当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
なお、COVID-19の世界的な感染拡大に伴い、製造・販売等に影響がでております。当社グループの業績及び財務状況にも影響を及ぼす可能性があり、引き続き注視してまいります。
当第3四半期連結累計期間における経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における業績は、売上収益は234,362百万円(1,938,486千EUR、前年同四半期比32.9%減)、営業利益は6,235百万円(51,579千EUR、前年同四半期比78.2%減)、税引前四半期利益は2,266百万円(18,745千EUR、前年同四半期比90.6%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は32百万円(267千EUR、前年同四半期比99.8%減)となりました(EUR建表示は2020年1月から9月の期中平均レート120.9円で換算しております)。
当社は、機械加工の全プロセスを提供するトータル・ソリューション・プロバイダとして、5軸・複合加工機等の工程集約機やアディティブマニュファクチャリング(積層造形技術)機を基盤とした自動化・デジタル化を推進しております。また、お客様はポータルサイト「my DMG MORI」を通じて、保有機に関する情報の一元管理や修理復旧サポートの依頼をすることができます。その他、当社はオンライン学習に注力しており、製品や技術に関するオンラインセミナーや記事を多数公開しております。さらに、これらのデジタルコンテンツを活用した「デジタルアカデミー」を導入し、eラーニングと加工実習を組み合わせた従来以上に質の高い教育サービスを提供しております。また、製造現場の生産性向上をデジタル化により支援するアプリケーション作成ツール「TULIP」の導入を進めております。このツールではプログラミングの専門知識が不要なため、現場作業者が素早く直感的に、作業手順書の作成や検査・品質管理、機器のモニタリング等を行うことができます。さらに、NTTコミュニケーションズ株式会社及びKDDI株式会社と連携し、工場内のワーク自動搬送ロボット(以下、AGV)や機械同士の人工知能(AI)学習を利用した切屑除去等、5Gを活用した新たな技術の開発も行っております。欧州最大の生産拠点である独国フロンテン工場では「monoBLOCK エクセレンスファクトリー」の稼働を開始しており、自動化・デジタル化のモデル工場として、AGVによる効率的なライン生産等最先端の技術を導入しております。当社は今後も最高の技術とサービスを追求し、工作機械の新しい価値と無限の可能性をお客様へお届けしてまいります。
技術面につきましては、大型ワークの加工に最適なレーザ金属積層造形機LASERTEC 6600 DED hybridの販売を開始しております。LASERTEC 6600 DED hybridは広い積層領域を備えており、金属の積層造形と切削加工を1台の機械で行えるため、従来以上に進んだ加工を実現することが可能となります。また、創業地である奈良県に、当社グループ最大の最先端研究開発センタとして奈良商品開発センタを新設いたします。デジタル・トランス フォーメーション(DX)構築と先進技術のための開発拠点として、2022年春の開設を予定しております。当社は、高精度・高機能で信頼性が高く、投資価値のある製品をより早くご提供することで、お客様の生産性向上に貢献してまいります。
販売面では、世界的なCOVID-19の感染拡大に伴い、展示会への出展並びに自社展示会の開催を見合わせておりましたが、直近ではオンラインでの展示会参加やオープンハウスの実施により、お客様に当社の最先端技術を体験いただいております。また、当社WEBサイトでは「デジタルツインショールーム」を公開しており、3DCGソフトウェアによる4K画質でフルCG制作の360°パノラマビューにより、実際にショールームを歩いているような没入感を体験することができます。さらに、今後はお客様に加工データを持ち込んでいただくことで、デジタルツインショールーム上で立会や加工シミュレーションができるよう、開発を進めてまいります。また、実空間の ショールームでは、少人数制の自社展示会「テクノロジーフライデー」を開催しており、従来以上に個々のお客様に寄り添った対応が可能となりました。当社は、今後もデジタルとリアルの両方でお客様とつながり、最適なソリューションを提供してまいります。
当社は、「よく遊び、よく学び、よく働く」をモットーに、全社員がバランスよく、公私、心身ともに健康で充実した時間を送り、キャリアアップできる風土を重視しております。労働時間や有給休暇取得率のモニタリングを実施している他、多様な働き方を励行しており、在宅勤務のためのインフラ整備等遠隔地でも円滑に業務が遂行できる体制を整えております。また、環境保護の観点から、ドイツでCO₂-Neutralを目指し、省エネ技術によるエネルギー消費量抑制を行っている他、日本では電力供給会社の切替によりCO₂排出量ゼロの電力供給を受ける等、グローバルにステークホルダーを持つ企業としての社会的責任を果たし、持続可能な発展によって継続的に企業価値を高めてまいります。
第3四半期累計の全社受注金額は、前年同期比36%減の2,065億円となりました。四半期ベースでは、第2四半期の572億円から第3四半期は710億円と24%の増加となり、第2四半期を底に着実に回復していることを確認いたしました。引き続き、5軸・複合加工機等の工程集約機、アディティブマニュファクチャリング機や超音波加工機等の最先端機械、自動化、デジタル化等の引合いが増加しております。これらにより1台当たりの受注単価は前年度比4%上昇いたしました。
