第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における工作機械業界は、アジアでの電気機械向け受注の減少等により、外需は前年度比で減少したものの、内需は補助金の効果等により前年度比で増加し、一般機械、自動車、電機精密、航空・造船・輸送用機械の主要4業種において、国内の受注総額はリーマンショック以降の最高額となりました。

このような経済環境下、当社グループは新たに複合外周研削盤「APX-105」、全自動溝入れ工具研削盤「GIG-202」及び全自動プロファイル研削盤「iPG-X」を市場投入し、高精度加工の自動化に向けた製品ラインナップの充実を図ってまいりました。また、名古屋、イタリア及びドイツで開催された各展示会に出展するなど、国内外において積極的な受注活動を行ってまいりました。

海外展開につきましては、台湾の連結子会社である和井田友嘉精機股份有限公司を活用し、部品調達や現地生産による生産の最適化を推進してまいりました。欧米地域においては、ドイツのHAAS社との販売提携契約や欧州切削工具大手メーカーへの販売活動を継続するほか、北米地域への販売拡大に向けた取り組みを実施しております。

また、当社グループは平成27年6月に、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行いたしました。移行に伴い、監査等委員である複数の社外取締役を選任し、コーポレート・ガバナンスをさらに強化することで、長期的な企業価値の増大を図ってまいります。

これらの結果、当連結会計年度の売上高は6,201百万円(前年同期比7.7%増)、営業利益は914百万円(前年同期比94.8%増)、経常利益は927百万円(前年同期比88.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は625百万円(前年同期比77.9%増)となりました。

品目別に業績を示すと、次のとおりであります。

① 金型関連研削盤

国内外の金型関連業界からの受注が堅調に推移し、結果として売上高は2,072百万円(前年同期比40.4%増)となりました。金型関連研削盤の売上高は当社グル―プの総売上高の33.4%を占めております。

② 切削工具関連研削盤

前年同期比では微減となったものの、切削工具メーカーからの受注が引き続き堅調に推移し、売上高は2,958百万円(前年同期比7.9%減)となりました。切削工具関連研削盤の売上高は当社グループの総売上高の47.7%を占めております。

③ その他の機械

NCプロッター(作図機)およびHAAS社製品等の機械については、売上高は163百万円(前年同期比20.7%減)となりました。その他の機械の売上高は、当社グループの総売上高の2.6%を占めております。

④ アフターサービス

アフターサービス(有償修理)及びメンテナンス部品については、売上高は1,006百万円(前年同期比16.6%増)となりました。アフターサービスにおける売上高は、当社グループの総売上高の16.3%を占めております。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ205百万円減少し、1,678百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、608百万円となりました。税金等調整前当期純利益935百万円を計上したほか、収入の主な内訳は、減価償却費271百万円等であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加394百万円、たな卸資産の増加127百万円、法人税等の支払額136百万円等であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、39百万円となりました。収入の主な内訳は、定期預金の払戻しによる収入176百万円等であり、支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出219百万円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、762百万円となりました。収入の主な内訳は、短期借入れによる収入724百万円、長期借入れによる収入288百万円であり、支出の主な内訳は、短期借入金の返済による支出970百万円、長期借入金の返済による支出612百万円、配当金の支払額115百万円等であります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社グループは工作機械の製造・販売業の単一セグメントでありますので、セグメント情報は記載しておりません。以下は当連結会計年度における品目別の状況を記載しております。

 

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目

生産高(千円)

前年同期比(%)

金型関連研削盤

 

2,029,843

133.7

切削工具関連研削盤

 

2,892,204

88.1

その他の機械

 

163,251

79.3

アフターサービス

 

1,006,871

116.6

合計

6,092,170

103.8

 

(注) 1 金額は、販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

金型関連研削盤

1,690,542

75.8

555,584

59.2

切削工具関連研削盤

2,696,334

79.2

493,300

65.3

その他の機械

73,936

39.5

11,505

11.4

アフターサービス

1,006,871

116.6

合計

5,467,684

81.8

1,060,389

59.1

 

(注) 1 金額は、販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目

販売高(千円)

前年同期比(%)

金型関連研削盤

 

2,072,678

140.4

切削工具関連研削盤

 

2,958,964

92.1

その他の機械

 

163,251

79.3

アフターサービス

 

1,006,871

116.6

合計

6,201,765

107.7

 

