文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社は、『高松機械は「社会に貢献」する。お客様には安全でメリットのある商品を、従業員には生活の安定と希望を、株主には適切な配当を提供するとともに、協力企業とも共存共栄の精神をもって、社会の発展に積極的に貢献する。』という経営理念を掲げ、工作機械メーカーとして、「お客様に稼ぐ機械を提供する」をモットーとしております。高機能・高品質な製品を提供することによる価値の創造と、ステークホルダーへの適切な配分を考慮し、経営活動を行っております。
日本経済の先行きについては、新型コロナウイルス感染防止のため、人やモノの動きの遮断や経済活動が抑制され、感染拡大の影響によっては更に景気が下振れするリスクがあり、これまで以上に不透明な状況が続くと想定されます。
当社グループの主力分野である工作機械業界の先行きについても、新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が減少傾向にある中国においては経済活動の再開が見られるものの、内需・外需とも設備投資の先送り感が強まっており、受注は当面低調に推移する可能性が高いと見込まれます。
当社グループは持続的成長を志向し、2019年度を初年度とする3ヵ年の新中期経営計画「中期計画2021」を策定しました。収益性に関する指標として連結売上高営業利益率を、企業価値に関する指標として連結ROEを、経営規模に関する指標として連結売上高を採用し、具体的な目標数値を以下のとおり定めております。
≪2021年度の経営目標≫
① 連結売上高営業利益率 10%以上
② 連結ROE 10%以上
③ 連結売上高 260億円以上
(注)上記経営目標については、「中期計画2021」策定時における判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。また、経済環境の急激な変化等により変更する可能性もあります。
当社グループは、2019年度からスタートさせた「中期計画2021」において掲げた「挑戦し、成長し続ける企業となるべく、3ヵ年で更なる企業基盤の強化を目指す」ことの実現に向けて、「生産能力の増強」「人材育成の強化」「中期IT戦略の推進」「収益源の多角化」「働き方改革の推進」に取り組むとともに、各事業において収益の強化と売上の拡大のための戦略を推進しております。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症が拡大したことで、経済環境は急激に悪化し、今後も不透明な状況が続くと想定されます。
このような状況下においては工作機械需要の縮小も予測されることから、受注・売上高の確保及び収益力の強化が優先的に対処すべき課題となります。
工作機械事業では、新型コロナウイルス感染症の影響によって展示会の中止や延期が決定しております。そのため、当社製品の紹介や技術アピールできる機会が減少となりますが、工作機械ユーザには強い自動化・効率化ニーズがあります。当社グループでは、これら潜在需要を取り込むべく、メールや動画配信等によるユーザへの情報発信、Web立会やWeb製品説明会等のオンライン対応など、ICTの活用による営業戦略を強化していきます。そのほか、国内外拠点間の連携強化などにも取り組み、新型コロナウイルス感染症の影響も想定した市場環境に即した販売戦略を推進していきます。
新工場の建設につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響や市場環境の動向に留意しつつ、新工場稼働に伴う生産性向上や業務効率化の取り組みを更に推進したうえで、需要回復局面に新工場が寄与できるよう備えます。
IT関連製造装置事業、自動車部品加工事業では、既存取引からの需要確保に努めるとともに新規取引の獲得もはかるなど、売上高拡大のための施策に取り組んでいきます。
また、すべての事業において、更なる業務効率化の促進によって収益力の強化に努めるとともに、先を見据えて今なすべきことに取り組んでいきます。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因については以下のものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループを取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い急激に悪化し、先行き不透明な状況にあります。当社グループの主たる事業である工作機械事業では、特に顕著な需要減少が見られるほか、感染拡大防止対策によって営業活動が制限される等の影響を受けております。
当社グループは、ICT活用による営業戦略の強化や新たな働き方への転換等の取り組みによって、事業環境の変化に対応していく方針でありますが、新型コロナウイルス感染症が長期化もしくは更なる流行拡大となった場合には、当社グループの業績が想定以上に低迷し、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響に伴い、新工場建設計画のスケジュールを変更し、操業開始予定を1年延期しておりますが、新型コロナウイルス感染症が長期化もしくは更なる流行拡大となった場合には、更なる計画変更を行う可能性があります。
(2) 経済情勢に関する影響
