文中における将来の事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)が判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、最高の製品を提供し、お客様の「ものづくり」をサポートすることによって、社会の発展に貢献することを基本方針としており、社名の由来である「創造(SO)」「実行(DI)」「苦労、克服(C,K)」の理念の下、お客様と共に困難な問題を解決することによって、お客様に信頼して頂くことが企業の継続的発展のために最も重要なことと考えております。
当社グループは、現在までその中で培った貴重な経験を集約して、新たな技術・製品を開発することにより、多くのビジネスチャンスを見つけてまいりました。
今後におきましてもこの企業理念を守り、技術的優位性が高く、お客様に資する製品の開発に努め、収益力の強化につながるよう、グループ全社を挙げて取り組んでまいります。
(2)目標とする経営指標
当社は、中長期的な株主の皆様への利益還元と、財務体質の強化を重視しており、その前提となる経営指標は、連結経常利益率とD/Eレシオを採用しております。当連結会計年度においては、連結経常利益率11.6%、D/Eレシオ0.72倍となりました。連結経常利益率につきましては、目標を達成いたしましたが、D/Eレシオにつきましては、下記の数値目標を早期に達成できるよう努めてまいります。
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区 分 |
数値目標 |
|
連結経常利益率 |
10%以上 |
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D/Eレシオ |
0.5倍以下 |
(注)D/Eレシオの算出方法:有利子負債(無利息の転換社債型新株予約権付社債についても対象)÷ 株主資本
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループの事業領域は、放電加工機、マシニングセンタ、金属3Dプリンタ、射出成形機、食品機械、これら当社製の機械装置を使用して精密な金型や成形品を製造する事業及びセラミックス部材、リニアモータなど当社グループの製品を製造するために開発した技術を使用した応用機器の外部販売など、「ものづくり」に関係する多岐に渡るビジネスを展開しております。
当社グループでは「未来を創る」をコンセプトとして、お客様の「ものづくり」のお手伝いをする中で培ったコア技術を応用することによりお客様が必要とされる生産財を一貫して提供できる体制を整えること、組織の再編を通じて経営資源の最適化を図ることにより、収益力の一層の強化を図っております。また、中長期的な成長を実現するため中長期計画を策定し、経営基盤の強化に努めております。
当社は、創業50周年を迎える2026年をターゲットにソディックグループ長期経営計画「Next Stage 2026 ~Toward Further Growth~」を策定致しました。「創造」「実行」「苦労・克服」の精神を基に、自社技術をさらに向上し、新たな製品群への応用開発を進め、ものづくりを通して持続可能な社会に貢献することを経営方針とし事業の拡大を目指します。現在の収益の大半を占める放電加工機だけでなく、精密マシニングセンタ、金属3Dプリンタ、軽金属射出成形機、包装米飯製造装置など今後の成長を牽引する製品群の育成により事業ポートフォリオを変革し、安定した収益基盤の構築を目指してまいります。
定量目標としては、2026年12月期までに、売上高1,250億円、営業利益170億円を展望しております。
各事業の具体的施策は以下の通りです。
<工作機械事業>
当社のメインの事業である工作機械事業においては、放電加工機に次ぐ製品群、金属3Dプリンタ、精密マシニングセンタを育成し、事業領域の拡大を図っていく方針です。
当社のコア製品である放電加工機は、次世代自動車、5G(第5世代インターネット通信)、自動化対応など技術革新への対応を進め、世界シェア・収益性向上を引き続き推進するほか、成長市場であるインドやメキシコ、また日本、中国に比べてシェアの低い欧米でのシェアアップを図ります。
金属3Dプリンタは、金型及び部品加工におけるアプリケーション、加工ノウハウ、金属粉末の拡充を進めるとともに、レーザーや制御技術などのコア技術の内製化を進め、コスト競争力の向上を進めてまいります。
精密マシニングセンタは、製品ラインナップの強化及び販売体制の強化により、高付加価値加工ニーズを取り込んでまいります。
生産体制においても、2018年に竣工したマルチファクトリー(石川県加賀市)をマザー工場として自動化対応や生産効率向上を進め、セル生産システムを海外工場にも横展開することで市場動向の変化や需要の波に柔軟に対応できる生産体制を構築してまいります。
<産業機械事業>
産業機械事業においては、当社独自のV-LINE®の製品競争力を活かし、高精密射出成形機のリーディングカンパニーとしての地位確立を目指します。
まず、海外売上高比率70%以上を目指すべく、欧州市場への参入や今後成長が期待されているインドなど新興国市場での販売を強化致します。市場ニーズの高い全電動射出成形機「MSシリーズ」のラインナップ拡充によるボリュームゾーンでの販売強化を目指すほか、中国・アジアを中心とした営業人員の拡充及びスキル向上など営業体制の整備を進めてまいります。