機械受注の地域別動向は、前年同期比で日本及び欧州がそれぞれ41%減、51%減と大きく落ち込みましたが、米州は20%減、中国を含むアジアは29%減と減少率は改善傾向を示しております。第3四半期単独では、中国を含むアジア地域は前年同期比でプラスに転じております。修理復旧サービス・補修部品の受注も前年同期比20%減となりましたが、第3四半期単独では11%減と、お客様の稼働率改善に伴い回復してまいりました。産業別には、医療関連が好調な他、半導体製造装置関連、金型関連、インフラ関連が堅調に推移しております。約2年間減少を続けてきた自動車関連も底打ちから一部動意が見られます。一方、民間航空機関連は第2四半期以降低迷しております。
少人数のお客様グループによるリアルな工場・ショールームの訪問及び商談の機会を提供するテクノロジーフライデー、デジタルツインショールーム、グローバル市場でのデジタルによる展示会、各種セミナー等も定着し、訪問者数も大きく増加しております。お客様の関心の高い工程集約機、先端加工機、自動化、デジタル化を推し進め、受注拡大に努めてまいります。
なお、セグメントの動向及び業績は以下のとおりです。以下の売上収益及びセグメント損益には、セグメント間の内部取引を含めて表示しております。
マシンツールセグメントでは、機械・電気・精密・半導体向けの業績が堅調に推移した一方で、航空・宇宙向けは調整局面となりました。その結果、売上収益は272,489百万円(前年同四半期比30.6%減)となり、セグメント損益は9,070百万円のセグメント利益(前年同四半期比66.0%減)となりました。
インダストリアル・サービスセグメントでは、パーツ販売、修理復旧の業績が軟調に推移いたしました。その結果、売上収益は86,044百万円(前年同四半期比21.1%減)となり、セグメント損益は6,076百万円のセグメント利益(前年同四半期比55.3%減)となりました。
②資産、負債及び資本の状況
(ⅰ)資産
流動資産は、主として棚卸資産が8,808百万円増加した一方で、現金及び現金同等物が6,608百万円、営業債権及びその他の債権が5,010百万円減少したことにより、214,647百万円(前期比3,762百万円の減少)となりました。
非流動資産は、主としてその他の金融資産が2,567百万円、使用権資産が2,533百万円増加した一方で、有形固定資産が3,257百万円減少したことにより、310,799百万円(前期比4,602百万円の増加)となりました。
この結果、資産合計は525,447百万円(前期比840百万円の増加)となりました。
(ⅱ)負債
流動負債は、主として社債及び借入金が74,611百万円増加した一方で、その他の金融負債が40,991百万円、契約負債が4,346百万円、営業債務及びその他の債務が4,323百万円減少したことにより、292,090百万円(前期比19,537百万円の増加)となりました。
非流動負債は、主としてその他の金融負債が2,954百万円増加した一方で、社債及び借入金が45,800百万円減少したことにより、81,129百万円(前期比43,116百万円の減少)となりました。
この結果、負債合計は373,219百万円(前期比23,579百万円の減少)となりました。
(ⅲ)資本
資本は、主としてハイブリッド資本が36,531百万円増加した一方で、その他の資本の構成要素が7,545百万円、利益剰余金が6,669百万円減少したことにより、152,227百万円(前期比24,420百万円の増加)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、21,086百万円(前年同四半期18,865百万円)となりました。
(ⅰ)営業活動によるキャッシュ・フロー
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、8,944百万円の支出(前年同四半期21,171百万円の収入)となりました。主な増加要因は、減価償却費及び償却費17,411百万円、営業債権及びその他の債権の減少額5,758百万円であり、主な減少要因は、棚卸資産の増加額8,236百万円、法人所得税の支払額5,743百万円、営業債務及びその他の債務の減少額4,875百万円、契約負債の減少額4,378百万円、利息の支払額2,823百万円、その他の非資金利益2,602百万円、引当金の減少額2,547百万円であります。
(ⅱ)投資活動によるキャッシュ・フロー
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、9,598百万円の支出(前年同四半期14,815百万円の支出)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出6,751百万円、無形資産の取得による支出3,798百万円であります。
(ⅲ)財務活動によるキャッシュ・フロー
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、12,243百万円の収入(前年同四半期13,488百万円の支出)となりました。主な増加要因は、短期借入金の純増加額45,499百万円、ハイブリッド資本の発行による収入36,531百万円であり、主な減少要因は、外部株主への支払義務に対する支出42,184百万円、長期借入金の返済による支出17,542百万円、配当金の支払額4,780百万円、リース負債の返済による支出4,769百万円であります。
(2) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の無形資産に計上された開発費を含む研究開発費の金額は、9,005百万円となっております。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。