当社グループの主たる事業である工作機械事業は、民間設備投資動向に大きく影響を受けますので、国内外の景気動向や経済情勢の変動により、工作機械の需要は拡大縮小の波を繰り返します。当社グループの主要製品であるCNC旋盤(コンピュータにより制御されたNC旋盤)は、一般的に金属加工の機械を作る機械(マザーマシン)として広く製造業で使用されておりますが、特に当社製品の販売先は自動車関連業界が半分以上を占めております。そのため、自動車関連業界における設備投資動向等が、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。なお、新型コロナウイルス感染症の影響によって自動車の販売台数や生産台数が大きく落ち込んでおります。これにより自動車関連業界では設備投資を抑制している傾向にありますが、当該状況が長期化もしくは更なる拡大となった場合には、当社グループの業績が想定以上に低迷し、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
IT関連製造装置事業は、シリコンサイクルやクリスタルサイクルと呼ばれる周期的な好不況の波の影響で需要の変動が激しいことにより、また自動車部品加工事業は、世界における自動車需要の縮小や部品メーカー間の競争激化等の影響によりまして、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループが属する工作機械業界は、数多くのメーカーが存在し、競合の激しい業界であります。当社グループは単なる標準品でなく、ユーザニーズに合わせて、それぞれに最適な加工を実現できる自動化システムを提案することで他社との差別化をはかっておりますが、特に需要の縮小期においては過当競争となり、価格競争が激化します。足元では新型コロナウイルス感染症の影響によって工作機械需要が大きく減少しておりますので、影響の長期化もしくは更なる拡大となった場合には、同業他社との競合がより激化することで、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(4) 原材料等の調達及び価格に関する影響
当社グループは、2社購買の推進や長納期品の先行発注など、サプライヤーとの連携強化のもと、適正な調達活動の実施と適正な在庫の維持管理に努めております。しかし、一部においては取引先の変更や代替品への切り替えが困難なものもあり、当該原材料等において取引先からの供給が中断した場合や製品需要の急増などによる供給不足が発生した場合には、生産に著しい影響を受け、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
また、原油価格の高騰や新興国の経済成長等を要因として原材料等の価格が予想以上に急騰した場合もしくは長期にわたって高騰が続いた場合には製造コストの増大により、当社グループの利益が減少する可能性があります。
(5) 海外展開に関する影響
当社グループは主にアジア、ヨーロッパ及び北米で海外の事業活動を展開しており、当連結会計年度における海外売上高比率は32.7%であります。当社グループの主力製品である工作機械の需要は、中長期的視野では特に海外の成長が見込まれていることから、海外シェア拡大のための施策を推進しております。そのため、それらの地域における予期できない法律・規制、税制の変更、ストライキ等の労働争議、テロ、戦争、感染症や自然災害の発生による社会的混乱、急激な経済情勢の悪化、その他事業活動に対する不利な政治的又は経済的要因が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
また、当社の輸出取引は主に円建で行われており、為替相場の変動による損益への影響は軽微でありますが、円高が進行した場合には現地販売価格が他国製品と比較して相対的に高くなる結果、価格競争力低下や販売価格の値下げにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループの製品は、ディーラを通じてユーザに販売しておりますので、経営状態や環境の変化によってディーラからの代金回収が滞ったり、回収不能となったりした場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
また、ディーラは、当社グループの競合製品も取り扱っております。当社では主要ディーラを集めて、新製品の発表や市場ニーズの情報収集、その他販売に関する諸問題を討議する全国ディーラ会議を毎年開催し、主要ディーラとの良好な関係の継続に努めておりますが、主要ディーラの経営方針や環境の変化によって競合製品の取り扱いが優先された場合や、当社製品の取り扱いを行わなくなった場合等には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社はISO9001を認証取得しており、その品質マネジメントシステムを活用して生産及び仕入における品質管理の徹底をはかっております。しかし、生産したすべての製品について欠陥が生じないという保証はなく、また、今後発売する新製品に予期せぬ不具合が発生する等の影響により、製造物責任法に基づく損害賠償責任が生じる可能性があります。当社グループは製造物責任による損害賠償については保険に加入しておりますが、賠償額全額を保険でカバーできる保証はありません。現時点までに製造物責任に関する訴訟は生じておりませんが、当該賠償の発生によって社会的評価及び企業イメージが低下することで、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、特許権等の知的財産権の重要性を強く認識しており、積極的な特許等の申請を推進し、多くの特許等を取得しております。しかし、第三者による当社所有権利の侵害により、ブランドイメージの低下や営業活動が阻害される恐れがあります。