軽金属射出成形機についても、自動車の軽量化などを背景に需要の増加が期待できるため、アルミニウムやマグネシウム射出成形機のラインナップ拡充、安定成形、メンテナンス性の向上を進めております。
また、自動生産システム「ICF-V」やIoT・AIを活用した予防保全・状態管理等のソリューション力を強化致します。
<食品機械事業>
食品機械事業においては、海外販売・海外生産体制を強化し、グローバルな食品機械メーカーを目指してまいります。
中華圏及びアジア地域では、中間所得層の増加や物流インフラの高度化に伴い、冷凍麺やチルド麺、包装米飯などの高付加価値製品の需要拡大が期待できます。日本での実績を活かし、大手食品メーカーをターゲットに新規及び更新需要の開拓を進めてまいります。
また、製麺機、包装米飯製造装置に次ぐ製品群の育成を進めます。拡大が見込まれる中食市場向けの製品や自動化、省人化ニーズに応える製品群など、今後の市場ニーズに合った製品ラインナップを拡充してまいります。
生産体制についても中国での生産拡大など現地生産・現地販売の体制を早急に整えてまいります。
<その他>
精密金型・精密成形事業においては、金属3Dプリンタで造形した金型及びその専用射出成形機を活用したプラスチック部品の自動生産システムのより一層の強化により、収益性を高めます。さらに、これらの活動を金属3Dプリンタの成功事例として、お客様に周知して頂くことで、金属3Dプリンタの普及にも貢献できると考えています。
セラミックス部品については、有機EL向けの製品開発を進めるなど高付加価値分野への販売拡大を目指します。
全社的には、経営基盤の強化として、コーポレートガバナンス体制強化に向けた取締役会の実効性向上、監督機能の強化、多様性の向上を推進するほか、人事面では採用強化、人事制度の見直し、人材育成、働きやすい職場環境作りなど、働き方改革を推進してまいります。また、事業管理体制の見直しにより、需要動向や市場変化に強い生産・販売体制を構築してまいります。
また、資本政策としては、まず財務の健全性の目標である、D/Eレシオ0.5倍以下、ネットキャッシュプラス、自己資本比率55%を確保し、安定した財務基盤の構築を目指します。その後、成長投資や株主還元等、バランスのとれた資本配分を行います。株主還元としては、より業績連動を加味した株主還元を実施するべく、DOE2.0%以上を保持しつつ、配当性向30%を目途に段階的に引き上げてまいります。
(4)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループのメイン事業である工作機械及び産業機械事業の業績は、製造業の設備投資動向に依るところが大きく、景気変動の影響を強く受けます。これに対し、当社グループでは、景気による影響が比較的少ない食品機械事業などの事業を拡充するほか、要素技術事業で新たな顧客を獲得し、景気変動リスクの低減を図ってまいります。さらに、研究開発の成果等によって新しい事業を興し、リスク分散を図り、安定した事業ポートフォリオの構築を図ってまいります。
また近年、地震のような自然災害、火災、大規模なシステム障害などにより事業継続が困難になる事象が相次いでおります。当社グループでは、そのような危機に直面した場合でも、被害を最小限に抑え、事業継続を確実にするため、事業継続計画を策定し運用しています。生産能力の分散化を図るなど災害に強い生産体制の再検討・再構築を図ってまいります。また、地球温暖化など急激な環境変化を背景に、持続可能な社会に貢献する事業活動の重要性が高まっております。当社グループは、次世代自動車や車両の軽量化など環境負荷低減の取組みにも積極的に関与し、地球環境に配慮したものづくりを通し、サスティナブルな社会に寄与する事業展開を推進してまいります。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
<景気変動の影響について>
工作機械・産業機械業界の業績は、製造業の設備投資の動向に左右されやすいと言われております。当社グループが、今後成長を継続していくためには、世界各地のマーケットの状況を的確に把握し、その市場にあった製品群を投入することにより、地域経済の景気動向に左右されにくい製品構成にする必要があります。また、製品開発においても、不断の研究開発の結果として、常に最先端技術を応用した新製品を市場に投入することにより、より幅広い顧客層を獲得し、安定した収益構造の構築を目指してまいります。
<新市場への対応について>
当社グループは、成長市場である東南アジア・中国市場において、他社に先駆けて生産・開発拠点や販売拠点の拡充を進めてまいりました。その結果、これらの地域では日本同様の高いマーケットシェアを確保しております。しかし「ものづくり」の世界においても、新興成長国の台頭が見られ、工作機械各社もインドやメキシコ、ロシアなどでの販売強化に向け、販売子会社の設立や代理店へのサポートの強化などを進めています。今後も各市場の動向を注視し、適切な対応を継続してまいります。
<原価低減について>
