当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
なお、COVID-19の世界的な感染拡大に伴い、製造・販売等に影響がでております。当社グループの業績及び財務状況にも影響を及ぼす可能性があり、引き続き注視してまいります。
当第1四半期連結累計期間における経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における業績は、売上収益は87,255百万円(726,520千EUR、前年同四半期比27.6%減)、営業利益は3,272百万円(27,245千EUR、前年同四半期比68.6%減)、税引前四半期利益は1,261百万円(10,502千EUR、前年同四半期比85.7%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は128百万円(1,073千EUR、前年同四半期比97.9%減)となりました(EUR建表示は2020年1月から3月の期中平均レート120.1円で換算しております)。
当社は、工作機械メーカーから機械加工の全プロセスを提供するトータル・ソリューション・プロバイダへの進化を遂げており、事業戦略として、5軸・複合加工機やアディティブ・マニュファクチャリング(積層造形技術)機(以下、「AM機」)をプラットフォームとした自動化・デジタル化の促進を掲げております。当社はNTTコミュニケーションズ株式会社及びKDDI株式会社と連携して、工場内でのワーク搬送ロボットの自動走行や人工知能(AI)を利用した切屑除去等、5Gを駆使した新たなソリューションの開発実験を進めております。お客様は、ポータルサイト「my DMG MORI」を通じて、保有機のメンテナンス情報や稼働率を確認できる他、オペレーター教育や遠隔での修理復旧サポート等を依頼することができます。オペレーター教育に関しては今年夏に「DMG森精機 デジタルアカデミー」が始動予定であり、いつでも学習可能なeラーニング形式と従来からの加工実習形式を併用することで学習効率を高めます。また、アプリ作成プラットフォームTULIPを活用することで、製造現場のオペレーターは、作業手順書の作成から機器のモニタリングまで実現するアプリをプログラミングの専門知識を用いずに簡単に作成して生産性の向上を図ることができ、既に導入済みの当社工場でも大きな成果を上げております。加えて、2020年代は加工と計測が1台で完結する機内計測が進化する時代になると見据えており、カメラやレーザ等の非接触計測技術の工作機械への活用を念頭に、高い技術を保有する企業との提携を進めてまいります。当社と株式会社ニコンは、当社機のオプション仕様である非接触計測システムに同社製のレーザスキャナを搭載して販売することに合意いたしました。同社から計測やカメラ技術の提供を受けることで、より高精度でデジタル化を加速させる工作機械の開発に繋げてまいります。
技術面につきましては、超短パルスレーザ(フェムト秒レーザ)による微細加工を機械加工後の加工物にほどこすことへの需要の高まりを背景に、フランスのGLOphotonics SASに資本参加し、フェムト秒レーザ伝送技術の共同研究開発を進めております。今後も市場の変化にいち早く対応し、社会に貢献できる新製品を開発いたします。
販売面では、世界的なCOVID-19の拡大により、世界各地での展示会への出展並びに自社展示会の開催を見合わせております。お客様に当社の最先端技術を直接体験していただく場としては、5月に開催を予定しておりました伊賀事業所でのイノベーションデーに代わり、6月から12月にかけての毎週金曜日に「テクノロジーフライ デー」と称する少人数のイベントを開催予定であります。また、当社は、紙のカタログや実機の見学だけでは十分に披露しきれない性能や投資効果を分かりやすくお客様に伝えるため、フルCGと4K映像を組み合わせた超高精細な製品紹介動画を多数制作しております。さらに、オンライン会議システムを活用し、出荷前の工作機械やシステムに取り付けた複数のカメラ映像をリアルタイムでお客様にご確認いただく「デジタル立ち会い」を開始いたしました。当社は、引き続きデジタルソリューションを最大限活用し、お客様の生産性向上に貢献してまいります。
当社は、社員の健康を最優先事項として迅速な対策を行っております。在社時間の制限や有給休暇の取得率の徹底的なモニタリングによって、全社員の心身ともに充実した生活を後押ししております。また、感染症予防の観点から、日本国内では全拠点で公共交通機関を利用した出社を禁止して在宅勤務の導入を進め、テレビ会議システムの活用や社内教育の配信等によって遠隔地での円滑な業務遂行を支援しております。環境保護の取組として、欧州のDMG MORI AKTIENGESELLSHAFTにおいて本年度中にCO2 Neutralを達成するという目標を掲げており、日本でも東京グローバルヘッドクォータにおける電力供給会社をオリックス株式会社に切り替えてCO2の排出量ゼロの電力を購入いたします。これにより年間約385.8トンのCO2排出を削減できる見込みで、今後、国内の他の拠点にも導入を予定しております。さらに自治体と連携した教育支援にも引き続き力を入れており、兵庫県との連携協定に基づいて、ものづくり大学への機械の無償貸出を行います。当社は、グローバル企業としての責務を全うし、持続可能な発展によって継続的に企業価値を高めてまいります。
