第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、「技術創造」「社会貢献」「明るい社風」を経営理念に掲げ、「株主」「取引先」「社員」及び「地域社会」に対して適正な利益を還元し、社会に貢献していくことを経営の基本理念と考えております。また、「お客様視点のものづくり」を常に心掛け、お客様からの高い満足と信頼を得られる企業づくりを目標に事業展開してまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは工作機械関連事業の単一セグメントであることやその事業規模、企業規模等を勘案し、役職員及び利害関係者にわかりやすい経営指標を設定することが重要だと考えていることから、目標とする経営指標を売上高、経常利益としております。

これらの指標は事業計画を策定する中で、生産システムの合理化による売上総利益の改善、経費削減による営業利益の確保、あるいは経常利益の向上といった損益を重視した財務体質の改善を図りつつ、バランスのとれた企業に成長するよう検討し、年1回策定しております。

 

2021年5月期連結会計年度の事業計画は、次のとおりであります。

区  分

2020年5月期

実績(百万円)

2021年5月期

計画(百万円)

前年同期比(%)

売 上 高

5,056

3,900

△22.9

経常利益

542

40

△92.6

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

2021年5月期の事業計画における我が国経済の環境は、都市圏の鋼構造物プロジェクト、国土強靭化基本計画による国内インフラ補強などの継続的な内需によって底堅いものの、新型コロナウイルス感染症の拡大は経済活動の低下圧力を顕在化させており、企業の設備投資は極めて不透明な状況で推移するものと予想しております。

また、当該計画を策定する前提条件として、年内に新型コロナウイルス感染症の影響が収束し、年明け以降は経済活動が徐々に回復に向かうと仮定したものであります。

 

このような環境の下、2021年5月期に掲げる経営課題は、以下のとおりであります。

 

① 新製品開発の強化

慢性的な人手不足に加えて新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う影響により、設備の自動化・省人化が健全な工場運営に不可欠となっていることから、その解決策となる新製品開発を強化し、スピード感を持って供給してまいります。(目標2機種/年間) また、お客様固有のご要望に対しても当社の強みである「対応力」に更なる磨きをかけ、積極的に取り組んでまいります。

 

② 海外売上高の拡大

形鋼加工機は、重点戦略エリアである東アジア・東南アジアの鋼構造物需要及びインフラ整備関連需要の取込みをターゲットとする販売活動を展開してまいります。また、丸鋸切断機は、販路の再開拓と関係強化を推進し、拡販を図ってまいります。

 

③ ICT技術の活用による付加価値の向上

IoT技術を活用した生産活動の向上やRPA技術による業務改善の浸透を図るなど、積極的にICT技術を活用することにより、付加価値を向上させてまいります。また、品質の確保・向上に対する取組みも継続的に行い、お客様からの信頼の獲得とムダ取りを徹底してまいります。

 

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは「お客様視点のものづくり」を基本原点に、建築鉄骨業界・製缶板金業界に形鋼加工機、自動車関連業界・鋼材加工業界に丸鋸切断機を主力製品として、各種鋼材(H形鋼、パイプ材、丸材、角材、平板等)に穴あけ・切断加工を施す金属加工機械の製造販売、自社製品の保守サービス、自社・他社のプレス機械に利用する金型の製造販売のほか、他社製品の部品加工、組立といった製造を請け負う受託生産を事業として展開しております。

当社グループの製品・保守サービスにおける販売体制は、国内は代理店・販売店を介したルート販売と直接販売、海外は現地の販売店、国内の代理店・販売店を介したルート販売によって販売活動が行われており、当社グループ製品により加工した各種鋼材は、ビル、橋、造船、架台などの鋼構造物の柱や梁の部材、自動車・機械関係の部品として旋盤加工や鍛造加工などを施すための素材に利用されております。

当社グループの主力製品である形鋼加工機、丸鋸切断機は、標準機やお客様の利便性に応える豊富なオプションをラインアップするほか、お客様固有のご要望に応えるようカスタマイズを施した客先仕様機を製造販売するなど、グローバルな競合他社に負けない競争力を強化すべく基盤体制づくりを進めております。

