第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

2【経営上の重要な契約等】

 当社は、平成28年4月1日開催の取締役会において、第1回無担保転換社債型新株予約権付社債(転換社債型新株予約権付社債間限定同順位特約付)の発行を決議し、平成28年4月18日に払込が完了しております。

 詳細は、「第3 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

 当第1四半期連結累計期間のわが国経済は、雇用環境は改善しているものの、個人消費に停滞感が見られるほか、急激な円高進行による企業収益の悪化が懸念されるなど先行きは予断を許さない状況にあります。海外経済においては、米国では堅調な個人消費が下支えとなり、景気は拡大基調となりました。欧州経済も緩やかな回復が見られましたが、英国のEU離脱という国民投票結果が世界経済に及ぼす影響や中東・欧州等での地政学リスクの高まりなど先行きは不透明な状況にあります。中国及び東南アジア等の新興国では、経済成長の鈍化が継続しています。

 当社グループが属する機械業界においては、国内では期初は政府の補助金の採択待ちにより慎重な動きとなりましたが、好調な自動車関連向けを中心に設備投資需要が継続しました。北米のエネルギー関連は未だ停滞が続いているものの、北米及び欧州では自動車や航空宇宙の分野を中心に引き続き堅調な設備投資需要が見られました。景気の減速が続く中国及び東南アジア諸国では、需要は低調に推移しました。

 このような事業環境の中、当社グループでは、国内外様々な展示会に放電加工機などの主力製品群を出展したほか、金属3DプリンタとV‐LINE®射出成形機による「プラスチック金型革命」を実演するなど、積極的な営業活動を展開しました。また、産業機械事業において、スマートフォンの筐体や部品の軽量化が求められる自動車部品の新工法として、世界初となるアルミ合金対応の射出成形機を開発、販売を開始しました。また、4月には加賀事業所に食品機械事業新工場の稼働を開始し、拠点の集約による生産効率の向上を目指すほか、研究室も新設し研究開発機能を強化しております。

 当社グループの業績は、国内はものづくり補助金の採択待ち等の影響により第1四半期は受注・売上ともに低調でした。海外については、北米は総じて堅調でしたが、欧州はロシア等で減速感が見られたほか、中国及び東南アジアでは春節の影響や経済減速の影響などにより需要は低調でした。また、為替レートが円高に進行したこともあり、売上高は前年同四半期比で減少いたしました。

 以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同四半期比20億38百万円減(前年同四半期比14.2%減)の122億71百万円となりました。利益面では、営業利益は前年同四半期比6億26百万円減(前年同四半期比52.1%減)の5億76百万円、経常損失85百万円(前年同四半期は経常利益13億47百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同四半期比14億25百万円減(前年同四半期比95.2%減)の71百万円となりました。

 

 セグメントの業績は以下のとおりであります。

工作機械事業  …工作機械の設備投資需要は、国内市場においては、ものづくり補助金の採択待ちの影響により受注・売上ともに低調に推移しました。海外においては、北米地域ではエネルギー関連の需要は依然として低迷したままですが、自動車、航空宇宙、医療機器関連で安定した需要が見られました。欧州は、ドイツや英国を中心に自動車及び航空宇宙関連での需要が堅調でしたが、ロシアなどで減速感が見られるなど、地域で濃淡がありました。中国は、自動車、スマートフォン関連のローカル企業向けに好調な需要が見られましたが、第1四半期は春節の影響や経済減速の影響などにより売上は伸び悩みました。アジア地域では、自動車関連が不調なタイやスマホ関連が不調な韓国など、依然として低調に推移いたしました。上記の結果、当事業の売上高は為替動向が円高に推移したこともあり、前年同四半期比16億83百万円減(16.2%減)の86億92百万円となりました。

産業機械事業  …産業機械の設備投資需要は、国内では自動車関連の車載部品やヘッドライト部品など高付加価値部品向けに総じて堅調な需要が継続したほか、一部スマートフォン関連からも需要が見られました。海外では、北米で自動車や医療機器関連から堅調な需要があったほか、中国でも自動車、スマホ関連向けにハイエンド機の需要が見られました。しかしながら、厳しい価格競争に加え、春節の影響や円高の進行により売上高は減少しました。上記の結果、当事業の売上高は前年同四半期比2億34百万円減(11.5%減)の18億5百万円となりました。

食品機械事業  …食品機械事業は、各種製麺機、麺製造プラントなどの開発・製造・販売、その保守サービスを行っております。国内は、コンビニエンスストアやスーパーマーケット及び外食チェーン向けなどに、調理麺の品質向上を目的とした設備投資需要が継続しています。海外でも、アジアや北米地域で日本食ブームの広がりにより需要が増加しています。しかしながら、複数の案件が第2四半期以降にずれ込んだため、当事業の売上高は前年同四半期比1億21百万円減(19.7%減)の4億95百万円となりました。

 

