当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当中間連結会計期間の当社グループを取り巻く環境は、中華圏において内需を中心に底堅い需要が見られたものの、欧州の経済停滞、不安定な為替相場、ウクライナや中東情勢などの地政学的リスクに加え、米国の関税政策の影響により先行きの不透明な状況が継続しております。
業種別では自動車産業においては、日米欧の生産調整・投資計画の見直しによる低迷が長期化する一方で、データセンター向けの半導体・電子部品・コネクタ・航空宇宙関連などの需要は堅調に推移しております。
このような経済環境のもと、当社グループは「中国市場依存脱却」、「選択と集中」、「生産、販売体制をグローバルで再構築」、「バランスシート改善」を方針として、グループ全体での構造改革に取り組んでおります。
工作機械事業においては中国の蘇州工場の生産を厦門工場へ集約し、2025年11月稼働予定の新蘇州拠点にはCSセンター・テクセンター機能を設置いたします。産業機械事業においては高付加価値機種販売への注力、食品機械事業においては製麺機・米飯装置以外の分野に向けた新製品の開発強化等を進めており、さらにグループ全体での経費削減や遊休資産の売却等の対応にも取り組んでおります。
また、営業・サービス活動におきましては、当社加賀事業所(石川県)においてプライベートショーを開催し、放電加工機の自動化システムやデータセンター需要の生産に不可欠な細穴放電加工機「K3BL」、超精密ワイヤ放電加工機「EXC100L+」、高精度射出成形機「LP20EH4」などを紹介することでソディックブランドの浸透と拡販に努めました。
これらの結果、当中間連結会計期間の経営成績は、売上高379億80百万円(前年同期比13.1%増)、営業利益21億50百万円(前年同期は営業損失56百万円)、経常利益15億38百万円(前年同期比2.4%増)、親会社株主に帰属する中間純利益10億88百万円(前年同期比36.0%増)となりました。
セグメントの経営成績は以下のとおりであります。
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工作機械事業 |
売上高 |
27,847百万円 |
(前年同期比 |
11.9%増 |
) |
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営業利益 |
3,071百万円 |
(前年同期比 |
2,106百万円増 |
) |
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日欧米での自動車関連の低迷が継続した一方で中華圏においてはNEV車、スマートフォン、データセンター向け光コネクタ、電子部品などの需要は好調に推移しました。また、日欧米における航空宇宙、医療関係の堅調な需要が継続したため、売上高は前年同期比で増加となりました。 セグメント利益は、中国の生産集約化、人員配置の適正化、工場稼働率の向上などの改善が継続した結果、前年同期比で増加となりました。 ものづくりの高度化は今後も継続するとみられ、当社としては高精密・高精度加工に強みのある放電加工機の一層の拡販に加え、イタリアの金属3ⅮプリンタメーカーPrima Additive社の子会社化による製品の充実、販路拡大など高付加価値加工ニーズへの取り組みを進めております。 |
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産業機械事業 |
売上高 |
4,730百万円 |
(前年同期比 |
6.7%増 |
) |
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営業利益 |
141百万円 |
(前年同期比 |
154百万円減 |
) |
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日本、中華圏、米国を中心にデータセンター向け光コネクタ、スマートフォン、コンタクトレンズ向けの需要が堅調に推移し、売上高は前年同期比で増加しました。 セグメント利益は、構造改革である高付加価値モデルへのシフトを進めているものの 、人件費の増加や組織変更に伴う経費負担の見直しなどの影響もあり前年同期比で減少しました。 |
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食品機械事業 |
売上高 |
2,718百万円 |
(前年同期比 |
75.6%増 |
) |
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営業利益 |
354百万円 |
(前年同期比 |
347百万円増 |
) |
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国内外における製麺機関連設備や無菌包装米飯製造装置等の需要が堅調に推移しており、売上高、セグメント利益ともに前年同期比で増加しました。 市況としては中華圏、韓国を中心とした東南アジアなどの海外市場にて食の高品質化やインフラの整備等で生麺や米飯の需要は継続しており、さらに欧米などの新たな地域への営業活動を展開いたします。日本においては製麺設備の更新需要を中心に安定した需要が継続しております。 |
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その他 |
売上高 |
2,684百万円 |
(前年同期比 |
1.9%減 |
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営業利益 |
138百万円 |
(前年同期比 |
228百万円増 |
) |
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精密コネクタなどの受託生産を行う金型成形事業、リニアモータやセラミックス部材の販売等を行う要素技術事業から構成されております。 金型成形事業においては主要顧客である自動車関連向けの需要は中華圏を除く地域で鈍化傾向であるが一定程度の稼働を確保したものの、セラミックスやLED投光器関連の販売が一部後ろ倒しとなったことにより、売上高は前年同期比微減となりました。 |
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(2)財政状態の状況
当中間連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末と比較して、89億30百万円減少し、1,360億63百万円となりました。主な減少要因としては、現金及び預金の減少72億19百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の減少23億9百万円、商品及び製品の減少11億18百万円、機械装置及び運搬具の減少6億54百万円、建物及び構築物の減少5億41百万円などがあげられますが、のれんの増加32億12百万円などにより一部相殺されております。
また、負債は前連結会計年度末と比較して、62億81百万円減少し、542億85百万円となりました。主な減少要因としては、長期借入金の減少34億34百万円、短期借入金の減少18億81百万円、電子記録債務の減少16億19百万円などがあげられますが、契約負債の増加8億91百万円などにより一部相殺されております。
純資産は前連結会計年度末と比較して、26億49百万円減少し、817億77百万円となりました。主な減少要因としては、為替換算調整勘定の減少30億95百万円などがあげられますが、利益剰余金の増加3億20百万円などにより一部相殺されております。以上の結果、自己資本比率は、60.0%(前連結会計年度末比1.8ポイント増)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、以下のキャッシュ・フローの増減により、前連結会計年度末に比べ22億73百万円減少し、当連結会計年度末の残高は402億95百万円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、55億67百万円(前年同期は60億21百万円の獲得)となりました。これは主に売上債権の減少24億34百万円、税金等調整前中間純利益18億72百万円、減価償却費16億68百万円等の要因によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、5億90百万円(前年同期は10億17百万円の使用)となりました。これは主に定期預金の払戻による収入46億93百万円によるものですが、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得30億2百万円と有形固定資産の取得による支出11億98百万円などで一部相殺されています。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、69億95百万円(前年同期は8億69百万円の獲得)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出45億16百万円、短期借入金の減少19億84百万円等の要因によるものです。
(4)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、17億38百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(1)当社は、2025年5月9日付でPrima Additive S.r.lの株式を追加取得し、連結子会社化いたしました。
詳細は、「第4 経理の状況 1.中間連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりでありま
す。
(2)当社は、2025年7月18日開催の当社取締役会において、アドバンテッジアドバイザーズ株式会社と事業提携
契約を締結することを決議し、同日付で本事業提携契約を締結いたしました。
詳細は、「第4 経理の状況 1.中間連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりでありま
す。