文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)が判断したものであります。
当社は平成29年6月29日開催の第41回定時株主総会で「定款一部変更の件」が承認されたことを受け、平成29年度より決算日を3月31日から12月31日に変更いたしました。従いまして、当連結会計年度は決算期変更の経過期間となり、当第1四半期連結累計期間については、当社並びに3月決算の連結子会社及び持分法適用関連会社は3ヶ月(平成29年4月1日~平成29年6月30日)、12月決算の連結子会社は6ヶ月(平成29年1月1日~平成29年6月30日)を連結対象期間とした変則的な決算となっております。12月決算の連結子会社は中国の連結子会社7社が該当します。このため、対前年同四半期比増減については記載しておりません。
(1) 業績の状況
当第1四半期連結累計期間のわが国経済は、輸出増加を背景に企業収益が回復傾向にあり、また雇用環境の改善により個人消費の持ち直しが進むなど、総じて緩やかな回復が継続しました。海外経済においては、米国政権の政策や欧州の政治情勢等に対する懸念はあるものの、米国経済は雇用環境の改善や堅調な個人消費、企業業績の回復が下支えとなり景気は拡大基調が継続したほか、欧州でも個人消費の緩やかな拡大を受け、景気回復が継続しています。中国経済は好調な個人消費と政府によるインフラ投資の拡大等により持ち直しの動きがみられ、アジア経済も回復基調が継続しました。
当社グループが属する機械業界においては、国内では3月に採択されたものづくり補助金の効果もあり、好調な需要がみられました。海外でも、欧米で自動車・航空宇宙関連を中心に底堅く推移したほか、中国では自動車及びスマートフォン関連向けを中心に旺盛な設備投資が見られ、アジアでも輸出の回復により持ち直しの動きがみられました。
このような事業環境の中、当社グループでは、東京でのINTERMOLD 2017や中国・北京でのCIMT2017など国内外の展示会に出展し積極的な営業活動を展開しました。INTERMOLDでは昨年のJIMTOFに引き続き従来機からサイズアップした金属3Dプリンタ「OPM350L」及び金属3Dプリンタで造形した金型専用の射出成形機「MR30」による「プラスチック成形革命」の実演を行いました。また、足元で需要の高まる食品機械についてもFOOMA2017に出展し、新しく開発した麺生地混合装置「エアロッカー式真空チャンバー」や各種製麺機の展示を行いました。
当社グループの業績は、国内ではものづくり補助金が3月に採択されたことにより、補助金採択後の受注は自動車、スマートフォン関連を中心に好調に推移いたしましたが、第1四半期の売上は伸び悩む結果となりました。北米では、底堅く推移していた自動車、航空宇宙、医療機器関連の需要にはやや減速感が見られました。欧州はロシア・トルコ等の一部の地域には依然として弱さが見られた一方、ドイツ、イギリス、イタリアを中心に自動車、航空宇宙関連から旺盛な需要が見られる等、全体としては好調に推移しました。中国ではものづくりの高度化及び自動化対応等の影響を受け高精度機の需要が拡大しており、3月以降は高水準の受注が継続しています。アジア地域においても自動車関連で回復基調にあります。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高211億79百万円、営業利益14億42百万円、経常利益16億39百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は11億37百万円となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
工作機械事業 …国内では3月に採択されたものづくり補助金等の影響により、補助金採択後はスマートフォン関連の電子部品やレンズ向け及びコネクタなど高付加価値部品関連から受注が好調に推移しましたが、第1四半期の売上は伸び悩む結果となりました。海外においては、北米では低調に推移していたエネルギー関連が回復傾向にあるものの、底堅く推移していた自動車、航空宇宙、医療機器関連の需要にはやや減速感がみられました。欧州においては、ロシアやトルコ等の一部の地域は依然として弱さが見られた一方で、ドイツ、イギリス、イタリアを中心に自動車、航空宇宙関連で受注・売上共に好調でした。中国ではものづくりの高度化及び自動化対応等の影響に加え、中国政府の補助金政策も追い風となり、自動車及びスマートフォン関連を中心に高水準な受注が継続しました。アジア地域でも、韓国の半導体やスマートフォン関連やタイ・ベトナムの自動車、二輪車関連で回復傾向が見られました。上記の結果、当事業の売上高は158億41百万円となりました。
産業機械事業 …国内では電装化が進む自動車関連においてコネクタやセンサー部品など高付加価値部品向けの需要が継続しました。海外においては、北米では医療機器・自動車関連向けの需要にやや減速感が見られました。中国、アジア地域ではスマートフォン及び車載カメラ用光学レンズの成形や防水対応用のシリコーン成形の需要が継続しており、総じて好調な結果となりました。上記の結果、当事業の売上高は32億66百万円となりました。