(注) 1 金額は、販売価格によっております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

 当社グループが対処すべき課題

(1) グローバル展開

 海外における販売体制として、ドイツのHAAS社との販売提携契約の締結によりヨーロッパ地域向けの海外販売網を構築しており、海外販売体制の強化は継続的な重要課題として取り組んでまいります。

 また、当社グループでは、連結子会社である台湾の和井田友嘉精機股份有限公司を積極的に活用し、部品調達や生産委託によりコストダウンを図ってまいります。

(2) 既存分野における戦略製品開発及び新分野製品への展開

 既存分野であります金型関連研削盤及び切削工具関連研削盤の既存製品につきまして、「強み」をさらに強化すべく生産性及び加工品質等の高付加価値製品の継続的開発を行うとともに、新分野製品の事業化を達成できるよう取り組んでまいります。

(3) 経営基盤の強化

 当社グループでは、経済環境の著しい変化に対応するため、業務システムや諸制度の改善を継続し、各業務の最適化と全体最適の実現に努めてまいります。また、経営基盤の安定化を図るため内部統制制度の着実な運用にも取り組んでまいります。

 安全保障輸出管理につきましても、輸出関連法規の遵守に関する内部規程及びマニュアルの厳格な運用に努め、今後も重点課題として厳正に対応してまいります。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの事業展開上、リスク要因となる可能性がある事項について次に記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項につきましても、投資者の判断上重要と考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、本項において将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

当社グループは、これらリスク発生の可能性を認識したうえで、その回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。

(1) 景気循環サイクル(製造業における設備投資動向の変動)

当社の所属する工作機械業界は売上の変動が極めて大きい業界の一つであり、日銀短観調査DI及び経済産業省が発表する鉱工業生産指数の推移とほぼ同じ動きをしております。

このような業界景気循環サイクルの中で、当社グループは景気の低迷期においても利益の確保ができる体質にすべく、利益管理体制の強化を図っておりますが、景気循環サイクルによる売上高の増減により利益が大きく変動するという側面を持っており、当社グループの経営成績に大きな影響を及ぼします。

(2) 金型関連業界及び切削工具関連業界の設備投資動向

当社グループでは、主力製品である金型関連研削盤と切削工具関連研削盤の売上高に占める割合が高く、当連結会計年度においては、81.1%(金型関連研削盤33.4%、切削工具関連研削盤47.7%)となっております。

また、当社グループ製品は、金型関連業界及び切削工具関連業界において高いブランド力を持っていることから、国内における製品の市場占有率も高く、精密金型使用メーカー(電子部品、家電、半導体、IT関連機器、精密機械、自動車製造、金型製造等)及び切削工具の製造・使用メーカー(切削工具製造、自動車製造、自動車部品製造等)の設備投資動向に、当社グループの業績が連動するという側面を有しております。

したがいまして、当社グループの経営成績は、金型関連業界及び切削工具関連業界の設備投資動向に大きな影響を受ける可能性があります。

 

 

(3) 海外需要の変動

当社グループの当連結会計年度における海外売上高の割合は43.2%となっていることから、各海外地域における景気変動や政情変化が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 為替レートの変動

当社グループの外貨建取引につきましては、円建決済を取引の原則としておりますが、為替レートの変動は現地通貨での価格競争力に影響を及ぼすことは否めなく、中国を含むアジア市場、ヨーロッパ市場及びアメリカ市場への積極的な販売活動による外貨建取引の増加は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、各海外地域における売上、費用を含む現地通貨建ての各項目は、連結財務諸表及び財務諸表の作成のため円換算されており、換算時の為替レートによりこれらの項目は各地域における景気変動がなかったとしても影響を受ける可能性があります。

(5) 工作機械の輸出管理(外為法等規則)

我が国では、武器を輸出しないこと、大量破壊兵器等関連汎用品が大量破壊兵器等の開発、製造、使用、貯蔵に使用されないこと、通常兵器関連汎用品が通常兵器の過剰な蓄積に寄与しないことを目的に、関係法令等の仕組みの中で安全保障輸出を管理しております。当社グループが生産し販売する工作機械は、大量破壊兵器の開発等に用いられるおそれがある貨物として、貨物及び技術の提供等につき外為法に基づく輸出管理対象となる場合があります。当社では輸出管理を統括する専門部署を設置し厳格に輸出管理を行っておりますが、当社グループが工作機械を輸出する場合、または技術を提供する場合において、外為法等に基づく規則を遵守できなかった場合には法的な処分を受け、また、社会的な信用の失墜等を招き、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、国際情勢の変化によりこれらの規制が強化されることとなれば、その内容によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

