文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社の経営方針は、当社グループは「優れた製品を供給して社会に貢献する」を社是とし、「会社と社員の永遠の繁栄をはかる」ことを行動の基本方針とすることであります。このような考え方を大切にしつつ、主に産業用切削工具の分野で地道な努力を続けてまいりました。今日では、プリント配線板用超硬ドリル(PCBドリル)分野において世界のリーディングカンパニーとなっております。
今後とも「モノ造り」に専心し、高品質、高レベルな製品・サービスを柔軟に適時に素早く提供することで、グローバルな市場の中、価値ある企業であり続けたいと願っております。
当連結会計年度の経営環境は、年度前半は前年度から引き続き電子機器工業界全般の活況がありましたが、年度後半には世界的な保護貿易主義の風潮により、不透明感が漂い、予断を許さない状況が続いております。そのような状況の中でも、車載関連、半導体関連および通信機器関連の堅調な需要動向に支えられ、前連結会計年度に比べ増収となっております。収益面では、当連結会計年度において推進しております現地生産化の一環として、上海地区の工場の移転等による一時的な稼働率の低下もありながら、高付加価値製品へのユーザーニーズの変化への対応や、省人化設備の設置推進による原価低減効果の発現により、前連結会計年度から増益となり、利益率も向上しております。
当連結会計年度後半より世界的な保護貿易主義の風潮により市場の減速が明らかになってきている情勢で終わっており、この状況は次期にも及んでいくものと見込んでおります。世界的な自動車産業においてのEV化および自動運転化の流れの中では、電子基板のニーズは引き続き堅調と見られ、特に当社製品の得意とする高付加価値品の需要は堅調に推移するものと期待しておりますが、中国市場におけるスマートフォンやメモリ関連市場の不透明な情勢はしばらく続くものと考えられます。
このような状況の下、当社グループが対処すべき長期的な課題は、主に下記の点です。
A.収益基盤の強化
当社の掲げる社是にある優れた製品とは「性能が良く、ユーザーにとって価値ある製品」です。その優れた製品を効率的に供給し続けることこそが、ユーザーに選ばれ、当社の永続的な収益に貢献していくものと考えております。これは単に、研究開発部門における新規製品の開発や既存製品の改良にとどまらず、営業部門・製造部門・管理部門等全社一体となって、市場環境に敏感に反応しながらユーザーニーズを把握し共有することで、ニーズに沿った製品の迅速な提供を行うことと考えております。そして、ニーズに沿った「優れた製品」を提供し続ける体制の維持または再構築が、安定的な収益基盤の強化につながり、会社の永遠の繁栄に近づくものと考え、注力していく方針であります。
B.優秀な人材の確保及び育成
事業を遂行する上で人材は最も重要な経営資源であると認識しておりますが、グループの中核である当社のある日本においては、生産人口の減少により将来人員の確保が難しくなっていく状況があります。
しかし、優秀な人材の安定的な確保こそが、「会社と社員の永遠の繁栄」に近づくものと考えております。
多様な人材が活躍できる仕組み・風土の醸成を行うことにより、現在働いている社員の働きがいの向上に繋げていく方針です。また、その魅力ある仕組み・風土があることを効果的に発信し続けることにより、多様な人材を永続的に確保し、当社グループの永遠の繁栄の礎となる人材に育てていく方針です。
C.製造および販売拠点の最適配置
当社の製品の消費地は、技術革新において最終製品のトレンドと共に移っていくことが想定されます。現在、製造拠点を日本国内に2拠点(長岡・見附)、海外に3拠点(台湾・上海・東莞)を構えており、販売拠点は、日本国内のほか海外に子会社を5拠点(米国、スイス、香港、シンガポール、タイ)有しております。どの拠点で、何を生産し、何を販売するかを常に検討し、グループ内での拠点の新規設置・移転・統廃合を柔軟に、かつ速やかに実施していくことが求められます。
上記の長期的な課題に対して、短期的な課題は以下の通りとなっております。
a.経済環境への対応
2019年12月期は、売上高230億円(前期比6.2%減)、営業利益28億円(前期比33.0%減)、営業利益率12.2%(前期17.0%)を見込んでおります。これは、昨今の米中貿易摩擦に始まった中国経済の不透明感に代表される経済情勢の停滞感を表しております。当社関連業界においては、車載関連や通信設備関連は堅調との見通しもありますが、スマートフォンやメモリ事業関連の減速感や、人件費・材料費等の高騰もあり、上述のような厳しい見通しとなっております。
そのような環境の中では、製造業の原点に立ち返り、工程の効率を追求し製品原価の低減を目指すことを課題として進めていく方針であります。
b.働き方改革
現在の社員の待遇改善と今後の人材獲得を有利に運ぶために、直近で行ったことは、企業内保育所(2017年4月開所)の運営、長岡工場におけるクリスマスイルミネーションの点灯式(2018年11月)、長岡駅構内看板の設置(2018年12月)などがあります。
今般成立した働き方改革関連法案に対しては、以下の2項目が喫緊の課題と考えており、優先的に対策を講じております。
1. 残業時間の上限規制
2. 有給休暇取得の義務化
この対応により、既に対応済みの事項と併せて、現在勤務している社員の満足度を高めることになり、結果として貴重な人材の流出を抑えるとともに、将来の人材獲得を有利に進めていけるものと考えております。今後の当社グループの礎となる人材をより安定的に確保するために、確実に進めていく方針であります。
c.新規拠点の安定稼働