製造面では、設計の見直しや更なる重要部材の調達コスト削減を推進するとともに、たな卸資産の適正化や生産工程の再検討、市場環境に柔軟に対応できる国際的な調達ルートの確立など、原価管理の厳格化を進め、各事業において収益力強化のため原価低減に向けた取り組みを推進しております。
<財務面について>
平成30年12月末現在で当社グループの有利子負債は、395億24百万円となっております(無利息の転換社債型新株予約権付社債についても対象としております。)。当期はD/Eレシオは0.72倍、連結経常利益率は11.6%となりました。連結経常利益率については、経営数値目標である10%以上を達成いたしましたが、D/Eレシオについては、0.5倍以下の目標達成に向けて、引き続き財務バランスを意識した経営に取り組んでまいります。今後も有利子負債の圧縮を含め様々な施策を行い、株主の皆様に対して継続した利益還元を可能にする強固な財務体質を早期に確立いたします。
当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項には以下のようなものがあります。当社グループとしては、これらのリスク発生の可能性を認識した上で発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も合わせて慎重に検討した上で行なわれる必要があると考えております。また、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点はご留意ください。
なお、文中における将来の事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)景気変動によるリスク
当社グループの業績は、自動車、通信機器、家電、精密機器、半導体、航空宇宙分野、医療機器分野、その他の業界の業績、設備投資動向に大きく影響を受ける傾向があります。また、世界同時不況のような状況に陥った場合は、当社グループの業績は大きな影響を受ける可能性があります。
(2)新規事業に関するリスク
当社グループは、上記(1)にあるように製造業の景気動向に業績が左右されやすい構造になっておりますので、常に新しい顧客層を取り込む必要があるため、新製品を市場に投入しております。しかし、その新しい製品をお客様に理解して頂き、売上高・利益の増加に貢献するまでには、時間を要する場合があり、そのような場合には、研究開発費、販売促進費などの費用は、その回収に先行して発生するため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)為替相場の大幅な変動によるリスク
当社グループにおける海外売上高の連結売上高に占める割合は60%以上あり、それぞれの国の経済状況に大きく依存します。また、海外との取引は米ドル、ユーロ、人民元等で決済されており、為替変動によっては、業績に影響を与える場合があります。特に工作機械事業において主要製品の90%以上をタイ国及び中国の現地法人が製造しているため、タイバーツ・中国人民元における対円・対米ドル為替相場の大幅な高騰が発生すると製品の製造コストの増大につながり、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
(4)海外事業におけるリスク
上記(3)為替相場の大幅な変動によるリスクの項目でも挙げましたが、当社グループは主要製品の大半を海外にて生産しており、海外売上高比率も高く、特に中国市場における売上高は30%以上を占めるなど依存度は年々高まっています。当社グループが事業活動を展開する国や地域において、予期しない法律または規制の変更、不測の政治体制または経済政策の変化、テロ・戦争・天災・その他の要因による社会混乱などが発生した場合、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。
(5)法的規制のリスク
当社グループの技術及び製品(以下、「製品等」という)については、外国為替及び外国貿易法の第25条及び第48条により、輸出等が規制されています。当社グループとしては、当社の輸出管理室において製品等が違法に輸出されないよう厳しくチェックしておりますが、万一製品等が懸念される国、需要者等へ違法に販売された場合、法的な制裁や社会的な信用の失墜などで業績に影響を与える可能性があります。
(6)競合に対するリスク
国内外に競合企業が存在するので、他社の技術で当社グループのカバーできる範囲を大きく超えた製品が開発された場合、当社は市場占有率を失う可能性があります。また、当社グループに関しましては、競合他社とは、技術力で差別化する戦略を採っておりますが、他社の値下げ攻勢により、当社グループ製品の販売価格も引き下げざるを得ない状況になった場合、利益を圧迫する可能性があります。
(7)仕入れに関するリスク
機械の主要構造体である鉄鋳物や加工タンクなどに使用されるステンレス材、消耗品等に使われる真鍮や銅等の価格の高騰が長期化した場合、当社製品の原価に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、受注の一時的集中や天災等の影響による仕入先の部材供給能力低下などで、部材の需要量が供給量を大きく超えた場合、生産数量の不足から受注機会を損失する可能性があります。
(8)災害に関するリスク