当第1四半期の全社受注額は783億円となり前年同四半期比では35%減となりました。工作機械受注は2018年第1四半期にピークを迎え、その後2年間調整し、年初からはやや回復の兆しを見せておりましたが、COVID-19の影響により2月には中国の、3月にはその他地域のお客様が設備投資に対して再度慎重な姿勢に転じております。ただ、設備投資を継続するお客様においては、工程集約、自動化・デジタル化を進めており、1台当たりの受注単価は前年度に比べて8%増となりました。また、機械復旧サービス・補修部品もお客様の操業度低下に伴い受注額は16%減となりました。一方、半導体製造装置関連の部品を供給する子会社等は健闘し、その他受注は4%増となりました。
機械受注は、当四半期の前半比較的堅調であった米州が前年同四半期比1%減に留まりましたが、その他地域は大きく調整し、日本が同44%減、欧州が同51%減、中国を含むアジアが同45%減となりました。産業別には、医療機器関連、半導体製造装置関連、金型関連向けは堅調でしたが、今まで好調であった航空機関連向けの需要が急速に冷え込んだ他、自動車関連向けはさらに弱含みで推移いたしました。機種別には、5軸・複合加工機に加え、市場環境の変化に迅速に対応可能なAM機や半導体関連部品向けに用途を広げている超音波加工機等の先端加工技術の評価が高まりました。
4月は、各国の外出・移動規制等も含めて営業・サービス活動がやや停滞しましたが、5月中旬以降はグローバルに当社におけるそれらの活動も回復しており、また、お客様におかれましても徐々に操業度の向上が見られることから工作機械の需要環境も好転していくものと期待しております。その中で、当社は、工程集約機を中心として、自動化・デジタル化を推し進め受注の増大に努めてまいります。
なお、セグメントの動向及び業績は以下のとおりです。以下の売上収益及びセグメント損益には、セグメント間の内部取引を含めて表示しております。
マシンツールセグメントでは、医療、エレクトロニクス向けの業績が堅調に推移した一方で、自動車向けは調整局面となりました。その結果、売上収益は103,326百万円(前年同四半期比24.6%減)となり、セグメント損益は2,628百万円のセグメント利益(前年同四半期比71.3%減)となりました。
インダストリアル・サービスセグメントでは、パーツ販売、修理復旧の業績が軟調に推移いたしました。その結果、売上収益は29,118百万円(前年同四半期比18.9%減)となり、セグメント損益は3,453百万円のセグメント利益(前年同四半期比26.3%減)となりました。
<参考> 四半期別連結機械受注高(単位:億円、Million EUR)
注) EUR建表示は各四半期の実勢レートで換算しております。
②資産、負債及び資本の状況
(ⅰ)資産
流動資産は、主として営業債権及びその他の債権が6,413百万円、現金及び現金同等物が3,917百万円減少したことにより、208,663百万円(前期比9,746百万円の減少)となりました。
非流動資産は、主として有形固定資産が4,524百万円、その他の金融資産が1,663百万円減少したことにより、296,661百万円(前期比9,535百万円の減少)となりました。
この結果、資産合計は505,324百万円(前期比19,282百万円の減少)となりました。
(ⅱ)負債
流動負債は、主として社債及び借入金が36,016百万円増加した一方で、引当金が3,443百万円、その他の金融負債が2,389百万円減少したことにより、298,135百万円(前期比25,582百万円の増加)となりました。
非流動負債は、主として社債及び借入金が30,218百万円減少したことにより、92,762百万円(前期比31,484百万円の減少)となりました。
この結果、負債合計は390,897百万円(前期比5,902百万円の減少)となりました。
(ⅲ)資本
資本は、主としてその他の資本の構成要素が10,120百万円、利益剰余金が4,084百万円減少したことにより、114,427百万円(前期比13,380百万円の減少)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、23,778百万円(前年同四半期18,149百万円)となりました。
(ⅰ)営業活動によるキャッシュ・フロー
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、2,495百万円の収入(前年同四半期12,995百万円の収入)となりました。主な増加要因は、営業債権及びその他の債権の減少額6,363百万円、減価償却費及び償却費5,853百万円であり、主な減少要因は、法人所得税の支払額3,997百万円、引当金の減少額3,180百万円であります。
(ⅱ)投資活動によるキャッシュ・フロー
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、3,122百万円の支出(前年同四半期3,616百万円の支出)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出1,720百万円、無形資産の取得による支出1,150百万円であります。
(ⅲ)財務活動によるキャッシュ・フロー
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、2,639百万円の支出(前年同四半期18,291百万円の支出)となりました。主な増加要因は、短期借入金の純増加額15,051百万円であり、主な減少要因は、長期借入金の返済による支出8,614百万円、配当金の支払額3,646百万円、外部株主への支払義務に対する支出3,358百万円であります。
(2) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の無形資産に計上された開発費を含む研究開発費の金額は、2,977百万円となっております。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。