食品機械事業 …食品機械事業は、各種製麺機、麺製造プラントなどの開発・製造・販売、その保守サービスを行っております。国内においては、コンビニエンスストアやスーパーマーケット及び外食チェーン店向けを中心に、高品質な調理麺の製造設備の需要が継続しているほか、製麺設備の一部を応用した米飯の炊飯装置の需要が出始めています。海外においても、日本食ブームの影響等を受け、北米やアジア地域でロングライフ麺や冷凍麺製造設備、米飯の炊飯装置等の需要が見られました。受注及び納入は概ね計画通りに推移いたしましたが、平均単価が比較的大きい当事業において、複数の案件で検収が第2四半期以降にずれ込んだため、売上高は通期計画に対して低調に推移いたしました。上記の結果、当事業の売上高は4億63百万円となりました。
その他 …その他は、精密コネクタなどの受注生産を行う精密金型・精密成形事業、リニアモータやセラミックス部材など独自の技術を活かした製品及びLED照明機器の開発・製造・販売を行う要素技術事業、放電加工機、マシニングセンタ及び射出成形機などのリース事業から構成されております。精密金型・精密成形事業は自動車関連からの需要が好調だったほか、半導体装置向けのセラミックスの販売も好調な結果となりました。上記の結果、当事業の売上高は16億6百万円となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、13億79百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては内外の市場動向が挙げられます。国内市場においては、日銀の金融緩和政策や政府の補助金政策の動向により左右される可能性もありますが老朽化設備の更新需要などもあり、今後も継続した需要が見込まれます。海外市場においては、北米・欧州においては自動車及び航空宇宙関連の需要が堅調に推移しており、足元では総じて緩やかな回復が見込まれていますが、米国新政権の政策及び欧州での政治情勢のほか、原油をはじめとする資源価格の変動や地政学リスクの高まり、欧米等での金利引き上げに伴う為替変動リスクなどもあり先行きには不透明感があります。中国及び東南アジア等の新興国市場では、ものづくりの高度化や自動化設備の需要の高まりを受け、今後も高精度機の需要増加が予想されます。
こうした中、工作機械事業及び産業機械事業におきましては、日本・欧米などの成熟市場と中国市場、東南アジアをはじめとする新興国市場それぞれに応じた事業展開を推進しております。成熟市場においては、競争力のある製品を投入しシェアアップを図るとともに、既存の納入機のユーザーへの継続的な技術指導や保守メンテナンスを通じて、更新需要の取り込みや周辺機器及び消耗品の販売強化を図ります。中国市場及び新興国市場においては、景気減速の影響もあり、価格競争が激化しております。その状況の中で、新興国市場のニーズを反映した低価格機種の開発、販売を強化するとともに、拠点整備などを推進し、収益力の確保を図っています。当社グループは、グローバル市場におけるリスクへの対応力を高め、特定の業種や地域の需要環境に依存しない、安定した収益構造を目指してまいります。
また、次世代のものづくりを担う金属3Dプリンタを新たな成長ドライバーに事業の拡大を図っております。金属3Dプリンタにおいて、加工速度・加工精度の向上、製品ラインナップの拡充、対応する金属粉の種類の充実など、研究開発に力を入れ、販売を強化しています。さらに、ものづくりのすべての工程が当社グループの技術のみで完結できるワンストップソリューションの強みを活かし、「プラスチック成形革命」をキーワードに、金型製造リードタイムの短縮や生産コストの削減、成形サイクルの短縮などを実現してまいります。
さらに、景気動向に左右されにくい事業ポートフォリオ構築を目指し食品機械事業にも注力してまいります。国内市場では、調理麺の品質向上を目的とした設備の導入、海外市場においては膨大な人口と豊かな食文化をもつ中国の存在、日本食ブームの高まりなど、食品機械事業の成長性は非常に高いと言えます。今後は放電加工機と同様、食品機械業界のリーディングカンパニーとなることを目指し、事業の拡大に取り組んでまいります。
当社グループは従来から放電加工機等をネットワークに接続し活用するアプリケーションソフトウエアを提供してまいりましたが、近年のIoT(Internet of Things:モノのインターネット)やインダストリー4.0(ドイツ政府が推進する製造業の高度化・デジタル化)などの動きを踏まえて、さらなる生産性向上、生産自動化など、様々な取り組みを強化してまいります。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループのメイン事業である工作機械及び産業機械事業の業績は、製造業の設備投資動向に依るところが大きく、景気変動の影響を強く受けます。これに対し、当社グループでは、景気による影響が比較的少ない食品機械事業などの事業を拡充するほか、要素技術事業で新たな顧客を獲得し、景気変動リスクの低減を図ってまいります。さらに、研究開発の成果等によって新しい事業を興し、リスク分散を図り、安定した事業ポートフォリオの構築を図ってまいります。
また近年、地震のような自然災害、火災、大規模なシステム障害などにより事業継続が困難になる事象が相次いでおります。当社グループでは、そのような危機に直面した場合でも、被害を最小限に抑え、事業継続を確実にするため、事業継続計画を策定し運用しています。生産能力の分散化を図るなど災害に強い生産体制の再検討・再構築を図ってまいります。また、地球温暖化など急激な環境変化を背景に、持続可能な社会に貢献する事業活動の重要性が高まっております。当社グループは、次世代自動車や車両の軽量化など環境負荷低減の取組みにも積極的に関与し、地球環境に配慮したものづくりを通し、サスティナブルな社会に寄与する事業展開を推進してまいります。