当社グループの工場、事業所などにおいて、万一大きな産業事故や自然災害が発生した場合には、社会的信用の失墜や、補償などを含む事故対策費用、生産活動の停止による機会損失及び顧客に対する補償などによって、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(9)有利子負債のリスク
平成30年12月末現在の有利子負債残高は395億24百万円となっております(無利息の転換社債型新株予約権付社債についても対象としております。)。事業資金の調達及び返済は、金利情勢その他の外的環境に左右されるため、金利が上昇するなどした場合には業績に影響が及ぶ可能性があります。また、当社の業績が著しく悪化した場合には、金融機関からの資金調達が困難になる可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当社は平成29年6月29日開催の第41回定時株主総会で「定款一部変更の件」が承認されたことを受け、平成29年度より決算日を3月31日から12月31日に変更いたしました。従いまして、前連結会計年度は決算期変更の経過期間となり、前連結会計年度については、当社並びに3月決算の連結子会社及び持分法適用関連会社は9ヶ月(平成29年4月1日~平成29年12月31日)、12月決算の連結子会社は12ヶ月(平成29年1月1日~平成29年12月31日)を連結対象期間とした変則的な決算となっております。12月決算の連結子会社は中国の連結子会社7社が該当します。このため、対前期増減については記載しておりません。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善により景気は緩やかな回復基調が続きました。海外経済においては、米国経済は雇用環境の改善や堅調な個人消費、企業業績の回復が下支えとなり堅調に推移しました。欧州では輸出及び個人消費の減少により、年後半にかけて景気はやや減速感がみられ、中国経済も米国との貿易摩擦の影響により輸出が鈍化するなど景気減速が続いております。アジア経済については地域ごとに濃淡はありますが総じて回復基調が継続しました。しかしながら、米国や中国での通商政策の影響、欧州の政治情勢、金融市場の変動などの懸念材料もあり、先行きは不透明な状況にあります。
このような事業環境の中、当社グループでは、6月に中国・上海で開催されたDMC2018(中国国際金型技術と設備展覧会)や、9月にシカゴにて開催されたIMTS2018(シカゴ国際工作機械見本市)、11月の東京でのJIMTOF2018(日本国際工作機械見本市)など国内外の展示会に出展しソディックブランドの強化に取り組みました。JIMTOFでは、大型金型及び大型部品加工に対応したリニアモータ駆動ワイヤ放電加工機「AL800P」や超精密加工領域での高速・高効率加工を実現する形彫り放電加工機「AP30L」、金属3Dプリンタの多様化するニーズに対応すべく高速造形を可能にした金属3Dプリンタ「LPM325」などの新製品の実演を行ったほか、IoTを活用した自動化システムを展示するなど、シェア拡大に向けた積極的な営業活動を展開しました。
また、中長期的な観点から経営体制の強化を進めております。海外では、タイの第2工場を増設し増産体制を構築したほか、国内の加賀事業所(石川県)において放電加工機、マシニングセンタ、金属3Dプリンタ、射出成形機など、多種多様な製品の生産が可能なマルチファクトリーが11月に竣工し、市場の変化に柔軟に対応できる生産体制を構築しました。また、北米及び上海での営業拠点を整備し営業体制を強化したほか、英国営業拠点の新オフィスの建設を進めております。横浜本社では、5月に研究開発棟が竣工し、金属3Dプリンタ関連の研究開発、新電源、次世代CNC等の要素技術の開発を強化しております。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高827億16百万円、営業利益98億88百万円、経常利益96億19百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は64億62百万円となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
〔売上高の内訳〕 (単位:百万円)
|
|
前連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成29年12月31日) (注)1 |
当連結会計年度 (自 平成30年1月1日 至 平成30年12月31日) |
|
※参考:前年同一期間 (自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日) (注)2 |
|
工作機械事業 |
47,559 |
58,607 |
|
55,796 |
|
産業機械事業 |
9,981 |
11,155 |
|
12,721 |
|
食品機械事業 |
3,467 |
6,560 |
|
4,435 |
|
その他 |
4,596 |
6,392 |
|
5,760 |
|
売上高 合計 |
65,604 |
82,716 |
|
78,714 |
〔セグメント利益の内訳〕 (単位:百万円)
|
|
