第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

2【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)が判断したものであります。

 当社は、平成29年6月29日開催の第41回定時株主総会で「定款一部変更の件」が承認されたことを受け、平成29年度より決算日を3月31日から12月31日に変更いたしました。従いまして、前連結会計年度は決算期変更の経過期間となり、前第1四半期連結累計期間については、当社並びに3月決算の連結子会社及び持分法適用関連会社は3ヶ月(平成29年4月1日~平成29年6月30日)、12月決算の連結子会社は6ヶ月(平成29年1月1日~平成29年6月30日)を連結対象期間とした変則的な決算となっております。12月決算の連結子会社は中国の連結子会社7社が該当します。このため、対前年同四半期比増減については記載しておりません。

 

(1) 業績の状況

 当第1四半期連結累計期間のわが国経済は、輸出の緩やかな増加を背景とした好調な企業業績に加え、堅調な雇用環境による個人消費の回復など、景気は緩やかな回復が継続しました。海外経済においては、米国経済は雇用環境の改善や堅調な個人消費、企業業績の回復が下支えとなり堅調に推移したほか、欧州でも輸出の緩やかな増加や底堅い個人消費により、景気回復が継続しました。中国経済は世界経済の回復に伴う輸出の拡大や個人消費の増加により堅調に推移し、アジア経済も濃淡はありますが総じて堅調となりました。しかしながら、年初からの為替相場の変動、米国や中国での通商政策の影響、地政学リスクなどの懸念材料もあり、先行きは不透明な状況にあります。

 当社グループが属する機械業界においては、国内の自動車、半導体、電子部品関連を中心に引き続き需要が好調に推移し、全体の需要を牽引しました。海外は米国及び欧州では自動車、航空宇宙関連を中心に幅広い分野から需要が堅調であったほか、中国では、自動車、電子部品、産業機械向けなど幅広い業種において旺盛な設備投資需要が見られ、アジアも堅調に推移しました。

 このような事業環境の中、当社グループでは世界各地の展示会に出展しソディックブランドの強化に取り組みました。ドイツにて開催された第20回国際金属加工技術博覧会(METAV 2018)では、大型の金型加工・部品加工に適した最新鋭のワイヤ放電加工機「ALC800G」を展示するなど、欧州でのシェア拡大に向け積極的な営業活動を展開しました。

 また、足元の需要増加に対応するため生産体制の強化を進めております。国内では、加賀事業所(石川県)において市場の変化に柔軟に対応できる生産体制を構築するため、放電加工機、マシニングセンタ、金属3Dプリンタ、射出成形機など、多種多様な製品の生産が可能なマルチファクトリーの建設を進めております。海外では、年初にタイの第2工場の増設が完了し、増産体制を構築しています。また、金属3Dプリンタ関連の研究開発、新電源、新世代CNC等の新たな要素技術の開発、次世代技術の開発を強化するために横浜本社に研究開発棟を建設しているほか、米国販社及び上海販社の新社屋への移転など営業拠点の整備も進め、各地域での販売力の強化に努めています。

 当社グループの業績は、国内では、自動車、半導体関連からの需要が堅調でした。北米では、自動車や航空宇宙関連の需要にはやや慎重さが見られました。欧州はロシア・トルコ等の一部の地域には依然として停滞感が見られた一方、ドイツ、イタリアなどでは自動車、航空宇宙関連からの需要が継続しました。中国では春節休暇に伴い、生産、販売に一部影響が見られたものの、ものづくりの高度化及び自動化対応等の影響や政府の補助金政策も後押しとなり、春節明けは受注・販売ともに好調に推移しました。アジア地域においても自動車、半導体関連を中心に回復基調となりました。

 以上の結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高183億85百万円、営業利益22億27百万円、経常利益19億47百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は13億24百万円となりました。

 セグメントの業績は以下のとおりであります。

〔売上高の内訳〕                                    (単位:百万円)

 

前第1四半期連結累計期間

(自 平成29年4月1日

  至 平成29年6月30日)

当第1四半期連結累計期間

(自 平成30年1月1日

  至 平成30年3月31日)

 

 

 

※参考:前年同一期間

(自 平成29年1月1日

  至 平成29年3月31日)

工作機械事業

15,841

13,366

 

11,316

産業機械事業

3,266

2,424

 

3,072

食品機械事業

463

1,005

 

970

その他

1,606

1,588

 

1,246

売上高 合計

21,179

18,385

 

16,606

 

〔セグメント利益の内訳〕                                (単位:百万円)