当社グループを取り巻く事業環境は、都市圏の鋼構造物プロジェクトを中心に高度成長期に建築された社会インフラの老朽化による補強や更新、近年の相次ぐ天災から国土強靭化計画による国内インフラの補強に加え、少子高齢化に伴う生産人口の減少による省人化といった高機能な製品へのリプレースなど、内需の継続は期待できますが、中長期的な視点では国内の人口減少による内需の縮小が懸念されます。

こうした事態に備え、競合他社との事業の優位性を確保するため、多くのお客様に共通するニーズを捉えた製品開発やオプションの機能充実、ラインアップの拡充を図りつつ、積極的な客先仕様機の対応や保守サービスの強化によってお客様の満足と安心をご提供し、選ばれる会社を目指してまいります。また、内需の縮小には海外市場に売上拡大を図り、外需で対応するよう事業を展開する必要があります。そこで、グローバルステージ参画の強化と海外事業を成長させることによって市場の拡大を図り、企業価値を高め、安定した収益を確保できる企業体質の構築を目指してまいります。

 

(4) 会社の対処すべき課題

当社グループの中長期的な会社の経営戦略に掲げる経営課題は、以下のとおりであります。

 

① 製品開発力の強化

マーケティング力を養い、お客様がご要望する人手不足の解決策として、省人化・省段取りに対応する製品開発の強化と先端技術を積極的に活用したサービスの強化を図ってまいります。また、グローバルな環境に適応した製品開発を実施し、年間2機種の新製品を市場投入できる体制を恒常化してまいります。

 

② 海外売上高の拡大

形鋼加工機は、重点戦略エリアである東アジア・東南アジアの鋼構造物需要及びインフラ整備関連需要の取込みをターゲットとする販売活動を展開してまいります。また、丸鋸切断機は、販路の新規開拓と販売強化を図り、海外売上高の拡大に挑戦してまいります。

 

③ 付加価値の向上

国内外においてブランディング活動を行い、当社グループの魅力を再定義・発信していくことによって市場への浸透と付加価値の向上を図ってまいります。また、ICT技術の活用による業務改善活動の活性化と定着化、生産活動の効率化による生産リードタイムの短縮・適正在庫の把握・在庫コントロールの強化、製品・サービスの品質向上によるムダ取りを徹底し、付加価値を生み出す高収益企業を目指してまいります。

 

④ 人材育成の強化

OJT・OFF-JTによる自律した人材の育成に積極的に努め、各種資格取得推進による従業員の成長と技術・技能レベルの向上を図るなど、当社グループ全体の総合技術力・人間力の強化に積極的に努めてまいります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 政治・経済情勢に関するリスク

当社グループの業績は国内外の政治・経済情勢の動向に応じて変動する影響を受けておりますが、さまざまなリスクが存在しております。

具体的なリスクとして、大規模な金融危機、貿易摩擦、テロ、デモ、戦争等の地政学的リスクの発生が急速な信用収縮を引き起こし、企業の資金繰りが悪化することが想定され、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当該事象が発生した場合は、企業の設備投資が長期にわたり低迷し、当社グループ製品の需要が著しく減少することから、事業活動の停滞又は休止、資金の流動性の低下、競合他社との厳しい価格競争にさらされることが考えられます。

このような状況に対して、資金の流動性を高めるよう手許資金と必要な内部留保を確保しつつ、バランスのとれた財務体質を構築し、安定した事業継続を図り、当該リスクを軽減するよう対応してまいります。このほか、材料・部品の調達に関する政治・経済情勢のリスクは、(2)項に記載しております。

 

(2) 材料・部品の調達に関するリスク

当社グループは鋼材等の素材、加工部品、購入部品といった多岐にわたる材料・部品を製品の所要量に基づき調達し、在庫が増加又は滞留しないよう適正な管理に努めておりますが、さまざまなリスクが存在しております。

具体的なリスクとして、特殊な材料・部品を供給する調達先の倒産・事業撤退、災害等による調達先の罹災のほか、政治・経済情勢の動向に応じて為替、原材料価格、材料・部品の供給と需要の関係等が著しく変動し、材料・部品の調達が不安定になることが想定され、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当該事象が発生した場合は、材料・部品の価格上昇、納期遅延の問題が長期にわたることから、製造原価の上昇影響を販売価格に転嫁できないことによる収益の悪化、生産活動の停滞又は休止が考えられます。