2017年12月に新規設立したタイ王国の子会社が、2018年より営業開始しております。また、上海製造拠点は、2018年12月に移転を開始し、2019年1月より稼働開始をしております。
この2拠点を早期に安定させることにより、一時的な稼働率の低下に伴う原価増や在庫の増加の解消を目指していく方針であります。
当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性のあるリスクや不確定な要因は以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。当社グループは、これらの発生可能性を認識した上で、発生の予防および発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、本項に含まれる将来に関する事項につきましては、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
①製造業の生産動向
当社グループの主な製品は、PCBドリルや超硬エンドミルなどの産業用切削工具と機械要素部品である直線運動軸受・測定機器などであります。このため、経営成績等は、製造業全般の生産動向や工場稼働率の動向により影響を受けています。
②PCBドリルへの依存体質
当社グループの売上高の大部分は、PCBドリルに依存しており、今後しばらくはこうした状況が続くものと予測されます。このため、同製品の主要市場であるプリント配線板市場の生産動向に、当社グループの経営成績等は影響を受けています。近年、プリント配線板は高品質・高密度傾向が強く、その用途も非常に拡がっている分野で、当社グループの供給能力・品質・技術において十分に市場の成長をリードしていけるものと考えています。
同様に、プリント配線板には、近年めまぐるしい技術革新が起こっています。このため予測し難いことではありますが、プリント配線板の技術開発動向や製造方法なども経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このような状況に鑑み、当社は、対象市場が異なる超硬エンドミルや転造ダイス製品の拡大にも注力しています。
③日本を含むアジア向け売上高が高いこと
連結売上高の約90%が、日本を含むアジア向けとなっています。世界的にこの地区への製造業シフトが見られ、このような傾向は止むをえないものと考えております。このような状況から、この地区での政治的・経済的・社会的変化や法規制等の変更および天変地異の発生などにより、当社グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。
④原材料価格動向
当社グループ製品の主要原材料は超硬合金「タングステンカーバイド」であり、タングステン鉱石の市場価格変動の影響を受け調達価格が変動します。当社グループは、高まる製品供給責任を重く受けとめ、安定した材料調達努力を続けておりますが、急激な需要増や供給量の低下など原材料価格の高騰があった場合には、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑤製造ノウハウ等が一つの拠点に集中していること
自社製機械設備製造の大部分および技術開発の大部分が、新潟県長岡市の長岡工場に集中しております。製造・技術一体となった効率高い生産設備の開発、最先端技術製品の市場に先んじての投入など、集中させているメリットは十分にあると考えております。しかしながら、同地区の地理的環境や物流網への変化・支障が生じた場合、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑥為替レートの変動について
外貨建売上高と海外子会社の現地通貨建決算書類の連結において、為替レートによる円貨換算を行ないます。急激な為替レート変動などがあった場合、当社グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、営業外収益の部に独立掲記しておりました「スクラップ売却益」を「売上高」へと変更しており、表示方法の変更の内容を組替え後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行なっております。
(経営成績)
当連結会計年度の経営環境は、年度前半は前年度から引き続き電子機器工業界全般の活況がありましたが、年度後半には世界的な保護貿易主義の風潮の高まりから、不透明感が漂い、予断を許さない状況が続いております。そのような状況の中でも、車載関連、半導体関連および通信機器関連の堅調な需要動向に支えられ、前連結会計年度に比べ増収となっております。
収益面では、当連結会計年度において推進しております現地生産化の一環として、上海地区の工場の移転等による一時的な稼働率の低下もありながら、高付加価値製品へのユーザーニーズの変化への対応や、省人化設備の設置推進による原価低減効果の発現により、前連結会計年度から増益となり、利益率も向上しております。
このようなことから、当連結会計年度の売上高は24,514百万円(前年同期比5.4%増)となり、営業利益は4,176百万円(同10.6%増)、経常利益は4,326百万円(同16.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,228百万円(同21.6%増)となっております。
