第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

2【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、新たに締結した重要な契約は次のとおりであります。

シンジケートローンの概要

(1)融資枠設定金額

20億円

(2)借入人

株式会社ソディックエフ・ティ

(3)契約日

平成27年12月21日

(4)契約満了日

平成29年12月20日

(5)借入形態

コミットメントライン

(6)資金使途

運転資金

(7)借入可能通貨

(8)アレンジャー

株式会社横浜銀行

(9)エージェント

株式会社横浜銀行

(10)貸付人

株式会社横浜銀行

株式会社北國銀行

株式会社宮崎銀行

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 なお、第1四半期連結累計期間より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「四半期純利益」を「親会社株主に帰属する四半期純利益」としております。

 

(1) 業績の状況

 当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、引き続き円安・原油安による企業の収益改善や雇用環境の改善を背景とした個人消費の持ち直しにより回復が続きましたが、中国関連の需要が減少したことなどにより、成長ペースは鈍化しました。海外経済におきましては、利上げを実施した米国では、堅調な雇用を背景に民間消費が底堅く、景気の拡大が継続しており、欧州経済も総じて緩やかな回復がみられました。その一方で、期後半にかけては、中国をはじめとする新興国経済の減速、資源価格の下落、中東等での地政学リスクの高まりなどもあり、市場の不透明感が増しています。

 当社グループが属する機械業界におきましては、国内では、政府の補助金政策や老朽化設備の更新需要により、引き続き設備投資需要は好調に推移しました。欧米では好調な自動車や航空宇宙の分野を中心に設備投資需要が好調に推移しましたが、中国及び東南アジア諸国では、景気減速の影響により設備投資需要の落ち込みが見られました。

 このような事業環境の中、当社グループでは、昨年度に発表いたしました金属3Dプリンタを新たな事業の柱に成長させるとともに、既存の工作機械事業や産業機械事業の拡大を図ってまいりました。2015年10月にイタリア・ミラノで開催された欧州工作機械見本市(EMO MILANO 2015)においては、リニアモータ駆動ワイヤ放電加工機「VL600Q」や金属3Dプリンタ「OPM250E」をヨーロッパで初出展し、ソディックブランドの強化に取り組みました。また、引き続き研究開発にも力を入れ、車両の軽量化を目指す自動車部品をターゲットとした射出成形機など市場のニーズに対応した製品を開発いたしました。

 以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同四半期比33億16百万円増(前年同四半期比7.3%増)の488億11百万円となりました。利益面では、営業利益は前年同四半期比12億75百万円増(前年同四半期比38.0%増)の46億30百万円、経常利益は前年同四半期比2億90百万円増(前年同四半期比7.1%増)の43億56百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同四半期比5億39百万円増(前年同四半期比18.7%増)の34億20百万円となりました。

 

 セグメントの業績は以下のとおりであります。

工作機械事業

工作機械の設備投資需要は、国内市場においては、政府の補助金政策や老朽化設備の更新需要により、自動車関連を中心に好調な事業環境が継続しています。海外においては、北米地域では、生産台数が増加している自動車をはじめ、航空宇宙、医療機器関連から需要が見られ、総じて好調を維持しました。欧州に関しては、ロシアでの経済制裁やルーブル安など懸念材料はありますが、ドイツ、イギリス、東欧諸国を中心に自動車、航空宇宙関連からの需要が底堅く推移しました。好調を維持する先進国市場とは対照的に、中国及び東南アジア諸国においては、自動車、スマートフォン、コネクタ関連からの設備投資需要は停滞感が見られます。上記の結果、当事業の売上高は前年同四半期比23億1百万円増(6.7%増)の365億88百万円となりました。

産業機械事業  …産業機械の設備投資需要は、国内では、スマートフォン関連からの需要には一服感が見られていますが、自動車関連での車載部品やレンズなど高付加価値部品向けの設備需要は、引き続き好調に推移しました。海外では、中華圏を含むアジア地域において、価格競争の影響により、依然として厳しい事業環境が継続しています。上記の結果、当事業の売上高は前年同四半期比4億5百万円増(6.9%増)の62億89百万円となりました。

食品機械事業  …食品機械事業は、各種製麺機、麺製造プラントなどの開発・製造を行っております。国内では、コンビニエンスストアやスーパーマーケット向けの調理麺の品質向上を目的とした設備投資需要が継続して見られました。海外においても、アジアや北米地域を中心に、日本食ブームの影響により食品機械の需要が広がっています。上記の結果、当事業の売上高は前年同四半期比4億93百万円増(32.1%増)の20億33百万円となりました。