また、過失により第三者が所有する権利を侵害した場合には提訴される可能性があります。このため、損害賠償責任や当該特許等の使用に対する対価の支払義務の発生、又は当該特許等の使用ができないことによる事業展開の制約等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループの主力事業である工作機械の生産は石川県白山市の本社工場にて行っており、自動車部品の加工及びIT関連製造装置の製造についても、それぞれ同市内の第3工場及び開発センターにて行っております。当社では、緊急時対応手順の策定、十分なデータバックアップ体制の構築、従業員安否確認システムの導入など、事業継続計画の整備に努めておりますが、白山市周辺地域において地震・津波等の大規模な自然災害等が発生した場合、本社機能の停止又は建物や設備の損壊もしくは停電となることで生産に著しい影響を及ぼし、正常な事業活動が行えなくなる可能性があります。
また、当社が直接被害を被らない場合でもインフラ復旧の遅れや電力の使用制限、サプライヤーから必要な原材料、部品等の供給が滞るなどの影響を受け、本社機能及び生産に著しい影響を受ける場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループが企業成長を進め、安定的な経営体制を確立するためには、人的資本の充実が必須であります。そのため、新卒の定期採用並びに中途採用による人員の確保、OJT及び社外研修等による社員教育を行って人的資本の充実をはかっております。しかし、業績拡大や事業発展のために当社グループが求める人材を十分に確保できなかった場合や退職者が著しく増加した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社は、第47回定時株主総会(2008年6月26日開催)において「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」の承認を得られ、発効しております。有効期間は3年であり、継続に当たっては定時株主総会の承認を得ることと定めておりますが、第59回定時株主総会(2020年6月23日開催)において、所要の変更を行った上で、同総会にて当該買収防衛策の継続に関する議案を付議し、株主の皆様のご承認を得られたことで継続しております。
議決権割合を20%以上とすることを目的とした当社株式等の買付行為もしくは結果として20%以上となる当社株式等の買付行為を行う者が現れた場合において、買収防衛策のルールに基づき、第三者委員会の勧告を最大限尊重の上、当社取締役会で対抗措置の発動・不発動を決定いたしますが、対抗措置を発動した場合に発生する費用等によりまして、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループが保有する投資有価証券について、市場動向や投資先の事業環境の悪化により市場価格が著しく低下する場合や、固定資産の市場価格の著しい下落、収益性の低下が生じる場合には、評価損や減損損失が発生する可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響が拡大・長期化することで当社グループの翌連結会計年度の業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、繰延欠損金及び将来減算一時差異に対して繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の計算は、将来の課税所得に関する予測・仮定に基づいており、その予測・仮定が変更された場合や、税率変更を含む税制改正、会計基準等の改正が行われた場合には、繰延税金資産の計算の見直しが必要になり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響が拡大・長期化することで当社グループの翌連結会計年度の業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは工作機械事業において、積極的な海外展開、ユーザニーズを捉えた新製品の開発、原価低減等によるコストの削減等を推進するとともに、長年培ってきたノウハウを活かせる分野に資本を投下し、新たな収益の柱作りを推進することで、安定的な収益を確保できる体質の確立を進めてきております。しかし、当社グループが事業を遂行していく限り、前述した影響以外にも、法律や規制等の新設・改正、金融・株式市場、戦争・テロ、仕入先・外注先の供給体制等によりまして、場合によっては当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、中国経済の減速や米中貿易摩擦の影響により先行き不透明な状況が続く中、各種政策の効果もあって緩やかな回復を継続していましたが、年明けからは新型コロナウイルス感染症拡大による経済への影響が増大し、足元の景気は急激に悪化しました。
当社グループの主力分野である工作機械業界においては、2019年度の業界受注総額は1兆995億円(前年同期比34.9%減)となりました。これまでの弱含みの設備投資環境に加え、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、需要は減少傾向が続き、2020年2月以降は単月の業界受注総額が800億円を下回るなど低調に推移しました。
当社グループの経営成績を示すと、次のとおりであります。
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べ7億2百万円減少し、219億47百万円となりました。