次に、セグメント別の状況ですが、「日本」では車載関連、高速通信インフラ向けの堅調な需要に支えられ、増収となっております。収益的には管理部門を含む全社的な原価低減・費用削減効果に支えられ増益となっております。この地区での売上高(セグメント間取引消去額を含む。以下同じ。)は17,714百万円(前年同期比7.6%増)となり、セグメント利益(営業利益)は3,222百万円(前年同期比19.0%増)となっております。
日本を除く「アジア」では、現地工場の移転等もあり一時的費用増や稼働率の低下、年度後半の中国市場における不透明感の拡大により、収益の伸びが物足りない部分もありますが、前連結会計年度に比べ増収増益となっております。また、順次行っている最新鋭の省人化設備の導入効果も発現してきているところであります。この地区での売上高は11,302百万円(同3.9%増)となったものの、セグメント利益は751百万円(同2.5%増)と物足りない結果となっております。
北米地区の売上高は1,354百万円(同4.0%増)、セグメント利益は36百万円(同24.0%減)となっております。事情での競争激化に伴い、特に収益において厳しい状況となっております。
欧州地区の売上高は、1,501百万円(同0.7%減)、セグメント利益は158百万円(同6.2%減)となっております。年後半の世界経済の減速の影響もうけ、物足りない結果となりました。
(財政状態)
当連結会計年度末の資産合計は、56,703百万円(前連結会計年度末比902百万円減)となりました。
流動資産合計は28,221百万円(同1,285百万円増)となりました。主な変動要因は、棚卸資産(同953百万円増)および有価証券(同533百万円増)であります。
固定資産合計は28,481百万円(同2,187百万円減)となっております。このうち、有形固定資産合計は22,694百万円(同975百万円増)となり、株式市況の変化などで投資有価証券(同2,801百万円減)の変動を含む投資その他の資産合計は5,703百万円(同3,162百万円減)となっております。
当連結会計年度末の負債合計は4,716百万円(前連結会計年度末比448百万円減)となりました。
流動負債合計は3,735百万円(同168百万円増)となりました。主な変動要因は、支払手形及び買掛金(同47百万円増)、未払費用(同44百万円増)および賞与引当金(同58百万円増)であります。
固定負債合計は980百万円(同616百万円減)となりました。これは、主に繰延税金負債(同687百万円減)の変動によるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は51,986百万円(前連結会計年度末比453百万円減)となりました。株主資本合計が50,579百万円(同2,188百万円増)、その他の包括利益累計額合計が1,406百万円(同2,642百万円減)となっております。主な変動項目は、その他有価証券評価差額金(同1,747百万円減)および為替換算調整勘定(同865百万円減)であります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ251百万円増加し、当連結会計年度末現在9,042百万円となっております。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、事業活動の安定と利益向上を主因として、4,553百万円の収入(前年同期比370百万円の収入の減少)となっております。主なキャッシュ・イン項目は、税金等調整前当期純利益4,313百万円および減価償却費2,412百万円であり、主なキャッシュ・アウト項目は、たな卸資産の増加額1,019百万円および法人税等の支払額1,049百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、3,452百万円の支出(同2,601百万円の減少)となりました。有価証券や投資有価証券の売却及び償還により流入したキャッシュ(612百万円)を、新たに投資しキャッシュ・アウトさせた(固定資産3,818百万円及び投資有価証券833百万円)ことが主な変動要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,037百万円の支出(同226百万円の減少)となりました。配当金の支払1,035百万円を行っております。
(注) 金額は販売価格で換算しており、消費税等は含んでおりません。
当社グループは一部の受注に見込み分を上乗せした見込み生産が主体であります。従いまして、当該事項の記載は省略しております。
(注) 1 数量については、取扱い品目が多岐にわたり記載が困難なため省略しております。
2 セグメント間取引については、相殺消去しております。
3 上記金額には、消費税等は含んでおりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積が行われている部分があり、資産・負債や収益・費用に数値は反映されております。これらの見積もりについては、継続的に評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積もりには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なることがあります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態の分析
当連結会計年度末の財政状態につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 (財政状態)」に記載のとおりであります。
b. 経営成績の分析
