当第2四半期連結累計期間における経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における業績は、売上収益は238,646百万円(1,919,923千EUR、前年同四半期比1.4%増)、営業利益は20,022百万円(161,081千EUR、前年同四半期比27.0%増)、税引前四半期利益は17,030百万円(137,011千EUR、前年同四半期比25.2%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は10,673百万円(85,870千EUR、前年同四半期比20.1%増)となりました(EUR建表示は、2019年1月から6月の期中平均レート124.3円で換算しております)。
当社では、事業戦略として、5軸加工機・複合加工機の活用と自動化システムの導入によるお客様の製造工程の集約を促進し、効率的な管理を可能にするデジタルサービスを強化しております。自動化システムを拡充させており、オペレータとの接触を防ぐレーザセンサを搭載し、非接触給電で24時間連続稼働が可能な自律型走行ロボットAGVを新たに開発いたしました。また、カメラ画像をもとに切屑の場所と堆積量をAIが推論し、クーラントの吐出角度を自動調整する技術も開発いたしました。このAIを活用した自動洗浄ソリューションで、従来頻繁に機内清掃を行っていたオペレータの負担が軽減され、長時間の無人運転が可能になります。さらに、5月からは、当社グループ会社のテクニウム株式会社のウェブサイトを通じ、操作マニュアル、メンテナンスマニュアル、パーツリストをデータとして提供を開始しております。デジタルマニュアルは、パソコン上やタブレット上で一元管理でき紙の劣化や紛失のリスクがなくなります。そして、検索機能を活用して必要な情報に素早くアクセスできることや、お客様の保全担当者と現場オペレータ等の複数の場所で同じマニュアルを見られることによって、業務の効率化を実現いたします。
技術面では、ターニングセンタNLX 6000 | 1000、立形マシニングセンタDMP 70、アディティブマニュファクチャリング機LASERTEC 12 SLMを開発し、伊賀イノベーションデーにて日本初出展いたしました。大型部品を安定して加工できるNLX 6000 | 1000は、ベルトレス駆動のモータ一体型大径主軸やその主軸と完璧に同期する回転工具主軸が特徴であり、建設機械・エネルギープラント業界のお客様に満足いただける新製品であります。DMP 70では、全軸に搭載したスケールフィードバックと高い剛性、冷却機能によって、5マイクロメートルという高い位置決め精度を実現いたしました。また、LASERTEC 12 SLMには、全機械設定とプロセスパラメータが調整可能なオープンシステムを採用しており、材料粉末の合金の構成要素と粒度分布を入力するだけで最適パラ メータが自動算出されるINTECH社のソフトウエアOPTOMETを搭載することが可能です。その他、アディティブマニュファクチャリングの発展とともに注目を集めているトポロジー最適化技術を活用し、切削能力は据え置きながらも大幅な剛性向上と軽量化を達成した工作機械を製作いたしました。当社は引き続き、最新技術を積極的に取り入れてお客様の生産性向上に貢献いたします。
販売面につきましては、4月に開催された中国国際工作機械展覧会(CIMT 2019)に出展した他、米国シカゴにて自社展示会イノベーションデーを、伊国ベルガモ工場及び独国ビーレフェルト工場にてオープンハウスを開催いたしました。7月の伊賀イノベーションデーでは、大型5軸制御マシニングセンタDMU 340 Gantryや日本初出展となる5軸仕様のDMP 70、NLX 6000 | 1000、LASERTEC 12 SLMを含む36台を展示し、デモ加工を実施いたしました。当社の創立70周年を記念して発足した「5軸加工研究会」のブースを設け、DMU 50 3rd Generationの貸出先である全国70社のお客様による5軸加工機の活用事例を展示いたしました。また、期間中には当社の生産設備に導入した最新技術の様子も紹介いたしました。精密加工工場では、6月から本格的に稼働を開始したグラインディング(研削)仕様の5軸加工機DMC 125 FD duoBLOCKにより、従来は専用の研削盤と横形マシニングセンタを用いて加工していた工程を1台で対応できるようになったため、全体のリードタイムが約40%改善された上、加工精度も向上いたしました。その他、機械の稼働監視や生産管理を実現するデジタルシステムを駆使して刷新されたボールねじ工場、組立工場や、最新の倉庫管理システムを取り入れたグローバルパーツセンタの様子も、自社を実証の場として推進してきたデジタル化の一例として来場いただいたお客様に紹介いたしました。
当社は、勤務時間の上限を12時間とし、退社から次の勤務開始まで12時間以上あけるインターバル制度を導入した他、初任給の大幅な引き上げ(大卒の初任給が前年の218,400円から250,000円)を行いました。これらの取組は、業務効率と生産性の向上の点で効果が出てきており、引き続き「よく遊び、よく学び、よく働く」をモットーに、あらゆる領域で優秀な人材を確保し、より安心して長く働き続けることができる体制を整えてまいります。
また、海洋冒険家の白石康次郎氏を迎え入れて発足した「DMG MORI SAILING TEAM」は、単独・無寄港・無補給の世界一周ヨットレースVendée Globe 2020への参戦を目指しております。現在建造中の新艇「DMG MORI Global One」号には、当社の最新鋭の同時5軸加工機並びに複合加工機を使用して加工された部品が搭載されております。当社は、お客様に最先端の工作機械とソリューションをお届けするとともに、「DMG MORI SAILING TEAM」の活動をとおして、グローバルな製造業の発展に貢献してまいります。
