当連結会計年度は決算期変更により、平成26年12月1日から平成27年12月31日までの13ヶ月間となっております。このため、前期との比較は記載しておりません。
当連結会計年度は、当社に関連深い電子機器工業界において、自動車の電子化とスマートフォンの高機能化により好調にスタートしました。自動車は自動運転への期待を膨らませつつ堅調に推移しましたが、年央より中国経済の減速やスマートフォンの生産に陰りがみられ、通期を通してみると盛り上がりに欠ける状況となりました。
当社グループは近年強化してきた新製品群の開発・投入を急ぎ、それらが順調に市場で受入れられていることから、変化激しい営業環境のもと利益の確保と将来を見据えた効率改善などを進めております。
このような中、当連結会計年度の売上高は25,115百万円となり、営業利益は3,993百万円(売上高に対して15.9%)、経常利益は4,278百万円(同17.0%)、当期純利益は3,571百万円(同14.2%)となっております。
セグメント別では、「日本」では高度化するスマートフォンや自動車向けの生産回帰が実感され、当社の高品質な切削工具への需要が堅調に推移しております。この地区での売上高は15,176百万円、セグメント利益2,441百万円を計上しております。
日本を除く「アジア」では、強弱感が激しく難しい事業環境でしたが、高速通信インフラ関連からの切削工具需要を取込みつつ、主に高品質製品の拡販に注力しました。この地区での売上高は12,980百万円となり、セグメント利益は1,304百万円となっております。
また、北米での売上高は1,650百万円、セグメント利益は66百万円となり、欧州のそれは、順に1,394百万円、147百万円となっております。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ632百万円減少し、当連結会計年度末現在7,867百万円となっております。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、事業活動の安定と利益向上を主因として、6,388百万円の収入となっております。主なキャッシュ・イン項目は、税金等調整前当期純利益5,091百万円および減価償却費2,543百万円であり、主なキャッシュ・アウト項目は、法人税等の支払額967百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,238百万円の支出となりました。有価証券や投資有価証券の売却及び償還により流入したキャッシュ(2,529百万円)を、新たに投資しキャッシュ・アウトさせた(固定資産1,829百万円及び投資有価証券1,798百万円)ことが主な変動要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、6,042百万円の支出となりました。主なキャッシュ・アウト項目は、配当金の支払額755百万円と自己株式の取得による支出5,287百万円であります。
セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前期比(%) |
日本 | 15,139,675 | ― |
アジア | 7,844,320 | ― |
北米 | ― | ― |
欧州 | ― | ― |
合計 | 22,983,995 | ― |
(注) 1 金額は販売価格で換算しており、消費税等は含んでおりません。
2 当連結会計年度は決算期変更により、平成26年12月1日から平成27年12月31日までの13ヶ月間となっております。このため、前期比については記載しておりません。
当社グループは一部の受注に見込み分を上乗せした見込み生産が主体であります。従いまして、当該事項の記載は省略しております。
セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前期比(%) |
日本 | 9,336,846 | ― |
アジア | 12,735,131 | ― |
北米 | 1,649,424 | ― |
欧州 | 1,394,453 | ― |
合計 | 25,115,855 | ― |
(注) 1 数量については、取扱い品目が多岐にわたり記載が困難なため省略しております。
2 セグメント間取引については、相殺消去しております。
3 上記金額には、消費税等は含んでおりません。
4 当連結会計年度は決算期変更により、平成26年12月1日から平成27年12月31日までの13ヶ月間となっております。このため、前期比については記載しておりません。