前連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成29年12月31日) (注)1 |
当連結会計年度 (自 平成30年1月1日 至 平成30年12月31日) |
|
※参考:前年同一期間 (自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日) (注)2 |
|
工作機械事業 |
7,478 |
9,988 |
|
9,300 |
|
産業機械事業 |
976 |
802 |
|
1,471 |
|
食品機械事業 |
178 |
674 |
|
127 |
|
その他 |
847 |
1,030 |
|
846 |
|
調整額 |
△1,991 |
△2,607 |
|
△2,583 |
|
営業利益 合計 |
7,490 |
9,888 |
|
9,161 |
(注)1.前連結会計年度は決算期の変更により平成29年4月1日から平成29年12月31日までの9ヵ月間となっております。
2.前年同一期間は当連結会計年度(平成30年1月1日から平成30年12月31日まで)に対応する前年の同一期間(平成29年1月1日から平成29年12月31日まで)で、全社の連結対象期間を統一し調整した数値です。
<工作機械事業>
工作機械事業は、主に放電加工機の開発・製造・販売、その保守サービスや消耗品の販売を行っております。当社の最大市場である中国では、ものづくりの高度化や自動化対応、電動化が進む自動車関連、半導体関連など成長市場を中心に継続的な需要が見られる一方、例年の秋口以降に受注が減速する季節要因に加え、スマートフォン関連の需要縮小、米中貿易摩擦による投資判断の先送りなどが顕在化し、第3四半期以降受注が減速しております。米国は自動車関連を中心に、国内では自動車及び半導体関連が引き続き堅調となりました。欧州ではドイツ、イタリアを中心に、自動車、航空宇宙関連で需要が見られ、その他アジア地域も、タイ、インド、マレーシアなどは自動車関連を中心に底堅く推移しました。
上記の結果、当事業の売上高は586億7百万円、セグメント利益は99億88百万円となりました。
<産業機械事業>
産業機械事業は、主に射出成形機の開発・製造・販売、その保守サービスや消耗品の販売を行っております。国内においてはコネクタやセンサー部品など自動車関連の需要は引き続き堅調に推移しました。米国についても医療機器関連を中心に堅調な需要が継続しました。しかしながら、中国及びアジアではスマートフォン関連の需要は減少しており、販売は伸び悩みました。
上記の結果、当事業の売上高は111億55百万円、セグメント利益は8億2百万円となりました。
<食品機械事業>
食品機械事業は、各種製麺機、麺製造プラント、包装米飯製造装置などの開発・製造・販売、その保守サービスを行っております。中国での大口案件を含め、高品質な麺製造設備需要が引き続き堅調に推移したほか、製麺設備の一部を応用した包装米飯製造装置の需要は国内及びアジアで継続して増加するなど、好調な市場環境が継続しています。また、省人化、衛生面の向上を目的とした自動化設備の需要も拡大しています。
上記の結果、当事業の売上高は65億60百万円、セグメント利益は6億74百万円となりました。
<その他>
その他は、精密コネクタなどの受注生産を行う精密金型・精密成形事業、リニアモータやセラミックス部材など独自の技術を活かした製品及びLED照明機器の開発・製造・販売を行う要素技術事業から構成されております。精密金型・精密成形事業は、金属3Dプリンタで造形した金型及びその専用射出成形機を使った高精密金型成形の実現に向け、ロボットを活用した自動化ライン等の開発に取り組んでおります。また、セラミックスの販売も半導体製造装置向けを中心に好調に推移しており、需要増加対応のため生産能力の増強を行っております。
上記の結果、当事業の売上高は63億92百万円、セグメント利益は10億30百万円となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べ22億59百万円減少し、1,195億55百万円となりました。主な減少要因は、現金及び預金が34億68百万円、受取手形及び売掛金が30億76百万円減少したことなどがあげられますが、建物及び構築物の増加56億58百万円などにより一部相殺されております。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ52億22百万円減少し、614億25百万円となりました。主な減少要因は、支払手形及び買掛金が12億37百万円、電子記録債務が8億37百万円、長期借入金が8億52百万円、1年内返済予定の長期借入金が6億83百万円減少したことなどがあげられます。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ29億62百万円増加し、581億29百万円となりました。主な増加要因は、利益剰余金が53億8百万円増加したことなどがあげられますが、為替換算調整勘定の減少16億82百万円などにより一部相殺されております。