当社グループを取巻く営業環境は、活況が見られた需要を確保していくことに注力してまいりました。このような状況のもと、顧客重視の考え方を更に徹底させ、製品開発から生産現場に至るまでキメ細かな見直しを行ない、評価の高い当社の得意としている高機能製品の市場の浸透および評価の安定化を積極的に進めております。これらの製品は、今後の成長にも資するものとして定着を図ってきた製品でもあります。このようなことから、当連結会計年度の連結売上高は24,514百万円となっております。
活況な営業環境にあっては、需要に対する安定供給体制の確保を優先して進めております。原価低減やコスト削減もあわせて進めておりますが、将来を見据えた投資等も同時に行っているため固定的費用の削減幅が小さいものもあります。このような状況から、当連結会計年度の売上原価は15,647百万円となり、販売費及び一般管理費は4,690百万円となっております。このようなことから、当連結会計年度の営業利益は4,176百万円となりました。
(営業外損益および経常利益)
営業外収益から営業外費用を差し引いた営業外損益純額は、150百万円の利益となりました。この結果、経常利益は4,326百万円となっております。
法人税等合計としては、1,085百万円を計上しております。
親会社株主に帰属する当期純利益は3,228百万円となりました。この結果、1株当たり当期純利益は186円87銭となっております。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための原材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに生産設備等の新設、更新に係る投資によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金や設備投資の調達に関し、国内においては営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金で賄うことを基本としております。海外においては、現地において事業基盤を築き安定した営業活動を行うため、自己資金および当社グループ内から借入を基本とし、資金需要に即時に対応できる体制を確保しております。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は9,042百万円であります。
該当事項はありません。
当連結会計年度の研究開発活動は、主力である切削工具については、多様化する市場ニーズに対して競争力ある製品を投入すべく、あらゆる面での強化を図りました。切削工具以外の製品については、品質・技術による差別化を基本戦略とし、引き続き新製品の開拓を目指して注力を続けております。
(1) 切削工具関係
プリント配線板工具につきましては、加工効率アップを実現するコーティング工具が市場で広く認知されてきました。潤滑性に優れるULFコート、耐摩耗性に優れるULF2コート、高硬度で飛躍的な耐摩耗効果を有するダイヤモンドコートの3種類のコーティング皮膜をラインナップし、工具形状の工夫と併せて、多様化するユーザーニーズに対応しています。また、直径φ0.02mmを最小径としてラインアップした超精密微細径穴加工用Pシリーズは、主にプローブカード(プリント基板や半導体の検査装置に使用されます)用テストヘッド冶具加工向けで高い評価が得られ,展開を進めています。
超硬エンドミルにつきましては、形状開発・超硬材料開発と併せてコーティング皮膜の開発にも力を入れております。ステンレス加工用のスクエアエンドミルとして、新規開発のUTSコートを搭載したCESUSシリーズを発売開始しました。また、60HRCを超える硬さの焼入れ鋼向けにHMGコートを新たに開発し、高硬度被削材用ボールエンドミルHGB/HGLBシリーズとして発売開始しました。さらに、高精度仕様の製品も順次展開しており、特に金型加工向けでは外径精度や先端R精度を大幅に高めたボールエンドミルシリーズがユーザーから高い評価を頂いております。
(2)その他の製品関係
転造ダイスにつきましては、ウォームギヤ向けダイスを中心に形状開発・材料開発・表面処理開発を継続的に行い、ダイスの寿命向上及び精度向上を図っております。近年のウォームギヤは薄肉化が求められており、転造加工が難しい薄肉化に対応するための開発も進めております。また、2017年に市場投入開始した高強度ボルト用ねじダイスでも、形状・材料・表面処理の改良により大幅にダイス寿命が向上し、自動車部品分野のユーザーから高い評価を頂いております。
測定器関連では、従来開発を進めて来ました工作機械向けの高精度な機上非接触工具測定器の開発を完了し、工作機械メーカーでの実機評価段階に進み、採用に向けた取り組みを強化しております。また新規取り組みとして構造物内の欠陥検出のセンサ開発に着手し、新しい市場開拓に繋げるべく、進捗を図って参ります。
生体センサの分野では、数年来取り組んできたテキスタイルメーカー、大学、通信キャリア等とのアライアンスによる共同開発システムが完成し、新規開発の心拍センサWHS-3を用いて、建設現場や工場ラインに於ける熱中症のスクリーニング機器として市場投入を果たしました。また引き続き生体信号を使った各疾患検知のアルゴリズム開発にも取り組み、更に精度を高めて今後のヘルスケア分野でのシステム構築を目指しております。
見守りレーダー開発では、大学病院などの協力を得て、プライバシーに配慮した見守り機器として実証実験が進みました。今後とも早期の開発完了とクロゼットや介護施設を含む用途開発を進め、継続して取り組みを強化して参ります。
当連結会計年度における研究開発費は1,612,837千円であります。当社グループは、研究開発活動のほとんどを日本で行なっておりますので、セグメント情報に関連付けての金額記載は省略いたします。