なお、当社グループの業績に影響を及ぼすリスク要因は、これらに限定されるものではありません。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、精密工作機械技術、研削加工技術及び制御技術をコアの技術とし、ユーザーの要求や環境の変化に対応しつつ独自性のある製品開発を主体に研究開発活動に取り組んでおります。

新製品の開発に必要な基礎技術及び要素技術の研究については、開発テーマごとに各開発チームが担当し、テーマによりましては、大学、エンドユーザー及び取引業者と、共同で研究開発を行う等、各々鋭意取り組んでおります。

当連結会計年度における研究開発費の金額は、297,996千円であり、品目別の研究開発の取り組みは、次のとおりであります。

(金型関連研削盤)

・ 次期プロファイル研削盤の開発

(切削工具関連研削盤)

・ 次期工具研削盤の開発

(その他の機械)

・ 半導体ウエハ加工の高精度・高能率を目指した超精密平面研削盤の開発

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は、次のとおりであります。なお、将来に関する事項については、本有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、不確実性を内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性もあります。

(1) 財政状態の分析

① 資産、負債及び純資産の状況

(資産)

総資産は、前連結会計年度末に比べ231百万円増加し、8,814百万円となりました。これは、主として受取手形及び売掛金が378百万円、仕掛品が164百万円、その他の有形固定資産(純額)が110百万円増加し、現金及び預金が382百万円減少したことなどによります。

(負債)

負債は、前連結会計年度末に比べ192百万円減少し、3,286百万円となりました。これは、主として未払法人税等が202百万円増加し、短期借入金が245百万円、長期借入金が324百万円減少したことなどによります。

(純資産)

純資産合計は、前連結会計年度末に比べ423百万円増加し、5,528百万円となりました。これは、主として利益剰余金が510百万円増加したことなどによります。

(2) キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、「1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」のとおりであります。

(3) 経営成績の分析

(受注状況)

当連結会計年度における受注高は、海外景気の下振れ及び為替相場や素材価格の変動リスク等により、受注水準は先行き不透明な状況にあります。

当連結会計年度及び前連結会計年度に係る受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目

前連結会計年度

(自平成26年4月1日

至平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自平成27年4月1日

至平成28年3月31日)

受注高
(千円)

前年同期比
(%)

受注残高
(千円)

前年同期比
(%)

受注高
(千円)

前年同期比
(%)

受注残高
(千円)

前年同期比
(%)

金型関連研削盤

2,229,707

126.1

937,720

510.2

1,690,542

75.8

555,584

59.2

切削工具関連研削盤

3,403,390

170.5

755,930

133.6

2,696,334

79.2

493,300

65.3

その他の機械

187,032

90.3

100,820

84.2

73,936

39.5

11,505

11.4

アフターサービス

863,464

112.9

1,006,871

116.6

合計

6,683,595

141.1

1,794,470

206.4

5,467,684

81.8

1,060,389

59.1

 

  (注) 1 金額は、販売価格によっております。

  2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(販売状況)

当連結会計年度における売上高は、国内及びアジア地域向けの金型関連研削盤の販売や中国向けの切削工具関連研削盤の販売が堅調に推移しました。また、当社グループでは、海外における販売体制の強化としてドイツのHAAS社と販売提携契約を締結し、ヨーロッパ地域向けの海外販売網を構築しております。

当連結会計年度及び前連結会計年度に係る販売実績を地域別に示すと、次のとおりであります。

地域

前連結会計年度

(自平成26年4月1日

至平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自平成27年4月1日

至平成28年3月31日)

売上高
(千円)

前年同期比
(%)

売上高
(千円)

前年同期比
(%)

日本

3,499,616

150.6

3,522,986

100.7

中国

912,455

66.2

1,196,326

131.1

アジア地域(中国を除く)

1,061,594

112.0

1,216,380

114.6

その他の地域

284,996

369.6

266,072

93.4

合計

5,758,663

121.8

6,201,765

107.7

 

  (注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

  2 国または地域の区分は、地理的近接度によっております。

  3 各区分に属する主な国または地域は以下のとおりです。
  中国……………………………中国
  アジア地域(中国を除く)……台湾、韓国、東南アジア地域、南アジア地域等
  その他の地域…………………米国、ヨーロッパ地域、アフリカ地域等