以上の結果、自己資本比率は、48.5%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、以下のキャッシュ・フローの増減により、前連結会計年度末に比べ34億24百万円減少し、当連結会計年度末の残高は326億50百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、92億75百万円(前連結会計年度は45億22百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益89億29百万円、減価償却費30億85百万円などの増加要因によるもので、法人税等の支払額28億21百万円などで一部相殺されています。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、81億88百万円(前連結会計年度は47億15百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出81億34百万円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、34億85百万円(前連結会計年度は4億39百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出89億4百万円、配当金の支払による支出11億27百万円などによるものですが、長期借入による収入73億73百万円などで一部相殺されています。
④生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度(百万円) (平成30年1月1日~平成30年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
工作機械事業 |
55,896 |
- |
|
産業機械事業 |
12,786 |
- |
|
食品機械事業 |
6,394 |
- |
|
報告セグメント計 |
75,077 |
- |
|
その他 |
8,359 |
- |
|
合計 |
83,437 |
- |
(注)1.金額は、販売価格によって表示しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含めておりません。
3.上記の金額には、サービス売上等の生産を伴わないものは含めておりません。
4.前連結会計年度(平成29年12月期)は、決算期変更により変則的な決算となっております。このため、対前年同期比については記載しておりません。
b. 受注実績
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
工作機械事業 |
42,437 |
- |
8,269 |
- |
|
産業機械事業 |
9,460 |
- |
2,480 |
- |
|
食品機械事業 |
3,855 |
- |
3,573 |
- |
|
合計 |
55,753 |
- |
14,323 |
- |
(注)1.上記の金額には、サービス・消耗品等の受注は含まれておりません。
2.上記の金額には、消費税等は含めておりません。
3.前連結会計年度(平成29年12月期)は、決算期変更により変則的な決算となっております。このため、対前年同期比については記載しておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度(百万円) (平成30年1月1日~平成30年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
工作機械事業 |
58,710 |
- |
|
産業機械事業 |
11,286 |
- |
|
食品機械事業 |
6,560 |
- |
|
報告セグメント計 |
76,556 |
- |
|
その他 |
9,511 |
- |
|
計 |
86,068 |
- |
|
調整額 |
△3,351 |
- |
|
合計 |
82,716 |
- |
(注)1.金額にはセグメント間の内部売上高又は振替高を含めております。
2.上記の金額には、消費税等は含めておりません。
3.前連結会計年度(平成29年12月期)は、決算期変更により変則的な決算となっております。このため、対前年同期比については記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来の事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
売上高につきましては、中華圏を中心に放電加工機の販売が増加したことにより、827億16百万円となり、過去最高を更新いたしました。
利益面につきましても、放電加工機の販売台数増加による生産性の向上等により、営業利益は過去最高の98億88百万円、営業利益率は12.0%と高水準を確保いたしました。
b. 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載の通りであります。
c. 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に詳細は記載しておりますが、営業活動によるキャッシュ・フローで92億75百万円の資金を獲得し、設備投資など投資キャッシュ・フローで81億88百万円の支出となり、借入金の返済など財務活動によるキャッシュ・フローで34億85百万円の支出となりました。
