当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間のわが国経済は、雇用環境が堅調に推移しているものの、個人消費が伸び悩んだほか、円高基調の継続による企業収益の悪化が一部見られましたが、全体的には緩やかな回復基調となりました。海外経済においては、米国経済は雇用環境の改善及び堅調な個人消費が下支えとなり、景気は拡大基調が継続しており、欧州経済も引き続き緩やかな回復が見られました。一方で米国での大統領選挙や英国のEU離脱問題が世界経済に及ぼす影響、中東・欧州等での地政学リスクの高まりなど、先行きは依然として不透明な状況にあります。中国及び東南アジア等の新興国では、経済成長の鈍化が継続しています。
当社グループが属する機械業界においては、国内では6月に採択された政府の補助金政策が後押しとなり堅調な設備投資需要が見られました。北米はエネルギー関連需要が依然として低調ですが、北米及び欧州では、自動車や航空宇宙の分野を中心に底堅い需要が継続しています。景気の減速が続く中国及び東南アジア諸国では、設備投資需要が振るわず力強さを欠く結果となりました。
このような事業環境の中、当社グループでは、9月にアメリカ・シカゴにて開催された世界三大工作機械展示会であるIMTS2016に出展し、4月より欧米地域で販売を開始した精密金属3Dプリンタ「OPM250L」を展示するなど、積極的な営業活動を展開しました。研究開発活動については、スマートフォンの筐体や部品の軽量化が求められる自動車部品の新工法として、世界初となるアルミ合金対応の射出成形機を開発し、販売を開始しました。また、4月には加賀事業所で食品機械事業新工場の稼働を開始し、拠点の集約による生産効率の向上を目指すほか、研究室も新設し研究開発機能を強化しております。
当社グループの業績は、国内ではものづくり補助金が後押しとなり、期後半にかけて受注・売上ともに持ち直しの動きが見られました。海外については、北米は自動車関連からの需要にやや一服感が見られたものの、医療機器・航空宇宙関連の需要が引き続き堅調に推移しました。欧州はロシア等では減速感が継続していますが、全体的には底堅い需要が見られました。中国では需要は若干回復が見られましたが、東南アジアでは経済減速の影響などにより依然として需要は低調でした。また、為替レートの円高基調が継続しており、売上高は前年同四半期比で減少いたしました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は、前年同四半期比43億18百万円減(前年同四半期比13.2%減)の283億87百万円となりました。利益面では、営業利益は前年同四半期比11億87百万円減(前年同四半期比37.5%減)の19億82百万円、経常利益は前年同四半期比20億81百万円減(前年同四半期比66.5%減)の10億50百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同四半期比15億45百万円減(前年同四半期比59.3%減)の10億58百万円となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
工作機械事業 …工作機械の設備投資需要は、国内市場においては、ものづくり補助金が後押しとなり、期後半にかけて受注・売上ともに持ち直しの動きが見られました。スマートフォン関連向け需要には一部弱さが見られますが、自動車関連の需要が好調に推移しました。海外においては、北米ではエネルギー関連の需要が低調だったほか、自動車関連からの需要に一服感が見られましたが、航空機、医療機器関連が牽引し堅調さを維持しました。欧州ではロシアなどで減速感が見られますが、ドイツを中心に航空機、自動車関連からの需要が堅調に推移しました。中国は、自動車及びスマートフォン関連から高精度な機械の需要の高まりを受け、受注・売上ともに好調に推移しました。一方、アジアにおいては、タイやインドネシアの自動車関連からの需要が不調だったほか、韓国でもスマートフォン関連の需要が振るわず、厳しい状況が続いています。以上の結果、為替の円高傾向が継続していることもあり、当事業の売上高は前年同四半期比43億83百万円減(18.0%減)の199億83百万円となりました。
産業機械事業 …産業機械の設備投資需要は、国内では自動車関連の車載部品、コネクタ、ヘッドライト部品やスマートフォン関連のレンズなど、引き続き高付加価値部品向けの需要は堅調に推移しました。海外では、北米で医療機器、自動車関連を中心に堅調さが継続しています。中国においてもスマートフォン関連のレンズやコネクタ向けを中心に当社の高精度な成形機の需要は増加しており、足元の受注も好調に推移しております。しかし、厳しい価格競争のほか、為替の円高傾向の継続により、当事業の売上高は前年同四半期比2億78百万円減(6.7%減)の38億60百万円となりました。
食品機械事業 …食品機械事業は、各種製麺機、麺製造プラント及びその応用製品などの開発・製造・販売、その保守サービスを行っております。国内においては、コンビニエンスストアやスーパーマーケット及び外食チェーン店向けを中心に、より高品質な調理麺製造のため好調な設備投資需要が見られました。また、製麺機の技術を応用し、製菓業界、包装米飯や包装惣菜業界向けにも需要先の拡大を進めております。海外においても中国での冷凍麺用設備の需要増加などもあり好調に推移しています。以上の結果、当事業の売上高は前年同四半期比2億97百万円増(20.2%増)の17億72百万円となりました。