売上原価は、前連結会計年度に比べ2億6百万円減少し、165億2百万円となりました。これは売上高の減少に伴うものであり、これにより売上高に対する比率は75.2%となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ27百万円減少し、35億83百万円となりました。これは主に広告宣伝費の減少によるものであり、売上高に対する比率は16.3%となりました。
また、研究開発費は前連結会計年度に比べ4百万円増加の1億55百万円となり、売上高に対する比率は0.7%となりました。開発部門は研究開発費の効率化をはかりながら、各部門と緊密な連携を取り、当社グループの戦略製品開発や技術開発を行っております。
以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ4億69百万円減少し、18億60百万円となりました。なお、営業利益率は8.5%となりました。
営業外収益は、前連結会計年度に比べ24百万円増加し、2億25百万円となりました。これは主に持分法による投資利益が増加したことによるものです。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ1百万円増加し、32百万円となりました。これは主に為替差損が増加したことによるものです。
以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ4億46百万円減少し、20億53百万円となりました。
特別利益は、2百万円と前連結会計年度に比べ0百万円の増加となりました。これは主に固定資産売却益が増加したことによるものです。
特別損失は、2百万円と前連結会計年度に比べ2百万円の増加となりました。これは主に固定資産除却損が増加したことによるものです。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ2億93百万円減少し、14億15百万円となりました。また、1株当たり当期純利益は、130.76円、ROEは9.4%となりました。
経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 及び (4)中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき課題」に記載のとおりであります。
セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりであります。
当連結会計年度の経営成績は、受注高が60億92百万円(前年同期比67.1%減)、受注残高が78億98百万円(同57.8%減)、売上高が193億58百万円(同5.8%減)、営業利益が16億45百万円(同26.6%減)となりました。
受注高は、市場環境の悪化により需要が減少し、年間を通して低調に推移しました。また、新型コロナウイルス感染症の流行に伴い先行きの不透明感が強まり、一部でキャンセルも発生しました。地域別内訳は、国内向け、北米向け及びアジア向けが大きく減少した結果、内需が35億60百万円(同69.5%減)、外需が25億31百万円(同62.8%減)となりました。
売上高の地域別内訳は、北米向けが好調に推移した一方で、国内向けやアジア向けに減少が見られた結果、内需が122億16百万円(同11.1%減)、外需が71億41百万円(同4.8%増)、外需比率が36.9%(前年同期は33.2%)となりました。また、新型コロナウイルスの影響で製品を出荷できない案件が発生し、当連結会計年度に売上を見込んでいた一部が未計上となりました。
当連結会計年度における主な取り組みとして、営業面では、自動化技術を付加した最適なソリューション提案によって受注確保をはかるとともに、自動車産業以外の市場開拓に向けた活動に注力してきました。また、中国のCIMT2019、ドイツのEMO2019、名古屋のMECT2019など、国内外の展示会に出展した他、海外の連結子会社においてプライベートショーや現地ディーラ会議を開催し、海外シェア拡大に向けた営業活動に努めてきました。
製品面では、1台に3台分の加工装置を搭載していることで、旋削加工から穴あけまで多様な加工をそれぞれ同時に加工でき、生産性アップに繋がる「XV-3」、及び主力機種「XL-150」の後継機であり、当社独自の自動化技術を継承しつつ、手動で行う刃物位置調整作業の支援機能や予防保全に繋がるIoT機能など、優れた操作システムを搭載し高い生産性を実現させる「XT-8」の2機種を新たに発表しました。
また、日刊工業新聞社主催の第49回機械工業デザイン賞において、当社製ローダ「Σiローダ高速タイプ」が性能の高さを評価され、審査委員会特別賞を受賞しました。
生産面では、高水準の受注残高に対応しフル生産を続ける中で、生産管理業務の効率化や組立員のスキルアップ強化など、生産性向上に寄与する取り組みを進めました。
当連結会計年度の経営成績は、売上高は17億74百万円(前年同期比33.6%増)、営業利益が2億57百万円(同113.3%増)となりました。
半導体関連やその他の製造請負案件でリピート需要が安定的に継続したとともに、新規案件も業績に貢献し、売上高・営業利益ともに3年連続で過去最高を更新しました。
当連結会計年度の経営成績は、売上高は8億14百万円(前年同期比6.5%増)、営業損失が33百万円(前年同期は32百万円の営業損失)となりました。