このような状況に対して、材料・部品の標準化又は共通化、調達先の分散化、納期遅延となることが予想される材料・部品の先行調達等を図り、当該リスクを軽減するよう対応してまいります。

 

(3) 製品開発に関するリスク

当社グループはお客様がご要望する製品(客先仕様機)の開発と販売を積み重ね、将来の市場ニーズを捉えるよう付加価値の創出と信頼性の向上を図るべく効果的な製品開発を行っておりますが、さまざまなリスクが存在しております。

具体的なリスクとして、先端技術への対応、市場ニーズとの乖離による製品開発の遅れ又は競合他社に対する後れが想定され、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当該事象が発生した場合は、競合他社の画期的な新製品が市場に先行投入されることのほか、製品開発が長期にわたることから、当社グループ製品の陳腐化による市場シェアの縮小、既存製品の大幅な値下げ、開発コストの上昇影響を販売価格に転嫁できないことによる収益の悪化が考えられます。

このような状況に対して、営業部門・技術サービス部門・技術開発部門が一体となりマーケティングを展開し、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等、(4) 会社の対処すべき課題、① 製品開発力の強化」に記載する課題に取り組み、当該リスクを軽減するよう対応してまいります。

 

(4) 人的資源に関するリスク

当社グループは人的資源の確保に必要な人事制度、社員教育制度、福利厚生制度等を設けておりますが、さまざまなリスクが存在しております。

具体的なリスクとして、我が国の少子高齢化社会の問題に歯止めがかからず、将来において事業に必要な人材を確保できないことのほか、後継者育成の遅れ又は経営に係る主要な人物が何らかの理由によって業務の執行が行えないことが想定され、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当該事象が発生した場合は、現状の事業活動が困難になることから、生産納期の遅延による機会損失、保守サービス活動の遅延によるお客様満足度の低下を招くほか、販売活動、社内業務においても支障をきたし、事業の維持又は拡大に影響を与えることが考えられます。

このような状況に対して、人事考課制度の改善、インセンティブな資格取得制度による役職員のスキルアップの促進、OJT・外部研修機関等による社員教育の充実、ICT技術の活用による生産性の向上を図り、当該リスクを軽減するよう対応してまいります。

 

 

(5) 災害等に関するリスク

当社グループは国内外に生産拠点、販売拠点及び取引先が点在しており、自然災害や事故に備えて災害等のリスク発生の可能性と費用効果のバランスを考慮しつつ、当社グループの資産及び役職員に対して部分的に保険を付保するほか、迅速な対応が行えるよう規程等を整備しておりますが、さまざまなリスクが存在しております。

具体的なリスクとして、地震・水害・雪害等の自然災害、火災・爆発等の事故、新型ウイルス等の感染症が流行し、当社グループ及び取引先の保有するたな卸資産・設備等の財産、役職員が罹災によって多大な損害を被ることが想定され、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当該事象が発生した場合は、復旧が長期にわたることから、一時的な損害に止まらず、事業活動の停滞又は休止に陥ること、とりわけ、生産拠点は1拠点に集中しており、当該拠点が罹災したときは甚大な損害になることが考えられます。

このような状況に対して、自然災害又は事故には現状の保険内容や緊急時対応規程等の定期的な見直しのほか、状況に応じて緊急対策本部を設け、体系的に的確かつ迅速な復旧活動に取り組み、新型ウイルス等の感染症の流行には行政機関が指導するガイドラインに従った行動や当該機関との緊密な連携を図りつつ適宜に対応し、当該リスクを軽減するよう対応してまいります。

現在、発生している新型コロナウイルス感染症の流行には、マスク着用の義務付け、アルコール消毒や検温報告の徹底、集団での会議や集団行動の自粛といった3密行動の防止、状況に応じて在宅勤務等の対策を講じ、当該リスクを軽減するよう対応しております。今後の見通しとして、世界的な経済環境の悪化に伴う急激な需要の縮小、事業活動の自粛、展示会の中止による商機の消失といった事象が断続的に続き、これらが長期化した場合は、業績及び財政状態に相当な影響を及ぼすことが考えられますが、将来における不確実性が高く、現在の仮定と大きく異なる可能性があります。現在の仮定については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等、(2) 目標とする経営指標」に記載する2021年5月期の事業計画のとおりであります。