その他     …その他は、精密コネクタなどの受注生産を行う精密金型・精密成形事業、リニアモータやセラミックス部材など独自の技術を活かした製品及びLED照明機器の開発・製造・販売を行う要素技術事業、放電加工機、マシニングセンタ及び射出成形機などのリース事業から構成されております。精密金型・精密成形事業では自動車関連向けを中心に需要は堅調でしたが、リニアモータ及びセラミックスの外販は減少しました。上記の結果、当事業の売上高は前年同四半期比1百万円増(0.1%増)の12億77百万円となりました。

 

(2)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(3)研究開発活動

 当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、8億65百万円であります。

 なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

 当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては内外の市場動向が挙げられます。国内市場においては、引き続き、日銀の金融緩和政策や政府の補助金政策のほか、老朽化設備の更新需要などもあり、今後も継続した需要が見込まれます。海外市場においては、北米・欧州においては自動車及び航空宇宙関連の需要が堅調に推移しており、足元では総じて緩やかな回復が見込まれていますが、今後は英国のEU離脱という国民投票結果が世界経済に及ぼす影響が懸念されます。中国及び東南アジア等の新興国市場では、中国の成長率鈍化の影響もあり、総じて減速感が見られます。さらに、原油をはじめとする資源価格低迷の継続や欧州・中東等での地政学リスクの高まりのほか、米国での追加利上げに伴う為替変動リスクなどもあり先行きに不透明感が増しています。

 こうした中、工作機械事業及び産業機械事業におきましては、日本・欧米などの成熟市場と中国市場、東南アジアはじめとする新興国市場それぞれに応じた事業展開を推進しております。成熟市場においては、競争力のある製品を投入しシェアアップを図るとともに、既存の納入機のユーザーへの継続的な技術指導や保守メンテナンスを通じて、更新需要の取り込みや周辺機器及び消耗品の販売強化を図ります。中国市場及び新興国市場においては、景気減速の影響もあり、価格競争が激化しております。その状況の中で、新興国市場のニーズを反映した低価格機種の開発、販売を強化するとともに、拠点整備などを推進し、収益力の確保を図っています。当社グループは、グローバル市場におけるリスクへの対応力を高め、特定の業種や地域の需要環境に依存しない、安定した収益構造を目指してまいります。

 また、次世代のものづくりを担う金属3Dプリンタを新たな成長ドライバーに事業の拡大を図っております。金属3Dプリンタにおいて、加工速度・加工精度の向上、製品ラインナップの拡充、対応する金属粉の種類の充実など、研究開発に力を入れ、販売を強化しています。さらに、ものづくりのすべての工程が当社グループの技術のみで完結できるワンストップソリューションの強みを活かし、「プラスチック成形革命」をキーワードに、金型製造リードタイムの短縮や生産コストの削減、成形サイクルの短縮などを実現してまいります。

 さらに、景気動向に左右されにくい事業ポートフォリオ構築を目指し食品機械事業にも注力してまいります。国内市場では、調理麺の品質向上を目的とした設備の導入、海外市場においては膨大な人口と豊かな食文化をもつ中国の存在、日本食ブームの高まりなど、食品機械事業の成長性は非常に高いと言えます。今後は放電加工機と同様、食品機械業界のリーディングカンパニーとなることを目指し、事業の拡大に取り組んでまいります。

 当社グループは従来から放電加工機等をネットワークに接続し活用するアプリケーションソフトウエアを提供してまいりましたが、近年のIoT(Internet of Things:モノのインターネット)やインダストリー4.0(ドイツ政府が推進する製造業の高度化・デジタル化)などの動きを踏まえて、さらなる生産性向上、生産自動化など、様々な取り組みを強化してまいります。

 

 

(5)経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループのメイン事業である工作機械及び産業機械事業の業績は、製造業の設備投資動向に依るところが大きく、景気変動の影響を強く受けます。これに対し、当社グループでは、景気による影響が比較的少ない食品機械事業などの事業を拡充するほか、要素技術事業で新たな顧客を獲得し、景気変動リスクの低減を図ってまいります。さらに、研究開発の成果等によって新しい事業を興し、リスク分散を図り、安定した事業ポートフォリオの構築を図ってまいります。

 また近年、地震のような自然災害、火災、大規模なシステム障害などにより事業継続が困難になる事象が相次いでおります。当社グループでは、そのような危機に直面した場合でも、被害を最小限に抑え、事業継続を確実にするため、事業継続計画を策定し運用しています。生産能力の分散化を図るなど災害に強い生産体制の再検討・再構築を図ってまいります。また、地球温暖化など急激な環境変化を背景に、持続可能な社会に貢献する事業活動の重要性が高まっております。当社グループは、次世代自動車や車両の軽量化など環境負荷低減の取組みにも積極的に関与し、地球環境に配慮したものづくりを通し、サスティナブルな社会に寄与する事業展開を推進してまいります。