 

前第1四半期連結累計期間

(自 平成29年4月1日

  至 平成29年6月30日)

当第1四半期連結累計期間

(自 平成30年1月1日

  至 平成30年3月31日)

 

 

 

※参考:前年同一期間

(自 平成29年1月1日

  至 平成29年3月31日)

工作機械事業

1,510

2,361

 

1,522

産業機械事業

313

148

 

450

食品機械事業

△101

68

 

△51

その他

390

308

 

146

調整額

△669

△660

 

△676

営業利益 合計

1,442

2,227

 

1,391

※前年同一期間は当第1四半期連結累計期間(平成30年1月1日から3月31日)に対応する前年の同一期間(平成29年1月1日から3月31日)で、全社の連結対象期間を統一し調整した数値です。

 

<工作機械事業>

 当社の最大市場である中国では、春節休暇に伴い生産、販売に一部影響が見られたものの、ものづくりの高度化や自動化対応、政府の補助金政策などが追い風となり、春節明けには電動化が進む自動車関連、高機能化するスマートフォン関連、活況な半導体関連を中心に受注・販売ともに好調に推移しました。北米の自動車関連では設備投資に慎重さが見られましたが、国内では自動車及び半導体関連が堅調だったほか、欧州でもドイツ、イタリアを中心に、自動車、航空宇宙関連が引き続き堅調に推移しました。その他アジア地域も、タイ、インド、ベトナム、マレーシアなどは自動車関連を中心に回復基調が見られました。上記の結果、当事業の売上高は133億66百万円、セグメント利益は23億61百万円となり、生産性の向上により高い収益性を確保いたしました。

 

<産業機械事業>

 日本、中国、アジアにおいてコネクタやセンサー部品など自動車関連の需要は引き続き堅調に推移しました。スマートフォン関連ではコネクタ向けに一服感が見られましたが、光学レンズ成形の需要先の拡大が見られました。北米についても医療機器関連を中心に堅調な需要が継続しました。引き合いは増加傾向にあるものの、春節休暇などの影響により期前半の売上高が伸び悩んだこともあり、第1四半期はやや力強さを欠く結果となりました。上記の結果、当事業の売上高は24億24百万円、セグメント利益は1億48百万円となりました

 

食品機械事業>

 食品機械事業は、各種製麺機、麺製造プラント、包装米飯製造装置などの開発・製造・販売、その保守サービスを行っております。高品質な調理麺の製造設備需要が引き続き堅調に推移したほか、前期に新しく立ち上げた包装米飯製造装置の需要は国内外で増加しています。受注及び出荷は概ね計画通りに進捗しましたが、複数の案件で検収が第2四半期以降にずれ込んだため、前年同四半期比では売上高・セグメント利益共に増加したものの、計画対比では伸び悩みました。上記の結果、当事業の売上高は10億5百万円、セグメント利益は68百万円となりました。

 

<その他>

 その他は、精密コネクタなどの受注生産を行う精密金型・精密成形事業、リニアモータやセラミックス部材など独自の技術を活かした製品及びLED照明機器の開発・製造・販売を行う要素技術事業、放電加工機、マシニングセンタ及び射出成形機などのリース事業から構成されております。精密金型・精密成形事業は、引き続き自動車関連の需要が堅調に推移したほか、セラミックスの販売も半導体製造装置向けを中心に好調に推移した結果、当事業の売上高は15億88百万円、セグメント利益は3億8百万円となりました

(2)経営方針・経営戦略等

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、9億10百万円であります。

 なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

 当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては内外の市場動向が挙げられます。米国の通商政策及び欧州の政治情勢、東アジアでの地政学リスクのほか、欧米等での金利引き上げに伴う為替変動リスクなどが懸念されるものの、グローバルにものづくりが発展していく中で、設備投資需要は継続的に拡大していくものと見ています。その中でも、当社の主要な仕向け先である自動車産業における軽量化への対応、電装化、次世代自動車へのシフトに加え、スマートフォンの高機能化の動きもあり、高精度機のニーズはさらに高まっていくことが予想されます。

 こうした中、工作機械事業及び産業機械事業におきましては、日本・欧米などの成熟市場と中国市場、東南アジアをはじめとする新興国市場それぞれに応じた事業展開を推進しております。成熟市場においては、競争力のある製品を投入しシェアアップを図るとともに、既存の納入機のユーザーへの継続的な技術指導や保守メンテナンスを通じて、更新需要の取り込みや周辺機器及び消耗品の販売強化を図ってまいります。中国市場及び新興国市場においては、市場のニーズを反映した低価格機種の開発、販売を強化するとともに、拠点整備などを推進し、収益力の確保を図っております。当社グループは、グローバル市場におけるリスクへの対応力を高め、特定の業種や地域の需要環境に依存しない、安定した収益構造を目指してまいります。