その他     …その他は、精密コネクタなどの受注生産を行う精密金型・精密成形事業、リニアモータやセラミックス部材など独自の技術を活かした製品及びLED照明機器の開発・製造・販売を行う要素技術事業、放電加工機、マシニングセンタ及び射出成形機などのリース事業から構成されております。精密金型精密成形事業で自動車関連向けに好調に推移し、リニアモータの外販も好調を維持しました。上記の結果、当事業の売上高は前年同四半期比1億16百万円増(3.1%増)の39億円となりました。

(2) 事実上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(3) 研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、24億14百万円であります。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

 当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては内外の市場動向があげられます。国内市場においては、政府の補助金政策や老朽化設備の更新需要、円安を背景とした製造業の国内回帰などの影響もあり、回復の動きが進むと期待されています。海外市場においては、北米・欧州においては自動車及び航空宇宙関連の需要が堅調に推移しており、足元では総じて緩やかな回復が見込まれています。一方、中国及び東南アジア等の新興国市場では、中国の成長率の鈍化の影響もあり、総じて減速感が見られます。さらに、米国での利上げの実施に伴う新興国通貨の下落や、原油をはじめとする資源価格の下落、中東等での地政学リスクの高まりなどもあり、先行きに不透明感が増しています。

 こうした中、当社グループは、市場を日本・欧米などの成熟市場と中国や、東南アジアはじめとする新興国などの新興国市場に区別し、それぞれの市場に応じた事業展開を推進しております。成熟市場においては、競争力のある製品を投入しシェアアップを図るとともに、既存の納入機のユーザーへの継続的な技術指導や保守メンテナンスを通じて、更新需要の取り込みや周辺機器及び消耗品の販売強化を図ります。新興国市場においては、景気減速の影響もあり、価格競争が激化しております。その状況の中で、新興国市場のニーズを反映した低価格機種の開発、販売を強化するとともに、拠点整備などを推進し、収益力の確保を図っています。当社グループは、グローバル市場におけるリスクへの対応力を高め、特定の業種や地域の需要環境に依存しない、安定した収益構造を目指してまいります。

 また、次世代のものづくりを担う金属3Dプリンタを新たな成長ドライバーに事業の拡大を図っております。金属3Dプリンタにおいて、加工速度・加工精度の向上、製品ラインナップの拡充、対応する金属粉の種類の充実など、研究開発に力を入れ、販売を強化しています。さらに、ものづくりのすべての工程が当社グループの技術のみで完結できるワンストップソリューションの強みを活かし、「プラスチック成形革命」をキーワードに、金型製造リードタイムの短縮や生産コストの削減、成形サイクルの短縮などを実現してまいります。

 

(5) 経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループのメイン事業である工作機械及び産業機械事業の業績は、製造業の設備投資動向に依るところが大きく、景気変動の影響を強く受けます。これに対し、当社グループでは、景気による影響が比較的少ない食品機械事業などの事業を拡充するほか、要素技術事業で新たな顧客を獲得し、景気変動リスクの低減を図ってまいります。さらに、研究開発の成果等によって新しい事業を興し、リスク分散を図り、安定した事業ポートフォリオの構築を図ってまいります。また、当社は従来から放電加工機等をネットワークに接続し活用するアプリケーションソフトウエアを提供してまいりましたが、近年のIoT(Internet of Things:モノのインターネット)やインダストリー4.0(ドイツ政府が推進する製造業の高度化・デジタル化)などの動きを踏まえて、さらなる生産性向上、生産自動化など、様々な取り組みを強化してまいります。

 また近年、地震のような自然災害、火災、大規模なシステム障害などにより事業継続が困難になる事象が相次いでおります。当社グループでは、そのような危機に直面した場合でも、被害を最小限に抑え、事業継続を確実にするため、事業継続計画を策定し運用しています。生産能力の分散化を図るなど災害に強い生産体制の再検討・再構築を図ってまいります。また、地球温暖化など急激な環境変化を背景に、持続可能な社会に貢献する事業活動の重要性が高まっております。当社グループは、次世代自動車や車両の軽量化など環境負荷低減の取組みにも積極的に関与し、地球環境に配慮したものづくりを通し、サスティナブルな社会に寄与する事業展開を推進してまいります。