当社の第2四半期累計の受注額は2,234億円となり、前年同期比では22%減となっております。同期間の日本工作機械工業会の受注は29%減となっており、業界平均より当社の減少幅は軽微に留まっております。5軸加工機、複合加工機等の工程集約機、テクノロジーサイクル、DMQP、自動化システム等お客様への価値提案の向上により、一台当たりの受注単価は前年度平均に比べ5%上昇しております。また、補修部品及び修理復旧サービスの強化に取り組んでおり、当該事業の受注は前年同期比11%増と貢献しております。機械受注は全地域とも調整局面に入っており、受注全体の15%を占める日本が前年同期比41%減、19%を占める米州が37%減、16%を占める中国を含むアジアが29%減、50%を占めるロシア、トルコを含むEMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)が20%減となっております。産業別には、引き続き航空機部品、医療関連向けは堅調に推移する一方、自動車関連、一般機械、SMEs(Small Medium Enterprises)、建設機械向けが調整局面を迎えております。また、半導体装置関連向けは昨年の半ば以降低迷を続けております。
9月には世界最大の工作機械見本市であるEMOが独国で開催される予定であり、その機会も最大限に活かし受注拡大に努めてまいります。
なお、セグメントの動向及び業績は以下のとおりです。以下の売上収益及びセグメント損益には、セグメント間の内部取引を含めて表示しております。
マシンツールセグメントでは、航空機、医療関連向けの受注が堅調に推移いたしました。その結果、売上収益は266,858百万円(前年同四半期比1.5%減)となり、セグメント損益は17,763百万円(前年同四半期比0.0%増)のセグメント利益となりました。
インダストリアル・サービスセグメントでは、パーツ販売、修理復旧の受注が堅調に推移いたしました。その結果、売上収益は70,692百万円(前年同四半期比6.4%増)となり、セグメント損益は9,535百万円(前年同四半期比66.5%増)のセグメント利益となりました。
<参考> 四半期連結受注高(単位:億円、Million EUR)
注)EUR建表示は各四半期の実勢レートで換算しております。
②資産、負債及び資本の状況
(ⅰ)資産
流動資産は、主として棚卸資産が10,339百万円増加した一方で、営業債権及びその他の債権が8,215百万円、現金及び現金同等物が7,842百万円減少したことにより、240,309百万円(前期比3,719百万円の減少)となりました。
非流動資産は、主として有形固定資産及び使用権資産が12,469百万円増加した一方で、その他の無形資産が2,886百万円、のれんが2,395百万円減少したことにより、291,533百万円(前期比7,139百万円の増加)となりました。
この結果、資産合計は531,843百万円(前期比3,419百万円の増加)となりました。
(ⅱ)負債
流動負債は、主として営業債務及びその他の債務が6,522百万円増加した一方で、社債及び借入金が5,253百万円、契約負債が4,619百万円減少したことにより、310,437百万円(前期比4,100百万円の減少)となりました。
非流動負債は、主としてその他の金融負債が11,889百万円増加した一方で、社債及び借入金が10,011百万円減少したことにより、99,914百万円(前期比195百万円の増加)となりました。
この結果、負債合計は410,351百万円(前期比3,904百万円の減少)となりました。
(ⅲ)資本
資本は、主として利益剰余金が6,524百万円増加したことにより、121,491百万円(前期比7,324百万円の増加)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、19,525百万円(前年同四半期33,509百万円)となりました。
(ⅰ)営業活動によるキャッシュ・フロー
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は16,827百万円の収入(前年同四半期21,292百万円の収入)となりました、主な増加要因は、税引前四半期利益17,030百万円、減価償却費及び償却費10,827百万円、営業債務及びその他の債務の増加額7,553百万円であり、主な減少要因は、棚卸資産の増加額13,371百万円、法人所得税の支払額5,746百万円であります。
(ⅱ)投資活動によるキャッシュ・フロー
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は5,238百万円の支出(前年同四半期6,304百万円の支出)となりました。主な増加要因は、有形固定資産の売却による収入3,565百万円であり、主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出6,267百万円、無形資産の取得による支出2,125百万円であります。
(ⅲ)財務活動によるキャッシュ・フロー
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は18,686百万円の支出(前年同四半期43,993百万円の支出)となりました。主な減少要因は、長期借入金の返済による支出8,832百万円、短期借入金の純減少額4,130百万円、配当金の支払額3,034百万円であります。
(2) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の無形資産に計上された開発費を含む研究開発費の金額は、5,866百万円となっております。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。