 また、次世代のものづくりを担う金属3Dプリンタを新たな成長ドライバーに事業の拡大を図っております。金属3Dプリンタにおいて、加工速度・加工精度の向上、製品ラインナップの拡充、対応する金属粉の種類の充実など、研究開発に力を入れ、販売を強化しています。2016年4月からは日本、中国及びその他アジア地域に加え、金属3Dプリンタの先行市場である欧米地域での営業活動を開始いたしました。さらにまた、大型機「OPM350L」の開発により、金型だけでなく部品加工の分野まで裾野を広げることでさらなる需要の創造、拡大を目指してまいります。さらに、ものづくりのすべての工程が当社グループの技術のみで完結できるワンストップソリューションの強みを活かし、「プラスチック成形革命」をキーワードに、金型製造リードタイムの短縮や生産コストの削減に加えて、金属3Dプリンタで製造した金型専用の射出成形機「MR30」を活用して成形サイクルの短縮を実現してまいります。

 産業機械事業においては、海外売上高比率の向上を図るため、マーケットニーズの高い全電動射出成形機「MSシリーズ」のラインナップを拡充し、新興国などのボリュームゾーンでの販売拡大を図ってまいります。また、軽量化が求められる自動車業界向けを中心にアルミニウム合金対応の射出成形機「ALM450」を従来のダイカストマシンにかわる製品となるよう取り組んでおります。

 さらに、景気動向に左右されにくい事業ポートフォリオ構築を目指し食品機械事業にも注力してまいります。国内市場では、調理麺の品質向上を目的とした設備の導入、海外市場においては膨大な人口と豊かな食文化をもつ中国の存在、日本食ブームの高まりなど、食品機械事業の成長性は非常に高いと言えます。加えて製麺機の技術を応用して、製菓業界や包装惣菜業界など製麺業界以外への展開や新たに立ち上げた包装米飯製造装置の国内外での販売先の拡大を進めております。今後は放電加工機と同様、食品機械業界のリーディングカンパニーとなることを目指し、事業の拡大に取り組んでまいります。

 当社グループは従来から放電加工機等をネットワークに接続し活用するアプリケーションソフトウエアを提供してまいりましたが、近年のIoT(Internet of Things:モノのインターネット)やインダストリー4.0(ドイツ政府が推進する製造業の高度化・デジタル化)などの動きを踏まえ様々な取り組みを推進しています。当社では、金属3Dプリンタで造形した金型専用の射出成形機「MR30」を用いた金型の自動交換システム「ICF-V」を開発し、射出成形のIoTを具現化したスマートファクトリーを提案しています。成形機への金型の装着から材料乾燥・供給、成形品の製造、金型交換までを完全無人化・自動化を実現できるシステムであり、ネットワークに接続された機械の各情報を活用し、監視、保守、制御、分析することで、工程の見える化を実現できます。今後もさらなる生産性向上、生産自動化など、様々な取り組みを強化してまいります。

 

(6)経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループのメイン事業である工作機械及び産業機械事業の業績は、製造業の設備投資動向に依るところが大きく、景気変動の影響を強く受けます。これに対し、当社グループでは、景気による影響が比較的少ない食品機械事業などの事業を拡充するほか、要素技術事業で新たな顧客を獲得し、景気変動リスクの低減を図ってまいります。さらに、研究開発の成果等によって新しい事業を興し、リスク分散を図り、安定した事業ポートフォリオの構築を図ってまいります。

 また近年、地震のような自然災害、火災、大規模なシステム障害などにより事業継続が困難になる事象が相次いでおります。当社グループでは、そのような危機に直面した場合でも、被害を最小限に抑え、事業継続を確実にするため、事業継続計画を策定し運用しています。生産能力の分散化を図るなど災害に強い生産体制の再検討・再構築を図ってまいります。また、地球温暖化など急激な環境変化を背景に、持続可能な社会に貢献する事業活動の重要性が高まっております。当社グループは、次世代自動車や車両の軽量化など環境負荷低減の取組みにも積極的に関与し、地球環境に配慮したものづくりを通し、サスティナブルな社会に寄与する事業展開を推進してまいります。