当社グループに関連深い電子機器工業界では、自動車の電子化やIoT(モノのインターネット)の進展を 背景に、新たな成長を遂げるようとしています。今後とも、当社グループ製品への品質・技術要求は高まって いくことと思います。一方で、価格引下げ要求は根強く、目標とする利益率の確保には一層の努力が必要で す。上記の基本方針、戦略のもと、良質な売上高を多方面から獲得すること、ユーザーの課題を誰よりも早 く効率的に解決し続けること、および、あらゆる面での対応力向上のため原価低減を進めることを当面の課題と考えております。
具体的には、①ユーザーの課題解決に資する製品の継続的な開発・投入、②新分野での情報収集力・分析 力の向上、③原価低減推進を掲げてまいります。
「①ユーザーの課題解決に資する製品の継続的な開発・投入」については、コート皮膜の開発、コーティ ング製品の開発、新たな切削用途向けの画期的工具の開発などを重視し、ユーザーの多方面からの課題に対 して、多くの解決案・選択肢が提供できるようになっていきたいと思います。
「②新分野での情報収集力・分析力の向上」については、主に自動車業界・金型業界での地域ごとの特殊な 事情なども十分に吸い上げられる力を養っていきたいと思っております。多様性への理解、現地化のための 施策などマーケティング力の強化を進めつつ、場合によっては外部協力者の積極的な活用も図っていく所存 です。
「③原価低減推進」は、日頃から取組んでいることであり、昨今、自動化ラインの構築やコスト低減のためのアイディアを詰め込んだ改良ラインの構築にも踏み込んで展開しています。これらの動きを、グループ全体の調和のとれたものとして高められるよう強化していく所存です。
当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性のあるリスクや不確定な要因は以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。当社グループは、これらの発生可能性を認識した上で、発生の予防および発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、本項に含まれる将来に関する事項につきましては、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
①製造業の生産動向
当社グループの主な製品は、PCBドリルや超硬エンドミルなどの産業用切削工具と機械要素部品である直線運動軸受・測定機器などであります。このため、経営成績等は、製造業全般の生産動向や工場稼働率の動向により影響を受けています。
②PCBドリルへの依存体質
当社グループの売上高の大部分は、PCBドリルに依存しており、今後しばらくはこうした状況が続くものと予測されます。このため、同製品の主要市場であるプリント配線板市場の生産動向に、当社グループの経営成績等は影響を受けています。近年、プリント配線板は高品質・高密度傾向が強く、その用途も非常に拡がっている分野で、当社グループの供給能力・品質・技術において十分に市場の成長をリードしていけるものと考えています。
同様に、プリント配線板には、近年めまぐるしい技術革新が起こっています。このため予測し難いことではありますが、プリント配線板の技術開発動向や製造方法なども経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このような状況に鑑み、当社は、対象市場が異なる超硬エンドミルや転造ダイス製品の拡大にも注力しています。
③日本を含むアジア向け売上高が高いこと
連結売上高の約90%が、日本を含むアジア向けとなっています。世界的にこの地区への製造業シフトが見られ、このような傾向は止むをえないものと考えております。このような状況から、この地区での政治的・経済的・社会的変化や法規制等の変更および天変地異の発生などにより、当社グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。
④製品価格の下落傾向があること
プリント配線板は電子部品の電気的導通のベースとなるものであり、電子機器製品に必ず搭載されています。電子機器製品の本体価格は恒常的に低下する傾向にあり、搭載の各種部品・半導体等も同様の傾向にあります。このような状況下、主力のPCBドリルに対しても厳しい値下げ要請があります。当社グループは、品質・技術・サポート体制・供給力の強化を図り、少しでも価格競争による影響を回避すべく努力しておりますが、製品価格の下落が当社経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑤原材料価格動向