当社単体において売上高は堅調に推移したものの、タイの連結子会社において事業拡大のための先行投資が利益を圧迫した結果、連結では営業損失の計上となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、消費税等を含まない販売価格によって表示しております。
2 工作機械事業におきましては、旋盤に限定して表示しております。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、消費税等を含まない販売価格によって表示しております。
2 工作機械事業におきましては、旋盤・改造機に限定して表示しております。
3 当連結会計年度において、受注高に著しい変動がありました。これは、米中貿易摩擦、中国経済の減速及び
新型コロナウイルス感染症拡大の影響など、市場環境が悪化したことによるものです。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 ( )内の数字は海外販売台数及び海外販売高であり、内数であります。
3 最近2連結会計年度における主要な相手先別の販売実績及びそれぞれの総販売実績に対する割合
4 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
5 前連結会計年度のユアサ商事株式会社については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
当連結会計年度末の総資産は242億52百万円で前連結会計年度末に比べ5億15百万円の増加となりました。
区分別にみますと、流動資産は176億93百万円となり、前連結会計年度末に比べて3億81百万円増加しました。その主な要因としては、電子記録債権が13億1百万円、受取手形及び売掛金が2億75百万円、流動資産のその他(前渡金等)が2億46百万円減少したものの、現金及び預金が15億67百万円、たな卸資産が6億34百万円増加したことによるものです。
固定資産は65億59百万円となり、前連結会計年度末に比べて1億34百万円増加しました。その主な要因としては、繰延税金資産が1億39百万円増加したことによるものです。
次に当連結会計年度末の負債は85億31百万円で前連結会計年度末に比べて6億77百万円の減少となりました。
区分別にみますと、流動負債は71億27百万円となり、前連結会計年度末に比べて5億38百万円減少しました。その主な要因としては、支払手形及び買掛金が1億5百万円増加したものの、流動負債のその他(前受金等)が2億37百万円、未払法人税等が1億97百万円、電子記録債務が1億45百万円減少したことによるものです。
固定負債は14億4百万円となり、前連結会計年度末に比べて1億39百万円減少しました。その主な要因としては、退職給付に係る負債が1億25百万円増加したものの、長期借入金が1億20百万円、長期未払金が1億20百万円減少したことによるものです。
当連結会計年度末の純資産は157億21百万円で前連結会計年度末に比べて11億92百万円の増加となりました。その主な要因としては、利益剰余金が11億57百万円増加したことによるものです。なお、自己資本比率は64.7%となりました。
セグメントごとの資産は、次のとおりであります。
工作機械事業の総資産は168億85百万円で前連結会計年度末に比べて4億15百万円の減少となりました。その主な要因としては、電子記録債権の減少によるものです。
IT関連製造装置事業の総資産は12億90百万円で前連結会計年度末に比べて1億44百万円の増加となりました。その主な要因としては、電子記録債権の増加によるものです。
自動車部品加工事業の総資産は6億20百万円で前連結会計年度末に比べて14百万円の増加となりました。その主な要因としては、TP MACHINE PARTS CO., LTD.の現金及び預金の増加によるものです。
① 営業活動によるキャッシュ・フローは、21億96百万円の資金流入(前連結会計年度は10億2百万円の資金流入)となりました。その主な要因としては、法人税等の支払やたな卸資産の増加等があったものの、税金等調整前当期純利益の計上や売上債権の減少等があったことによるものです。
② 投資活動によるキャッシュ・フローは、10億29百万円の資金流出(前連結会計年度は12億46百万円の資金流出)となりました。その主な要因としては、定期預金の預入による支出や有形固定資産の取得による支出等があったことによるものです。
③ 財務活動によるキャッシュ・フローは、3億40百万円の資金流出(前連結会計年度は20百万円の資金流入)となりました。その主な要因としては、配当金の支払や長期借入金の返済による支出等があったことによるものです。
これらの結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物は8億27百万円の増加(前連結会計年度は2億55百万円の減少)となり、当連結会計年度末残高は32億54百万円(前連結会計年度末残高は24億27百万円)となりました。
