、自動化・システム化・フルターンキー化の要望に応えるロボット、パレット・ワーク搬送システムと機械を組み合わせたオートメーション・システムソリューション技術、また、生産設備のトータルソリューション提供としてのテクノロジーサイクルを多数ご紹介いたしました。

当社は、製品とサービスのより一層の品質向上とお客様への高付加価値ソリューションの提供、オープンイノ ベーションの推進をはじめとしたパートナー企業との連携と共存共栄、当社の企業価値の最大化を促進してまいります。

工作機械の需要につきましては、一般社団法人日本工作機械工業会が発表している受注は2016年1~9月期が前年同期比19%減となりました。一方、当社の同期間における受注は円ベースでは8.5%減となりましたが、ユーロベースでは1.8%増と健闘いたしました。

国内市場は、政府の補助金の効果もあり一時回復しましたが、その効果一巡後は再び前年比では減少傾向にあります。11月には第28回日本工作機械見本市(JIMTOF)が開催される予定であり、当社はソリューション提供の優位性を背景に受注獲得に努めてまいります。

北米市場は、調整局面にありますが、直接販売・サービスのビジネスモデルへの変更は順調に進展しており、当社の受注は円ベースでも前年比でプラスを維持しております。特に、9月にシカゴで開催された「IMTS 2016」では、お客様の生産効率改善に向けたIoTの取り組みが高く評価された他、世界初出展のソリューションベースマ シンCMX Vシリーズが大好評を得ました。

欧州市場は、引き続き堅調であり円ベースでの受注はプラスで推移しております。展示会及びプライベート  ショーも活況を呈しており、今後も緩やかに伸張していくものと期待しております。

中国、その他アジア・オセアニア市場は、需要の減少が継続しております。その中で、台湾、ベトナム、オーストラリアは健闘しております。また、その他の国においても既に需要の底打ちは確認しており、今後は回復に向かうものと期待しております。

 

なお、セグメントの動向及び業績は以下のとおりです。

マシンツールセグメントでは、自動車、航空機、医療関連の受注が堅調に推移いたしました。その結果、売上収益は275,207百万円となり、セグメント損益は6,551百万円のセグメント利益となりました。

インダストリアル・サービスセグメントでは、パーツ販売、サービスの受注が堅調に推移いたしました。その結果、売上収益は98,349百万円となり、セグメント損益は4,381百万円のセグメント利益となりました。

 

<参考> 四半期連結受注高(単位:億円、Million EUR)

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注)ユーロ建表示は各四半期の実勢レートで換算しております。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、32,783百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

「営業活動によるキャッシュ・フロー」は16,507百万円の支出となりました、主な増加要因は、減価償却費及び償却費12,356百万円であり、主な減少要因は、営業債務及びその他の債務の減少額18,453百万円、棚卸資産の増加額6,596百万円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

「投資活動によるキャッシュ・フロー」は9,506百万円の支出となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出7,114百万円、無形資産の取得による支出2,482百万円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

「財務活動によるキャッシュ・フロー」は16,389百万円の支出となりました。主な増加要因は、長期借入れによる収入59,870百万円、ハイブリッド資本の発行による収入49,505百万円であり、主な減少要因は、非支配持分の取得による支出61,422百万円、短期借入金の純減少額57,542百万円であります。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の無形資産に計上された開発費を含む研究開発費の金額は、6,910百万円となっております。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。