当社グループ製品の主要原材料は超硬合金「タングステンカーバイド」であり、タングステン鉱石の市場価格変動の影響を受け調達価格が変動します。当社グループは、高まる製品供給責任を重く受けとめ、安定した材料調達努力を続けておりますが、急激な需要増や供給量の低下など原材料価格の高騰があった場合には、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑥製造ノウハウ等が一つの拠点に集中していること
自社製機械設備製造の大部分および技術開発の大部分が、新潟県長岡市の長岡工場に集中しております。製造・技術一体となった効率高い生産設備の開発、最先端技術製品の市場に先んじての投入など、集中させているメリットは十分にあると考えております。しかしながら、同地区の地理的環境や物流網への変化・支障が生じた場合、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑦為替レートの変動について
外貨建売上高と海外子会社の現地通貨建決算書類の連結において、為替レートによる円貨換算を行ないます。急激な為替レート変動などがあった場合、当社グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。
該当事項はありません。
当連結会計年度の研究開発活動は、主力である切削工具については、グローバル化する多様な市場ニーズに対して競争力ある製品を投入すべく、あらゆる面での強化を図りました。切削工具以外の製品については、品質・技術による差別化を基本戦略とし、新分野新製品の開拓を目指して注力を続けました。
(1) 切削工具関係
プリント配線板用工具につきましては、コーティング工具と新形状ドリルの開発・展開を継続的に進めております。また、車載基板等、市場のトレンドに合わせた専用工具も開発・展開しております。
炭素系被膜(商品名ULFコート)を被覆したコーティングドリルでは、高い潤滑効果により穴開け時の切り屑排出が良好となり、耐折損性が向上します。加工する基板の重ね枚数アップや、寿命延長が可能となり、ユーザーの加工コスト削減に貢献しています。主にパッケージ基板向けで展開を拡大してきましたが、最近ではフレキシブル基板や高多層基板での実績も増えております。
ドリルの外周摩耗を抑制する新しい被膜(同ULF2コート)の開発にも注力しております。摩耗を抑制することで寿命延長や再研磨回数を増やせる効果があり、ULFコートではカバーできない領域で展開しています。さらに、近年増えている難加工材(非常に摩耗の大きな素材)に対応するため、ダイヤモンドコートを施したドリルやルーターの開発も進めております。
また、1刃ドリルや2刃溝連設ドリルといった、通常の2刃2溝ドリルより優れた特性をもった新形状ドリルの開発・展開を継続しております。市場における車載向け基板の拡大に対応し、専用のシリーズ品も展開しております。
超硬エンドミルにつきましては、「超硬合金をサクサク削ることが出来るダイヤモンドコーティングエンドミル」UDCシリーズを引き続き高く評価頂いております。業界唯一の製品であり、UDCシリーズを使って、超硬合金製金型を直彫りで製作するユーザーが増えてきています。より選びやすく使いやすくするために、サイズラインナップを更に増やしていく計画です。金型用途では、他に、微細高精度金型向けの新製品を開発中であり、近く市場投入する予定でおります。また、部品用途では、自動車・航空機・エネルギー・IT分野向けに種々の専用エンドミルを開発・投入いたしました。
(2)その他の製品関係
直線運動軸受に関しましては、高精度化研究を継続的に進めております。測定機器など特に高精度が要求される特殊ガイド分野において、研究成果を応用した高精度ローラーガイドの販売を開始しております。
転造ダイスにつきましては、当社の得意な高精度ウォームギヤ用ダイスを中心に開発・展開を進めております。また、ボールねじ用ダイスなど難易度の高いダイスの開発も行なっております。
さらに、独自の表面改質処理を施したスプライン・セレーション用のダイスについても開発を進めており展開を拡大しつつあります。転造応用製品として、高機能フィルムの製造に必要な塗工バーや、パンチ・ダイプレート等の圧造工具の開発も継続して行なっております。
測定器におきましては、工作機械上での高精度な工具測定をターゲットにした非接触測定器の開発を引続き進め、検出精度の向上を図りました。低コスト品に続き、高精度品の市場投入をめざして評価を進めております。
生体センサ関連につきましては、既存の心拍センサに加えて、新たにドライバーの眠気検知センサー「DSD」を製品化し、今まで取組んできた入眠アルゴリズムを搭載して市場投入を図りました。また新たにスマートフォンやクラウドを利用した心電計と、心拍センサを利用した新しいアプリケーションの開発を進め、今後の製品化に向けた取組みを強化しております。
