第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。文中の将来に関する事項は、当半期報告書提出日現在において判断したものであります。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当中間連結会計期間における世界経済は、米国大統領による一連の関税措置が世界各国の経済や貿易政策に混乱をもたらしたほか、中東における地政学リスクの高まりにより、依然として先行き不透明な状況が継続しました。当社グループに関連深い電子機器業界では、生成AIに関連する半導体需要が市場の伸びを牽引しました。当社においては、データセンターのサーバー向けパッケージ基板および高多層基板の分野での需要が急速に拡大しており、高付加価値工具への需要が急増しました。

このような事業環境のもと、自社開発および内製化を活かした生産設備の早期の立上げによる生産能力増強と拠点間の連携強化によるグローバル生産管理により、供給能力の拡大に努めてまいりました。高付加価値工具の増販によるセールスミックスの改善と各生産拠点での稼働率向上による原価低減効果から、売上総利益段階から収益力を改善し、高い利益率を確保しております。

このようなことから、当期間の売上高は18,247百万円(前年同期比15.5%増)となりました。営業利益は4,187百万円(同34.7%増)、経常利益は3,838百万円(同14.1%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は2,856百万円(同13.0%増)となり、中間連結会計期間における売上高、営業利益ともに過去最高額を更新いたしました。

次にセグメント別の状況ですが、日本地区の売上高(セグメント間取引消去額を含む。以下同じ。)は12,219百万円(前年同期比13.8%増)、セグメント利益(営業利益)は2,226百万円(同7.6%減)となっております。引き続き、生成AI関連市場の需要を取り込み、増収となっております。

日本を除くアジア地区では、中国でのデータセンターのサーバー向けパッケージ基板、および高多層基板の分野での需要が急速に拡大しております。現地生産拠点での連携強化により各拠点の稼働率が向上したことから、売上高は10,798百万円(同28.2%増)となり、セグメント利益は1,316百万円(同110.1%増)となっております。

その他、北米地区の売上高は923百万円(同9.5%減)、セグメント利益は62百万円(同40.7%減)となり、欧州地区の売上高は1,262百万円(同2.4%増)、セグメント利益は67百万円(同48.0%減)となっております。

 

(2)財政状態の分析

当中間連結会計期間末の資産合計は80,981百万円(前連結会計年度末比2,118百万円増)となりました。

流動資産合計は42,875百万円(同1,670百万円増)となりました。主な変動項目は、現金及び預金(同481百万円減)、受取手形及び売掛金(同971百万円増)および有価証券(同843百万円増)であります。

固定資産合計は38,105百万円(同447百万円増)となっております。このうち、有形固定資産合計は27,709百万円(同1,450百万円増)となっております。主な変動項目は、建物及び構築物(純額)(同255百万円増)および建設仮勘定(同841百万円増)であります。投資その他の資産合計は10,289百万円(同1,034百万円減)となっております。主な変動項目は、投資有価証券(同1,109百万円減)であります。

負債合計は6,873百万円(同1,147百万円増)となりました。流動負債合計は6,111百万円(同1,079百万円増)となりました。主な変動項目は、買掛金(同458百万円増)、未払法人税等(同232百万円減)および賞与引当金(同566百万円増)であります。固定負債合計は762百万円(同67百万円増)となりました。主な変動項目は、退職給付に係る負債(同83百万円増)によるものであります。

純資産合計は74,107百万円(同970百万円増)となりました。株主資本合計が66,654百万円(同1,820百万円増)、その他の包括利益累計額合計が7,452百万円(同849百万円減)となっております。主な変動項目は、その他有価証券評価差額金(同18百万円増)、為替換算調整勘定(同851百万円減)であります。

 

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ481百万円減少17,485百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは3,549百万円の収入(前年同期は4,281百万円の収入)となっております。主なキャッシュ・イン項目は、税金等調整前中間純利益3,838百万円および減価償却費1,495百万円であり、主なキャッシュ・アウト項目は、売上債権の増減額1,330百万円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは2,618百万円の支出(前年同期は2,247百万円の支出)となっております。主なキャッシュ・アウト項目は、有形固定資産の取得による支出2,894百万円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは1,108百万円の支出(前年同期は816百万円の支出)となっております。主なキャッシュ・アウト項目は、配当金の支払額1,036百万円であります。

 

(4)経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、経営方針・経営戦略等に重要な変更および新たに生じた課題はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。

 

(6)研究開発活動

当中間連結会計期間の研究開発費の総額は1,107百万円であります。なお、当中間連結会計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(7)主要な設備

前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設について、当中間連結会計期間に著しい変更があったものは次のとおりであります。当社の高付加価値工具への需要が急増したことを受け、長岡工場の切削工具製造設備およびその他製造設備の投資予定総額が大幅に増加しました。

会社名

事業所名
(所在地)

セグメン
トの名称

設備の
内容

投資予定総額(百万円)

資金調達
方法

着手及び
完了予定年月

完成後の
増加能力

着手

完了

ユニオンツール

株式会社

長岡工場

(新潟県

長岡市)

日本

切削工具製造設備

その他

製造設備

4,669

自己資金

2024年

12月

2025年

12月

既存設備の更新目的

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。