当社グループの事業活動に必要な資金については、営業活動から得たキャッシュ・フローによることを基本とし、必要に応じて金融機関からの借入等により資金調達を行っております。また、資金調達に際しては、低コストかつ中長期にわたる安定的な資金の確保を重視して取り組んでおります。当連結会計年度末の現金及び預金の総額は55億92百万円、また借入金は短期、長期あわせて11億47百万円であります。当社グループは、取引先金融機関との現在の健全かつ緊密な関係を維持していくことで、当社グループが将来必要とする運転資金及び設備資金を調達することが可能であると考えております。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。連結財務諸表の作成では、期末日における資産、負債並びに会計期間における収益及び費用に影響を与えるような見積りや仮定を必要とします。結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。当社経営陣は、特に以下の重要な会計方針の適用における見積りや仮定は連結財務諸表に重要な影響を与えると考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の会計上の見積りに対する影響につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりであります。
当社グループの主力製品であるCNC旋盤の売上高は、主として、検収を基準としております。
当社グループは、顧客の支払不能時に発生する損失見積り額について、貸倒引当金を計上しております。仮に顧客の支払能力が低下した場合には、その回収可能性を勘案し、追加引当を計上する可能性があります。
当社グループは、製品販売後における無償での補修費用について、過去の実績に基づく所要額を計上しております。製品の出荷におきましては、品質管理システムに基づく検査等を実施しておりますが、実際の製品不良、修理費用が見積りと異なる場合は、見積り所要額の修正を必要とし、追加引当を計上する可能性があります。
当社グループは、たな卸資産につき、収益性の低下が認められた場合には一定の基準に基づき、評価損を計上しております。実際の市場状況により収益性の低下が増大すると認められた場合には、追加の評価損を計上する可能性があります。
当社グループの保有する投資有価証券には、価格変動のある公開会社の株式と非公開会社の株式及び関係会社の株式が含まれております。当社グループはこれらに関わる価格・価値の下落が一時的でないと判断した場合には、下落した額を評価損として計上いたします。
将来、市場動向が悪化した場合又は投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失が発生又は価格・価値に回収不可能が生じた場合、評価損を計上する可能性があります。
当社グループが計上している繰延税金資産は、回収可能性が高いと考えられる金額へ減額するために評価性引当額を計上しております。評価性引当額の必要性については、将来の課税所得等により検討いたしますが、当社グループが現在計上している繰延税金資産の全部又は一部の回収が不可能であると判断した場合、その年度において繰延税金資産の調整額を費用として計上します。同様に、当社グループが現在計上している以上の繰延税金資産の回収が可能であると判断した場合、その年度において繰延税金資産の調整により利益を増加させることとなります。
当社グループでは固定資産の減損の判定にあたっては、各社ごとに資産のグルーピングを行い、著しく収益性が低下した資産グループについて将来キャッシュフローを見積もり、回収可能価額まで帳簿価額を減損しております。
将来、固定資産の収益性の低下等により将来キャッシュフローが帳簿価額を下回った場合、減損損失が発生し業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出された退職給付費用及び債務を計上しております。退職給付費用及び債務の将来の変動要因としては、従業員数の変動や、数理計算上の前提条件(割引率、期待収益率等)の変動によるものがあります。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、将来期間において認識される費用及び債務に影響を及ぼします。
該当事項はありません。
セグメント別の研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
工作機械事業においては、あらゆるユーザニーズに対応可能な製品の提供を目指して、研究開発活動を実施しております。この点、当社の主力製品であるCNC精密旋盤のみならず、コレットチャックやローダ等の周辺装置群の開発を含めて、省力化や自動化といったユーザニーズを充足することに努めております。
当連結会計年度においては、「XV-3」及び「XT-8」の2機種を新たに発表いたしました。
「XV-3」は、大幅な工程集約を実現する3スピンドル3スライドの倒立型CNC旋盤です。1台に3台分の加工装置を搭載しているため、旋削加工から穴あけまで、幅広い加工が1台で完了します。これまで機械を組み合わせて構成していた加工ラインも当機種1台で済むため、省スペースやコスト削減を実現するほか、同時に3工程それぞれが加工でき、大幅な生産性アップに貢献します。
「XT-8」は、当社を代表する機種「XL-150」の後継機であり、新操作システムを採用した1スピンドル1タレットのCNC精密旋盤です。手動で行う刃物位置の調整作業を安全かつ容易に行える支援機能や、稼働状態を自動保存するIoT機能等が生産性向上に寄与します。また、中低速回転数の加工において強力な切削能力を発揮するオプション仕様も追加したことで、従来に比べ効率良く加工を行うことが可能です。
また、日刊工業新聞社主催の第49回機械工業デザイン賞において、当社製ローダ「Σiローダ高速タイプ」が性能の高さを評価され、審査委員会特別賞を受賞しました。
その他、新製品の開発だけではなく、将来的視野に立った基礎研究及び産学官の共同研究も推進し、当社が得意とする自動化システムにおいても、システム・ソフトの研究開発に取り組んできました。
なお、当連結会計年度に支出した研究開発費の総額は、
該当事項はありません。
該当事項はありません。