このほか、材料・部品の調達に関する災害等のリスクは(2)項、情報管理に関する災害等のリスクは(6)項に記載しております。

なお、当該リスクの発生が企業の資金繰りを悪化させ、企業の設備投資が長期にわたり低迷し、当社グループ製品の需要が著しく減少する影響は、(1)項に記載する内容と同様に対応してまいります。

 

(6) 情報管理に関するリスク

当社グループは取引先を含め、販売取引・仕入取引に係る顧客情報、技術情報、経営情報等の機密情報及び個人情報を取り扱い、これらに対してセキュリティ対策を講じておりますが、さまざまなリスクが存在しております。

具体的なリスクとして、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウイルス感染、社内設備の故障、災害等による機密情報及び個人情報の流出、消失又は基幹システムの大規模な障害の発生のほか、持ち出しによる機密情報及び個人情報の紛失・盗難等が想定され、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当該事象が発生した場合は、当社グループ及び取引先に対する社会的信頼、市場優位性の喪失、基幹システムの障害が長期にわたることから、人材の流出、取引先の流出による市場シェアの縮小、事業活動の停滞が考えられます。

このような状況に対して、重要データのバックアップ保管、ハードウェアの保守、パスワード管理の強化、セキュリティソフトの導入、文書管理規程による情報管理(電磁的記録及び書類記録)のほか、情報管理に係る社内教育の実施による人為的なミスの未然防止を図り、当該リスクを軽減するよう対応してまいります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度における我が国経済は、政府の経済対策を受けて雇用や所得環境は改善しつつ底堅く推移していたものの、米中貿易摩擦や地政学的リスクの高まりに加え、世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大によって国内外の景況は急激に悪化し、企業の設備投資は極めて不透明な状況に陥りました。

 

このような状況の下、当社グループは「お客様視点のものづくり」を基本原点に、新製品開発の促進、提案営業の展開、保守サービスの充実、付加価値の改善等に積極的に取り組んでまいりましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大は第4四半期に入り、当社グループの営業活動やサービス活動の自粛、展示会中止による商機の消失、操業度の低下又はお客様の機械稼働の悪化などを引き起こし、当社グループの業績に悪影響を及ぼし始めました。

この結果、当連結会計年度の売上高は5,056百万円(前年同期比17.7%減)、営業利益は532百万円(前年同期比36.8%減)、経常利益は542百万円(前年同期比37.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は350百万円(前年同期比45.2%減)となりました。

 

① 品目別売上高の概況

1) 形鋼加工機シリーズ

建設需要は底堅く推移していたものの、当初開催予定であった2020年東京オリンピック・パラリンピックの準備期間を受けて都心部の建設工事の順延又は中断等が計画されており、企業の設備投資の需要が低調であったことから、売上高は3,497百万円(前年同期比8.7%減)となりました。

 

2) 丸鋸切断機シリーズ

米中貿易摩擦や新型コロナウイルス感染症の拡大等の影響を受け、自動車関連業界は停滞から生産調整に入り、企業の設備投資の需要が伸びなかったことから、売上高は356百万円(前年同期比63.8%減)となりました。

 

3) 金型シリーズ

機械本体の出荷台数の減少に伴い、機械に付帯する金型が影響を受けたことから、売上高は408百万円(前年同期比10.2%減)となりました。

 

4) 受託事業・その他

工作機械の生産減少に伴い、子会社のタケダ精機株式会社の売上高が171百万円(前年同期比28.8%減)となったことから、売上高は206百万円(前年同期比25.0%減)となりました。

 

5) 部品・サービス

迅速な対応で「お客様満足度の向上」を図るようサービス活動を展開し、サービスの売上高は伸びたものの、部品の売上高は伸びなかったことから、売上高は586百万円(前年同期比1.4%減)となりました。

なお、部品の売上高は491百万円(前年同期比3.3%減)、またサービスの売上高は95百万円(前年同期比9.9%増)となっております。

 

② 当連結会計年度の課題における活動の概況

当連結会計年度に掲げる経営課題に対する活動の概況は、以下のとおりであります。

 