当社グループの所要資金は、主に運転資金、設備投資などに対応するものであります。これらを自己資金、金融機関からの短期・長期借入金や社債(無利息の転換社債型新株予約権付社債についても対象としております。)により調達しており、運転資金の効率的な調達を行うため、複数の金融機関とコミットメント契約を締結しております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債残高(短期借入金、1年内返済予定の長期借入金、社債(無利息の転換社債型新株予約権付社債についても対象としております。)、長期借入金の合計)は395億24百万円であります。
d. 目標とする経営指標
当社の目標とする経営指標及び当該目標に対する当連結会計年度の達成度合は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標」に記載の通りであります。
該当事項はありません。
研究開発活動の拠点として、横浜本社技術研修センター研究開発棟に研究開発部門を置き、中国上海、米国カリフォルニア州シリコンバレーに研究開発子会社を開設しております。この世界3極体制のもと、技術研修センターを軸に、機械構造設計開発、放電加工機用電源の開発、放電加工機及びマシニングセンタなどの性能向上の研究を行っております。さらに中国上海、カリフォルニア州シリコンバレーなどの地域性を利用し、各種ソフトウエア開発、CNC装置開発、モーションコントローラ開発などの工作機械の基礎技術となる研究開発を実践しております。
なお、基礎・応用研究には、当社グループの合計で39億2百万円(工作機械事業28億2百万円、産業機械事業4億5百万円、食品機械事業93百万円、その他6億1百万円)の研究開発費を投入いたしました。
当連結会計年度における主な研究開発の成果は、以下のとおりであります。
・リニアモータ駆動大型ワイヤ放電加工機の開発(工作機械事業)
精密金型、精密部品加工分野において好評を頂いておりますワイヤ放電加工機「ALシリーズ」の大型モデルとしてより高精度・高速加工が可能な「AL800P」を開発いたしました。自動車業界でのEV化の普及や適応モデルの拡張に伴うモーターコアやリチウムイオン電池のセパレータ関連など、重要パーツである精密プレス金型の高度化及び長尺化に適しております。大開口のフルカバー、独立式操作パネル、三面自動上下式加工タンクを標準装備し、大型ワークのセッティングなどを含む段取り作業の効率化を通じ生産性向上に寄与します。
・リニアモータ駆動形彫り放電加工機の開発(工作機械事業)
当社の形彫り放電加工機のベストセラーモデル「APシリーズ」のフラッグシップモデルとしてリニアモータ駆動形彫り放電加工機「AP30L」を開発いたしました。世界初の自社製CFRP主軸と自社開発・新NC装置「LP4」、放電安定加工システム「アークレス4」を搭載することで、設置環境の温度変化、高速駆動時の発熱を最小限に抑制し、より高精度な金型製造を実現します。また、AI(人工知能)技術を活用した最新アプリケーションを搭載いたしました。
・細穴放電加工機の開発(工作機械事業)
ドリルでの加工が困難な深い穴の加工や切削が困難な難削材での高精度加工に対応するため、細穴放電加工機「Kシリーズ」の新製品「K6HL」を開発いたしました。3軸リニアモータ駆動により高加速で俊敏な駆動が可能となるほか、高速無電解回路により、難加工材料(チタン、ニッケル合金等)でも高品位な加工が可能となります。そのほか、加工時間の短縮や無人運転による省人化など作業効率の向上に寄与します。
・最高品位ナノマシニングセンタの開発(工作機械事業)
市場拡大が加速するスマートフォンやタブレット端末機、自動運転化による自動車部品の高精度化ニーズに対応するため、ナノ領域での安定した超微細・超精密高速加工を可能とした、ナノマシニングセンタ「AZ275nano」を開発いたしました。荒加工から仕上げ加工までの幅広い加工ニーズに適しており、XY軸ストロークアップによる加工領域の拡張と高効率化を実現いたします。
・高速造形対応金属3Dプリンタの開発(工作機械事業)
金属3Dプリンタの多様化するニーズに対応するため、高速造形を可能にした精密金属3Dプリンタ「LPM325」を開発いたしました。金属粉末の溶融凝固による3D造形加工と、造形した加工物への基準面加工が1台の機械で行える金属3Dプリンタとなります。金属造形と二次加工用の基準面だけを加工する機能に限定することで、チャンバーが小型化され、窒素濃度管理やヒューム処理が容易になり、造形速度が大幅に向上しました。さらに、省スペース及び低価格化も実現いたしました。
・ロングライフ麺(LL麺)製造装置の開発(食品機械事業)
調理面の品質向上のためのニーズに対応するため、LL麺製造装置を開発いたしました。最終製造工程である殺菌工程にて酸味が生じる問題に対し、独自技術の開発により酸味を低減でき、より高品質でおいしい麺の製造を実現いたします。
・十割そば対応麺生地混合真空ミキサーの開発(食品機械事業)
つなぎがなく、生地混合が困難とされていた十割そば製造工程において、当社独自のミキシング機構を採用した真空ミキサーを開発いたしました。最適な加水、生地撹拌を行うことで、機械での製造が難しいとされていた十割そばの生産が可能になります。