また、新たに 高齢者の見守りセンシングの研究開発に取組んでおります。
当連結会計年度における研究開発費は1,463,644千円であります。当社グループは、研究開発活動のほとんどを日本で行なっておりますので、セグメント情報に関連付けての金額記載は省略いたします。
当社グループに関する財政状態及び経営成績の分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
連結貸借対照表の要旨について記載いたします。「第5経理の状況 1連結財務諸表等 ①連結貸借対照表」を合わせてご覧ください。
当連結会計年度末の資産合計は、54,305百万円(前連結会計年度末比2,030百万円減)となりました。
流動資産合計は27,270百万円(同1,626百万円増)となりました。主な変動要因は、有価証券(同1,698百万円増)であります。
固定資産合計は27,034百万円(同3,656百万円減)となっております。このうち、有形固定資産合計は18,602百万円(同212百万円減)となり、保有株式の売却を主因とする投資有価証券(同3,045百万円減)の変動を含む投資その他の資産合計は8,354百万円(同3,439百万円減)となっております。
当連結会計年度末の負債合計は4,028百万円(前連結会計年度末比315百万円増)となりました。
流動負債合計は3,034百万円(同768百万円増)となりました。主な増額要因は、未払法人税等(同664百万円増)であります。
固定負債合計は993百万円(同452百万円減)となりました。これは、主に繰延税金負債(同505百万円減)の変動によるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は50,277百万円(前連結会計年度末比2,346百万円減)となりました。株主資本合計が46,315百万円(同2,469百万円減)、その他の包括利益累計額合計が3,961百万円(同123百万円増)となっております。主な変動項目は、自己株式(同5,287百万円増)および為替換算調整勘定(同755百万円増)であります。
当連結会計年度は決算期変更により、平成26年12月1日から平成27年12月31日までの13ヶ月間となっております。このため、前期との比較は記載しておりません。
当社グループを取巻く営業環境は、変化が激しく予断を許さない状況にあります。このような状況のもと、顧客重視の考え方を更に徹底させ、製品開発から生産現場に至るまでキメ細かい見直しを行ない、新製品の投入を積極的に進めております。これらの製品は市場での評価も高く、今後の成長を期待させるものに育ちつつあります。このようなことから、当連結会計年度の連結売上高は25,115百万円となっております。
不透明な営業環境にあって、徹底した原価低減やコスト削減を進めております。将来を見据えた研究開発・人材育成などの固定的費用はあるものの、売上高の伸長が利益に結びつきやすい体質ができつつあるものと考えております。当連結会計年度の売上原価は15,951百万円となり、販売費及び一般管理費は5,170百万円となっております。
このようなことから、当連結会計年度の営業利益は3,993百万円となりました。
③営業外損益および経常利益
営業外収益から営業外費用を差し引いた営業外損益純額は、285百万円の収益となりました。この結果、経常利益は4,278百万円となっております。
特別利益から特別損失を差し引いた特別損益純額は、812百万円の収益となっております。これは、主に、投資有価証券の売却益及び投資有価証券の償還益によるものであります。
法人税等合計としては、1,519百万円を計上しております。
当期純利益は3,571百万円となりました。この結果、1株当たり当期純利益は194円82銭となっております。
「1業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
「4事業等のリスク」に記載のとおり、製造業全般の生産動向や工場稼働率、特にプリント配線板の生産動向・製造方法および半導体パッケージの技術開発に注目しております。当社グループは世界から情報を収集し、分析を行なっておりますが、高付加価値製品市場の回復が当面大きな焦点となっております。当社グループのユーザーにおいては、生産効率改善気運の高まりが感じられ、この点から得意とする品質・技術による競合他社との差別化が効果を出しつつあるところでありますので、今後とも多方面にわたる研究開発とその融合を果たし、市場での評価を高める製品投入を心がけていきたいと思っております。