1) 商品対応力の強化

海外向けの「3BF-1050Ⅲ-RG」、国内向けの「ABP-S/GⅢ」(新NC)の2機種の販売を開始しました。また、利便性・省段取りの改善として「UWF-150ⅢW」の金型オプションの充実と「CBF-3015-ATC」に機能の追加を図るよう試作活動を行いました。

 

2) 海外売上高の拡大

OEMを除いた当連結会計年度の海外売上高は155百万円(売上高比率3.1%)となり、前連結会計年度の105百万円(売上高比率1.7%)と比べ、売上高及び売上比率は微増となっております。

 

3) IT技術の活用による付加価値向上

石川県主催の「IoT実践道場」を通じて、技術の活用方法について取り組んでまいりました。このほか、ABPシリーズの原価低減活動、社内業務におけるRPA技術の勉強会の開催など、付加価値向上の活動にも取り組んでまいりました。

 

 

③ 当連結会計年度における目標とする経営指標と実績数値との分析

当社グループは当事業年度の有価証券報告書から目標とする経営指標を設けており、前事業年度の有価証券報告書には当該指標を記載しておりませんが、当連結会計年度における事業計画数値と実績数値との分析は、次のとおりであります。

区  分

2020年5月期

計画(百万円)

2020年5月期

実績(百万円)

増減比(%)

売 上 高

5,700

5,056

△11.3

経常利益

865

542

△37.3

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

当社グループの2020年5月期の事業計画は、海外の地政学的リスクによる影響から国内の設備投資マインドは慎重な姿勢になりつつも、都市圏の鋼構造物プロジェクト、国土強靭化基本計画などによる継続的な内需によって底堅く推移すると見込んでおりましたが、米中貿易摩擦の長期化や地政学的リスクの高まりによって経済への不透明感が増し、国内企業において設備投資を抑制する動きが想定以上に強く、第4四半期には新型コロナウイルス感染症の影響が加わり、計画数値を下回る結果となりました。

 

④ 各段階利益の概況

1) 売上総利益及び営業利益

当連結会計年度における当社グループは仕入価格の低減、経費削減、業務の効率化といった付加価値の向上に努めてまいりましたが、売上高は前年同期に対し1,085百万円減少(前年同期比17.7%減)の5,056百万円となり、売上総利益、売上総利益率、営業利益に影響を与えております。

この結果、売上総利益は前年同期に対し385百万円減少(前年同期比20.8%減)の1,472百万円、売上総利益率は29.1%(前年同期は30.3%)、営業利益は前年同期に対し310百万円減少(前年同期比36.8%減)の532百万円となりました。

なお、販売費及び一般管理費は、前年同期に対し75百万円減少(前年同期比7.4%減)の939百万円となりました。これは、主に賞与引当金繰入額が19百万円減少したこと等によるものであります。

 

2) 経常利益

経常利益は、前年同期に対し319百万円減少(前年同期比37.0%減)の542百万円となりました。これは、主に営業利益が310百万円減少したこと等によるものであります。

 

3) 親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期に対し289百万円減少(前年同期比45.2%減)の350百万円となりました。これは、主に経常利益が319百万円減少したこと等によるものであります。

 

⑤ 生産、受注及び販売の状況

1) 生産実績

当連結会計年度における品目別生産実績を示すと、次のとおりであります。

品       目

生産高(千円)

前年同期比(%)

形 鋼 加 工 機

3,359,742

3.2

丸 鋸 切 断 機

245,876

△70.1

そ   の   他

1,444,036

△11.0

合       計

5,049,654

△11.4

 

(注) 1.金額は、販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

2) 受注実績

当社グループは見込生産のため、受注実績の記載を省略しております。

 

 

3) 販売実績

当連結会計年度における品目別販売実績を示すと、次のとおりであります。

品      目

販売高(千円)

前年同期比(%)

 

形 鋼 加 工 機

3,497,977

△8.7

丸 鋸 切 断 機

356,019

△63.8

 

金       型

408,919

△10.2

そ   の   他

206,996

△25.0

 

小        計

4,469,913

△19.4

 

部        品

491,184

△3.3

 

サ   ー   ビ    ス

95,313

9.9

 

合        計

5,056,410

△17.7

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.主な相手先別の販売実績及びそれぞれの総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

 

