第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

なお、COVID-19の感染拡大による経済活動の停滞は、今後の経過により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当第1四半期連結累計期間における経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

①経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間における業績は、売上収益は81,122百万円(635,262千EUR、前年同四半期比7.0%減)、営業利益は3,986百万円(31,214千EUR、前年同四半期比21.8%増)、税引前四半期利益は3,134百万円(24,542千EUR、前年同四半期比148.5%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は1,812百万円(14,193千EUR、前年同四半期比1,306%増)となりました(EUR建表示は2021年1月から3月の期中平均レート127.7円で換算しております)。

当社の第1四半期の連結受注額は1,014億円(前年同四半期比29.5%増)と、期初想定の850億円を大幅に上回りました。その結果、当四半期末の機械本体受注残高は、前年度末比280億円増の1,240億円となりました。1台当たりの受注平均単価は、前年度第4四半期にかけて一時的に低下いたしましたが、当期に入り、5軸加工機の需要増、大型自動化案件の増加及びデジタル化等の価値提案の向上により、再び上昇基調にあります。また、修理復旧・補修部品事業の受注も、お客様の生産活動の回復を反映して、前年同四半期比6%増となりました。

地域別の機械受注金額は、中国が前年同四半期比3.4倍、欧州が同48%増と大きく回復した他、日本が同14%増、中国を除くアジアが同14%増、米州が同9%増と、グローバルに全地域で前年度第2四半期を需要の底とした落ち込みからの回復基調を確かなものとしております。産業別の受注は、引き続き半導体製造装置関連、金型、SMEsが堅調に推移しており、また、自動車向けも回復してきました。一方、民間航空機関連向けの需要は引き続き弱含みの展開となっております。

お客様は中長期の成長及び収益改善に向けて、工程集約化、自動化、デジタル化等の投資を検討しておられます。中国で2年ぶりにリアルに開催された展示会CIMT2021でも、引き合い件数が前回2019年開催時に比べ約1.5倍になる等、お客様の設備投資意欲は着実に回復しているものと認識しております。当社の直販・直サービスの強みを活かし、潜在需要を着実に受注増に結び付けてまいります。

経営理念にも掲げているとおり、工作機械・独自領域・内製コンポーネント・周辺機器等のハードウエア及びソフトウエアと、加工システムの構築・高効率な加工プロセスの提案・保守保全・ファイナンス等のサービスを組み合わせた最善の加工オートメーションを提供し、お客様の生産性向上に貢献することを、当社は目指しております。

当社では、お客様が当社製工作機械に係る網羅的な情報を効率的に管理できるポータルサイトmy DMG MORIの拡充を進めており、当年度には新機能「サービスリクエスト」の提供を開始いたしました。従来は修理復旧依頼や部品注文を電話で受付けておりましたが、この機能によりオンラインで受付けできるようになりました。画像・ビデオ・プログラム等のデジタルデータを使用した依頼は、より正確な内容把握・より的確なサービス実施を実現でき、お客様の生産性向上につながると考えております。今後も機能整備を継続し、お客様のさらなる生産性向上に貢献してまいります。

中国では、大型の工作機械と搬送装置を組み合わせた自動化システムの需要が高まっております。中国国内での生産能力を増強するため、2013年10月に開設した天津工場の敷地内に工場建屋の増設を予定しております。また、上海近郊の平湖に新工場建設を予定しております。これらの新工場では、工作機械と自動化システム、主要ユニット部品の組立・製造を行います。これらの生産能力増強により、中国国内のお客様が求める製品を、適切な納期でお届けできるようになります。中国国内に限らず、納期の最適化、輸送の効率化に加え、多様なご要望に対して迅速な対応を行うことで、今後ともお客様の生産性向上に貢献してまいります。

 

様々な産業のお客様の生産性向上を実現するという、当社の事業活動そのものが社会貢献につながると、当社では考えております。あらゆる機械や部品、また工作機械自身も工作機械によって作られます。工作機械の母性原理から、工作機械精度の向上は他のあらゆる産業にその影響が波及いたします。また、工作機械のエネルギー消費を削減することで、様々な産業のカーボンフットプリントを削減することができます。今後も工作機械の精度改善や省エネルギー化が、CO₂排出量の削減や循環型社会の実現等様々な社会的課題の解決につながると考え継続して取り組んでまいります。