その他 …その他は、精密コネクタなどの受注生産を行う精密金型・精密成形事業、リニアモータやセラミックス部材など独自の技術を活かした製品及びLED照明機器の開発・製造・販売を行う要素技術事業、当社製品などのリース事業から構成されております。精密金型・精密成形事業は引き続き自動車関連からの需要が堅調だったほか、セラミックスも順調に推移しました。以上の結果、当事業の売上高は前年同四半期比46百万円増(1.7%増)の27億70百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、損益面で税金等調整前四半期純利益10億98百万円、社債の発行による収入80億円を計上したこと等により、前連結会計年度末に比べ106億79百万円増加し、当第2四半期連結会計期間末の残高は380億7百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、39億60百万円(前年同四半期に比べ7億9百万円の増加)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益10億98百万円、仕入債務の増加額7億95百万円、前受金の増加額7億1百万円、売上債権の減少額6億57百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、5億26百万円(前年同四半期は7億35百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出8億14百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、92億63百万円(前年同四半期は25億8百万円の獲得)となりました。これは主に社債の発行による収入80億円、長期借入れによる収入105億円等によるものですが、長期借入金の返済による支出55億50百万円、自己株式の取得による支出30億円等で一部相殺されております。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、17億74百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては内外の市場動向が挙げられます。国内市場においては、引き続き、日銀の金融緩和政策や政府の補助金政策のほか、老朽化設備の更新需要などもあり、今後も継続した需要が見込まれます。海外市場においては、足元では北米の自動車関連の設備投資需要に一服感が見られますが、北米・欧州においては、医療機器及び航空宇宙関連の需要は堅調に推移しており、総じて緩やかな回復が見込まれています。しかし、英国のEU離脱問題や米国での大統領選挙結果など、世界経済に及ぼす影響が懸念されます。中国及び東南アジア等の新興国市場では、中国の成長率鈍化の影響もあり、総じて減速感が見られます。さらに、原油をはじめとする資源価格低迷の継続や欧州・中東等での地政学リスクの高まりのほか、米国での追加利上げに伴う為替変動リスクなどもあり依然として先行きに不透明感が見られます。
こうした中、工作機械事業及び産業機械事業におきましては、日本・欧米などの成熟市場と中国市場、東南アジアはじめとする新興国市場それぞれに応じた事業展開を推進しております。成熟市場においては、競争力のある製品を投入しシェアアップを図るとともに、既存の納入機のユーザーへの継続的な技術指導や保守メンテナンスを通じて、更新需要の取り込みや周辺機器及び消耗品の販売強化を図ります。中国市場及び新興国市場においては、景気減速の影響もあり、価格競争が激化しております。その状況の中で、新興国市場のニーズを反映した低価格機種の開発、販売を強化するとともに、拠点整備などを推進し、収益力の確保を図っています。当社グループは、グローバル市場におけるリスクへの対応力を高め、特定の業種や地域の需要環境に依存しない、安定した収益構造を目指してまいります。
また、次世代のものづくりを担う金属3Dプリンタを新たな成長ドライバーに事業の拡大を図っております。金属3Dプリンタにおいて、加工速度・加工精度の向上、製品ラインナップの拡充、対応する金属粉の種類の充実など、研究開発に力を入れ、販売を強化しています。2016年4月からは日本、中国及びその他アジア地域に加え、金属3Dプリンタの先行市場である欧米地域での営業活動を開始いたしました。さらにまた、大型機「OPM350L」の開発により、金型だけでなく部品加工の分野まで裾野を広げることでさらなる需要の創造、拡大を目指してまいります。さらに、ものづくりのすべての工程が当社グループの技術のみで完結できるワンストップソリューションの強みを活かし、「プラスチック成形革命」をキーワードに、金型製造リードタイムの短縮や生産コストの削減に加えて、金属3Dプリンタで製造した金型専用の射出成形機を活用して成形サイクルの短縮を実現してまいります。
さらに、景気動向に左右されにくい事業ポートフォリオ構築を目指し食品機械事業にも注力してまいります。国内市場では、調理麺の品質向上を目的とした設備の導入、海外市場においては膨大な人口と豊かな食文化をもつ中国の存在、日本食ブームの高まりなど、食品機械事業の成長性は非常に高いと言えます。今後は放電加工機と同様、食品機械業界のリーディングカンパニーとなることを目指し、事業の拡大に取り組んでまいります。
当社グループは従来から放電加工機や射出成形機等をネットワークに接続し活用するアプリケーションソフトウエアを提供してまいりましたが、近年のIoT(Internet of Things:モノのインターネット)やインダストリー4.0(ドイツ政府が推進する製造業の高度化・デジタル化)などの動きを踏まえて、さらなる生産性向上、生産自動化など、様々な取り組みを強化してまいります。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループのメイン事業である工作機械及び産業機械事業の業績は、製造業の設備投資動向に依るところが大きく、景気変動の影響を強く受けます。これに対し、当社グループでは、景気による影響が比較的少ない食品機械事業などの事業を拡充するほか、要素技術事業で新たな顧客を獲得し、景気変動リスクの低減を図ってまいります。さらに、研究開発の成果等によって新しい事業を興し、リスク分散を図り、安定した事業ポートフォリオの構築を図ってまいります。
また近年、地震のような自然災害、火災、大規模なシステム障害などにより事業継続が困難になる事象が相次いでおります。当社グループでは、そのような危機に直面した場合でも、被害を最小限に抑え、事業継続を確実にするため、事業継続計画を策定し運用しています。生産能力の分散化を図るなど災害に強い生産体制の再検討・再構築を図ってまいります。また、地球温暖化など急激な環境変化を背景に、持続可能な社会に貢献する事業活動の重要性が高まっております。当社グループは、次世代自動車や車両の軽量化など環境負荷低減の取組みにも積極的に関与し、地球環境に配慮したものづくりを通し、サスティナブルな社会に寄与する事業展開を推進してまいります。