相    手    先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社山善

1,007,387

16.4

1,115,900

22.1

マツモト産業株式会社

711,683

11.6

617,267

12.2

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

なお、当社グループの事業は工作機械関連事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。

 

(2) 財政状態

当連結会計年度末における資産、負債及び純資産の状況は、以下のとおりであります。

 

① 総資産

当連結会計年度末における総資産の残高は6,447百万円となり、前連結会計年度末に比べ62百万円増加となりました。

これは、主に現金及び預金が97百万円、たな卸資産が94百万円、固定資産が90百万円増加したこと、また受取手形及び売掛金が239百万円減少したこと等によるものであります。

 

② 負債

当連結会計年度末における負債の残高は2,417百万円となり、前連結会計年度末に比べ220百万円減少となりました。

これは、主に長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む。)が140百万円増加したこと、また支払手形及び買掛金が157百万円、未払法人税等が96百万円、短期借入金が50百万円、賞与引当金が42百万円減少したこと等によるものであります。

 

③ 純資産

当連結会計年度末における純資産の残高は4,029百万円となり、前連結会計年度末に比べ283百万円増加となりました。

これは、主に利益剰余金が277百万円、その他有価証券評価差額金が6百万円増加したこと等によるものであります。

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は465百万円となり、前連結会計年度末に比べ26百万円増加となりました。

 

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における営業活動の結果、獲得した資金は386百万円となりました。(前年同期は769百万円の獲得)

 

この主な要因は、減価償却費が213百万円(前年同期は207百万円)、仕入債務が155百万円の減少(前年同期は4百万円の減少)、売上債権が239百万円の減少(前年同期は139百万円の減少)、たな卸資産が94百万円の増加(前年同期は185百万円の増加)、賞与引当金が42百万円の減少(前年同期は28百万円の増加)、税金等調整前当期純利益が528百万円(前年同期は910百万円)、法人税等の支払額が267百万円(前年同期は230百万円)等によるものであります。

 

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における投資活動の結果、支出した資金は281百万円となりました。(前年同期は10百万円の獲得)

この主な要因は、有形固定資産の取得による支出が109百万円(前年同期は56百万円)、無形固定資産の取得による支出が69百万円(前年同期は59百万円)、定期預金の支出入が70百万円の支出(前年同期は62百万円の支出)等によるものであります。

 

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における財務活動の結果、支出した資金は77百万円となりました。(前年同期は548百万円の支出)

この主な要因は、短期借入金の支出入が50百万円の支出(前年同期は170百万円の支出)、長期借入金の支出入が140百万円の収入(前年同期は244百万円の支出)、リース債務の返済による支出が95百万円(前年同期は79百万円)、配当金の支払額が72百万円(前年同期は54百万円)等によるものであります。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性の状況

当社グループは、資金の流動性を高めるフリー・キャッシュ・フロー(注)を創出し、株主還元の原資の確保を図り、手許資金を将来の成長投資に充当してまいります。

将来の成長投資として、短期には製品開発、販売用ソフトウェア、老朽化設備の更新、生産設備の増強等に、中長期には大型の生産設備、建物の更新等に投資するよう考えております。

資金調達については、「第1 企業の概況、3 事業の内容」に記載する事業の運転資金として、銀行借入を基本方針としておりますが、設備投資には利便性やコスト等を勘案してリースによる資金調達を行うほか、大型の生産設備、建物の更新等に投資する場合には増資、社債の発行を検討することもあります。

資金調達に係る流動性リスクの管理については、適時に資金繰計画を作成、更新するとともに、手許資金の流動性の維持等によって流動性リスクを管理しております。

また、資金運用については、短期的な預金等に限定しております。

当連結会計年度末の現金及び預金は1,083百万円であり、短期借入金、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む。)及びリース債務(流動負債のリース債務を含む。)の総額は1,546百万円であります。

当連結会計年度のフリー・キャッシュ・フローは105百万円の獲得となり、前連結会計年度に比べ674百万円減少となりました。(前連結会計年度は779百万円の獲得)

 

(注) フリー・キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合算して算出したものであります。

 

(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況、1 連結財務諸表等、(1) 連結財務諸表、注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う会計上の見積りは、「第5 経理の状況、1 連結財務諸表等、(1) 連結財務諸表、注記事項 (追加情報)」に記載しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。