また、脱炭素社会や資源循環型の社会に向けた取組みを、当社では製品製造の過程でも行っております。さらに、自社の事業活動により削減できないCO₂排出量に関しても、国際的に認定された持続可能な気候保護プロ ジェクトへ出資することでオフセット処理しております。その結果、全製品の部品調達から製品出荷までの工程においてカーボンニュートラルを、今年グローバルで達成いたしました。当社のCO₂排出量算定とオフセット処理については、第三者機関の監査を受け、同機関より保証を得ております。環境に配慮した製品の提供を通じたお客様工場でのCO₂削減だけでなく、自社でもCO₂削減活動を行い、グループ一丸となって今後ともカーボンニュートラルの実現に取り組んでまいります。

 

なお、セグメントの動向及び業績は以下のとおりです。以下の売上収益及びセグメント損益には、セグメント間の内部取引を含めて表示しております。

マシンツールセグメントでは半導体製造装置関連、金型、SMEsが堅調に推移した一方で、民間航空機関連向けは調整局面となりました。その結果、売上収益は88,668百万円(前年同四半期比14.2%減)となり、セグメント損益は1,954百万円(前年同四半期比25.6%減)のセグメント利益となりました。

インダストリアル・サービスセグメントでは、部品販売、修理復旧の業績が堅調に推移いたしました。その結果、売上収益は31,500百万円(前年同四半期比8.2%増)となり、セグメント損益は3,375百万円(前年同四半期比2.3%減)のセグメント利益となりました。

 

②資産、負債及び資本の状況

(ⅰ)資産

流動資産は、主として棚卸資産が5,774百万円、営業債権及びその他の債権が5,408百万円増加したことにより、221,676百万円(前期比12,119百万円の増加)となりました。

非流動資産は、主としてその他の無形資産が2,351百万円、のれんが1,583百万円、有形固定資産が827百万円増加したことにより、322,220百万円(前期比5,251百万円の増加)となりました。

この結果、資産合計は543,897百万円(前期比17,370百万円の増加)となりました。

(ⅱ)負債

流動負債は、主として契約負債が7,794百万円、社債及び借入金が3,502百万円、その他の金融負債が2,622百万円増加した一方で、営業債務及びその他の債務が2,062百万円減少したことにより、230,518百万円(前期比12,844百万円の増加)となりました。

非流動負債は、主として繰延税金負債が781百万円増加したことにより、119,569百万円(前期比612百万円の増加)となりました。

この結果、負債合計は350,087百万円(前期比13,456百万円の増加)となりました。

(ⅲ)資本

資本は、主としてその他の資本の構成要素が3,237百万円増加したことにより、193,809百万円(前期比3,914百万円の増加)となりました。

 

 

③キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、33,065百万円(前年同四半期23,778百万円)となりました。

(ⅰ)営業活動によるキャッシュ・フロー

「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、2,633百万円の収入(前年同四半期2,495百万円の収入)となりました。主な増加要因は、契約負債の増加額6,278百万円、減価償却費及び償却費5,492百万円であり、主な減少要因は、営業債権及びその他の債権の増加額3,930百万円、営業債務及びその他の債務の減少額3,176百万円、棚卸資産の増加額2,694百万円であります。

(ⅱ)投資活動によるキャッシュ・フロー

「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、4,458百万円の支出(前年同四半期3,122百万円の支出)となりました。主な減少要因は、無形資産の取得による支出2,354百万円、有形固定資産の取得による支出2,074百万円であります。

(ⅲ)財務活動によるキャッシュ・フロー

「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、256百万円の収入(前年同四半期2,639百万円の支出)となりました。主な増加要因は、短期借入金の純増加額3,500百万円であり、主な減少要因は、リース負債の返済による支出1,495百万円、配当金の支払額1,091百万円、ハイブリッド資本所有者への支払額713百万円であります。

 

(2) 経営方針・経営戦略等

前事業年度の有価証券報告書に記載した今期目標とする経営指標について、中国をはじめとする世界的な受注の回復により下記のとおり修正いたしました。

(単位:億円)

 

連結受注高

売上収益

営業利益

前事業年度有価証券報告書

3,800

3,300

110

今回修正

4,000

3,450

140

(注) 為替レートにつきましては、米ドルレートは105円、ユーロレートは125円と想定しております。

なお、経営方針及び経営戦略について重要な変更はありません。

 

(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の無形資産に計上された開発費を含む研究開発費の金額は、4,133百万円となっております。

なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。